インド料理店などでタンドリーチキンを食べて
『なんだかパサパサしてあまり美味しくなかったな』
と感じたご経験はありますか?

私はあります。
というより、いまだ本当に美味しいというそれに
お目にかかった事がありません。

お客様にうかがった話ではT市に本格料理店があるから
そこへ行って見なさいということなのですが
まだ行けてないうちにとうとうこんな危ない記事を書き始めて
しまいました。

タンドリーチキン
私が想像するにこうです。

まだブロイラーなる食肉用の品種など存在していなかった頃
地飼いの鶏を絞めて作っていた頃、
肉質はやや硬かったはずです。

食肉用ではなかったら、あるいは卵を産まなくなった
廃鶏だったならなおさらです。

その硬い肉を柔らかく仕上げる為にレシピが産まれた
のではないか?

だからヨーグルトに漬け込む理由があるのじゃないか?



乳酸菌がただ風味付けだけじゃないとしたら
それしか思いつかないのです。

時を経て、ここ日本では、
ブロイラーの冷凍カット肉が世界中から輸入されています。
安いのを探せばいくらでもあります。
東南アジア、ブラジル・・・

鶏肉はさばいて骨を外したらすぐに肉汁が流れ出ます。
カット肉とはそういう状態でパックされています。

冷凍を正しく解凍しないとさらに流れ出てしまいます。

それを古来のレシピで焼くわけですね。

タンドリー釜というのはナンなどを焼く竈です。
日本の炭焼きのようにこまめに返せません。

だから、
肉汁の落ちたようなぱさついたものが多いのじゃないか?

とここまでが私の想像です。
間違っていたら謝りましょう。

そこで
作ってみました。

能登健康鶏のもも肉の皮をむいて用意します。
普通は塩とレモン汁をかけて一晩寝かしますが
みりんと醤油で一晩寝かしました。

翌日、通常のヨーグルトやガラムマサラなどのスパイスに
漬け込み、焼き上げます。
焼くのは普通のガス火の網焼きです。

脂を落しつつ落しすぎない
肉汁を極力落さない

ひたすらこれを注意して焼き上げました。

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それを冷ましてから刻みます。
温かいうちに刻むと肉の収縮圧力が大きいので
肉汁が全部流れ出てしまうからです。

タマネギを刻んでよく炒めてスパイスを絡めておきます。

そうして昼のミニ丼でお出ししました。
各種スパイスをたっぷり加えて作るチャーハンは
インド風味満載ですがカレー粉ではありませんから
辛くはありません。

少しでも野菜を多く食べてもらいたいので今が旬の
山形の食用菊を加えて仕上げます。
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ラーメンとの味の総和を乱すことなくちゃんと納まってくれました。

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これは実験でした。

まず、日本人向けのタンドリーチキンを作る。
良質の肉で作るとどう活かせるのか?

の二点です。

結果は良好でした。
後は彼にこれを提案するだけです。

「彼」とはヤキトリ店の店主の事です。
先日向こうから来てくれました。
説明すると黙って聞いてくれました。

鶏を焼かせたらヤキトリ店が一番です。
ヤキトリ店では火力の強い備長炭で一気に表面を焼き固め
肉汁を閉じ込めつつ余分な脂を落し、
美味しい脂を残して焼き上げます。

ここで美味しい肉質のしかも、日本人に合う味付けの
タンドリーチキンが食べたかったからなのです。

熱心に聴いてくれました。
さて、彼はどんな答えを出してくれるでしょうか?
いつか
ここでそれをご紹介できる日は来るのでしょうか?

私もその答えは知りません。
期待して待ちましょう。
日一日と進化し、成長する料理人というのは
こんな楽しみももたらしてくれます。


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