2008.11.30 太刀魚
前回取り上げた太刀魚について言葉足らずでしたので続きです。
英語の「サーベル」も和名の「太刀」もおそらくその魚体から名づけられてるのだろうと思われます。
IMG_7338.jpg
ご覧の通りまるで抜き身の刀のような形です。
釣り上げた瞬間はもっときれいな色でギラリと光るので遠くからでも釣果が判ります。

しかし私はこれの歯こそ名前の由来ではないかと密かに疑っております。

こんな奴です。
IMG_7344.jpg
この前歯が特徴的でこんな性悪な歯を持っているのはこいつだけです。
これが大変に鋭く鋭利な刃物の刃先と同じです。
おまけに先端は釣り針のような「返し」がついており刺さったら抜けないようになっているのです。

これがどれだけ鋭利な刃物かというとこの画像を撮ろうと手に取った瞬間に指を切りました。
ピンホールではなく刃物の先端が刺さったように切れるので出血がなかなか止まりません。

ですから漁師さんも釣り師も「歯に気をつけろ」とうるさく言います。
小刀が並んでいるのですから「刃に気をつけろ」という厨房と同じですね。

この魚は見た目と違い大変に体力があります。
白身魚は普通運動量は少ないのですがこれは違います。
深い海域から釣り上げると大抵は浅い所では元気が無くなるものですが最後までしぶとく暴れます。
どうかするとリールを巻くスピードを追い越す勢いで上昇したりといった高等テクニックなどを用います。

すると、竿先がふっと軽くなり初心者は『ん?バレたかな?(針がとれたかな?)』と勘違いをして手を緩めてしまうのですがそこが付け目とばかりに頭を一振りして本当に針を外して逃げてしまう という技です。

餌となる小魚を探す時には垂直になって泳ぎます。
背びれを優美に動かし餌を求めて深いところから浅い所まで盛んに移動するので魚群探知機でも捕らえにくく、付いたあだ名が「ユーレイ」
この「立ち泳ぎ」をするから「たち魚」なんだという怪説もあります。

釣り上げたらまず、首を折ります。
これをやっておかないと後が大変なのです。
アイスボックスにたっぷりの氷と海水をぶちこんだものを用意しておき(水氷・みずごおり)、首折を放り込みます。

活締めをしないまま水氷の中へ入れると他の魚体に噛み付いたり銀色が剥がれ落ちたりで散々なことになるのです。

ベテランの方に連れて行ってもらった時に、釣り上げた太刀魚の針を外して
「ほ~ら凄い歯だろう?」なんてしげしげと眺めていたら
なんと!まるで鎌首を傾げるようにその人の親指に「カプリ」と食らいつきました。
見ていた全員目が点になりましたがベテラン氏も「痛って~がふっ汗

なるほど釣り上げたらとにかく素早く首を折れ! という教訓を有り難く再確認させていただきました。




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