2008.02.04 鱒寿司
春の足音が近づいてくるとマスが市場に出てきます。
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鮭に比べると頭が小さく紡錘形をしていて尾の付け根がきゅっとくびれていますね。
このような特徴を持つ魚はスピードが速いのです。
最速の鰹がその典型です。

マスの中でも川に遡上して成長期の仕上げをする桜マスは大河の王者でして、
あの泳ぎの俊敏な鮎を餌としているのです。
急流の中で釣り人の針から逃れようと数百mも下り、かつ駆け上るすさまじさを名人からイヤというほど聞かされてから私は鱒をいたく尊敬するようになりました。

そう思って見るとそこはかとなく王者の末裔たる気品がオーラとなって輝いて見えるじゃないですか。

これをまず、焼きます。
塩を振ってしばらく置き、ロースターで焼きます。
七輪と違ってひっくり返さないですむのはマスの場合とても重要です。
IMG_3766.jpg子供の頃から耳にタコが出来るほど聞かされた
「川魚は皮から、海魚は身から焼け」
という事の意味を教えてくれたのが鱒です。

鮭に比べると淡いあっさりとした脂が特徴ですが、これは捕獲される鮭よりはるかに子供という理由の他に激しく運動する習性という点にもあります。

この脂がサラサラと流れ出しやすいのです。
それで皮目を下にして焼き少しでも皮で溶け出す脂を受け止めたいというわけです。
と言う事ですから、鮭の切り身は冷凍から焼いてもOKですがマスの切り身は必ず解凍してから焼くということが肝要です。

これをマス寿司にします。
3枚におろした身を薄腹をかき取って背中部分の小骨を抜きます。
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一般的な海魚と違い側線上に小骨は無く、背骨から肩方向に向いた小骨が斜めに並んでいます。
細い骨です。

次にたっぷりの塩で2時間、酢で洗い流してから生酢につけて40~60分。
さて普通はここで皮を引くところですが鱒は皮が柔らかくて引きにくいのです。
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それでこのように削ぎ切りします。
皮に届いたら包丁を寝かして皮からこそげとるようにします。

スモークサーモンをカットする時と同じ要領です。
(カーソルを画像に乗せると説明が出ます)

箸でラップをきっちりと押し込む 切り身を裏返しで並べる。幅広なら両端を曲げて持たせかけておく 切り身をずらさないようにご飯を詰めてラップの上下だけを折りたたむ


ラップを敷いて行うとくっつかず作れ、しかも切り分けやすいのです。

最初はゆっくりと押し、徐々に力を込めて押す 両端のラップも折り強く押して型から取り出します ひっくり返した所です。切り身がイメージ通りに並んでいるか、どうだ!という瞬間


しっかりと押さえてからラップの両端を折りたたみ更にもう一度押してやります。
最初からラップの端を折りたたんでから押すと空気が入って強く押せないからです。

まあまあの完成図ですね


完成です。
食べる時にラップをはぐります。
鱒の淡いサラリとした脂が美味しいです。

桜鱒のどっしりとした旨みには到底敵いませんが鱒独特の美味しさを味わうには鱒寿司がやはり最適です。

鮭と鱒は本当に区別が難しく大抵の場合混同されています。
紅鮭とキングサーモンは鱒(トラウト)なんだと言うとほとんどの方は驚きますが、あの美味しさが鱒の身上なのです。


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