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その一で胡瓜の丸漬けをやりましたが
今回はその応用です。
これも簡単です。

材料は胡瓜、人参、大根、白菜などです。
これを刻みます。
向きや繊維はこの際無視して構いません。
強いて言うなら
「お好みで」      
大丈夫! 前回も書きましたが放っておくだけで勝手に出来上がってくれるんです。
よほど大きな切り方をしないかぎり少々大雑把な切り方をしても大丈夫なんです。

ただし、大根や人参の厚みは3ミリ程度にそろえてください。

これをボウルに入れ、前回のように濃い目の塩水を加えてお皿を乗せます。
上からお皿をぎゅうっと押さえて周りから野菜が見えるくらいのやや小さめのお皿がちょうど良いでしょう。
お皿の上に重石代わりになるもの
何でも結構です。
余っている食器や缶詰など重いものを袋に入れて乗せておきます。

たったこれだけです。
後は同じく昼に漬ければ夕食にはもう食べれます。
浅漬けというのは実はとても簡単な調理法なんです。

慣れれば塩水を作らなくても振り塩で出来るようになりますが、
もうひとつ塩水を使って美味しい浅漬けにトライしましょう。

「ぬか漬け」です。
臭い、面倒、手が汚れる、塩辛い
などと勝手に塀を高くしがちなジャンルでしょう?

でも、実は米食人種の日本人こそこれを食べなければいけないのです。
米ぬかはお米の周りについていたものですよね?
普段はこれを精米して白米を食べているわけです。

つまりぬか漬けを食べることで本来あったはずの栄養素を取り返そうということなんです。
それを証明するかのような事実があります。

カブ(野菜の中ではグルタミン酸を多く含む)
白カブを普通に塩漬けにするとなまじグルタミン酸があるばかりに
かえって不足感を感じてしまい昆布を欲しくなります。
それで昆布と一緒に漬けてやると実に美味しくなってくれるのですが、

これをぬか漬けにするとこの不足感を全く感じないのです。
充足感とでも言いましょうか。
この日本人にとっての満たされた旨味感こそが私たちが失ってしまったモノなのではないか
そういった感慨すら覚えます。
漬物会社はこの旨味感をこそ魔法の粉に頼らずに研究すべきでした。
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さてぬか漬けをこだわって作りたい方は其々研究していただくことにして
超簡単な方法をご紹介しておきましょう。

密封袋を用意します。
米ぬかを1/3ほど入れ、塩水を少しづつ混ぜていきます。
耳たぶくらいの硬さになったら完成。
あれば唐辛子の一本でも入れておけば充分です。

そして胡瓜を丸ごと突っ込み、空気を少しだけ残してチャックをして
冷蔵庫へしまいます。
野菜庫に収納することで過剰な醗酵をさせません。
つまり、ぬかみそ臭くならないのです。
毎日かき回さなくてもOKです。

他の野菜があったら上にのせておけば簡易重石になります。
次の日か二日後しっかりと完成しています。
ぬか漬けの浅漬けです。

水気があれば口からこぼしてやります。
胡瓜を出したら塩をひとつまみ足して口を閉め、よくもみもみしておきましょう。

これで臭い、手が汚れる、面倒と厄介なことは全てスルーです。
大根、人参、セロリ、ブロッコリー、みょうがなど簡単に作れる
簡易ヌカ床の出来上がりです。
玄米食を続けるのは大変でもぬか漬けを食べるのは簡単にできます。
ぜひトライしてみてください。

今回は塩水の方法に絞り込んで書いてみました。
何故かって?
簡単なのはもちろんです。
でもちょっと考えてみてください。
○バラ食品が出して大ヒットさせた「浅漬けの素」というものがありますよね。
(○には ア、イ、エ、ヲ のうちどれが入るでしょうか?)
あれには何が入っているのでしょうか?
家庭で作れば塩と水だけで事足りるのにって思いませんか?

で、考えてみました。
塩、水、化学調味料、そして自らを変質させないための防腐剤などの安定剤でしょうか?
売る為の不可抗力まで食べさせられる!?  
なんというブラックジョーク!
全くナンセンスです。

しかも、ホンモノを知っている人が代替として求めるという図式がある限り
ホンモノにはなり得ないという宿命を持ち
かつホンモノを知る人がいなくなればこちらもその存在価値を失ってしまうという
いわばヤドリギのようなシロモノなのです。

かつてハウス食品がチャーハンの素で暴利を稼ぎ組織基盤を拡大させたように
おそらくこの会社もさらに経営規模を拡大させるでしょう。
儲かるヒット商品を追求することを是とする「会社」ならではです。

でも私達が何もそんな事に付き合う義務などありません。
スーパーに並ぶ食品だけで生活しなさい
という罰ゲームの中で生きているわけじゃないんですよ。

自分達で美味しい野菜を探して、調理して安全に食べる
たったこれだけなんです。

トライしてみてください。
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ご飯の味方としてぜひ書きたかったのが漬物です。

漬物、お新香、香のもの・・・
呼び名は色々あれど基本的には非加熱調理された生野菜です。
塩分こそ含まれますが健康を考えてレタスにドレッシングなんてやるより
よほど体に負担をかけません。

しかし、既製品は悲しいほど添加物まみれのものばかり。
安い材料で低コストで仕上げ、いつまでも変質しない・・
大メーカーはそんな幻を求めてとうとう自分で自分の首を絞めるようなものを作るハメになったのです。

何年前になるでしょうか、
超有名な古都の大きな商店街に行った時の事です。
延々と続くその通りには漬物屋さんが沢山立ち並んでいます。

ここでは地元の○野菜を使った美味しい漬物が名物のひとつなのです。

その何キロもある商店街の端から端まで全部!
ものの見事に化学調味料、アミノ酸等 と表示されたものばかり!!

