2007.11.05 漬物
お店を始めてかれこれ25年程たちます。
最初は漬物がうまく出来ませんでした。
修行中には縁の無い代物だったからです。
ザーサイが薄く切れれば十分でした。

漬物というのは(料理全てですが)習ってもすぐには出来ません。
漬けてから時間がかかるわけですからすぐには結果は判りません。
まして塩加減などというのは皆手加減で決めているのですから伝え様もないのです。

そして最初の冬が来ました。
越冬用漬物を仕込まなくてはなりません。

思い切って太い大根を丸のままタルに放り込んで塩を思いっきり振りかけ、巨大な重石を山ほど積み上げて漬け込みました。

ところがそれがなんと美味しいではありませんか!

驚き、また密かに自惚れました。

そんな時にある老舗のうどん屋さんに行き、出された漬物に驚愕します。

古びたヌカ漬けでした。
塩なれして若干の甘みと干し大根の旨みに愕然としました。

『自分もこんなに美味しい漬物を出来るようになるんだろうか?』
とそこのお祖母ちゃんを羨ましく眺めました。

それから長年が過ぎ毎冬の苦労の甲斐あってやっと納得できるものが仕上がってみれば
なんとお客様の方の嗜好が変化して食べてくれなくなっていたのです。
食後のにおいが嫌われてきたんですね。

今度は浅い越冬用大根漬けの研究です。

大根を縦2つ割りにして塩で漬けます。
水が上がったらいったん上げてもう一度漬け直します。

2度目は塩水とほんの少しの酢とここで普通なら少量の砂糖を加えます。
いえ、甘酢漬けではありません。
甘みも酢も感じないくらいの少量です。
これが大根臭さを消してくれます。

そこで砂糖を使いたくない我が家では先日の干し柿の皮が出番になります。
20071105194654.jpg

干し柿が完成する頃にはこちらも干しあがります。
取って置いて漬物に混ぜます。
昔ながらの知恵ですね。
甘みというのは貴重だったんでしょう。
皮一つ無駄にしないという知恵を残してくれた事にまた感謝です。

さて今年はいかが相成りますやら。
そろそろ本格的に漬け込まなくてはいけません。


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