2009.03.12 マス寿司
さて、いよいよマス寿司に入りますが長くなりそうです。
ここで天然のサクラマスで仕込めばどんなにいいかと思います。
でも、それではいくらなんでも250円では不可能ですしそれに

「え~っサクラマスなんて何処にも売ってないよ~  むかつく 」 って叱られそうです。

ここは塩マスの出番と行きましょう。
これなら全国どこでも手に入ります。 それにぐっとお安いですしね。

カラフトマス系だと思われます。
nrb 002 nrb 009 nrb 008
カラフトマスはかつて塩を入れすぎて大失敗してこの頃では薄塩の冷凍で流通していますからマス寿司にはもってこいなんです。
でも、はっきりいって今度は薄すぎて焼くとほとんど塩が効いていません。
マスは本当に難しいようですね。

このヘタなお絵かきエディタ画像は川魚と海魚の骨格の違いです。

右の海魚が背骨から真横に小骨が伸びているのに比べ
川魚は斜め上に伸びています。
これを骨抜きで一本づつ抜きます。

全魚種ではないでしょうが、川魚を食べ慣れない人が例えば
サクラウグイの塩焼きなどを食べて大いに困惑するのがこの小骨です。
ウグイはY型をしています。

キング(K)もアトランティック(A)も紅も銀もみなサーモン類(鮭鱒類)は同じ骨格です。
ですから、ムニエルなどにするときでも小骨は同様な処理が必要です。
最近よく見かける養殖トラウトサーモンも刺身にしようとすれば同様です。
(しかし面妖なネーミングですね、けいそん を逆読みして「そんけい」でしょうか。笑)

次は塩をします。
そのままでは全く効いてませんから改めてたっぷりの塩で1~2時間
(身の厚さと脂の違いで判断)
塩を洗い流して
次に酢で0.5~1時間 これは冷蔵庫で。

その間に寿司飯を合わせて冷ましておきます。
合わせ酢を炊きたて飯に混ぜて、今なら外で冷やします。

nr 038次は切り身にします。
マスは鮭に比べると皮が柔らかくて丸ごとでは引きにくいので削ぐようにして一枚づつ切り取ります。
厚さは自在ですが、
塩の残り味を見てからにしましょう。
今回はかなり残っています。
やや薄めに切りました。 それでも市販品よりは厚いですよ!  日本旗

nr 039 nr 040
木枠を水に浸して作るかorこのようにラップを敷くかはお好みでそうぞ。
ラップを敷くと切り分けが楽です。
今回は塩味がけっこう残っていましたので胡瓜をはさみ手綱寿司風にしましょう。
nr 041 nr 042 nr 043
一種類のタネで作るなら隙間無く同じ方向に並べます。
複数のタネでやる時には裏がどうなって見えるかを常に考えながら
頭の体操をしつつ並べます。 楽しそうでしょ?

シャリの扱いにはベーカリー用のスケッパーがとても便利で重宝しています。
拝むように形をまとめて木枠の真ん中に乗せ
中心から両端へと広げます。
カメラを持つ手がお留守になっていますがここに右手があると想像してくださいね

nr 044ラップの上下だけたたみ、
落し蓋をして体重をかけて押します。

左右もたたむと空気が抜けないので押しがききません。

さてこれで一応形だけは整いました。
焼くと塩が足らず、脂は皮目にはあるもののいくぶんパサついた感じでした。
切り身にした時点で握り寿司で一個食べても塩と酢のバランスがいまいちでした。
脂の味も全く感じられませんでした。
カラフトマスじゃダメかな?
というぐらいでした。

ではこれでばっちりか?
いえ、残念ながら ここで食べても全く美味しくないのです。
何だよ! TW?って怒らないでもう少しだけお付き合いください。
-A-ここから押し寿司のマジックが始まります。

nr 017
こうして出来るだけ重い重石をかけてしばらく置きます。
富山の旧家に行くと
30cm四方もある巨大な押し型木枠が沢山あります。
お祭りなどで沢山の寿司を作ったんでしょう。
そしてそこには必ずそれ用の専用重石があったはずです。

ただし、これは壁などの転ばない場所を利用して行ってくださいね。
また、モノによっては軽く押したものの方が美味しく仕上がる事もあるはずです。

nr 045 nr 046
無事お昼に間に合いました。
しっかり押しが効いて切り分けやすいです。
ラップもはがしやすく仕事が快適に進めます。

しかし、なんといっても重石のおかげであのカラフトマスの薄い切り身から
(いや、だから 市販より厚いってば  冷汗
脂がにじみ出してきているんです!

じつは押し寿司のマジックとは-A-でそのまま押すのではなく
そこでいったんひっくり返すのです。

つまり形を整えて切り身を並べる事で切り身が飯の横まで回り込みます。
しかし、そのまま強押ししても脂は流れ落ちるだけです。
そこでいったんひっくり返すと強押しでにじみ出てくる脂が飯に染み込む。
こういう事なのです。
そんな作業を楽にこなすのにラップ成形が適しているのです。

お解かりいただけましたでしょうか?
塩蔵冷凍のカラフトマスでも立派に美味しいマス寿司になります。
そこはかとない淡いマスの脂の旨み、味わいを堪能できます。
ぜひ、ご家庭でもトライしてみてください!
面倒だからイヤだ と言う方はウチでどうぞ!
  (いつ とは言えないのが本当に残念です)

nr 050
手前右の一個が切り身の回り込み をしているのがお解かりいただけますか?
どうせならたっぷりと美味しさを味わいたいですよね。

マスにはマスの味があり、鮭には鮭の味わい方がありますがそれを最大限に引き出す工夫を私達の祖先からずっとし続けてきたのです。
最近は脂が乗ってさえいれば「美味しい!」っと大喜びをしますが
それは本当に「味」なのか?  と問いましょう。

中島みゆきさんの歌を引用させていただきます。

愛ではないっ!  それは愛ではない!

それは「脂」です。

本当の美味がまだ在るうちに沢山食べて正しい味覚を培っておきましょう。
それは必ず自身を救ってくれます。
味覚とは最大の自己防衛本能だからです。



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