かの、ホンダが町工場の規模だった頃から創業者の本田宗一郎氏がリンゴ箱の上に立ち
朝礼の訓示で「世界を目指そう!」と言っていたそうです。

テクノロジーなら世界共通です。
事実その後ホンダは世界を駆ける大企業に成長しました。

でも、日本の漬物は日本人だけの食事習慣のものではないでしょうか?
漬物の販路を限りなく拡大させて世界を制覇するつもりでもあったんでしょうか?
漬物会社は安直にアミノ酸防腐剤混入の道をたどってしまいました。
大量生産大量販売の幻の夢を見てしまったんですね。

世界にはほぼ無添加のピクルスを製造販売しているところがゴマンとあります。
日本の漬物屋さんは工夫が足りませんでした。
中国産野菜や中国キノコを添加物たっぷりで漬け込む。
そんなモノをいったいどこの誰が好んで手に取るというのでしょうか?

残念です。
未だ幻夢から覚めていないようです。

さて、市販品に期待できないのであれば自作しましょう!
簡単です!
見ていると難しそうですがやってみるととても簡単なのが漬物です。
おばあちゃんがやっていた漬物を作らなければというと厄介に思えるでしょうが、
簡単な野菜料理に挑戦! と思えば実にあっけなく出来てしまいます。
新鮮な季節の地物野菜をさっと漬けるだけで食卓がたちまち健康なものにグレードアップします。

しかも!安上がりな一品が増えるんですよ!
漬物ってのは作り置き出来る常備菜なんです。
毎回作らないといけない主菜と違い
漬けてさえおけば何回でも小鉢に盛って卓上を賑わせてくれるんです。

基本の胡瓜の浅漬を例に挙げましょう。

塩を小さじ一杯を
180~200ccの普通のグラスに入れ
水を注ぎます。
9割がた入ったところでかき混ぜて味見をしてください。
しよっぱ過ぎると思ったら水を足します。
「これぐらいでいいかな?」と思う濃い目の塩加減の水ができたら
胡瓜を丸ごと一本袋に入れて塩水を注ぎます。
出来るだけ空気を抜いて口をひねって常温で数時間放置。
(水漏れにご注意)

たったこれだけです!
お昼にこれをやったら夕食にはもう食べれます。
夜にやれば朝には卓上に乗せられます。

胡瓜や大根などの水分の多い野菜と言うのはこうして塩を与えてやれば勝手に漬物になってくれるんです。
簡単でしょ?

漬物の簡単さに目覚めてもらえたら次はステップアップです。
簡単にレベルアップできます。
次回以降一般的な浅漬けから軽いぬかづけまでご紹介しましょう。

ところで、塩分は体に悪いとよく言われます。
確かにひどい高血圧に悩む方には猛毒です。
しかし、こんな暑い夏には塩が足りないと水を飲めば飲むほどよけいに
脱水症状を起こしやすいのをご存知でしょうか?

人間の体内から汗が出ると水と一緒に塩も出ます。
そうして水を補給すると体内の塩分濃度が薄まってしまうのです。
すると人間の体はそれを補正しようとなおさら水分を排出して脱水症状を起こしやすくなるんだそうです。

ですからただの水よりスポーツ飲料をと言われるんですが、
なに、食事で新鮮な野菜の漬物を食べる方がもっと良いのに決まってます。
ミネラルや葉緑素などなどふんだんに摂れるんですから。
なにより食物繊維は万病予防の必須アイテムではありませんか!

美味しい地元の新鮮な野菜で漬物を自作して
夏こそじゃんじゃん食べましょう!
ウチの浅漬け!  我家の味!  日本の漬物!








2010.02.25 カエシで麺を
カエシ
本格蕎麦店が使う合わせ調味料です。
みりんと醤油  店によってはそれに砂糖を加えたものを指します。

その店独自の秘伝秘技があり、長い時間寝かせてまろやかな旨味に
熟成させ、ダシと合わせていつも同じ味に仕上げます。
同じ味というのが重要でして、習ったとおりに同じ事を繰り返す 
 と言う事ではなく
同じ味に仕似せる  仕事が重要なのだそうです。
これが老舗の語源なんだとか。



そんな難しいことは老舗でもない私たちには不要です。
みりんを煮立たせて、醤油を同量合わせるだけで簡単に作れます。
大いに活用したい、日常的に利用したい知恵なのです。


