蜂蜜の埜島さんのお庭にはキハダの木が植わっています。

普通奥山に行かなければお目にかかれない巨木が在ると
いうだけでも凄いのにこの木は有益な木なのですから
さらに有り難い木でもあるのです。

キハダの木には不思議な薬効があり古くから
アイヌ達はそれを有効活用してきました。
表面の樹皮を剥いだ下の二層目にある黄色い皮がこれです。
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乾して保存し、適宜むしり取って水に浸し、飲みます。
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粉末に加工したものは市販もされているはずです。

腸に良い
と言われていますが、
私たちはいわゆる「薬の効能」というものに洗脳されすぎて
しまっていて
『別に今はお腹の調子も悪くないから用は無い』 などと
思ってしまいます。

植物と薬の関係を解説した本などを沢山読んで
私なりに解釈した事を記させていただくと
どうやらそんな風に思うのは違っているようです。

西洋医学はこうだからとか
漢方がこうで  などと語る気も豊富な語彙も
ありませんから舌足らずになるかもしれませんが
どうかご容赦ください。

風邪は万病の元と言われますが風邪を防ぐには
腸の活性を上げるのが一番なのだそうです。
腸の活性化が免疫力を強化するから  というのです。

アイヌはキハダの実を風邪薬として利用していたといいいます。
キハダの実は「シケレペ」といい
みかん果の種子果実でいうなれば実山椒の親戚です。
やはり実山椒のような強い刺激的な味がします。

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いっぽう化学薬には風邪薬は無いのだそうです。
鼻水を止める薬や
関節の痛みを抑える薬
咳を止める薬
のどの痛みを和らげる薬など
いわゆる”風邪の諸症状を弱める効果”を持つ数種類の
薬品を複合させて風邪薬として私達が認識していると言う訳です。

キハダの皮を水に浸すと黄色い色が出てきます。
それはどんどん濃くなりしまいには刺激的な苦味を伴って
飲みにくくなり、まるでセンブリの煎じ薬のようになります。
その分薬効は強くなるのです。

ですから程よい所で木片を取り出して無理なく
日常的に常用するのが正しい用法です。

キハダの皮は漢方では黄柏皮といい様々なものに
加えられています。


この強い苦味はシケレペにもあります。
この苦味が腸の活性化を促して
”腸に良い”
”風邪薬として”  という利用につながるのではないかと
思い五箇山で買い求めたイノシシ肉で
シケレペ料理を試してみました。

煮物でトライです。
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最近北海道ではエゾシカの食害が深刻で積極的に
食材として活用しようという動きが盛んです。
そこでエゾシカでシケレペ使いのメニューなどもあるそうです。

イノシシの味噌煮込みで作りましたが
どうも味噌には合いません。
強い刺激と苦味がネックです。

そこでお次はカレーにトライ
カレーは元々整腸効果のあるメニューなのと
イノシシ肉との相性も良さげだったからです。

通常通りアジアンスタイルで仕込みます。
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出来ました。

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うーん
カレーそのものは旨いのですが
シケレペはやはり刺激が強いですね
実山椒のように完熟をパウダーにして使用するのが
ベターかも知れません。

大量に残った実をリカーに漬けて薬酒としておきましょう。
これで飲むのも、料理に加えるのも自在です。
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ちなみに左はウワミズザクラの果実酒。
これも埜島さんの庭にあります。

シケレペ
このアイヌが用いた民間薬を果たしてどれだけ
取り込めるのか?
その成果はゆっくりと試していきます。

ちなみに刺激的な味はアイヌの方でも好き嫌いはあったようで
母親がシケレペを嫌がる娘に小言を言う口伝が残っています。
良薬は口に苦し  というのはどこでも同じだったようです。



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