うどん屋さんなんかではカレー類もレパートリーに加えているところもあります。
でも、もしそれがインド料理店で出す正統派のカレーだったらどうでしょう?

ぞっとしませんね。

スパイス香の強烈なものをうどんに掛けたらと想像するだに恐ろしい光景です。

うどん屋さんはダシでカレー粉を溶いて作るからカレーうどんと親子丼を一緒に食べてもケンカしないのです。
これを仮に「土台を等しくさせる」とでも呼びましょう。
中国料理なら同じスープで調理してこれを行います。

さて、前置きはここまでです。
今日は「パエリャ」を作りました。
具材は先日のチャレンジショップで余ったものを流用します。

自家製スペアリブのスモーク、イカリング、貝柱、ムール貝、などなど を
オリーブオイルでニンニク、タマネギを炒めて一緒にスープで煮込んでから米と炊き込むのです。

そこでこのスープが問題なのです。
もともと当店のスープは濃厚なので濃縮には不向きです。
それでも もし、薄めてでもスープだけで仕上げてしまうとそれは正統派なものになりすぎるのです。

土台を等しくする仕事が必要です。
とはいえ邪道にする  という意味ではありません。
美味にいたる道は一本ではないのです。

レシピは交響曲の譜面に例えられます。
一見きちんとした決まりごとのように見えても奏者や指揮者の考え、理解、創意によって
いかようにも姿を変えうるものなのです。

全ての道は美味に通ず とでも言いましょうか。
アプローチは違っても美味に到達できればそれもまたアリなのです。
いくら正統的に作っても美味に届かないことなどいくらでもあるはずです。


当店のラーメンはそれでなくても適応性に欠くところがあり、
それは濃厚な無添加を志向している強いスープだから なのですが。

結果適応範囲の恐ろしく狭いものに特化されているため当初は何を合わせても相性が悪かったのです。
以前は小鉢があったのでそれで総和のバランスを取るのに有効でした。
現在は小鉢がありませんから丼でバランスを完成しなければいけません。

そこでダシを昆布ダシのメインで取ることにしました。
たっぷりの天然昆布とアゴを一晩水に漬けて置き朝から弱火でじっくり沸かします。
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こうしてダシを取ったらパエリャに仕上げてミニ丼の完成となります。

無添加なのに意味不明なくらい美味しく、かつ具材から染み出る美味と風味がまぎれもない
正統派な味わいです。
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これが昆布の持つ力です。
決してでしゃばらない。
昆布の香りがプンプンと匂う などといった安物ではない本物だけが持つ
香りはしないが 濃厚な旨味
だけ がどっしりと味の土台を固めてくれているのです。

本来日本人はこの旨味を最もよく知る民族でした。
今はすっかり忘れ去られようとしています。
化学調味料に取って替わられようとしているのです。

TVのリポーターが「この美味しさの秘密を教えてください」と言うと
「これなんです」と昆布茶を捧げてみせるそんなふざけたお店までありました。
裏を読んでみろ と言いたくなりました。

パリの三ツ星シェフたちがこの「和の旨味」に目を付けて今、盛んに昆布を使い始めているそうです。

日本の仏レストランやイタリア料理店にも見習ってもらいたいものです。
「どこのお客様に出しているのですか?」
「お客様は日本人ではないのですか?」 と問うてみたいものです。

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今日は仕入れ先の「水口商店」さんの二代目が配達してくれました。
トラックに「友愛」と大書してありますが北方領土の話であって
別に民主党とは関係ないそうです。

もっともっと本物の美味を広げられるように頑張ってもらいたいものです。
二代目 頼みますよ!!!

私も負けないように頑張ります。







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