ポイントは二つ。
みりんを沸かしてアルコールを飛ばし、煮きりみりんにすること。
(でも全く飛ばさないやり方もあるんですよ)
醤油を混ぜたら絶対煮立たせない! 沸く前に消火する事!
この2点。

このカエシをダシで割る事で簡単に美味しいツユ、タレ、汁が作れます。
例えば
  カエシ 1:カツオダシ 1.5~2
で万能冷麺ツユが出来るといった具合にです。

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蕎麦、うどん、そうめん、冷麦、中華麺などなんでもこれだけで楽しめます。
ただし、長期保存はききません。
ダシがダメになるからです。
ダシは新しく取り、長期間保存しておいたカエシに合わせる。
これが正しい使い方です。
あまったら玉子焼きでも煮物にでもじゃんじゃん使いまわせます。
あっというまに味が決まりますからその実力が判ります。

さて、今回は蕎麦をこれで作りました。
カエシ1:ダシ5~8  です。

なぜ 5~8 と幅があるかと言いますと
一概には決め付けられないからです。

麺類の塩加減は気温、湿度、などで微妙に変わりますが何と言っても量が決め手です。
私達ラーメン店ではタレを小さなレードルで一杯丼に入れて
スープを加えて味を決定します。
これがカエシとダシの関係と同じなのです。

色を透かして見ていつもと同じかどうか? とか
あと、いくつかの要点を見て一杯ずつ決定していくのですが、
大盛り(ウチにはありませんが)に1.5玉の麺を入れるのなら
タレも1.5杯必要になります。

それが不可能ならば大振りの器を別に用意して多目のスープが入るようにしなければいけません。
つまり、麺の量に応じた濃度もしくは量が必要になる。
というわけです。

ですから汁蕎麦にする場合カエシとダシの割合というのは一概に言えないのです。

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これはワンタン蕎麦を作ったときの画像です。
蕎麦にはこういうツルッとしたワンタンは非常に相性がいいのですが
今回は具に変化をつけてひき肉の他に刻み納豆を入れました。
納豆ワンタン蕎麦 というわけです。

そんな事はどうでもいいんでした。
注目はこの色です。

この色を見て関西人は
「あぁ、東京の蕎麦は真っ黒でまずそうや」
「しょっぱくて食えたもんやない」
と言う

と私たちは本やTVなどでよく聞かされます。
本当なんでしょうか?
実は私は密かにそれは ウソではないかと疑っています。
いかにもありそうなステレオタイプの作り話だろうと睨んでいるのです。

もし、本当にそんな事を言う関西人がいたとしたら
それは単なる味覚オンチかよほど不出来なお店に入ったんだとしか思えません。
確かに見慣れないものには違和感を感じるでしょう。
でも食べてみれば塩分量の違いはさほどでもない事に気づくはず だからです。

ウチのラーメンは真っ黒です。
当初は関西ナンバーのお客様がいらっしゃると内心
『しょっぱくて食えん』とか
『なんや酷い色やな』 などと言われやしないかとちょっぴり不安でした。
それもこれも『関西人は薄味を好む』という先入観念があったからです。
全くそんな事はありませんでした。

京都などでは富山以上に濃厚なラーメンが好まれるという話も聞きます。

それに、関西人の大好きな魚のスキヤキである「魚すき」などは割り下で作った方が
断然美味しいのです。
当然それはカエシ仕立ての蕎麦とほぼ同じような色になります。

私は薄口醤油で浅い色に仕立てたうどんの方に却って塩を感じることもあります。

もうひとつ言えば
ウナギの蒲焼のタレ これも真っ黒です。

どうも「関西人がこう言った」というのは他の理由による詐話のような気がしてなりませんね。


ところで、この「塩分」という言葉
いつも何度も書きますが判っているようで案外知らない方も多いでしょうから
また書きましょう。

塩の多いものを食べると喉が渇き、水を飲みます。
塩=NaCl でしたっけ
この、水を欲しくなるというのがナトリウムの仕業ですね。

ですから丸元淑生先生の本では明確にナトリウムの総摂取量を控えよ! と書かれています。
「塩分」などとまどろっこしい書き方は学究肌には馴染まないのでしょうね。

化学調味料は抽出時にナトリウムと結合させる必要があるため(単体では不安定なため)
グルタミン酸ナトリウムとなっています。
これを業界では見て見ぬふりをして
「昆布のグルタミン酸と同じですよ」と大声で叫びますが
グルタミン酸とグルタミン酸ナトリウムは似て非なる物質なんです。


化学調味料の1/3がナトリウム値となるそうです。
ですから
小さじ一杯が塩の適量なラーメンがここにある  とします。
スープをきちんと仕込んでいればそれだけで充分美味しくなります。
旨味の中にはコラーゲンをはじめとする各種栄養素が含まれています。
これは食後さほどには喉の渇きは覚えません。
口の中も粘つきません。

ところがスープを手抜きで仕上げたラーメンは旨味が足りませんから化学調味料を入れます。
小さじ一杯の塩+大さじ一杯の化学調味料
(これが今まで現実に目撃した最大量です)
大さじ1=小さじ3  ですから
ナトリウム値換算で実に二杯の塩が入っている事になります。

