2007.11.14 芋のつる
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芋のつる  ってご存知でしょうか?

戦後の食糧難を生き抜いてきた世代には嫌な記憶を伴っているはずです。
いわく「芋のつるまで食べさせられた」 と

歴史というものは大体60年ぐらいで評価が180度回転するものだそうで
このイモツルも最近見直されて来つつあります。(オーバー?)

たまにスーパーなどでとんでもない価格がついていて驚かれる方もいるはずです。
若い方は何か判らないかも知れません。

そも、ツルとよびますが親本体はツル状に伸びますがこれは葉柄です。
芋はサツマイモ。
葉の茎ですね。

里芋なら「ズキ」or「ズイキ」として普通に食される部位です。
食べられるものなら普通に食べられるべき物なのです。

というのも生家では食糧難が過ぎても(いやずっとだったかも?6人兄弟)
毎年普通に食卓に上る食材だったからです。

秋、さつま芋の収穫時に葉をむしり葉柄を茹でこぼします。
茹で過ぎれば柔らかくなりすぎますが、足りないと硬いのでちょっとした注意が必要です。

茹で上げてすぐを醤油や能登の「いしり」などで頂きます。
おひたしですね。
煮付けは油揚げや鶏肉などと相性がよろしいようです。
後は漬物にします。
芋のツルと紫蘇の穂それに大量の各種キノコがひとつの巨大なタルで一冬の保存食でした。

戦後の食糧難を不慣れな調理でしかも乏しい材料を増量するため として
芋のツルに出会った方々にはお気の毒ですし、とても受け入れがたいのは良く解ります が

あえて言わせていただきます。
「ちゃんと作れば美味しいんですよ~」  と
20071114043444.jpgスタッフのK君が育てた芋のツルでキンピラ風にしました。
昔ながらの一皿です。
なまじ戦争があったばかりに
無理やりに忘れられようとしている食材です。
その遥か以前から無駄にする事無く利用されてきたのです。
こうして先入観の無い若い世代に継いで行かねばと思います。
普通に野菜としても美味しい部類に入ります。
今はヘルシーで健康的な材料として見直されているのですから。

似たような状況にいるのは「すいとん」「チャップスイ」などです。

スイトン 聞くだけで嫌 と言う方も多いでしょうが

これも具沢山にすると豪華なものに仕上がるんですよ。
中国料理店の時にランチのスープにたまにやりました。
そういう世代の反応がとても楽しみでしたが誰も残す人はいませんでしたよ。
ちゃんとダシを効かせて具材たっぷり入れれば栄養満点です。

しかし、許せないのが「チャップスイ」です。
これも若い世代には知られていないでしょうが読めば解るはずです。

戦後の物のない時代なら市場の野菜くずやほんの少しの肉片を入れて大量のスープで伸ばし片栗粉でとろみをつけたものを中華風スイトンORぞうすい などと言って商売も成り立ったでしょう。
そりゃ確かに需要があれば それで結構なのです。

しかし、今の時代にその頃とほとんど変わらないんじゃないの?
というようなものをお出しして
「八宝菜」です  なんて

中国料理店をやっている時に「八宝菜(炒什景)」をお出しすると「え?これ八宝菜じゃないよ」とか「こんなの頼んでない」などと言われる度にゲンナリしたものです。
具材が豊富すぎだったのでしょう。
スープっ気がなかったせいでしょう。


確かに豊かになり「アワ」や「ヒエ」「キビ」などがコシヒカリよりも高く売れる時代です。
芋のつるを見直しても悪くはありません。

でも「チャップスイ」が再び見直される日なんて来て欲しくありません。
ですから私にもスイトンや芋のツルを嫌う人の心理もまた良く解ります。

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