日本では昔から稲わらが豊富にどこでも在ったのと
冬には木々の葉は落ちてしまうので葉でくるむスタイルは
伝承されなくてもっぱら稲わらで納豆が作られました。

ただ、詳しい説明は省きますが恐らく
『縄文時代の人々は栃の葉で納豆を作っていたのではないか』
と書かれています。

こんな本を読んでしまうとやらない訳にはいきません。
早速朴葉、山ブドウの葉を摘んできて作ってみました。

大豆を一晩水に漬け蒸します。
親指と小指でつまんでつぶれるくらいに柔らかくなったら
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それぞれの葉でくるみ、保温箱に敷いたバットに並べて
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3日間放置。
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蓋を開けてみました。
完成です。

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すぐに加工してひき肉と共に炒めて保存します。

ところで、納豆にはナットウキナーゼというものがあり
これは血管の中の血栓を溶かす働きがあるとされます。

これを有効に活かすには夜に納豆を食べるのが効果的だと
言われます。
血栓は夜間就寝中に作られるからです。

でもほとんどの場合納豆は朝食に食べられることが多く
夕食にはそれ用に考案したメニューが求められます。

以前に料理店をしていた頃は
「そぼろ納豆丼」としてお出ししていました。

ひき肉にニンニクと生姜のみじん切りを加えてよく炒め、
刻んだ納豆を混ぜて炒め、味をつけて丼ご飯に掛けて完成。

炒める時には納豆の匂いは盛大に立ち上がりますが
客席に運ぶ時にはさほど匂いません。
どうやら肉の脂に包み込まれてしまうようです。

また、本にも書いてありますが
納豆というのは各家庭で自分たちで食べるもの
といった位置づけであり
客に出すというものではない  とあります。

ですが、夕食用に肉と炒めると客席に出しても通用する
一品になるのです。

これに卵を組み合わせて
「そぼろ目玉納豆のラーメン」とします。
11/2よりのスタートと致します。

市販の納豆ではありませんから
粘りも匂いも弱くお昼に食べても気になりません。

ひき肉と納豆はたっぷりと乗ります。
すくい取ってご飯に乗せても皆様ご存じの通りの仲の良さ。

自家製にすると納豆の香りよりどういう訳か豆本来の
旨みが強く出ます。
富山県は上質なエンレイ大豆の一大産地なのだと
改めて思い出されます。

自然発酵の納豆はすぐに加熱調理しますので
そのまま普通の納豆ではお出しできませんのでご了承ください。


私達が知っている納豆が納豆の全部ではありません。
納豆の話はまだまだ続きます




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「謎のアジア納豆」 という本を読みました。
これによるとアジアの広い地域で普通に納豆が食べられている
というのです。

一部で知られている固形状になったテンペではなく
日本の納豆とほぼ同じようなスタイルのものです。

私たち日本人は
『納豆は日本独自の物』 と思い込み過ぎているらしく
しかも日本の納豆が一番と過信しすぎているようなのです。

アジアには良く知られたシルクロードの他に
裏のシルクロードとも言える道があり
それは決して広い道路ではないが徒歩で集落伝いに
西へ西へと集団移動した経路だというのです。

なぜ西へと移動したのかというと漢民族の膨張に押し出されて
というのが原因で
その人たちが、納豆を作り、常食している。
だから裏のシルクロード伝いに納豆が様々な形で存在している
というのです。
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その過程で異なる民族や、山の民、などを巻き込みつつ
色々な食習慣も乗り越え、異なる主食をも抱き込み
その地域に異なる納豆が浸透しているのです。

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日本に滞在したことがあるという現地の人に筆者が
「日本の納豆はどうでしたか?」と尋ねると
「悪くはない、だけどどれも同じ味でつまらない」
と答えたそうです。

??????ですよね。
『納豆が納豆の味でなぜつまらないのか?』
と思いませんか?