塩ならしょっぱくて食えません。
でも化学調味料なら「旨い!」と行列しているのが現実なのです。
しかし、後から喉が渇きます。
そして自覚はしていないでしょうが腹がもたれます。
そして、口の中がいつまでも粘つきます。

このグルタミン酸ナトリウムのことも含めて「塩分」と言うのです。
ラーメンには塩分が多い  と言うのはこのことなのです。
色ではありません。
醤油の塩濃度はそれほど高くはありません。
もし、ダシを全く引かないで「本だし」のみで作ったカエシ仕立てのかけ蕎麦が
あったとすればそれはやはり「塩分」過多の蕎麦になります。


見た目だけで判断していてはいけない と言う事なんでしょうね。
ちなみに私は薄色のうどん・蕎麦どちらも作りますし、好みます。

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ですが天丼だけは絶対「東夷(あずまえびす)」タイプの真っ黒のカエシ仕立ての方に軍配を上げたいと思います。

ステレオタイプの作り話ではないか?
と疑うのにはここにも原因があります。
関西人が東京の天丼を「どう言ったのか?」という事には全く触れないのが通常だからです。
実に作為千万だとは思いませんか?

いちどカエシをお試しください。
出来ればそれで蕎麦を召し上がってみてください。
その素晴らしい知恵に感嘆するとこの手の貧相な詐話に腹を立てる私の気持ちもお解かりいただけると確信しています。

最後にカエシで作る美味のレシピをご紹介しておきましょう。
カエシ 1+かつお一番だし 1 =割り下(わりした)となります

これで鍋を作るのです。

用意するものは鶏肉、お好みの野菜
材料を全て削ぎ切りにします。
鶏肉には小麦粉を薄くはたいておきます。

名前は「治部煮鍋」と言います。薬味はワサビです。
鍋に割り下と野菜を入れて点火します。
沸いてきたら鶏肉を加えます。

鶏肉の旨味が小麦粉で閉じ込められてツルリとした食感が素晴らしく、
野菜もとても美味しく食べれます。
カエシの威力ここに極めリ  といったところです。

そして最後に蕎麦をこれで食べるのです。
蕎麦好きにはたまらない鍋でしょう?

アミノ酸に頼っていてはこんなに滋味深い味わいは決して生まれません。











 

 



PCが無事戻ってきましたので麩の項を終えていきたいと思います。

麩が保水性に富み、またその応用には幅広いものがあるというところまででした。

その他にも色んな挑戦技があるのですが今回はこの保水性にだけ焦点を当ててさらに続けます。

のり巻き(太巻き)に高野豆腐を入れますか?
私は最近必ず入れるようになりました。
細く切って煮込み、程好く汁気を絞って巻き込みます。
するとわずか5ミリ四方あるかないかのそんな細い高野豆腐からしっかりと僅かな汁気がにじみ出て
美味しく食べれるのです。

そこで、もう少し視野を広げてみましょう。
保水性  
これがキーワードです。

のり巻きに加える具材で他に保水性を持ったものには何があるでしょうか?
かんぴょう、干ししいたけ、これらの他に
ほうれん草の茹でたものをカツオ醤油に浸したものなどがあります。

のり巻きに加えませんが油揚げなども保水性能が高いですね。
お稲荷さんで御馴染みです。

こうしてみるといわゆる乾物類が多い事に気づきます。
乾燥させることで水分を飛ばし、保存し、使うときには乾燥した細胞膜内に美味しいダシを含ませる。
素晴らしい古人の知恵です。
ワラビ、ぜんまい、ショウマなどの山菜が王様と呼ばれるのもこの「戻り」と「含み」効果の素晴らしさ故なのです。
海藻もあります。
切干大根や干しタケノコなども。

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偉大な先人のおかげで日本にはこうした 保水性に優れた食品が沢山あります。
ダイエットを経験した人ならよくお解かりでしょう。
これら保水性のよい食品はたいていローカロリー、高ファイバー食なのです。
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なんと素晴らしいことでしょうか!
ダイエットをやって解るアメリカ人の不幸、日本の幸福 という表現もむべなるかな

乾物の保水性能のもうひとつのメリット
それは腹の中での充足感というか、ボリューム感なんです。
生野菜をはるかにしのぐ圧倒的な高性能ではないでしょうか?

さて、この保水性を利用して毎度御馴染みのメニューをもっと美味しく仕立ててみました。

「イカめし」です。
普通はもち米だけを詰めます。
ゲソを刻んで入れるのもアリですが、大抵硬くなってしまいます。
おそらくもち米が膨張するときに圧迫を受けるからだろうと思います。

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それにお昼に出すのだからと、もち米をなるべく多く入れようとするほど、
もち米はしっかりとお互い圧着してしまい硬めのイカめしになるのです。
これではイカ餅です。
ラーメンと同時にお出しするにはいまいち間食っぽいですね。

そこで牛蒡、人参をたっぷり加え、最後に薄揚げを細かく刻んで混ぜ込みました。
こちらがその断面です。

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もち米ばかりぎゅうぎゅう詰めだとこれが真っ白です。
こちらは程好く色が滲んでいますね。
味が乗っているのです。

そして、食べても口の中でほどよくバラケてくれます。

これも、保水性能のおかげです。
材料の取り合わせやレシピ通りに、などといった固定概念にとらわれず
一度「保水性」というキーワードを念頭に置いて手順を見直してみませんか?

