料理は材料と調味料と正しい手間隙をかければどれだけでも美味しくすることが出来る 
といつも言い続けてきました。

化学調味料や過剰な砂糖に頼らないでもっと「美味しい」を目指すべきです。
そんな便利なモノでは一定水準の味しか出せないからです。

それを証明するための昼のミニ丼でもあります。
ところが、あまりにも巷間画一化された味
均一化された味が氾濫する中では判別すらままならないようです。

どこにも無い味、
どこにも無いメニューというものを生み出すのも
それはそれで楽しいのですが、やはり比較対照できるものがあったほうが
誰にでも解りやすいようです。

当初、昼のミニ丼はほとんど出ませんでした。
たまにカツ丼や親子丼をするとよく出ます。
いっそそんなありきたりの馴染み深いメニューで行こうか?
と弱気になることもありましたが、きっぱり否定しました。

それじゃ明日につながらない  というのが私達の結論だったのです。
どこにでもある品ばかり繰り返すのなんかまっぴらでした。

だから出ようが出まいがオリジナル中心で行こうと結論付けたのです。

なんとか定着してきたのが最近です。
最近ではかえって挑発的に「御馴染みメニュー」を出す事が増えました。

比較検証してもらうことでより認識を深めてもらおう  という
大それた挑戦をしているつもりなのです。
馴染みのあるものと食べ比べていただきたいのです。
「美味しい親子丼」
「挑発的な天丼」
「ありえないチャーハン」などです。
普通に作って食べても普通に美味しいはずの親子丼に
あえて美味しいと冠をつけて区別化をしているつもりです。

今回はそんな一品です。
絶対旨い チキンライス です。

まず、鶏肉の入った炒めご飯 と解釈するところから巻き戻します。
全てはそこからです。

世界で一番鶏肉を愛しているのはどこでしょうか?
答え
フランスです。
ではその仏料理から学びましょう。

能登健康鶏(地鶏)モモ肉に塩コショウをして2晩寝かせます。
余分な水分や脂、表面のぬめりなどがこれで除去できます。

これに小麦粉をはたいて低温でゆっくりと焼き上げます。
そしてボウルに移して置きます。
その時に出た肉汁を仏料理ではジュと呼び大切にソースに利用します。
冷めるとゼリー状に固まり、加熱すると溶ける美味しいエキスです。

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フライパンに残った油で他の材料を炒めます。
タマネギに火が通った時点で鶏肉をカットして混ぜます。
皮目はパリッと中はしっとりとしてはいますがほんの少しまだ火の通りきっていない部分もあります。

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これを炒めながら先ほどのジュとカツオダシを加えます。
塩コショウとバルサミコ酢を入れます。

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仏料理のバスク風やヴィネガー風味などのように煮込みます。
いろんな旨味をいったん取り出して再度煮詰めて煮含めるのです。

何のために?

ケチャップを控える為に  です。

ケチャップには多量の砂糖が入りすぎています。
だからそれに頼りすぎると甘くどくなりお子様用にしかなりません。
だから控えねばならないのです。

しかし、控えるとそれに依拠していた味
つまり大前提ともいえるものが成り立たなくなるのです。
だからこれに変わるモノ、いえもっと上のものを用意する必要があるのです。
カタチは似ていても中身を入れ替える必要があるのです。

お解かりでしょうか?
私がラーメンやその他の料理で何度も繰り返し言い続けている事が。
代替品をなどと言っているうちはまだまだです。
大事なのは手をかけて今まで以上の味を求める工夫なのです。

その工夫を私は設計図を引く と表現します。
でもこれこそが理(ことわり)を料る(はかる)という
料理の原点でもあります。
便利なモノばかりに頼っていては技術や工夫する心は進化できないのです。

ケチャップを控えて
甘味は人参で、
風味はタマネギで
旨味と香りはキノコで
酸味はバルサミコ酢で
それぞれ置き換えてやります。

そして出来上がりがこちら。
本日のチキンライスです。
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ケチャップを控えた分甘くどくなく、ご飯もベタついていません。
バターなどの乳製品も使わないので後口もしつこくありません。

平日昼のミニ丼  200円

なおソースとしての旨味をとじこめたこの具は煮ほどいてやることで
そのまま他の料理に転用ができます。
水を加えてペンネと煮ればこうです。
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クスクスと煮るのも同様です。
ご飯で作ればそのままリゾットになります。

教科書としての仏料理にはまだまだ学ぶポイントが沢山あります。
料理はもっと美味しくできます。
もっと手をかけて美味しくしましょう。
料理ってこんな楽しい事なのに手抜きばかりを考える人の気が知れませんね。






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