鹿児島の芋焼酎を飲み始めて30年以上になります。
きっかけは船員の時。
タンカーには特殊事情がありまして、その他の船種よりやたら航海日数が長い事と僻地が多い事が挙げられます。

例えば鹿児島の喜入石油基地から出港してイランで原油を積み、また鹿児島に帰港するという予定だったとします。
その間のお酒は各自自分が欲しい量をあらかじめ自己申告して積み込んでもらうのです。
ウィスキーなら○×を10本
日本酒なら△■を20本 などというようにです。
リストが回ってきますからそれに記入するだけになっています。
もちろん、外国航路ですから免税でとても安く買えます。お日様

それが、途中で荷揚げ地の変更などがあったりすると大変なことになるのです。
その時はたしか中米のキュラソーだったでしょうか?
日本へ帰港するよりはるかに長くなったのです。
船の中でお酒が無くなる者が続出しました。

もちろん、こんな事や僻地で思うように酒が仕入れられない場合も考慮して多目に用意してあったのが無くなったのです。
大変です!そこは大海原の真っ只中なんです。
コンビニなんか洋上にはありませんから。

その時船内で唯一多目に手持ちしていたのが鹿児島出身のKさん。
芋焼酎を数十本まだ温存していたのです。
(イッタイ ドレダケ カッテタノ??)
分けてもらいました。
しかし、臭くて呑めない!ウゲロくま・泣く
そこでKさんがレモンを絞り、氷水で割って飲みなさいと教えてくれたのです。

それから数十年レパートリーのひとつとして呑み続けています。

ところが数年前の焼酎ブームの時のことです。
どうせ遅れてきた人たちのブームだと冷ややかに見ていた私に某店主が
「プレミア焼酎の魔王って飲んだ事ありますか?」 と
一杯だけ勧めてくれたのです。

驚きました!!

甘いのです!
なんという美酒!
一杯でハマッてしまいました。(◇■◇)
ところが大問題があります。
720mlの小瓶で7,000円もするのです。(その当時)ぐすんs

でも、我慢出来ずに2回ほど買いました。
しかし、続きません。
プレミア価格とはダテじゃありませんね。

ある日、いつもの焼酎と純米酒を見つめているうちにふと思いついて
混ぜて見ました。

「あ!  この味!」

魔王の味に非常に近いのです!
それが同じか違うのかはもう問題じゃありません。
作れる というだけで充分です。
なーんだ と思った瞬間  呪縛から解き放たれました。

先日、鹿児島に帰った時の事 義兄に魔王を呑んだ事があるか を尋ねました。
「そんな高いのは呑んだ事が無い」
「あれはね~~~~~」と伝えると
「え”~~っ  そんな事やってんのか!」  ってお義兄さん

ちょっと落ち着いて!やってるのは私! 
蔵元がやってるとは言ってません ってば!  と皆で大笑いしました。

思えば今のような全国区ではなかったあの頃、芋焼酎は本当に安かった。
船では1.8Lが500円くらいでした。
本当に昔話になってしまいました。

最近は混ぜないでおとなしく呑んでます。
「混ぜるな危険」
ノミスギマス







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