工夫すればきっとその成果が出るはずです。

私達料理人はお盆に乗せる品全ての味のトータルだけではなく
こうした噛み心地やバラケ具合などといった食感に至るまでを考慮して
仕事をします。
それが総和です。








前回からの続き

では、麩の力を拝借して丼を作るとどういうことが起こるのかを解析していきましょう。

でも、その前に
丼が何故美味しいのか? を考えてみてください。
主にタレとご飯の関係にだけ絞ってみましょう。

うなぎには甘いタレが少量かかります。
天丼には濃くて甘くないタレが少量かかります。
このタレとその量がとても重要なんです。

今回は親子丼とその応用でいきます。
私の作る親子丼は砂糖を使いません。
割り下で仕立てます。

ずばり、ご飯に美味しいタレがかかるから丼は美味しくなるのです。

当然 ?
いえ失望するのはもう少し待ってください。

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タレがかかる事で美味しさを増すご飯(隠し技も同時に入っています)

ではタレが美味しさの決め手として、多すぎるのはどうでしょう?
少ないとどうでしょう?
各人の好みと言えばそれまでですが、量を決定するのはなかなか難しい判断が必要なのです。

多すぎるタレを嫌う人はジャバジャバした食感もさることながら
何が嫌だといってその後のご飯の「ふやけた感じ」を忌み嫌うのです。

ではご飯にかけたタレが時間によってどう変化するのでしょうか?
ここに実験してみました。

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  かけた直後、

  qby 015  qby 018  qby 021
      ↓          ↓          ↓
  qby 017  qby 019  qby 022
    一分経過、     二分経過、   三分経過

やはり、一番美味しいのはかけた直後ですね。
一分ではさほどの変化は出ませんがやや粘りが出始めます。
二分で飯粒への浸透がみられやや「ふやけ」が出始め、
三分で「ふやけ」感は多くなり、下のほうにもタレのサラサラした感じは見受けられなくなります。

さて、こういった特徴は何も親子丼などにして見るまでもなくもっと端的に表れる代表選手がいますから
汁かけご飯界のスーパースターである
「お茶漬け」でご説明しましょう。

お茶漬けと正統派雑炊はそのサラサラとした喉越しを得ることを主目的にしている
と言い切りましょう。
これが小さな茶碗でご飯を多目に盛ったお茶漬けだったら
たちまちふやけご飯と成り果てます。
また、正統派雑炊は「サラサラ」を出す為に熱いご飯を水で洗います。

米食民族の中でも珍しいほど粘りの強いご飯を好んでいながら
いえ、それだからこそなおふやけたご飯は嫌いなのです。
粘りの鎖がばらばらに千切れてしまっている
伸びた麺類にも似た不味さだからです。

おっと磁石の針がぐるぐると回りすぎてしまいました。
元に戻しましょう。

タレが丼を美味しくも不味くもする というところからもう一度始めます。

さて、そんな難しい微妙な按配を気にしなくても良い魔法があるのです。
そうです、やっと話が繋がりました。
「麩」です。
麩を薄くスライスして加えます。
2ミリ厚だと麩の食感を感じてしまいます。
1ミリ厚だとほとんど気になりません。

それを加えると言う事はどういうことなのかを検証しました。
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この棒麩を半分にカットして、一ミリ厚にスライスしたもの二枚だけで
小匙一杯のダシをほぼ吸い取ってくれます。

ということは5~6枚も入れればもうそれだけで大匙一杯分の水分を「保水」してくれると言う事なのです。
前回の画像を思い起こしてみてください。
麩は圧力を加えるとその溜めていた水分を放出してくれましたよね?

では具体的に何が起こるのかを見るために試作してみました。

こちらです。
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(左)これはタラのフライのとじ丼です。
タラがあっさりとしていながら冬ならではの脂が乗っているため、ふうわりとした食感を楽しませてくれます。

これをはぐってみましょう。
(中)いかがでしょうか?
ほとんどタレがご飯に乗ってませんよね?
このままでは汁気の少ない不味い丼です。
こんなのをお客様にお出ししようものなら「裏切りの丼だ!」と糾弾されちゃいますね。

ところが!
食べようと箸で上から軽く押さえただけで(加圧)
(右)このように汁気が出てくるのです。

これは口中でも程よく起こります。(加圧効果)
食べ始めは丼の下どころか上にすら全く汁気が無かったにもかかわらず
食べ終りにはなんと底の方にわずかな汁気すら確認できました。

しかもその汁気には粘りがほとんど無いのです。
今、まさにタレをかけたばかりのような状態なのです。

いかがでしょうか
これが今回の種です。

でも、
本当はここまでややこしくしなくても丼はそれだけで美味しいんです。
美味しいからいったん手に取ったら普通は一度も卓に置かないで
一気に食べきって欲しいくらいなのが作る側の気持ちなんです。

せっかちな江戸っ子の「深川丼」なんかまさにその代表のようなものですね。
しかも、きちんと作れば素晴らしいご馳走にもなります。
B級だなんて言わせません!

