お昼のミニ丼で出しつつ富山をアピールできるものを探りたいと始めた
富山湾のシリーズです。

その前に何故こんなことをやろうと思い立ったのかを記しておきます。

やらなければいけない と思ったのです。
それがせめてもの恩返しになると思いました。

10年ぐらい前でしょうか?
私の大切な友人でありお得意様であり、そして世間知らずな私をしばしば導いてくれる「gさん」という方が富山のラーメンを語る時のひとつの枠の表現として
「富山ブラック」と名づけました。

当然賛否両論が沸き起こります。
確かに黒いスープの店は多い、しかしそれがいかにも富山を「代表」するかのような表現はいかがなものか?
といったものです。

私の作るラーメンも好むと好まざるとに関わらずこの範疇に入ります。
そう、当時私はそんなカテゴリーに入れられることを良しとしませんでした。
その気持ちが徐々に変化していきます。

今では「富山ブラック」と商標登録する店があったり、看板に大書したりして盛り上がってきていますが、
名づけ親のご本人は毀誉褒貶の過去など忘れてしまったかのように浮世離れしたお顔で知らん振りをしています。
全国各地の多彩なラーメンの中にはこんなものもあってもいいじゃないか と思いこのカテゴリーに入れられることにすっかり抵抗もなくなった最近です。


この春のゴールデンウィークはETC連休になると予感した通りになりました。
ウチの駐車場がまるで高速道路のSAかPAのように全国のナンバーが並んだのです。
北は北海道から南は宮崎まであんなに大量多種のナンバープレートをウチのPで見たのは初めてです。
神戸から来たというカップルは「富山ブラックを食べに来ました」とはっきり告げます。
ここに至って初めて鈍感な私にも特色付けという事の重要さが理解できたのです。
今までは自分個人の感情だけで判断していました。

札幌といえば「味噌ラーメン」ときますが、塩味だって醤油味だってあるんです。
でも、本場の味噌ラーメンをわざわざ食べに行った人は一杯だけでは飽き足らず
「じゃもう一杯は違う味のを食べてみようか?」となるやも知れません。
特色を打ち出すというのは何も全部ひっくるめたものでなくてもいいんです。
そんな事を言っていたら何も言えなくなってしまいます。
「富山ブラック」という呼び名に否定的な人には
じゃ、代わりの素敵な名称を「貴方が創れば?」と言っておきましょう。

おりしも新幹線の開通が間近に迫ってきています。
岩国と広島の関係のように富山県が金沢へのただの通過県になってしまうのでは?
という危機感が密かに囁かれています。
そんな近未来の様子を先般のETC割引で探れるだろうと思って見ていました。

高速を一回降りたら1,000円ぽっきりサーヴィスが終了 となると何処で降りるか?
それは魅力の「多い」所に決まってます。
富山県では雪の大谷見物の「立山インター」
チューリップ祭りと魚の街「氷見」を抱える「砺波インター」が大賑わいで、
「富山インター」は今ひとつでした。

お隣の石川県は大賑わいでした。
案の定です。

でも、ありがたい事にウチには沢山お出でいただいたと言う事はおそらく
「富山ブラック」を大々的にアピールしている店にはもっと沢山の観光客の皆さんが押し寄せたはずです。

事は重大だったんですね。
今更ながら不明を恥じました。
そして気づいてから周りを見ると、もうどこでも既にやってるんです。
先日、TVで石川県のうどん店の特集をしてました。
「ダシはシロエビです」 と聞き耳を疑いました!
やってます!
富山県特産を名乗るのは富山県人ばかり。
活用したものがアピールしていいんです。

特徴付けをして「ウチのはこうです」「うちらはこんなんです」と言わなければ誰も伝えてはくれないのです。
いや、私は飲食店じゃないから。とか
自分はサービス業じゃないから と思う人もいるでしょう。
違います。
あらゆる業種を超えて「富山県」を売らなければいけないのです。
その為の知恵を業種問わず出し合わなければならないのです。
衣食住すべての業界で富山県をアピールしなくては
誰も来ない駅になってからではもう遅いのです。

私は料理しか出来ない人間です。
でも、ジャンルを超えて試行錯誤するだけの時間が割けます。
それで始めました。
「とやま」でも「富山」でもなく「富山湾」で印象付けをしていきます。

石川県が覚えられやすいのは能登半島があるからです。
ちょうど北の下北半島が覚えられやすいのと似ています。

その能登半島に囲まれた湾ですよ  と売ろうと思います。

富山の魚は美味しいから富山の寿司は売れるに決まってる  でしょうか?
現実は回転すしに押されて苦戦してはいないでしょうか?
かつては高価でハレの食べ物だった「握り寿司」がその地位を脅かされてはいないでしょうか?
富山の魚が美味しいのなら「江戸前」を名乗る必要すらないのでは? と思います。

握りが手軽に食べられる時代になったのなら岡山の「バラちらし」などを参考にして富山の「寿司店」でしか食べられない一品を作って欲しいと願います。

石川県穴水で「能登前幸寿し」を営む親友が目の前の海は能登の魚の大きなイケスです。
と「能登前」を宣言した時に「おー」と思いました。
それからほんの数年でほぼその呼び名は定着しました。
考えてもみてください。
仮に、東京から富山県に仕事でやってきて。
古びた「江戸前寿司」ののれんと「富山湾の寿司」とが在った時。
どちらを選択するでしょうか?
できれば両方併記して欲しいものですよね?
富山には富山独自のスタイルが必要だと思いませんか?

今からすぐに始めても新幹線開業まで10年しか時間がありません。
でも、10年あればその新しい取り組みは定着する余裕があります。

これは何も寿司だけではありません。
うどん、蕎麦、中国料理、パスタ、全ての飲食店。
サービス業。
全ての業種にあてはめて欲しいのです。
全ては生き残りの為に。






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