2011.06.30 有峰の谷
有峰の山菜を採りに行ってきました。

有峰ではゲートで通行料金を払って入ります。
昔は険しい獣道のようなところを上り下りして歩く難路だったそうですが
お陰様で今はほとんど舗装されていて快適に通行ができます。

最大の難所だった鬼が城はトンネルになり、その名をとどめています。
かつて有峰村に徒歩で行く時は一日がかりだったそうですが
今では数十分で行けます。

もっとも一日で到達できたのは健脚の人であって、
弱い人は山の頂上の大杉の根元の洞で夜を越したそうですから
今、私たちがあのカーブの所が怖いとか
がけ崩れが危険だなどというのとは次元の全く違う恐怖だった
のには間違いありません。

通常六月には通行が可能になりますが、
雪解けからずっと関係者の皆さんのそれこそ
命がけの復旧工事のたまものといっていいほどの惨状になっているそうです。

もちろんこれはココだけじゃなく登山道の整備されたどこの山でも行なわれている事なのですが
普通はブルドーザーで崩れてきた土砂を排出するだけなのですが
ここ有峰では雪崩の規模が凄まじいのです。

こことは違いますが、
白木峰という人気の登山スポットがあり標高1500mの
頂上付近に避難小屋があります。
ここに雨除けに入ったらいろんな人の記帳や落書きがあり
その中に除雪作業に登った運転手さんであろう人の
恨み言があって笑わせられました。
「○○役場の担当の××課長め・・・・・」
相当ハードな除雪作業だったのでしょうね。

有峰ではブルドーザ一台でなんか足りません。
常に大規模な砂防工事のようになっています。

先日その谷に下りてみて
初めて見る景色に圧倒されました。
道路を普通に通行していると『あぁここも崩れたんだな』
と横目でみて通過していただけなのですが、
その崩落現場の下がどうなっているのかを初めて見たのです。

巨大な岩塊がごろごろ、壊れた道路の残骸が無数散乱しているのです。
引きちぎれたガードレールのワイヤ、骨材。
平らな道路を見慣れているので道路がばらばらに散乱している
光景は不思議なものに映ります。

雪崩の破壊力はものすごいものですね。
TVなどで雪崩の映像を見ると白い雪が音を立てて崩れていますが
アレを見ると怖さを感じない人も多いと思います。
『雪に押しつぶされるのは酷そうだけど、なんとかなるんじゃないかな?』
と思う人もいるかと思います。

あれは雪崩の始まりの映像なんでしょう?。
下の方では岩や道路を巻き込んでさながら大津波のように
全てを破壊しながら崩れているんですね。

もし、ここに車が一台巻き込まれていたとしてもその痕跡すら見つけられないでしょう。

新しい橋のすぐ横、
今では使われなくなった旧道にコンクリートの橋が架かっています。
風雪に耐えて今も残っている事だけでも驚異的ですが、
この橋の真ん中に高さ3mほどの巨岩が鎮座しているのです。
両側の山は木々が繁りこんな大きな岩がどこからやって来たのか皆目見当もつきません。

冬季には常時4mを越す積雪があるそうですが、
どうやら平地から訪れる私達の想像を絶する世界があることだけは確かなようです。

有峰村を底に飲み込んで静かな佇まいの有峰ダム
そこからは膨大な電力が生み出され私達はその恩恵を
受けています。
しかし、それ以外の場所から融け出る水の力もまた膨大で
こうして毎年山を削り続けているのです。

水は大地を切る刃  という言葉がありますが
こうして谷から仰ぐ有峰の山々を見て
つくずく納得できます。

むかし、有峰びともこうして同じような景色を見上げたのでしょうか。

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