なぜ、私が3分という時間に拘泥したのか?
それは一杯のラーメンを食べる平均的な時間だから  です。
昼のミニ丼はラーメンと組み合わせてご注文いただく以上
ラーメンをゆっくり食べてもその間ふやけないご飯の丼にしたかったからなんです。
一応の完成を見ました。
料理人が仕事を支配するにはそれぞれの味と味の総和をコントロールするのはもちろん
時間と折り合いをつける事も必要なのです。


でも、麩の力は形を変え、さらに応用が広がります。
しつこく、しぶとく追求を続けます。

丼がB級で終わるか、or 料亭に負けないくらいの意地を見せることができるのかは
すべて料理人次第だからです。


本日のタラフライの丼です。
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最後に
ここまで、これでもかとばかりご飯の画像ばかりが続きましたので
お口直しに漬物を添えて置きましょう。
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皆さんは麩をよく使われますか?
私は以前にTVで麩の利用法を教わってから常備して常に工夫を心がけています。
今回はそんな麩の案外知られざる利用法を書き留めておきましょう。

麩  言うまでもなくグルテンの塊です。
これ自体が優秀なタンパクなのですが意外に軽く見られがちです。
いえ、持って実際に軽いじゃないか  というチャチャはお止めください。

今日の話を読み終える頃には見方ががらりと変わってくるはず(?)です。

麩はグルテンを焼き上げて作ります。
ですから内部は気泡が沢山でき、空気の小部屋の集合体となって
-当然ですが、完璧に乾燥した状態で販売されています。

これを普通は汁の実や卵とじなどに使います。
その、類を見ないほどに圧倒的に優れている点をあげましょう。
ズバリ、「保水性」です。

どういうことかここに画像を上げます。

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誰もが知ってる画像でしょう。
普通、汁の実などではこれは口の中で起こる現象です。
麩だけを持ち上げて汁が落ちなくなってから軽くつまむといっせいに汁がこぼれ落ちます。
熱い味噌汁で口の中をヤケドしそうになった方もいらっしゃるはずです。

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これを利用するのです。
細かく砕いてひき肉料理に混ぜ込みます。
餃子、肉団子、ハンバーグなんでもOKです。
肉汁をとらえて逃がさず、かつ口中で美味しさとジューシーさを放出してくれます。

ハンバーグでご説明しましょう。
普通は牛乳にパン粉を混ぜたものを加えますよね?
しっとり感とソフトな食感を産む と言われますが、つい余分なカロリーを足しているんですね。

それに、お店などではジューシーさを強調するために牛脂を多目に加えます。
ナイフで切った時に肉汁がドバッと流れ出る映像をTVなどで見ると私はギョッとしますが
大抵の人は「わぁ!美味しそう」と反応します。
よく見てみてください。
それは愛ではありません。  それは脂です。(中島みゆき調)
実に簡単なトリックです。

麩を使うと成型時にも、寝かしている間も、焼く時も肉汁は逃げません。
だから余分な脂身を加える必要もありません。
切ってもさほどにドバッとは肉汁が溢れないかも知れませんが口中で噛んだ時にジュワッと美味しさが溢れます。

いかがでしょうか?
少しは麩のことを見直していただけるようになりましたでしょうか?

私は餃子には必ずこれを加えていました。
皮にくるまれた中でその効果は最大値を発揮してくれました。
いつまでも熱く、また冷めても美味しいのです。
ひき肉料理が冷めて不味くなるのは脂が凝固して汁気を閉じ込めてしまうからなんですね。
麩を媒介してやるだけで実に多くの美味を提供してくれるのです。

いかがでしょうか?
麩の実力が少しは見えてきましたでしょうか?

ひき肉のカレー(キーマカレー)などにも応用できますね。
ひき肉はしっかり火を通さないといけませんが
通すと多量の脂を放出します。
インドなどでは脂が多いほど浄化度が高いと称され高級だと言われますが
私達日本人には多量の脂は毒です。

元来穀物食だった日本人の腸は欧米人とは性質が違うそうです。
だからといってその脂を取りすぎると今度はボロボロ、かさかさとして口当たりのよくない
ひき肉料理になってしまいます。
そこで麩の出番です。
ある程度脂を除去した後に加えるのがコツです。

次回は先日のお昼に実験した丼でご説明しましょう。
麩の力
まだまだ続きます。










2009.11.29
麺作りは楽しい仕事。

料理をパッと作りお皿に盛りつけてすぐに食べる という作業だけで過ごし
ていると
例えば漬物(冬の沢庵漬けなどのような)、食べるまでに比較的時間を要する
料理を何か特別視しがちになる。

