2012.08.31 水あめ
菓子は甘くなければ受け入られませんが
甘すぎればくどくなり飽きられやすくなります。
洋菓子の事はいざしらず、
和菓子職人はそこで大変苦労するそうです。

では
甘くない菓子を作るにはどうするのか?
砂糖を少なくする?
いいえ、それでは誰も買いません。

甘くどくない砂糖を用いるのも手です。

もっとも最近では安価な人工甘味料を多用する
美味しくない菓子も大増殖してはいますが・・。
ま、それは論外としておきましょう。

料理の世界でも甘味をどう使うのかはとても重要です。

安直に白砂糖を使えば使うほど野暮になります。
解としては最低点しかつけられません。

私がよく例に挙げるのが「スキヤキ」です。
スキヤキは東西で作り方、流儀が異なりますから
あくまでも概論ですが

子供の頃、もしくは子供さんが小さな頃は
よくスキヤキを食べたというご家庭でも成長とともに
あまり食べなくなった
という話をよく聞きます。

夫婦二人だけになったらほとんど食べない
とか
晩酌をするのでスキヤキはどうも
などとも聞きます。

それは砂糖を入れたスキヤキに仕立てているからです。
思い当たる方も多いでしょうが
砂糖を入れないスキヤキにすると
『え?』というくらいに美味しく食べられます。

割り下で作る方法です。
「いやスキヤキに水分を加えるのは嫌いだ」
という方には向きません。

みりんと醤油を同率で合わせカエシを作ります。
それとダシを1:1であわせたものが割り下です。

これで作ると
『おや?スキヤキも悪くないぞ』となります。
もちろんご飯も進みますし、お酒でもいけます。

この割り下方式でいくとうどんスキや魚スキまたは
蟹スキなどと無限に広がるのですが、
それはさておき
これが甘くどくない甘さの違いの答えのひとつです。

でも答えはひとつではありません。
全ての道はローマに通ず
ではありませんが
全ての工夫は美味に通じていますから
甘味を考えることは実は料理の奥深い根源を探る事に繋がります。

水あめもその解のひとつです。

aai 001 aag 017 aad 087


イワシの蒲焼丼
ウナギの蒲焼
ナマズの蒲焼
佃煮
アナゴのツメ
ヤキトリのタレ

aai 003 aae 056aad 093


そんなときには不可欠です。
もちろん砂糖も加えますが砂糖だけじゃくどい味に
なりますから水あめは絶対に必要です。

ところが、最近は蒲焼のタレなどの業務用が出回り
それを使用する人が激増したため
水あめの需要が落ち込んでいるそうです。

困ったことです。
甘いのに甘くどく無いからこそ
長年日本の伝統食としての地位を保ってきたのに
これじゃ早晩廃れていってしまうかもしれません。

甘味はそれほど重要な
そして誰もネット上などで語らない本当の勘所なんです。

この水あめ、ご家庭でもぜひ使ってみてください。

料亭の味をご家庭で

などといったうたい文句は大っ嫌いですが、
甘味を考慮すると確実に品の良い仕上がりになること
間違いありません。
一度お使いいただければ私の言葉がウソではないと
解って貰えるものと信じています。

こんな所からも蟻の一穴のようにして崩壊を
始めている伝統食。
そしてそれに手を貸す化学調味料などのあざとい
添加物の数々。
愚かな料理人。

そんな物を使わない本物の味はいまこそ家庭から
再構築する時なのかもしれません。


スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://oisiitoyama.blog96.fc2.com/tb.php/951-2d2e280a