うどんを美味しく食べると言えば
ざるうどん、掛けうどん、釜たま と色々ですが
それらは水分勾配しか持っていないエセうどんでも
そこそこ美味しくなってくれるものです。

本物のうどんをせっかく打ったのなら”ならではっ”という
ものを作りましょう。
「焼きうどん」です。

え”~焼うどん~っ?
  と思った人 あなたは甘い! 

ここで中華料理店時代の昔話をしましょう。

某寿司店での事
たまたま隣り合わせたウチの常連客が
「貴方のトコの焼きそばが好きで行ってるんだ」 と
嬉しい事を言ってくれたのです。

毎度私が書いているように
正しく下ごしらえをした焼きそば麺はアルファ化(糊化)
されており低加水麺であってもコシのあるような美味しい
弾力を持っているからなのですが、

それを聞いた寿司店親父さん
「ほう、どんな焼きそばなんや?」と口を挟んできました
それで仕込み方法を飛ばして
「具材と麺を醤油味で炒めるんです」
と簡単に答えたところ

「なんや  焼きうどんみたいなもんか」
と鼻で笑ったのです。

この一言でどの程度の食遍歴を持っているか
どの程度の食に対する情熱があるのかが知れます。
迂闊な一言というのは裸と同じ、恐ろしいものです。
道理でそこの・・・・・・・・・・ ゴホゴホ 

失礼しました、年寄りの昔話でした。

焼きうどんの発祥地では乾麺からゆでて作るそうです。
パスタでいうところのアルデンテ
すなわち85%程度の茹で加減、まだ芯の残る部分を残す
ここに美味しい味を染み込ませて程よい硬さに仕上げる
という工程が必要なのです。

ではどんな味を染み込ませるか?
豪華な具材でブイヤベース風にするか
肉たっぷりのイタリアン仕立てか
あるいはカレー味か?   と自在すぎて悩んだ結果

「ネギ」にしました。
ネギ、カツオダシ、醤油とみりん同割のカエシ 花ガツオ

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それだけ用意しました。
ではネギの切り方は?
魯山人氏いわく。”ネギを加熱する時はぶつ切りに限る”

世に「魯山人のすき焼き」と言うものがあり
平らなすき焼き鍋にびっしりと同じ長さに切り揃えたネギを
立て並べて煮た   と言うものです。

先に白髪ねぎは歯に挟まるから斜め切りにと書きましたが
加熱する時はこの切り方がベストなのです。
まさにケース・バイ・ケース。

うどんをたっぷりの湯で茹でます。
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沸騰した湯にうどんを入れ蓋をします。
これで再沸騰までの時間を最短にしましょう。(これ重要)

沸騰したらやや弱めて約10分
ラーメンのようにそのまま熱いスープに入れて完成という
場合はつまんで硬さを見ればOKなのですが
うどんはつまんでから水に冷やしてから食べてみます。

程よい硬さになったらザルに空けて水洗い。
これで表面の片栗粉を落として締めておきます。
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フライパンに油を引いてネギを中火でじっくりと炒めます。
ゆっくり火を入れる事で甘味が立ちます。
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うどんを投入して炒めてカツオダシを加えます。
カエシを加え軽く煮込みます。
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これを私は味を染み込ませるために圧をかける  と
表現しています。
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味見と硬さをチェックして仕上げます。

皿に盛って花ガツオを少々掛ければ完成です。
ネギの焼きうどん
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確かなコシが堪能出来る美味しい焼きうどんになりました。
ネギが甘くて中の芯の部分などとろりと蕩けます。
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ゴテゴテと具材を多くしないで大正解でした。
うどんとネギだけで御馳走なのです。

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「なんや焼きうどんか」   とは言わせません。

本物の手打ちならではの美味しさです。

ぜひお試しください。
コシの話  了。




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