2011.10.16 おいしい米
サライ今月号のサブタイトルが

「ひと粒に七人の神が宿る」

という嬉しいお米の特集でした。
民族学者の岩井氏や新谷氏の興味深い話が掲載されていて
読み応えのある一冊です。

それによると
・日本人にとっての米は霊魂を再生させる特別な力を秘めた
 単なる食べ物というだけのものではなかった  
といいます。

なるほど
私達日本人は昔から食事や調理そのこと自体を神事だと
認識してきました。
食事のたびに手を合わせて大自然の恵み、命を頂く事に感謝
を捧げました。

・各家庭ではお皿などは共用されるがご飯茶碗だけは
 個別に決まっていて共有されない
 これは根底に稲魂信仰、穀霊信仰があるからだ
そうです。

古代より日本は春と秋を最も重要な季節として捉えてきました。
春は田植え、秋は稲刈り。
日本人にとって最も大切な祭りは神嘗祭(かんなめさい)と
新嘗祭(にいなめさい)であるといいます。
新穀を天照大御神に捧げる神事ですが
神聖な米を通して日本の国体が連綿と続いてきた証でもあります。

この新嘗祭が終るまで国民は新米を食べてはいけないというのが本来だったそうです。
深夜に執り行われる神事が終わり
翌朝家族全員がその年の新米に感謝して手を合わせて食べる
というものだったのです。

また栄養的にも
・小麦のパンにはリジンという必須アミノ酸が決定的に
 足りないのでパンと塩と水だけでは長くは生きられない
 だから
 肉や卵、乳製品などで補う必要があるのに比べ
 米は水と塩だけで相当長く生きられる
 大豆食品と組み合わせればさらに良い
とあります。

私達日本人の体には永年の米食がそれこそDNAの
隅々にまでしみこんでいるのです。
最近でこそ米余りなどと言われていますが
それにしたってわずか数十年の事です。

気が遠くなるほどの長い長い年月ずっと白いお米に
恋焦がれ切望して求め
感謝を込めて食べ続けてきたのです。

米離れなどと言われていてもこのたびの原発事故や
大災害に際していっせいに東日本に送られたのでしょう
富山県のJAには去年の古米が全て底をついてしまったそうです。
最近にはなかった事です。

やはりいざとなるとお米なんです。

農業従事者の高齢化が心配されますし
TPPなども心配です。
安全で美味しいお米を作ってくださる方々に
感謝して食べなければバチが当たるというものですね。


私はラーメン店を営んでおりますが
日本人にとってご飯の味はとても重要なので厳選しています。
自分で米を栽培出来ないならせめて上質の米を仕入れて
努めて美味しく炊き上げることぐらいは義務であると思います。

いくらラーメンに努力を傾注していても
ご飯がいまいちではなんにもならないと思っているからです。
お陰様で麺の追加注文も多いのですが
ご飯のおかわりもしていただいています。

美味しいご飯には美味しい漬物が欠かせません。
漬物にも手を掛けます。
「美味しい」を届けるということは大変でもあり
また楽しい事でもあります。

昔から連綿と繰り返されてきた美味しい営みの中に
身を置きそのサイクルを回す一員でおれる事に感謝を
して今日もありがたくご飯を炊き上げます。

ubp 046



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