かの地では唐辛子入りだったり様々な香辛料や調味料を
加えた納豆が多種存在しているそうで
また、納豆を一つの食材として捉えス-プや炒めもの
チャーハンや和え物など多彩な活用をしている  との事。

その作り方というのがまた驚きなのです。
ほとんどの地域が山のシダで煮豆をくるみ竈の上に置いて
おくだけというシンプルなものです。
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その特徴は粘りが弱く、香りも日本の物ほどは強くない。
したがって炒めたり、刻んだりしやすい。
加工するにはかえって好都合な納豆だというのです。

これは私も合点がいきます。
私は市販の納豆をタネにして自作しますが
どうしても粘りと風味が弱いのです。

でもその分加工がしやすく、
また香りが弱い分だけ豆の風味が強く出るのが特徴なのです。

本では
アジア納豆に馴染んでから帰国して日本の納豆を食べて
「日本の納豆は粘りがありすぎるような気がする」と書き

続けて
日本の納豆は言うなれば”よくできた栽培品”とまで語ります。

いっぽうアジア納豆はワイルドな自然児よろしく放任飼育
のような造りで粘ったり、粘らなかったり。
でもそれをそのまま普通に受け入れて常食している。

日本でもかつてあるメーカーがフランスの展示会に
出品するために粘りの弱いものを作ったことがあるそうです。
筆者曰く、それこそが納豆本来の姿ではなかったか  と。

面白い本です。
続きます。



カレーラーメンの第二弾です。
ジャガイモとカボチャで作った生地(ケーキ)で赤のキーマを
包みました。
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ポテト&パンプキンとくればおりしも世間はハロウィンの
狂想曲の真っ盛り。

そこで悪乗りして海苔の表情を乗せてみました。
不思議なことにこれだけで顔が活きてくるんですね。
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馬鹿馬鹿しいと笑ってばかりいないでたまには便乗して
みるのも一興だなと今更ながら”阿波踊り”の世界。

さて、スープは無添加クラッシックの薄色醤油味。
和風気味の無難なテイスト。
ススタケは富山産の証明が、その心地よい歯ごたえ。
真空パックされた某国産ではこの歯ごたえは望めません。

そこに芋饅頭が乗るとこれは天ぷらそばの風情。
しかして、突き崩していくと中からスパイスたっぷりの
赤いキーマが出てきてカレー味へと変身するのです。
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衣のポテトはまったりとしたクリーミーなマッシュなので
カレーは幾分きつめに仕上げてあります。
例によって黄色い色を嫌ってターメリックは入っておりません。

トータルではさほど辛くないいつも通りの小辛設定。
(小学生でもOKな辛味)
でも辛くないカレーはカレーじゃないという頑固な人は必ず
一定数いらっしゃいますので小皿で紅のキーマもお付けします。
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無添加ではありますが、スープの練度が強いので麺の追加も
いつも通り承ります。
その際にもご希望がございましたらキーマもお付けします。
お申し付けください。

また、付属のキーマはご飯に乗せてお召し上がりになっても
十分カレーとして使えます。
ご自由に、存分に、お使いください。

そして
今回の特選ネタは「山芋のむかご」。
自然薯芋の子供、「種芋」です。
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これは、
ほとんどの野菜がカレーに入れると同化して一体化するのに
むかごは個性を維持しつつカレーに馴染むという特徴が
得難い風味を添えてくれるからです。

ラーメン丼の中からでさえ声を上げているのがどなたにも
聞こえるはずです
「オッス  オラむかご」  ってね。

今里山では自然薯の蔓が生い茂りその先端にはむかごが
びっしりぶら下がり・・・・
などと思って採取に出かけると驚くほど採れません。

イノシシが自然薯芋を食べ尽くしているんです。

自然薯は蔓を辿って地面を掘り進みますが。
地下15cm位のところで根を四方に張ったパラボラアンテナの
ような部位があります。

これはとても大切な部分で私達人間は芋を掘り出した後で
その部分をそっと埋め戻します。
すると
そこから新しい芋が再生されるのです。
いわば芋の生命線なのです。

ところがイノシシは上から掘りつつ片っ端から食べて
いってしまいますから芋は絶滅に近い様相となっているのです。
いつか山のむかごも幻となるかも知れませんね。



10月17日(月)からのスタートとなります。
「カレーラーメン」  
800円  麺の追加一玉 200円
土日祝を除く平日のみ  昼夜OK
(卵は入っておりません)
なお材料が無くなるまで続けますが
ハロウィン仕立ては10/31までとさせていただきます。

