外国航路のタンカーに初めて船員として乗船した時は
目にするもの全てが物珍しいものばかりでした。

調理長が毎日のメニューを書き起こします。
単調な海上生活では食事はとても重要ですから
全員が興味津々でそのメニューを見つめ
『今度乗船してきた調理長は何を食べさせてくれるのかな?』と
期待に胸ふくらませます。

新米の私はその厨房の小間使いです。


ある外国船ではインド人に料理を仕込まれた調理人が乗船し
毎日カレーが続いたそうです。
しまいには船長以下
「体まで黄色くなってしまいそうだ」と
悲鳴が上がったといいます。

また違うケースでは
腕の立つ寿司職人が乗り込んできて
めっぽう旨い寿司を作ったはいいのですが
他の料理では全く役に立たなかったという話もあります。

当時は景気が良く船員のなりてが居らず人手不足だったのです。

船上では無いものは自分たちで作り出すのが原則。
もやし、こんにゃく、パン、豆腐などなどあらゆるものを作ります。
おかげで沢山のことを学ばせていただきました。

まず、朝一番は
その日のメニューを見て仕事の段取りが始まるのですが
??な表記がたまにあるのです。
例えば○に十を入れて「まるじゅう」と呼ぶのもそうです。
丸十といえば薩摩藩の家紋です。

だから、丸十に芋と書けば  それはさつま芋
揚げとつなげば         さつま揚げ
汁とつなげれば         さつま汁
といった具合です。

船の上でもカレーは大人気です。
何しろ海軍時代からの伝統がありますよね。

前日から材料と手間を惜しまず腕によりをかけて仕込みます。
ところが! メニューに見慣れない表記が?
「カレースタッフ」とあります
これは何も助手を公募しているのじゃありません。

カレーの付け合わせなんです。
ラッキョウ、福神漬け、シソの実、その他 およそ5~6種

サラダなどの他にそれだけ添えるのが当たり前になっているようでした。
なかなか美味しかったですね。

これを思い出して
富山ならではのカレーに添える香味野菜がないものか?
と自宅で用意できるものを試してみました。

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バジル、青紫蘇、みょうが、山椒の葉(木の芽)
さて、魚介を主としたカレーに何が一番マッチすると思いますか?

なんと木の芽だったのです。

小さな葉をしごいてカレーの上に散らして食べると
なんとも爽やかな風味がカレーのスパイスと不思議によく馴染み
えもいえぬ美味しさとなるのです。

これは富山カレーの添え物としてはナイスヒットです。

ところで木の芽が何故今頃庭にあるのか?
といいますと
実山椒の皮をすりつぶして 粉山椒を作る時に
中の黒い種を除きます。

これを植えているんです。
山椒の木はなかなか大きくならないと聞きますが
あれは太くならないという意味なんですね。

山椒が自生するのは雑木林の中、か弱い実生苗は
必死で生き残りをかけて初夏から秋までせっせと
新芽を出して成長します。

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これは快適なプランターでも同様です。
お試しになりたい方は(種をまいてみたい方)
ご来店の折り、お申し付けください
お分けします。

どうかカレーで木の芽をお楽しみください。
無いものは作り出すのです。









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