太刀魚を天丼にします。
とはいえ昼の2百円でお出しするにはやや高価すぎます。
そこで安い小型のものを仕入れてきました。

60cmほどのものです。
全長だけみると大きそうですが太刀魚は釣り師仲間の間では
寸法で語るなと言われています。
どれだけ長いか?
ではなく
幅が指何本か、厚みがどれくらいかで言うのがきまりです。
「大きいのが釣れたよ」
というと
「どれぐらい?」と尋ねられます。
「指4本幅で、厚みは二本分くらいのヤツ」と答えると
「そりゃ大きいね」と認めてもらえると言うわけです。

つまり長さは問題ではないのです。
今回のは小型過ぎてベルトにもならないサイズです。
こういうのを釣るとヒモのように小さい太刀魚と言う事で
「ヒボたっちょ やな」(ヒボ=紐)
と笑われます。

ところがこれがおかげで安い。
新鮮で安い物を手間隙かけるという昼メニューにぴったり!

三枚におろします。

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大きなサイズは中骨が気になりますがこれは大丈夫。

それを強めの衣でからりと揚げます。
湯せんにした無砂糖ツユにさっとくぐらせれば出来上がり。
これを注文を聞いてから揚げます。

ラーメンを投入して油に点火。
ネタを冷蔵庫から出して衣に入れ
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ラーメン丼にタレを入れてから天ぷら投入
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麺の茹で加減を確認して天ぷらを裏返しご飯を盛る

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麺を上げてから、天丼を仕上げ

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ネギとチャーシューを乗せて同時に完成となります。

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最近は少しヒマな日が続いたので大丈夫なはずだったのですがこの日は
どういう訳か忙しくて必死でした。
天丼がこういう日に当たると少しだけ後悔するほどですが
またこんな日に限ってオーダーもよく入ります。

とうとう仕込んだネタは全部売り切れてしまいました。
小さくとも脂の乗った切り身は揚げるとからりとしていますがツユにくぐらせると
シュンとなってたちまち千切れてしまいそうになるほど
柔らかいのです。
ぐっと気合を入れて
『扱いずらい分だけ美味しいんだから』
と言い聞かせながらの大奮闘でした。

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ふんわりとした中にも旨味の詰まったタチウオの天丼
アナゴに勝るとも劣らない味わいだと思っています。


この太刀魚もルアーで釣れる魚です。
餌釣りだとあわせにくいような日でもアタリは明瞭に
取れるので手返しが早くできます。

ですから目端の利く漁師さんはもうこれに取り組んでいます。
大きめのメタルジグをその日のタナに落としてひたすら巻くのです。
ジグはほとんど鉛で出来ていますから手早い釣りになります。

これをジギングと言います。
ハマチ狙いもこの方法でやります。
ハマチ狙いはさらにすさまじく
巻き取るスピードが速ければ速いほど大物がくる
と言われます。

左手で竿をしゃくり上げながら
右手は必死にリールを巻き上げます。
その時にガツンとものすごい衝撃が走るのです。
これはたまりません。
誰でもはまります。

時代と共に釣りは変化しますが魚の生態は変わりません。
開高 健氏は著書の中で昔は人間と魚の1対1のやり取りだったのが
人間の手はどこまでも伸び
どこまでも深く届くようになり
深海までのぞけるようになってしまった
これじゃ魚がかわいそうな位だと書きました。

今回も申し訳ないようなほどのサイズを使いましたが
せめて美味しく作り
ありがたく食べれば申し訳も少しは立つでしょうか?


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