大長谷ハンターズジビエさんのおかげで野生獣肉が
簡単に入手できるようになり念願のジビエ料理のラーメンを
作れるようになりました。

これは本当に有り難い事です。
石黒木太郎さんに感謝、深謝。

しかし、コース料理で数万円とかアラカルト(単品)で一皿
数千円などの料理ならば塊肉で提供することも可能なのですが
いかんせん価格が牛肉並となるとどうしても薄切りやひき肉と
いった使いまわしになってしまいます。

そういう事をつらつらと考えていると
どうも私達料理人は既成事実に慣れ過ぎてしまっているというか
現状をニュートラルなものとして囚われてしまっていて
大事なことを見落としてしまっていると気づきました。

フレンチや中国料理が発達したのは恐らくジビエがあったから
なのだろうと気づいたのです。

現在では飼育肉がいつでも手に入り料理人ですら
鶏を捌くことも出来なくなっています。

飼育肉はどれも同じように柔らかく程よく脂が乗り
食べやすく部位に分けられて流通していますから
料理人はいつもの手順で調理が出来ます。

でも飼育肉など無かった頃はどうだったでしょうか?
雌雄の別であったり成長の度合いであったりで
硬かったり柔らかかったりしたはずです。

獲った自分たちが食べるのならそれで結構でしょうが
位の上の方々の為に作るとなれば
それぞれに
硬い肉ならば柔らかくする方法
筋の多い部位ならばそれを除く手段
長く煮込んで旨みが抜けそうになったらそれに添えるソース

そんな工夫と知恵が求められたと思うのです。

フレンチのソースにはそんな知恵がぎっしり詰まっている
と感じるのもそこからなんです。

ジビエと言えば中国料理では机以外は食べるというお国柄。
青粂肉糸といえば今じゃ知らぬ人のいないほどメジャーに
なりました。

肉を細く切って下味をつけ、卵と粉をまぶして下ごしらえをする。

これって野生の硬い肉を食べやすくする創意工夫の賜物と
いう気がしませんか?

ジビエを始めるにあたって私はその基本に立ち返ろうと
思いました。
日本古来のジビエ、山賊鍋です。
おかげさまでご好評を頂戴いたしましたが
やはり思った通りやってみて分かる得るところの多い
メニューとなってくれました。

いずれ出番の来る
鹿肉にはおそらく中国料理の細切り肉の技が活きるでしょう。
またすっきりしたポトフのようなスープにもジビエは活用できる
はずです。

獣肉を触ることで素材に向き合う勘
(昔から包丁を持つ人間がずーっと巡らしてきた知恵)
そんなものを養いつつ励みたいと思うのです。

最後に渋谷区恵比寿でフレンチレストランを営む達人
宮代 潔氏の言をご紹介しておきます。

「旨い肉は焼くだけで旨い、 かも知れません。
しかし、それはたんにジビエを使っただけの上辺の料理でしかない
ジビエだから出来る事を追求すれば、自然と答えはクリアに
見えてくるでしょう」

と。

私も負けないで追求してまいります。

なお、
15日(水)からはカニワンタンメンの出番となります。



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