おかげさまで開始早々ご好評を頂いております。
ありがとうございます。

自由自在なトライ出来るのもご利用いただくお客様が
いらっしゃればこそといつも感謝をしております。
頭の中には次なる出番を急いて次々に新しい味達が
早く出せ!とかまびすしい事となっております。
ところで
もうお気づきでしょうが以前に聞いたような名前のメニューでも
少しづつしつらえを変えて行っております。
麻婆ラーメンでは一回目は普通に
二回目は摺りたての地元、山椒の粉をおつけする
という風に。
今回のネギは一目瞭然ですから言わずもがなですが
むしろ眼目はひき肉の方です。
”ラーメン好きは放っておくと野菜を全く食べないので
少しでも野菜を多く食べさせたい”
これはミニ丼をやっているころからの私の願いでした。
ですから今回は冬に甘味を増す野菜を刻んで加えます。
しかし、そのままでは水気が出過ぎて上手く
ありません。
そこで刻んでから干します。
冬の日差しは弱くて心もとありませんが
それでもちゃんと手間をかけた分だけは応えてくれるのです。
また前回同様
アレルギーの方を意識して干しエビは用いておりません。
エビカニの類は入っていませんのでご安心ください。
ベースを作る全ての食材を明かすことは出来ませんが
今回は一つだけご紹介いたしましょう。
これは方うりの漬物です
昨年の夏に漬けたものです
普通特段に珍しくもありませんが
昨年は猛暑で不作でした
ようやく入手して漬け込んでおき、使う事ができました。
古漬けは嫌う人もいますが、スープに加えることで
独特のヒネ感が出ます。
歯ごたえと風味を出してくれる縁の下の力持ちです。
少しづつ前を
ちょっとでも上を目指して新しい味をと
しかして
全体の味を壊さず
内容を充実させ
ご飯や麺の追加にも耐えうる 盆上の味の総和を
図る姿勢はいつもと同じです。
菓子職人は甘くて甘くどくない甘味を作り出すのに
呻吟します。
唐辛子味噌が辛いからといって砂糖を多量に加えて
甘くどくしては元も子もないように、
辛いメニューだからといって
ただ単純にだだ辛いだけでは退屈ですし
だからといって化学調味料や砂糖系の物をやたら加えるのも
芸がありません。
辛過ぎず、しかもその下に潜む旨みを
いかに取り込み、演出するか?
いつも繰り返す
理(ことわり)を料(はかる)という
仕事の原点。
今回もそれをたっぷりと仕込んで
ご来店をお待ち申し上げます。
何気なく食べている人にはきっと気がつかない奥深い仕事ですね。
野菜を干してと言いましたも、それは作る人の考えで品物を選んでいいのでしょうか。不思議に思いました。
古漬けや干した野菜等がいい仕事をしてるのですね。
ネギたっぷりで風邪予防できそう!
はい、食べている人は確かに
解る人は判る。
何も感じない人は感じない。
でも美味しかった証拠にほとんどの人が
スープを飲み干して行かれます。
複雑な味の正体が判らないのでレンゲでひとすくいしては
『何だろう??』とか
美味しくてレンゲが止まらないのかは
それは私のも判りません。
二人でにんまりして頭を下げるのみです。
干し野菜はやはり全体の味を壊さぬものを選ぶ必要があります。
でも冬野菜はおしなべて旨くなってくれるはずです。
大根、白菜、カブ、里芋、レンコン・・・。
正体のすぐに判るものって飽きやすかったりしますよね
でも最初はそれ程でなくともジワリとくる旨みは
後を引きます
その代表が昆布です。
ウチのスープも大量に昆布が入っているのに
「ちっとも昆布の味がしない」と
批判されたことがあります。
きっと安価な昆布だししか知らないか
あるいは
昆布茶とでも比較しているんじゃないか? と
思うのですが
余計な雑味、余分な風味のない高級真昆布では
確かに判りづらいかもしれません。
でもいいんです。
判らない方はしょうがありません。
判ってくれる方々が増えてきてくれたおかげで
こうして好き放題できるという幸せを手に出来たのですから。
ネギは風邪予防にも効きますがアタマも良くなるそうですよ。