私は手がけないがパンやクッキーなどもそう。

手打ちそば
塩辛
ピザ
ハムなどの燻製

何か特別な作業のように見受けられるかも知れない。
しかし、実際にやってみれば良く解る。
手の仕事に変わりはない。

中華麺作りを「きんぴらゴボウ」に例えてみよう。
乱暴な比喩だとは承知の上。

きんぴらゴボウなんてこうやるに決まってるじゃないか!
 と作れば それは全くその通りのものしか作れない。

当たり前じゃつまらない
退屈なものは「作業」であって「仕事」とは言えない
と思えばそこからがやっと  始まり  となる。
だから手の仕事は時間がかかる。

1、習う。
2、何度か繰り返してようやく同レベルのものが出来るようになる。
3、面白がって盛んに繰り返す。
4、飽きてくる
5、作らなくなる
6、思い返して違う事をやってみたくなる

この1~6までの時間がどれだけかかるかが重要。
だからといって1からいきなり6にジャンプする人は料理人には
向いていない。

こうして6からがやっと仕事と呼べるものになる。

歯応え良くしよう  と思えば 切り方に変化をつけてみたり
柔らかいものにしたければ  レンコンの細切りを混ぜてみたり
ムニュッ とした食感が欲しければ それ向きのコンニャクを
そのように仕込みして加えなければならない            

味にボリュームを出したければ豚肉を入れるもよし
脂身のない牛肉を細切りで加えるのもよし

常備菜としたければ油をサラダ油よりも、鶏油に変えた方が良い・・

つまり自分が望むものに向けて変化をつけてやる 
そして思った通りの結果を出す
それで仕事と言える。

そうして仕事を支配できるようになる。

麺作りも同じ 違いはない。

塩辛作りもそうだった。
誰にも習わなくともこうしたい と望めばそこに立つことが許される。
独自の味を確立できる。

蕎麦もそうだった。
10割の蕎麦の味、歯応え、喉越しの感覚、を確認しながら
ほんの少量の小麦粉を混入する。

途端につながりがスムースになりあっけなくできてしまう。
あのつながらない蕎麦に泣いたのは何だったのか!と呆れる。
だが、代償は大きい。
ほんの少量の小麦粉がこんなにも味の差異をもたらす事に驚く。

その違いは蕎麦湯に最も端的に表れる。

ここでも蕎麦の味、歯応え、喉越しの感覚を確認する。

小麦粉の種類を変えてみる。
薄力から中力そして強力
そう、つまり どれが好きか?
どれを作りたいか?  どれを美味しいと思うか? を自分に問う

答えは最初から出ている
つながらなくてバラバラに千切れてしまった10割蕎麦をそれでも
かき集めて二人で一心になってむさぼり食った最初のが一番だった。
少しづつ長くなった蕎麦をいつくしむようにすすったのが美味しかった。
やっぱり10割蕎麦が美味しい。

でも、世の中には同じ感想を持つ人ばかりとは限らない。
しかし、それを書くと長くなるのでやらない。


要は自分がこうあって欲しいというポイントを押さえて
材料をその方向に収斂していく作業と作り上げる作業の全体は
普通の一皿の料理を作る仕事と同じ  という話。

お玉を持つ手にのし棒を持ち替えるだけ。
大事なのは
どういう要素を持った麺を求めるか?
をはっきりと頭の中でイメージする事

それだけで自分の理想とする麺にまた一歩近づくことが出来る。
プレッシャーを楽しみながら麺を作っている。

麺作りは面白い。




2009.11.28 サルサソース
サルサとはソースの事だそうです。
作り方や種類はとても沢山色々ありますが、
今回はかつてお昼に小鉢でお出しした物を添えて簡単な作り方を記します。

基本の材料はトマトと唐辛子さえ入れば後は何を入れても良い
というぐらい楽なレシピです。

トマト
青唐辛子
胡瓜
セロリ


コショウ
レモン汁

たったこれだけです。
セロリの嫌いな方は入れなくても良いですし、今ならリンゴや柿などの果物を入れても良いでしょう。
とにかく融通のきく、ゆるいレシピですから方向付けは自在です。
唐辛子が無ければタバスコでもOK。
辛味を入れなくても それもまた良しです。

作り方は材料を細かくサイコロ状に刻んで塩、コショウ、レモン汁を混ぜるだけです。
水分が足りなければ酢を足してもOK。
ドレッシング風に仕上げたければオリーブオイルを加えても良しです。

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作ったら容器に移して冷蔵庫で保管。
何にかけてもあっさりとして野菜も沢山摂れる素晴らしいソースです。

揚げ物、肉料理、パスタなんでもよく合います。

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これはトンコエビのから揚げです。
トンコエビとは富山県新湊港で上がる美味しい珍種ですが、
このから揚げは美味しくて止まらなくなります。

ですが、おそらくアミノ酸がとても多く含有されているのでしょう。
「旨すぎる」のです。
私などはここに過敏なのでしょう。
美味しくて食べ続けたい自分と 拒絶したくなる舌が戦いはじめてしまうのです。

この日はお昼のミニ丼の小鉢として添えました。
(現在は小鉢をつけていません250円→200円に改定して小鉢を廃止)
ミニ丼は味の総和でのトータルバランスを考えねばなりませんから、
一品だけが突出しては少々不具合です。
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それで、サルサソースをかけてお出ししました。
美味しいのにぐっと押さえられてでしゃばらない味に変化してくれるのです。
素晴らしいソースです。
トマトの偉大さとレシピに感嘆します。

