なぜ 「食べ飽き」 という事が起こるのでしょう?
1、短期間、集中的に食べ過ぎる
2、大量に食べ過ぎる
3、本物ではない
4、過剰な味が入っている
5、体に負荷をかけるものが入っている
6、美味しくない

普通は1、と2、を挙げますね?
実際にはそれらは大した事はなく3~5、が主原因となります。
そしておおむねこれらは複合されます。

3=アミノ酸で合成したまがいものではいつまでも騙し続けられません
4=油脂、砂糖、アミノ酸などを加えすぎだと繰り返し食べ続けられません
5=粗悪な油脂、特に劣化した油脂
  保存料は消化が悪い為だんだん負担に耐えられなくなります
そしてこれら全部が合わさって
6、となるわけです。

(私達が簡単に発する「美味しくない」という一言にはこの他にも色んな意味合いが含まれるんですが、、。)

じゃ、カレーにこれほど惹きつけられるのはどうしてなのか? を考えてみます。

カレー粉そのものにももちろんその力はあります。
なぜならカレー粉の素となる各種スパイスは主に整腸作用のある食欲増進効果を狙ったもので組み合わされているからです。
さながら漢方のごとく配慮され尽くしています。
黄色い色のターメリックは和名をウコンと呼ばれ最近盛んに肝臓に利くとコマーシャルで流されていますね。

インド料理の虜になった或るタレントがカレー店に入ってスパイスが足りないと思ったら漢方処方の胃腸薬を振り掛けると聞いて笑ってしまいましたが当たらずとも遠からずという所ですね。
でも、ここまでなら誰でも理解できます。

問題は既製品の中身です。
前に出した画像の成分表からカレー粉以外をチェックしますと
A)油脂、小麦粉、調味料、カラメルフォンド・ボー、チキンブイヨン
B)ソテーオニオン、バナナ、ソースパウダー、ミルクパウダー、
フライドオニオンペースト、バターオイル、マッシュルームペースト
リンゴパウダー、香辛料、ブドウ糖、アミノ酸等、乳化剤、酸味料

玉葱や果物の旨みやスープとしての必要なものなどは はなっから入っているんですね。
これらが必要以上の旨みとなって強烈に惹きつけるのです。
各家庭ではさらに美味しくしようとバターで炒めたり、玉葱をたっぷり炒めたりなどと味を重ねます。

確かに強い味になります。
でも、それは例えるなら濃いかつお出しに「本だし」を添加するような結果になっているのです。
一回作りそれを数日かけて食べ切るのなら確かに旨い「我家が一番のカレー」になります。
それを食べ切ったら更に何回も作って食べ続けるという方はどのくらいいるでしょうか?

恐らく食べられなくなるはずです。
インスタントラーメンを例にあげましょう。
ご存知の通り化学調味料たっぷりです。
昔まだ若かった頃、超空腹時に一杯食べただけでは足りずもう一杯作ったときのことです。
二杯目がごく少量しか食べれないのです。
満腹ではないのに体が受け付けないような不思議な体験をしました。
似たような体験をした方もいるはずです。

これが上に挙げた1~6全てです。
インスタントラーメンやカレールウは味が過剰なんです。
最近は化学調味料が嫌われてきたということで減らす傾向にはあるものの依然として「濃い味」なのには変わりありません。
いったん濃い味に慣れてしまった消費者にはあっさりした味では売れなくなってしまってしまっている とメーカーは考えているのでしょうね。

ですからこの両業界では次々に新製品を投入します。
何故でしょうか?
飽きられてき始めていることを 或いは同じものだけでは飽きられてしまう事をメーカーが一番良く解っているからです。
この点缶入りカレー粉の販売を続けている「S&B」にはメーカーとしての良心や矜持が窺えて好感が持てます。

本格的なカレー店やインド料理店で最初に口にするとき家庭で食べるよりももっと強烈な「旨み」を期待しているとやや期待はずれな位に感じるはずです。
でも、それが過不足の無い必要充分な味なのです。
毎日でも食べれる本当の家庭料理。
インドでの原点の味なんだと思わねばなりません。

何度でも言いましょう。

「味に過不足があってはいけない」のです。
過剰な味というのは口当たりを良くするだけのまやかしです。
一口目から「旨い」と思わせるテクニックです。
過剰だから飽きるんです。

手抜き専門店のアルバイトさん達が長続きしないのも無理ありません。
食事が苦痛に変わるのですから。

では、家庭ではどうすればいいでしょうか?
既製品に惚れ込んでいた息子を目覚めさせたレシピを記して置きます。

IMG_7661.jpgIMG_7662.jpg IMG_7663.jpg
鶏油でブラウンソースを作る要領で小麦粉を焼入れします。
 フライパンに鶏油を温め振るった小麦粉を加えて加熱します。
 ホイッパかしゃもじでよくかき混ぜます。
 焦がさないようにしつつ茶色になったらいったん火から下ろして
 ケチャップを加えます。

 ここまでならシチュー用のブラウンソースですが
 ここでカレー粉を混ぜます。
これで余計なものの入らない自家製ルウの完成です。
容器に移して冷凍保存ができます。

油はバターやサラダ油より鶏油の方が軽くて美味しく仕上がります。
ギーという油脂を使用する本場のものよりもあっさりと出来ます。

IMG_7541.jpg
ここからはごく普通に家庭で作る手順と同じです。
ただし、スープが無い場合はスープの素で行います。
アミノ酸が入っていることが多いのですがそれでも更に余計な化学薬品は口にしなくてすみます。
もちろんスープも作ってトライすればそれが一番です!

・玉葱を多目にみじん切りにして炒める
・肉にカレー粉と小麦粉をまぶして加える
・残りのジャガイモ、人参、玉葱も加えて炒め、スープを入れる
・圧力鍋に移して塩コショウで味付け
・約20分加圧(鍋により時間差アリ)
・減圧後フタを開けてルウを加える
 (魚貝を加えるならココで)
・ルウが溶けたら味見をする。
  *甘味が欲しければリンゴを摩り下ろして足す
  *辛味が欲しければコショウか一味唐辛子を足す
  *くどければレモンを絞る
  *マサラ、クミン、などの各種スパイスを加えて調味する
などの工夫をしてお好みの味に整える。

これだけです。
既製品慣れした舌が欲しがったのは欧米風の黒っぽい色のルウ 
油脂、それに甘味だったんです。

一番難しいスパイスの調合は「S&B」さんや「C&B」がやってくれているんですから拝借しちゃえば簡単です。

たったこれだけで余計な化学薬品を口にしなくてすみます。
便利なルウが出てくるまで日本の家庭ではこんな感じで作られていました。
茶色になるまで焦がさなかったのでどこでも黄色いカレーでした。
それに醤油かソースをかけて食べたものです。

つまり原点回帰のレシピなんです。
ちっとも新しくなんかありません。
これを続けると過不足の無いカレー味に慣れます。
するともうひとつ良い事があります。
エセ専門店に騙されなくなる事です。

メルボルン在住のあゆみさんから次のようなコメントを頂きました。
「たまに無性に食べたくなります でも頻繁に食べたい味ではありません」 と
まさに目覚めた人の言ですね。

もうひとつ白状しておかねばいけません。
過ぎたるはナントカと云います。
万一ハズレ専門店にあたった時には酷い目にあいます。
それはそれは今迄以上に。

つい、こんなブログを書きたくなります。
ええなりますとも!













  







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