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ノーベル文学賞受賞記念  しかし、忌野清志郎バージョンで
私がその話を聞いたのはずいぶんと前の話です。
「うどんに絹を混ぜるとツルリとして美味しくなるらしい」

その時はそのまま聞き流していました。
自家製麺をするようになってからも日々の仕事に追われ
思い出すことも無く来ました。

山形のラーメン店情報を探していて唐突にその話を
思い出したのです。

今、
山形ではシルク麺が流行っているという情報を見たからです。

山形では昔から絹生産が盛んでその副産物で「シルクゲル」と
いうものがあり、それを中華麺に取り入れているというのです。

行程と時間の都合などでようやく探し当てたのがこちら
「温もり中華 銀河」さんです。
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ラーメンと担々麺をいただきました。
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なるほどツルリとした食感が独特です。
低加水麺特有の表面のかすかなざらつきが全く感じられません。

ほーう こういう使い方なのかと得心させられました。

シルクゲルを使用することでかん水の使用を減らすことが出来る
そうです。
先人が様々な試行錯誤の果てに成し得たであろう苦労を
感じます。

シルクゲルを販売している所は下記の所。
(株)松岡  Tel 0234-62-2222
400g 粉末1.600円 FAXでの注文にのみ受けてくれるそうです
株式会社 松岡

今回は鶴岡市のみの訪問となりましたが、行ってみて初めて
解ることも多くそのひとつが

私たちが普段本などで得ている山形の郷土料理などの知識が
ほとんど山形市由来の情報だったということです。

山形市は内陸部、やや山間部地帯であるのに対して
庄内は海に面した地域。
全て異なるようです。

これは大きく日本全体を見ても同じようなことが言えます。

例えば
魚の味ひとつとっても強力に情報発信する能力というのは
圧倒的に東京が強く関東発の情報が全てであるかのように
伝わってしまいます。

それは県庁所在地である山形市発の情報が強いのも同じなのでしょう。

関東発の情報では「スズキやヒラマサは夏の魚」と言われます。
ところが冬の日本海ではスズキやヒラマサは脂が乗って
極上の白身へと変貌を遂げ冬の高級魚となるのです。

庄内には私がまだ見ぬ美味がたくさんありました。
鮮魚売り場に何気なく「イシナギ」が並んでいるなんて
目を疑いました。

冬の庄内の魚もまた未体験ゾーンの美味なのでしょう。
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山形県は面白い所です。
次の機会には酒田地方と山形市をじっくりと回ってみたいものです。



今回は山形県の中でも一番富山県に近い鶴岡を
訪問してきました。
鶴岡といえば馴染みがないという方でも庄内地方と言えば
聞いたことがあるでしょうか?

かつては鶴岡県となっていた時期もあるなど山形県には
複雑な歴史があります。
なかでも三方領地替えなどはその特異さから小説の題材にまでなっています。

豊かな庄内平野と豊富な海の幸に恵まれた鶴岡の方々が
支持するラーメンとはいったいどんなものなのか?

まずは一食目
青竹打ち「よこみち」さんです。
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こちらは先代のお父さんが佐野で手打ちを学んで開いたお店
現在は息子さんとお母さんで切り盛りされていました。
メニュー
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山形県は「ワンタンメン」の人気が高く名店が揃っています。
生地は麺とよく似たタイプですが薄くてしっかりしているので
麺との重複感は感じないツルリとした美味しい皮です。
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具も大きすぎず味付けもあっさりとしていて流石に
長年にわたり完成された技というものを感じさせてくれます。
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麺は中力粉が多めですがしっかりとコシのある
(つまり柔らかめなのにコシの強い麺)
やや太めの素晴らしく美味しい麺です。
口元でプルンと跳ねるような食感が実に心地よい。
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スープはアゴのような魚介系をまとった鶏ガラ味
すっきりとしたクセの無い味わいです。
麺の量は180g程度でしょうか。

