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菜の花が大量に入手できたので中華丼に仕立てました。
花が満開になると八百屋さんとしては気が引けるらしく値引きをしてくれたのです。

早速花穂だけを摘みます。
茹でて水さらし。
絞って軽く塩を振り、漬け込みます。
そのままなら菜の花の浅漬けです。

そうです。
菜の花は茹でて水分を強制的に抜かないと漬物にはならないのです。
白菜だったら生で漬かりますが、花穂が立った菜の花だと生ではいけません。
今回はアブラナ科やその他も混じっているから尚更です。

その浅漬けに昆布を挟んでやります。
これで立派な昆布じめになります。
nrf 001菜の花には苦味がありますが
昆布じめにすることで苦味を感じにくくさせ、
更に旨みを乗せてやる事ができるのです。
これはそのまま漬物や酒肴として使えます。

タケノコでもそうですが先端部分の成長点が苦いのです。
アクが強い=成長力旺盛な部分  ともいえます。

少し話を脱線してこの「苦味」の話をします。
春の味が「苦味」です。
山菜や野菜の芽吹き、トウ立ちによる苦味など様々ですが、
幼児には文字通り苦手な味覚です。

本来は苦味=毒を意味するシグナルなんだそうです。
まだ経験の浅い幼児~子供はそれを判別できないからストレートに受け付けないのだそうです。
大人はそれが無事な苦味なのかを判別できるから
「ほろ苦くて美味しい」などと喜べます。

子供に抹茶を飲ませると「にが~い」と困惑しますが、
もっと言うと生まれたなりの赤ん坊に砂糖水を嘗めさせると「もっと欲しい」というような仕草をするそうです。

私はこのような苦い、酸っぱい、渋いといった味を嫌味要素(けんみようそ)と呼んでいます。
日本では昔から五味と言われる味に
甘い、酸っぱい、しょっぱい、苦い、旨味、がありますが
「甘み」と「旨味」だけでは味が立体的にならないのです。

ところが、この嫌味要素こそは鍛えないと身につきません。

最近では家族であっても朝から一人一人別々の各自好きなものを食べる家が増えてきたそうです。
お父さんはレトルトのカレー
お母さんは菓子パン
子供はカップヤキソバ  などという風に。
「個食」と言うそうです。

こうして自分が食べたい、自分が美味しいと思うものだけ食べて成長するとこの嫌味要素を受け止められない舌の持ち主になります。

いわゆる幼児味覚人間です。
甘ければ美味しい
旨ければそれでいい!
という味覚に固定されてしまいます。

残念ながら私はこのような方に「美味しい」と言わせる自信がありません。
五味整ったものを出すと「なんか苦いネ」とか「酸味がある」というからです。
昔の話をしても仕方ありませんが、
祖母祖父が優しくうるさく
「これは体にいいんだから食べなきゃだめだよ」
と言い聞かせつつ団欒を囲む食卓の光景はもうどこにも無いのでしょうか?
いったいどこまで食べ物に無関心になって行くのでしょうか?

失礼しました。
食の未来に明るい展望が見出せないものですから
つい、嘆き調になります。

これから山菜が大量に出始めます。
嫌いだ などと言わずに口にしてみてください。
35歳過ぎから劇的に味覚は変化します。
「あれっ!これこんなに旨かったっけ?」となります。
「ん!?僕確かこれ嫌いだったはずなんだけど??」となります。

いつの間にか美味しく受け入れられるようになっているやも知れません。
それは貴方にとても良い影響をもたらします。
新しい味覚の扉が開くのです。
体が喜ぶ味覚の始まりなのです。
その第一歩が春の「苦味」です。
野生動物はちゃんとその事を知っていて熊なども冬眠空けに真っ先にフキノトウを食べるそうです。
冬の間に蓄積してしまった余分な脂をお落とす為だそうです。
究極のしかも安上がりのデトックスではありませんか!
しかもまさしく体によい栄養素がそこには詰まっているのです。

わき道から本筋に戻ります。
この日はお昼に中華丼をしました。
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ほろ苦い菜の花も有り得ないほどたっぷり加えましたが、
幸い当店には残す方はいませんでした。
ありがたいことです。

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小鉢にまでフキノトウの天ぷらをつけましたがこれもOKだったようです。
フキノトウはつぼみが閉じているものほど苦味は強く、
これくらいに開き始めたものから苦味は少なくなってきます。
お子様などにはこれらから食べさせると美味を早くから教えられます。
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お昼からワンタンメンのご注文が入りました。
ワンタンで+150円
ミニ丼 で+250円がラーメン代金に加算されます。
これが高いか安いかは私にはなんとも言えません。

食べたいと思った方に召し上がっていただければ、それだけで私も幸せです。


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