2016.05.11 ぜんまい
今回はぜんまいの仕事を書いてみましょう。
ぜんまいと聞くと良く解らないとか
手間がかかりそうとか
なにかと大変な奴というイメージが付きまとうので手を出さない
人もおられます。


実際はもっと手が掛かる奴なのです。

私は山の上の一軒家で育ちましたが
両親が必死になって山菜採りをするのはぜんまい採り
だけでした。

なぜならその後は畑仕事で忙しくなるからです。
秋になるとキノコ採りを必死でやってはいましたが
子供の頃山菜はぜんまい、ワラビ、野ブキ程度しか
採った記憶がありません。

10数年前くらいから故郷にぜんまい採りに行くようになり
記憶を頼りに後始末をしていたのですが
どうやらその方法は間違いだったようだと最近解りました。

子供の頃の記憶といっても収穫した後の始末は
両親がやっているのを横目で見て
遊び呆けていただけですから理路整然としたものなんて
無いのが実情だったのです。

今回、山菜名人の仕事を紹介した本を読み
正しい方法を得ましたので今年からその方法で仕込んだ所
なるほどと得心しました。
干し上がりが今までとは全然違います。

ご存じの方からは笑われそうですが
良く解らないという方のために書き留めておきましょう。

ぜんまいは胞子嚢の硬い男ぜんまいと
栄養葉の柔らかい女ぜんまいとがあり
採っていいのは女ぜんまいのみ。

株立ちしていたら必ず2~3本は残す事。

帰宅したら必ずその日に後始末をする。
綿毛と葉をむしり取り茹でる。

(この茹で方が重要)
細いの、太いのとが混じっている中で太いものが
ぐいと曲がるくらいになったらザルに上げて干す。

(茹で方が足らないと揉み込めない)
粗熱が取れて触れるくらいになったら一回目の揉みを行う。
揉めば揉むほど美味しくなる。
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これは中心の組織内の空気を絞り出す作業です。
乾燥するまでに何度揉むことが出来るかで最終的な
美味しさが決まる。

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十分揉んだものはウーロン茶葉のように小さく丸まって
何年でも保存が出来、水にもよく戻り
最終的に美味しいダシ、味付けも良く吸い込むので
美味しくなってくれる。

というものです。

乾燥したらナイロン袋に入れて保存します。

そしてここがすごいなと毎年感心するのが
特段徹底して保存に気を付けるということをしなくても
虫もつかず、カビの発生もないのです。

今のように冷蔵庫や真空パックなどという
設備や技術も無かった昔から連綿と受け継がれてきた
伝統食のすごみですね。

おそらくぜんまいの「あく」が虫を寄せ付けないのでしょう。
山菜の王者と呼ばれるのも単に美味しいだけじゃなく
その本来の意味が
飢饉のときの救荒食であったことを考えると
持ちの良さという重みを改めて思い知らされます。



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