お酒を飲まない人から見れば二日酔いなどというのは
実に馬鹿馬鹿しく映ることでしょう。
高い酒を飲んでおきながら翌日は苦しむなんてと呆れる筈です。

私もその愚かな酒飲みの一人ですが最近は二日酔いをしなくなりました。

外国航路のタンカーに乗船していたときの経験を紹介しましょう。
公海上では税金がかからないため船内で購入する酒は無税です。
無税だと酒というのは驚くほど安く買えます。

そんなところでは国産ウイスキーなどほとんど買いません。
普段飲めない高級品ばかり飲みます。
海上は退屈なのと若かったせいもあり無茶な飲み方をしました。

夜、仕事が終わったら飲み友達の部屋へと集まるのですが
各自でスコッチを一本づつ持参するのです。
夜通しバカ話をし、明け方に自室に帰る頃スコッチは全部空になります。
一人当たり一本以上飲むわけですね。
ほんの少しだけ寝たらもうすぐに朝が来て仕事です
もちろんまだ酔いは残っています

二日酔いなどは全く起きないのです。

ところが
あるとき酒が足りなくなったことがあり
たまたま棚に誰も飲まない国産S社の黒いウイスキーが一本
あったのです。

しょうがないこれでも飲むか  と飲み始めたところ
なんだか美味しくないんですね
美酒の後ならなおさらその雑味たっぷりの味に辟易しました。

3~4人でボトルの1/3か半分も飲んだでしょうか?
その日は早めに引き上げていつもより多めに睡眠をとりました。
ところが!
目覚めると酷い二日酔いです。

そんなことが二度ほど続きとうとう誰もそれを飲まなくなりました。
スコッチと比べていかに国産ウイスキーが酷いかを実感した瞬間でした。

船を降りると普通の酒を飲むのですが
特に冬は熱燗の日本酒が欲しくなります。
ところがこれがことさらに酷い二日酔いを起こすんですね。

それでとうとう日本酒を手に取らなくなりました。


中国料理のお店を始めてからは普通に酒類をそろえて出していましたが
思うところがあり15年くらい前から化学調味料を絶ち
ようやく舌感覚ができ始めたころに
頂き物の全国ラベルの日本酒を一口飲んだところ
『え!?』と驚きました。
化学調味料の味がするのです!

それをお客様と話していて、
「だから日本酒は二日酔いが酷いんでしょうか?」
「いえ、純米酒ならそんなことはありません」
と教えてもらったのです。

私よりずっと若いその人はちゃんとそのことを解っていたんですね!
ちなみにその人が「富山ブラック」の命名者でもあります。
時として愚者は雄弁、賢者は寡黙。
もちろん口数の多い私も前者の一人です。

ではなぜ化学調味料の味のする酒に裏書されていないのでしょうか?
そもそもなぜそんなものを加える必要があるのでしょうか?
「三倍増醸酒」で検索を
していただければそこにその答えが書いてあります。

そんな酒でもアミノ酸等と表示はされていません。
そもそも昔は平気で保存料や防腐剤と表記していたのですが
ある時に防腐剤に発がん性があると公表された瞬間から表記されなくなりました。

では何も加えられなくなったのでしょうか?
いいえ  入っています
それがアミノ酸という表記です。

私は市場で仕入れに行きますが、商品はその辺に転がっている
空き箱へ適当に入れられます。
たまたまその時は「味の素社」の空き箱でした。

『またウチによりによって!?』 と思い何が入っていたのかと見ると
沢山の化学薬品名が羅列されているのです。
○○酸、××酸、**酸などなどなどなどなど
もちろんグルタミン酸も書いてあります。

そして注意書きに
「××酸を含むので添加は総重量の10%にしてください。
商品の表記には「アミノ酸等」としてください」
とありました。
化学に詳しい人に聞いたらそれは保存料のことだと言います。

その箱には「○○様向け複合調味料」と書いてありました。
これが何を意味するのでしょうか?

ある料理の達人が食品会社らアドバイスを求められて
「これとあれを入れなさい」と告げると
食品会社ではそれをすべて化学薬品でまかなったそうで
その方は
『そこまで金儲け主義が徹底しているのか!』と
呆れて辞めてしまったそうです。

つまり複合調味料という名の魔法の粉とは
天然食材の味の分子だけを化学薬品で糾った
代物なのです。
コメの代わりにコメの旨みを構成する化学物質
魚の代わりに魚の旨みを構成する化学物質
などなど

所詮作り物です。
そんなものを好んで口にしたいですか?

でも「舌はおバカ  腸はお利巧」という言葉が
あるように味覚は旨いと知覚すればそれを美味しいと意識してしまうものなのです。

ここではっきりと言いましょう。
美味しいと感じるもの全てが本当に美味しいものとは限りません。
美味しいと感じさせるようにしつらえられたものかも知れないんです。

ではどこでそれを見分けるのでしょうか?
それは後口です。

しつこかったり
いつまでも嫌な後味が残ったり
胸やけがしたり
もたれたり
腹が妙に張ったり
ひどい場合は下痢をしたり便秘になったりします。

これらを単なる体の不調としないでなんらかの
食べ物による悪影響として考えてみてください。

私は長年中華料理を仕事として選んだせいで
人様より過分に化学調味料を摂りすぎたようです。

そのために随分体を痛めました。
でもそのおかげでいかにそれが体に悪影響をもたらすのかも
解りました。

いまはようやくそんなものに毒されないまともな世界に
戻ってきたからこそいかにそれが良くないのかを
お伝えしたいと思うのです。

ちなみに
ここまで書いて長い間放置していたら
NHKの連ドラで「まっさん」が始まりました。
あわてて追加分を書き上げています。

日本酒に純米酒という安心なカテゴリがあり
ウイスキーにも安心なカテゴリがあります。
正確にいえばカテゴリではなくメーカーです。

日本のウイスキーの中で安心できるメーカーが
竹鶴政孝氏の創設した「ニッカ」なのです。

かつてイギリスの外相が日本の総理に
「一人の青年が万年筆とノートだけでスコッチを盗んでいった」

とはるかな東洋で本格ウイスキーを作り上げたその努力と研究熱心さをユーモアで称えたそうです。


高級ブランドから安価なブランドまで安心で統一されています。
この点だけは
酒を飲まない人に自慢したい唯一のささやかな喜びです。

日本が誇る
ニッカウヰスキーの美味しさが判りますか?  と

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