ここ数年人様の作ったものをほとんど食べなくなり
たまに出かける外食以外はほとんど手作りの生活になりました。

これが本来の当たり前の生活なんだとは解ってはいても
こうして料理人をしていなければ現代では困難だったでしょう。

だからと言うわけじゃありませんが
たまにスーパーに行った時に今どんなものが売れているのか
とキョロキョロしています。

驚きましたね
つい最近TVで或るスーパーが手作りの300円弁当を
販売しているのを放映していたと思ったら
もう大手スーパーでは当たり前のように並んでいるんです。

いったいどんな人達が買っていくのかは知りませんが
空恐ろしくなります。

一般に仕入れ原価というのは3割といわれているのはご承知でしょう。
被服、日用品、食料品
おおむねそうなっています。
300円で売られているハンカチなら仕入れは100円程度
といった具合です。

あとの3割が人件費や光熱費などの経費
残りの3割が粗利
そこから借入金の利払いなどの諸掛を引いて純利益が残るわけです。

もちろん消費税分もあらかじめ除けておかなければ翌年に
納める分が足りなくなってしまいます。

そうすると手元に残る利益など微々たるものでしかありません。

消費税といえば計算方式が二通りありまして
本則課税方式という各項目ごとの計算を行なうものと
簡易課税方式というみなし課税方式を行なうものとです。

この簡易課税方式では
例えば飲食店ならば原価を○%で計算しなさいという設定
がされているのですが弁当屋さんでは特に数値をやや高めに
されています。
それだけ弁当屋さんは利益率が低い厳しい業界だと国税庁も
認めているわけです。

それを承知であえて3割の計算で考えてみましょうか。
そのほうがよりリアルに見えてくるものがあるはずです。

先ほどの
自店で作る300円弁当まではアリなんです。
季節ごとの安価な材料で揃えればなんとか日替わりで
用意できるはずです。

普通のお客様も安い材料で大量に仕入れ製造しているから
なんとか利益も出るんだろうなと考えるはずです。
定番メニューとなると少し無理が出てくるでしょうが・・。

でも300円弁当が自店製造ではない「仕入れた製品」だと
するとこれはとんでもない話になります。

3割方式で考えるとこうです。
300円の仕入れ代金は100円
そうすると
弁当を100円で納入するところは
容器代から同封する調味料や箸
材料費や調味料、製造にかかる油や光熱費、人件費
その他諸々全てを
30円でまかなっていると見なければ成り立ちません。

ありえる話ではありませんね。
少なくともマトモな材料では出来ない事は確かです。

実際にはもう少し弾力があるでしょうがいずれにしても
製造元は大変な工夫をしなければ利益の確保など望めませんね。

もう一つ
大手チェーン店グループ「○○食堂」などではコロッケ一個が
84円です。
注文すると目の前で揚げてくれるので安心なのだそうです。

これを3割方式でいくとどうでしょうか?
仕入原価が
84÷3=28
一個28円!
ではその製造原価となると
28÷3=9.33333
なんと一個を9円程度に抑えなければ利益確保はできなく
なってしまうのです。

これはもはや国内での製造は不可能な数値です。
現に
私どもは以前まで中国料理店をしていた関係からか
今でも中国から食品を輸入している会社からのDMが
届きます。

毎回見るごとに商品は充実して冊子も豪華になっていっています。
ニラ饅頭やエビシュウマイ
カニ団子やごま団子など
日本人好みの商品がずらりと掲載されています。

それを見ると
『手間隙をかけて自家製にする時代じゃない』のかと
暗い気分になります。

自分で作るより仕入れた方がずっと安いのです。

こうして中国料理店に届くDMだけですらが多彩な品揃え
なんですから
その他のジャンル
例えば油揚げだったりグラタンだったりハンバーグだったり
なんでも揃えられるはずです。

この「××食堂」の玉子焼きは大人気なのです。
目の前で焼き上げる姿に目を奪われる素人は無理も
ありませんが、
私はその原料となる「液卵」がどういう素性なのかが怖い。

昨今、景気の低迷により
消費マインドが”より安価に”と向うのは仕方が無い
とはいえ
口に入れるものにはもう少し慎重になってもらいたいものだと
願うのです。

目に見える原価
いったいこれは幾ら位で出来ているものなのだろうか

から

幾らで仕入れて、そして幾ら位で製造されているものなのだろうか
ともう一歩先まで考えてみてください
ほんの少しだけ見えてくる景色が違ってくるはずです。

そして出来れば
少しでも例え一品でも自分でお作りになる事をお奨めいたします。

私は10年以上も前からそうして
「無添加的食生活のすすめ」と称して
余計なお世話をやいています。

ちょうど季節は夏野菜がふんだんに出回る時期です。
久しぶりにおすすめの夏の浅漬けでも取り上げていきましょうか?








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