「ナトリウムの総摂取量を控えよ」

と栄養学の大家 丸元淑生先生は書いておられます。
実にピンポイントな語り口です。
普通は誰もこんな分かりやすくは言ってくれません。

皆「塩分を控えましょう」としか言いません。

では塩分とは何なのか?
を語ろうとしません。
塩と「塩分」は同じではないのです。
塩の摂り過ぎは今更言うまでもありませんが、では塩分とは何でしょう?

塩は塩化ナトリウムですね。
先生の言われるのはこのナトリウムこそが良くないのだという事です。
各種添加物に含まれるナトリウムはほぼ同じ害をもたらすのです。

重曹の炭酸水素ナトリウムなどもそうです。
しかし、製菓や山菜のアク抜きなどに使われるのはほんの少量です。
大した問題には至りません。
問題はグルタミン酸ナトリウムです。

製菓や山菜にタンサンを入れすぎると失敗しますから
「入れすぎ」→「摂りすぎ」の心配はありませんが化学調味料は簡単に摂りすぎてしまいます。
入れれば入れるほど美味しくなると勘違いをした料理人が沢山いるからです。

ラーメン店で沢山入れるほど繁盛してきた経緯が実際あったからです。
昔は耳掻き一杯程度の量だったものが次第に小匙一杯になり、
シュガースプーン一杯になり、私が見聞きした最大のものでは大匙一杯にまで
増えています。
さらに、未確認ながら最近の凄い話では
大匙一杯のグルタミン酸ナトリウム+大匙一杯の「本だし」らしき茶色の顆粒
という恐ろしげな所まで行っているそうです。

にわかには信じたくない話です。
ですが、繁盛と美味を取り違える人が出るのも仕方ないかもしれませんね。

大手のA社は巧妙なウソの上手な会社ですからこう言います。
「昆布のグルタミン酸と廃糖液から採ったグルタミン酸は同質です」と

グルタミン酸だけなら同じかも知れません。
でもそれだけでは抽出できないからナトリウムとくっつけて結晶化しています。

グルタミン酸とグルタミン酸ナトリウムは似て非なるものです。
同じようなシロモノであるかに見せかけた論法は
まるで塩化ナトリウムと水酸化ナトリウムには大して違いはありませんよとでも語るような見え透いた手口にしか見えません。

さて、グルタミン酸ナトリウムもナトリウムですから塩分にカウントされます。
塩と比べると1/3の量になるそうです。

つまり、丼一杯のスープに要する塩の量はいつも書いているとおり小匙一杯です。
ここに大匙一杯のグルタミン酸ナトリウムを加えると1/3の塩
要するに小匙もう一杯の塩が入ったと同じ量のナトリウムが入る計算になるのです。

これを丸元先生の言う
「ナトリウムの総摂取量を控えよ」
という言葉に当てはめてみてください。
塩と塩分はイコールではない と言う事をお解かり頂けましたでしょうか?

丼に塩を小匙2杯入れたら誰だって塩辛すぎて飲めません。
しかし、小匙一杯の塩+大匙一杯の化学調味料のスープには行列するのです。
もちろん”塩分”の摂り過ぎになりますから喉が渇きます。
しかし、本人に”塩分”を摂り過ぎたという自覚は全くありません。
口中の粘つく後味の悪さも本人には美味しい余韻と感じられます。

「美味しい物を食べると口中がいつまでも美味しい」などと語ります。

私の作るラーメンには化学調味料と砂糖は入りません。
充分な旨味があれば「甘味」は不用だと考えるからです。
ですが、大量の砂糖と化学調味料に慣れた方には
ものすごく塩辛く感じる という方もいらっしゃいます。
旨甘いものを摂取していると五味が分からなくなるらしいですね。

酸味が強いと言う方もいらっしゃいます。
肉を煮込むとイノシン酸の働きからか酸味が出るのですが、普通は砂糖をたっぷり入れてバランスをとります。
麺類に砂糖が沢山入るんだ  と知らない人は驚きますが
あほな評論家の語る「う~む、このコクと旨味が」と言う言葉の意味はおおむね、
旨味=グルタミン酸ナリウルム
コク=砂糖
と思っていただいて構いません。

ですから、そんな甘旨いものに慣れきった方にはウチのラーメンは恐ろしく
塩辛く(何故なら1、黒い 2、甘さ控えめ だから)
しかも、普通ありえない酸味がある。
ということで当初は散々なスタートでした。

そんな私が塩分を控えましょう と言うと
「あんな塩っぱいラーメンを出してるお前が言うな!」と
お叱りを受けそう  いや 何を隠そうかつてはさんざん叩かれました。

今は遠方からでも来店していただけるようになりました。
ありがたいことです。
ところが、食べ終わって高速道路に乗るころにはもう美味しさの余韻など跡形もなくなり、
もう一回味を確かめに戻りたくなるほどだ というのです。

最大限のお褒め と受け止めています。
美味しい 味 とは しつこくないのです。
いつまでも舌に残る美味など もはや美味でもなんでもありません。

丸元先生は他にも多数出版しておられますがどれも解りやすく、とても役に立つ本ばかりです。
今、こういう状態の人はどんな要素が不足していて、何にそれが含まれていて、
それをどう調理して食べるのがベストであるか  などと具体的に書かれています。

例えば妊婦は葉素を欠乏しやすい→葉物野菜を食べるとスポンジに水が滲みるように改善される

などといった具合です。
丸元先生の本には独特の説得力があり影響を受けた人は沢山おられます。
中には脱サラしてコーヒー店を営むようになった方もおいでです。
この方のお店は富山でも有名な自然派の店として人気です。

興味のある方はぜひ、書店などで手にとってご覧ください。
もしかしたら貴方の生活を根底から変えるかもしれません。



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