桜マス
2008 / 04 / 05 ( Sat ) 富山県の鱒寿司は有名ですがこれは神通川に遡上する桜マスを使ったものでした。
「た」 と過去形なのは現在ではほとんど水揚げされなくなったからです。 最近では海マスや鮭やキングサーモンで作られる事が多くなりました。 漁獲量が激減しています。 私はごく最近までマスのことをほとんど知りませんでしたが、 釣り名人と知り合ったのがきっかけで色々学ばせていただきました。 今ではすっかり洗脳されてしまって、知れば知るほど凄い奴だとマス信者になっています。 鮭は秋に川に遡上して産卵し、寿命を終えますが マスは春に川を遡上し、文字通り水を得た魚のように王者として君臨します。 鮭がやっとの思いでボロボロになって遡上するのに比べマスは元気一杯で「帰ってきたぞ〜っ!」とでも言いたげに思いっきり泳ぎ回ります。 彼のホームではまさに食物連鎖の頂点です。 しかし、捕食する小魚や昆虫などの豊富な川でないと養いきれませんから大きな川でしか生きられません。 北陸では福井の九頭竜川。石川の手取川。富山の神通川、庄川。新潟では信濃川。 といった大河ばかりです。 遡上前には海でも獲れます。 海マスでも結構な値段がします。 下手なマグロより高価ですがはるかに美味です。 先日もお昼にこの海マスの鱒寿司を出しましたが、残念な事にここ富山県ですらマスの価値を知らない人が多いですね。 このマスが川に入った途端価格は数倍に跳ね上がります。 美味しくなるからです。 普通は海に下って美味しくなる と言う事の方が多いのですが、 マスは川に上がってからの方が美味しくなるのです。 大河というのはあまりに広く長い為、私達は鷹揚にまったりとした流れを 思い起こします。 (最大サイズでご覧ください)河は生き物です。 このようなゆったりとした姿ばかりが大河ではありません。 ![]() 川筋の狭くなった所では深くえぐれ、ますます水勢が強くなり更に狭まります。 なにも雪解け水が入ったとかではありません、一年中24時間こんな感じです。 このような瀬では膨大な水量が強烈な圧力となりますから魚でも泳ぐ事が困難です。 敏捷な鮎ですらやっとです。 マスはこんな所を餌場にしているのです。 自由自在に泳ぎまわれる自分の優位点を熟知しているのです。 強靭な筋力の賜物。 まさに激流の王者です。 ルアーで釣るのもこういうポイントだそうです。 得意とする所のすぐ傍に落とし穴があるわけですね。 この世のしくみは何処へ行っても同じです。 ただし、ポイントにいかに上手く疑似餌を入れるか? いかに潜らせるのか? 実際はかなりのテクニックが要求されるそうです。 ですから露骨に釣果に表れます。 人によってはワンシーズン福井県九頭竜川に高速で毎週末通って1本見れれば良い方だとも聞きます。 釣れればではありませんよ。 姿を拝めるだけでも という意味でしてその後上手くゲットできるかは腕次第と言うわけです。 この王様を今年もいただきました。 やれうれしやと小躍りします。 欲しい人ならいくら出してもという所なのですがこの達人氏は自らは食べないのです。 仏様のようなお人です。 後光がさして見えるときがあります。 今年の王者はこんなお姿です。 ![]() この際ですからとっておきの美味しい食べ方をご披露しましょう。 いえ、海マスでも美味しくできますから騙されたと思ってトライしてみてください。 お湯を沸かします。(ダシは要りません) 生醤油を入れて程よい味に整えたらマスの切り身を入れひと煮立ちさせて火を通したらOK。 (皮付きのまま) 暖かいご飯にかけて上から海苔を乗せて完成です。 「マス飯」です。 ![]() ウチの醤油は濃い口ですから黒いですが塩分は普通に仕上げております。 これが絶品です。 河獲りですから刺身で食べるにも鱒寿司にしても-25度c位で1週間冷凍させなければなりません。 ですが皮を剥いだらせっかくの脂が取れてしまいます。 この脂が違うのです。 鮭とも他のどの魚とも違う旨みを持っています。 こうしてその脂の味わいを解って初めてマスの偉さが理解できます。 というぐらい旨くてご飯が止まらなくなります。 今回は鱒寿司ではなく久しぶりにこうして食べる事で改めてマスへの信心(?)を篤くしました。 やっぱりマスは偉いです。 因みに一緒にいただいたヤマメが20cmお腹を裂いたらご覧のように真っ白です。 同じような一族でありながら餌の違いでこんなにも色が変わるんですね。切り口だけを見たらキングサーモンとそっくりです。 キングもマス科ですから天然物だとこんな風な味なんでしょう。(想像) 70cmの桜マス 見事な風格と深い味わい 堪能させていただきました。 ご馳走様です。 ![]() |
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by: * 2008/04/07 12:17 * [ 編集] | page top↑
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