ソースも使いようですね。
時には主材を引き立ててみたり、
矯めてみたり、華やかに仕立てたり、地味に見せかけたりと。

このソースをいったん仕込んで置くととても重宝します。
普段のメニューにかけるだけでまるで印象の違う豪華な一品に変化するからです。

焼き魚
揚げ物はもちろん
肉を茹でただけのものにかけても美味しくなってくれます。

地味で華やかで簡単なソースです。

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富山湾の氷見市ではワカメの養殖が盛んです。
養殖というとすぐに硬いというイメージをお持ちかも知れませんが、
柔らかくてしっかりとしたワカメです。

このワカメを狙って毎日のように中央市場に顔を出しますがなかなか当たりません。
入荷がなかったり、タケノコで時間を取られすぎて売れてしまったりします。


今回はこれでふりかけを作りながらワカメの美味の壺を探ってみましょう。


獲れたての生ワカメを頬張ると少し塩っぱいですが、
海の香りが濃くて、とても美味しいです。

美味の壺

このワカメの美味しさとは何なんでしょうか?
それは、海のミネラルの美味しさです。
山の野ブキなどでもそれを強く感じるものがありますね。

これらは体が不足している時に、もう意味が解らないくらい美味しくてたまらないという状態になります。
体喜ぶ美味 というわけです。

海のミネラルといえば海水の成分ですから、
海がきれいでなければいけません。
まさに氷見はうってつけの海といえます。
底まで透き通って見えるきれいな氷見の海を思い起こしながら食べると更に美味しく感じます。

さて、美味の壺を突き止めたなら次はそこを強調してやるのが料理人の仕事です。

ワカメのふりかけを作るのにはざっと2通りあり、そのまま吊るして乾燥させたものを焼いて砕いたものと、
もうひとつが今回取り上げるパターンです。
こちらは先に熱を与えます。

茹でます。
ここで注意!
真水で茹でたり、洗ってはいけません!

浸透圧で 塩味=ミネラル=旨味 が逃げ出してしまうからです。
ですから塩を入れたお湯で茹でます。

塩加減はいかほどでしょうか?
正解はワカメと同じ位の塩加減です。
つまり、材料に「聞く」のが正しいというわけですね。

よろしいでしょうか?
決して色落ちを防ぐ とか 塩味をつける というのではありませんよ。
浸透圧によってワカメの旨味を逃がさない為の塩です。

ですから茹で上げたものを水にさらしてはいけません!
それではなんにもなりません。
サラダにでもするってのなら別です。
塩を抜くのも、抜かないのもそこが分かれ目です。

茹で上げたらザルに広げて冷まします。
nrhk 001茹でると瞬時に色が緑変します。
色落ちを防ぐ為に普通は冷水にさらしますが
ふりかけでは絶対にさらしてはいけません。

これを繰り返すとお湯がどんどん濃くなりますから
たまに水を足して作業を続けます。


しまいにはお湯が塩田の塩水のようになります。

nrhk 004
こうしてなるべく重ならないようにうして広げ
冷まします。
できれば盆ザルが適しています。

粗熱が取れたら刻みます。
刻んでから干します。
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今時の日差しはかなり強く、茹でた山菜などもどうかすると一日で干し揚げてしまうほどです。
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充分乾燥したらそのまま揉み解して出来上がり。
ですが今回はワカメの茎も一緒に作りましたから
茎はほぐせません。

ほぐせない茎を鍋でカラ煎りしてすり鉢ですり、先ほどのと混ぜて完成。
  ワカメふりかけ
まさに海の豊潤なミネラルの旨味!
自然なままの旨味!
ご飯が止まらなくなります!

こうして美味の壺を突き止め、それを強調し、応用し、適所に置くのが「料理」なのです。
「理り」 ことわり を 「料る」 はかる のです。
料理人は常にこれを考えて手を動かします。
決まりきった手順やレシピばかりで動いているうちはまだまだなのです。

習った事は出来て当たり前。
聞いた事を推測して作るのを良とし、
無いものを作り出すのを上としなくてはなりません。
今、在るレシピはそうして先人達が残してくれた貴重な遺産ではありますが
遺産にしか過ぎない とも言えます。

あるいは「忘却されてしまったレシピを再現する」というものであっても
考えた末に自らの手で再構築したのであれば、それはれっきとしたオリジナルといえます。

そんな仕事の出来る料理人を目指したいものです。

ちなみに、ワカメは茎を外して行えば楽に作業を進められます。
今回は焼いたものと混合したかったので面倒なことをしています。

外した茎は茹でて水にさらし、酢醤油やマヨネーズで食べましょう。

こうして無添加で簡単に美味しいものが作れます。
乾燥剤を入れて密封袋で冷凍保存し、小出ししながら頂きましょう。
いつでも応用がきき、便利です。

ですが、ここでお約束の困りごとを。
食後は歯にくっついていないか要チェックです!
















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