スルッと完食でした。

青竹打ちで手で伸ばし、手で切る純手打ちです。

そうなると粉は中力粉主体で作る訳ですが、
以前に佐野市に長期出張したという方に伺った所
佐野ラーメンは「麺が柔らかめ」という話とはずいぶん
様子が違います。

親子二代で技を磨き上げた結果なのでしょう。
美味しく頂き勉強させてもらいました。
ありがとうございます、ご馳走様でした。

カラーボトルのインディーズ時代の名曲「あぜ道」

僕等あぜ道を あぜ道を選ぶように
今を抱き寄せて 抱きしめて 生き抜きたい



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山形県がラーメン王国なのは意外に知られていません。
「え?北海道じゃないの?」と聞き返されることもしばしばです。

県民一人当たりのお店の数
自家製麺率
等々その全国一の要素を数え上げたらきりがありませんが
名実ともに王国の名にふさわしい内容です。

でも、
そんなデータは実食する人にとってはあまり関係ない話です。
私が『凄い』とうなるのはその一杯の麺の量。
なんと一玉が200gはザラ、中には300gというツワモノのお店
まであるというのです。

当店にご来店された山形ナンバーのお客様に伺うと
「とても量の多い所もあるから気を付けなさい」との事
そんな話聞いたことあります?

もちろんそれだけの量をつけるのにはちゃんとした理由があり、
その量を支えるスープにもそうならせる必然があり
そのトータルの結果自家製麺という自然な結論が出てきている訳です。

それに、量を多く食べさせる  という事はなにより
”美味しい麺”であることが大前提であることは当然です。

ラーメン店を営む私としては何が何でも一度は行かずにはおられません。

そんな王国をご紹介するにあたりまずは絶対外せないという
一軒があります。
琴平荘(こんぴらそう)という超繁盛店です。
でも残念ながらここでは食べられません。

こちらは10月からラーメン店としての営業が始まり春には
旅館として営業形態が変更されます。
普段は旅館で冬季のみラーメン店なのです。

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その繁盛ぶりというのがすさまじく、
一階の大広間を埋め尽くした客が一斉にラーメンをすするという
光景を想像するだけでも恐ろしいものがあります。

なんと昼のみの営業で一日に500杯を販売するというのです。

なぜ、旅館でラーメンを出すようになったのかというと
海辺の辺鄙な立地という事が原因だったというのです。
(お店のHPで自ら”辺鄙な立地”と表記されています)

山形には月山や蔵王などの有名なスキー場がありますから
山の冬場はスキー客があるでしょうが、それも望めない辺鄙な
海沿いの冬と言うのは閑古鳥が鳴く宿だったと言う訳です。

それでなくとも磯釣りのメッカ「庄内釣り」の本場の岩礁地帯。
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北風が吹きすさび、波が道路までたたきつける冬では
釣り客ですらまばらなのでしょう。
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ご主人が一念発起して麺打ちを始めた頃には口の悪い人から
「麺は酒田、鶴岡は麦切りだろ?」と揶揄されたというのです。

麦切りというのは庄内地方に伝わるうどんのような麺の事で
「酒田地方の手打ち中華麺には及ばないだろう」
といったようなニュアンスです。

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ご主人、そんな悪口にもめげずに頑張り続け
今の超繁忙店に育て上げたという生ける伝説店なのです。

今回は9月訪問ということでここには行けませんでしたが
いつか機会を得てその光景だけでも見てみたいものです。

実食は青竹打ちの名店「よこみち」さんと
シルク麺の名店「久太」さんのお弟子さんが営む
「温もり中華銀河」さんへとお邪魔して勉強させていただきました。

どちらも”鶴岡は麦切り”などと揶揄することなど
もってのほか(赤菊に掛けている)という位素晴らしい麺でした。


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