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以前に”あつものに懲りてなますを吹く”という
記事を書いたことがあります。
まだ日本の肉食文化が未熟だった頃に起きた大規模なハムの
食中毒事件の事です。

それ以来高級官僚は責任を問われることを嫌い
無添加ハムソーセージ類の製造販売に厳しくなりました。

無添加のものは欧米では当たり前に製造販売されており
その知恵や技術も移入されて久しいのに
いつまでも過去の熱い火傷の記憶を引きずり
冷たいナマスをふうふうと吹き続けているのです。

用心に越したことがないのは良しとしましょう。
食べ物は命に関わる事柄なのですから。
でもその代償としてもっと悪質な添加物を強要すると
したらそれは本末転倒ではないでしょうか?

目前の想定される小悪さえ回避すれば自分の責任ではない
後でどんな重篤な害が起きようとそれは利用者の責任。
という考え方はこの国に広く浸透してしまっている考え方です。

某所で売られる弁当は夏の炎天下の車内に何時間放置しても
絶対に腐らない量の保存料が添加されているそうです。

また信じられない程の低価格で販売されているお弁当に
中国産の米がこっそり混ぜられていた
とは知らなかったと被害者顔をする巨大スーパーは
「私たちは食の安全を人任せにはしません」と
胸を張っていたそうです。

高校生にバイクの免許を取らせなくなったのは
私たちが現役の頃からでした。
その頃からすでにその一方的かつ無責任さに批判がありました。

一番柔軟で呑み込みの良い世代からなじませず
いったん学校を卒業さえしてしまえば後は自己責任で
事故を起こしても知らないよ
という間違った行いだというものです。

いま、熟年世代が長年のあこがれだった大型バイクに
乗りはじめ、そして事故を多発しています。
あの頃に言われた”若い時にこそ乗らなければいけない”
と言う言葉を思い出さずにいられません。

話が反れてしまいました、すみません。

ハム、ソーセージ、ベーコンの話に戻しましょう。

そもそも日本人にとってソーセージとは肉ではありませんでした。

ソー  とは古語でいう所の豚肉の事です
セージ とはスパイスのセイジの事です。


しかし、
長らく日本人にとってソーセージとは魚肉加工品だったのです。
知ってるよ とたいていの人は答えるはずです
では食べた記憶のあるすべての人に伺いましょう。

あれは本当に魚だったでしょうか?
どんな魚料理に近いでしょか?
何魚の味がしたでしょうか?

私も子供の頃から大好きでよく食べました。
でも今、思い返してもこの設問に答えられません。

私が加入している共同購入会でほぼ無添加の
魚肉ソーセージがあり、たまに求めて食べますが懐かしい味
ではあってもやはりこの設問に答えられません。

これは古来より蓄積されてきたかまぼこや魚肉すり身の
技術が応用されたものです。

現在のすり身やかまぼこも相当に問題を内包していて
それにうんざりしたあまりに
一時は自分でかまぼこまで自作していました。
この話はまたいつか改めて書くこともあると思いますが

単なるすり身を加熱したものはあくまでもすり身品ですが、
いったん刻み身を水にさらして後、脱水したものをすり身に
してから加熱するとかまぼこなどになります。

このひと手間で相当元の魚の風味を矯めることが出来るのです。
現在再び人気が上がってきている魚肉ソーセージとは
かまぼこの応用だったわけですね。

でもそこに大量の水を加えて澱粉で固めたものは
勘弁してもらいたいものです。

その後に出てきた赤いウィンナーで初めて曲がった形が登場。
でもこの時はまだ魚肉が半分だったと言います。

純然な魚の味がしないほうが上とされた”ハレ”の料理としての
かまぼこに馴染んだ結果私たちは水で伸ばした加工品の
蔓延にいつしか馴らされてしまったのです。

かまぼこの凋落ぶりについては項を改めるのでここまでにしますが、
この手法はハムやベーコンでもそのまま引き継がれてしまっています。

大量の水を加えて伸ばします
大豆たんぱくなどで固めます。

するとあら不思議
実になめらかな断面のハムになります。
文明開化のしっとりとした舌触りの出来上がりです。
原価が安い割に高価で販売できる儲かる商品の登場です。

しかし、その引き換えに大切なものを失ってしまいました。
肉の味、肉の食感、肉のボリュウム感などです。
魚肉ソーセージに魚の味が薄いように
ハムから肉らしい風味が抜け落ちてしまったのです。

一般的なベーコンは豚ばら肉から作られますが
ベーコンを焼いて豚ばら肉を感じますか?
ロースハムは豚ロースから作られますが
ロース肉を感じますか?

おそらく感じられないはずです
それらはおそろしく巧妙に仕立てられた肉加工品を
感じさせるワンセットの味、風味に仕立てられていて
私たち日本人が幼いころから

”これはこういう味のものなんだ”
”これが美味しい味なんだ”

と刷り込まれてしまっているから疑問を感じなくなっているだけなのです。

何のことはありません
大量に水伸ばしされたかまぼこと同じ理屈です。
それが証拠に
ハム一枚とレタス一枚でサンドイッチを作って食べてみましょう。
食べ応えは全くありません。
肉を食べたという感覚すらありませんでした。

巧妙にセットされた”ハム味”と化学調味料にカバーされた
防腐剤、そして実際にスモークされてもいないのに感じる
薫液(木酢液のようなもの)の風味。
これじゃ肉の風味や味どころじゃありません。


ところが自作のロースハムは切った断面からして違います。
どう見ても肉そのものです。
これはたった一枚で肉を食べたという実感があります。

市販のベーコンに至ってはもはや練り製品そのものと言っても
いいくらいに表面がかまぼこ的なヌメヌメ感に見え

これは恐ろしいくらいに焼いても脂もにじまず
したがって焼きによる縮みも起こりません

肉を膨張させるための調味液が完全に結着しているためです。
肉屋さんが大きなブロックベーコンをカットするとたまに
入りすぎて結着しそこなった調味液がバシャッとこぼれることがあるそうです。

いつまでこんなことを続けるのか
いつまでそんなものを許しておくのか
と不思議でしょうがありません。

肉食の長い歴史を持つ欧州では国全体をカバーする
ハムソーメーカーは多くないそうで、もしスーパーの棚に
並んでいても気持ち悪がって買わない人が多い
と言います。

ではどこで買うのか?
というと町の肉屋さんで手作りの物を買い求めるのだそうです。
その点
ドイツのマイスター制度というのは実に良く出来たシロモノだと
言えます。

日本でもそんな良心的な製品を志す所もたまに出ては来るんです。
しかし、大概大きなメーカーや官僚の手によって無理矢理
吸収されてしまうか添加物まみれに改変されてしまうか
の道をたどる運命となるようです。

私の作るベーコンはフライパンに油を引く必要がありません。
薄く切ったベーコンを乗せて点火するとすぐに脂がにじみ出ます。

そこに卵を落として焼き上げると
スモーク香と胡椒の風味の利いた美味しいベーコンエッグに
なってくれるのです。

脂が嫌いならじっくりと焼いて紙で吸い取ると
カリカリのヘルシーなベーコンになります。
アメリカ人はこのベーコンを好みます。

日本の大メーカーは自分たちの製品を
言うに事欠いて
「日本人好みのしっとり仕上げにしてあります」
などと恩着せ顔で語ります。
厚顔ここに極めり  何という恥知らずでしょうか。

アメリカ人は日本のベーコンが嫌いです。

近々自家製ベーコンエッグを組み込んだ限定ラーメンをお出ししましょう。





身近に潜む有害物質
ハム、ソーセージの製造工程
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