2010.04.16 タケノコ
タケノコ  今年もまたこの季節がきました。

かの魯山人が
「素材のみで上なるは一にタケノコ」  と語ったと伝えられます。
(毎年書いてます  

一年中同じ味の魚がほとんど無いのと同様、野菜もまたしかりです。
中でもその短い旬を愛でるタケノコには
僅かな期間を惜しむように気ぜわしげに
タケノコの一シーズン分の味わいの変遷があります。

だから山菜のカテゴリに含められる事も多いのですが
より鮮烈でスケールの大きい味わいの変化という事では
やはり、他に類を見ない味わいと言えるでしょう。

タケノコと言っても、タケ類と笹類がありますが全ての中で最も早く出るのが「モウソウチク」
中国の古話に出てくる孝行息子の名を冠したこれは冬のうちに萌芽が始まるそうです。

ちなみに、今は知りませんが中国料理店ではかつてモウソウチクはあまり使われていませんでした。
代わりに盛んに使用されたのは「麻筍_マチク」です。
モウソウチクのタケノコは「冬筍_トンセン」と呼ばれる
小型のものです。
アワビや乾燥ナマコなどと一緒に煮る高級品でした。

今はスーパーでも大量に見ることが出来ます。
ここにも日本の技術指導が生かされていることを知る人は少ないのですが、
中国のタケノコ生産、製品出荷には日本の技術支援が大きく関わってきました。
それで輸出、入額が飛躍的に増大したのです。

互恵と安易に語られる昨今ですが、
クゥエートのようになりそうな不安に駆られるのは考えすぎでしょうか?


それはさておき、
今年は回数こそ少ないと覚悟を決めている分
いつもより熱心に見て回ります。
さながら竹取の翁のような格好となってきました。
自然に前傾姿勢になります。

今年は表年なのですが、寒い日が続く為か出が悪くて
なかなか見つけにくいのです。
そこでいつもより念入りに足の裏で探ります。

ハシリのものはこうして足の裏で見つけろ! と言われます。
私などいつまで経っても達人の境地には至らず、
目で6割 足で4割といった打率で見つけてます。

毎年出会う仲良しさんがいますが
彼は底の分厚い長靴で、しかもまっすぐ立ったまま所在無げに落ち葉などを
蹴飛ばして「今年もさっぱり採れないねぇ~」と嘆くのです。
それでも懲りもせずに毎年やってくるのですから楽しみ方も人それぞれなんでしょうね。

さて、味わいの変化には3通りあります。
桜が咲くまで
桜の開花前後
桜が完全に散った後
の3通りです。

桜が咲くまではとても小さく、味も淡い、しかしその分
アクの無いとても柔らかい歯応えの軽やかなものです。
これが先ほどの「冬筍」にあたります。

これは小さいので出てくるときもほとんど気配がありません。
よく耳にする
『地面が盛り上がっている』とか
『地面が割れている』   などという状態にはなりません。

5ミリくらいの先端の皮の尖っている所だけが
まるでこっそりと窺うように、様子を見るようにして出ています。
俗に『毛が3本』と言われる感じがぴったりきます。
3本のアンテナを立てて探りを入れているかのようです。

それできっと私が見つけるよりも先に察知しているに違いありません。
『あっ!また来た!』『あっ!また今年もか!』『え”~また?』
という気配が流れているからです。
(ホントですってば!)

竹にどれだけ嫌がられようと竹を虐める事も目的なのですから委細構わず全く容赦しません!  


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というわけで少ないながらも今年の初収穫です。
勢いあまって地下茎まで切り取ってきました。
これを見るとタケノコの出方、発生の姿がよくわかりますでしょう?

どんな大きなタケノコでもこのようにして生えてくるんですね。
先端をご注目ください。
根の方に向いていますよね。
この先端部だけが地上にちょこんと出ているのを見ただけで
達人はどの方向を掘り進めば良いのかを瞬時に読むというのも
わかりますね。
ささいなタネ明かしでした。

これをタケノコご飯にします。
一回目はオーソドックスなスタイル。
ワカメを混ぜ込みました。
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ところがあまりに柔らかすぎて歯応えが無さ過ぎました。
そこで
二回目はホタテと一緒にしますが
ご覧のような分厚い切り方にします。
これぐらいでちょうど食べ応えがよくなりました。
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これからじゃんじゃん掘って炊いていきましょう。










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