かつて当店には塩ラーメンがありました。

「塩ラーメンのスープは難しい」といわゆるラーメン通の方々は
よく言われます。

確かに苦労はしました。
でもそれは無添加で作る場合の話です。

味の素をたっぷり加えるのならとても簡単です。
子供でもすぐに作れます。

ご参考までに一例を書いてみましょうか?

ガラスープを作る必要すらありません。

もっともTVなどでよく見る
「四時間かけて作ったスープ」なるものがほとんど
無色透明の限りなくお湯に近いものなら無用と言い換えた方が
より正確ですね。

水約400ccを沸かして小さじ一杯のガラスープの素を入れ
塩を小さじ一杯
それに味の素を加えるだけです。
お好みでコショーやガーリックの粉末を足せば出来上がり
もっと複雑なのがよければホタテパウダーなんて言うものまで
販売されています。

でもこれだけじゃお店の味にはならないんです。
味の素をどのくらい入れるのかが問題です。

今まで入れたものにはほぼ全てアミノ酸としてすでに入っては
いるんですが、お店の味を再現したければ少なくとも
大匙一杯、もっと強いのが欲しければ大匙山盛り
More、もっとと言うなら大匙一杯の本だしと併用と
きりがありません。

約400ccといえば味噌汁お椀一杯強の水に
それだけの量を加えるのは普通の人には出来ません。
それなりの訓練、修行(笑) いえ、慣れが必要なのです。

入れてみれば”美味しく感じる”はずです。

Lグルタミン酸ナトリウムは抽出工程の都合により
ナトリウムとくっつけて結晶化されています。

重量比で塩化ナトリウムの30%程度に相当する
ナトリウムが入っているとされているのです。

ですから400cc強のスープ(水)には小さじ一杯の塩があれば
適切なのにその3倍強の味の素を入れると
小さじ二杯分のナトリウムが入ることとなり食後に
やたら喉が渇くこととなります。

では無添加のスープとはどんなものでしょうか?
解りやすく家庭の和食で例えてみましょう。

味噌汁やお吸い物を作る時に
昆布やかつお節それに煮干しやシイタケのダシで作るか
それとも水に「本だし」だけで作るか
ということです。

家で時間が無い時には本だしは確かに便利です
でもそれはあくまでも実態は「水」なのです。

さて、お金を出してお店で食べる時にも「本だし」だけで
作った味噌汁やお吸い物が出てきても平気ですか?

昆布やかつお節などの天然素材には旨みの他にあらゆる
有効成分が含まれていてそれが体喜ぶ味となるのです。

昆布には渋みのような味もありますよね。
これを嫌味要素と考えるのなら排除すべき味となるでしょう。

事実グルタミン酸を抽出するときにL体と同時にR体が
出来るのですが恐ろしく苦くてとても食用にはならないそうです。

でも自然に昆布だしを引くと旨みの他に様々な美味しい
味わいとなります。
無理な抽出などするから余計に廃棄するものが生まれるという
事なのでしょう。

いわゆるラーメン通の方々は当店の塩ラーメンと
某老舗の塩ラーメンとをよく比較されました。
でもさすがに大手チェーン店の塩ラーメンと比較されることは
ありませんでした。

それでその老舗に行って食べさせていただいた所
大手チェーン店と同じなのです。
いささか失望しました。

まだまだ私も未熟だったにしろ
よりにもよって私の作る無添加の塩味と
化学調味料たっぷりの物と同列に論じられていたとは・・。

無添加でスープを作るには様々な食材をたっぷり使い
天然由来の旨みを引き出します。
当然それなりの原価が掛かるのでそれなりの価格設定となります。

でも800円でならなんとかお出しできます。

昨年
消費税価格転嫁をさせていただく代わりにと
始めたU(アンダー路線)もちょうど一年を迎えます。

さて、久しぶりに作った今回の塩ラーメンの評価は
如何相成りますでしょうか?

もっとも、
化学調味料さえ手放せばそんな無責任な評価など気にしなくても
いい本物の自由を得る事ができるのですが・・。




イントロのアコースティックギターは大瀧詠一さんだそうです
バックはやはりはっぴいえんどでしょうか?

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今回は塩ラーメンをご用意しました。
昨年末にお目見えしたカニワンタンメンでは漁期が早いため
カニの味がやや淡白でそのためにスープにもカニのダシを
加えましたが春になり味も強くなりましたのでカニダシは
使いません。

その代りにアゴダシを加えてダブルスープに仕立てます。
アゴとはトビウオの事でいいダシが出るのですが
いかんせん最近は価格が暴騰気味です。

でもそれを圧しても、
とても美味しい味が出るのでトライいたしましょう。

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チャーシューはパンチェッタ方式で仕込みます。
焼くタイプとはまた異なる低温調理によるしっとりタイプです。
部位は前回同様富山産の安心豚もも肉。

同じ部位とは思えないほどの食感の違いをお楽しみください。
パンチェッタと言うぐらいですからハムのような口触りです。
市販の結着肉のニセハムとは違います。
本物の手作りハムのようなと言う意味です。

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これにスモークを掛けるだけでハムになります。(右)
もっとも、本来のパンチェッタは一か月から数か月かけて
生ハム状態に仕上げるのですがそこまでは
時間がありませんので端折って低温処理としています。

カニワンタンは二度目ですが味は濃くなっています。
ハシリの頃と比べてみてください。
ふわりとした雲を呑むような味わいはもうお馴染ですね。

でも塩ラーメンだから塩味です。
というだけじゃ退屈じゃありませんか?

そこでまたまた味の変化を遊んでしまいましょう。

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これに添えるのがフキ味噌です。

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春の香りをラーメンで楽しんでしまいましょう。

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お好みで少しづつ溶かしてお召し上がりください。

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単なる塩ラーメンに香りの要素が加わる事で
「味の色」が変化します。

塩なのに味噌?   と訝しむむきもおありでしょうが
いつも申し上げているように
味噌とは塩麹に豆の風味が乗った物と考えれば
全く違和感などないのです。

むしろ塩の自然な発展形としてお楽しみいただけるはずです。

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どっしりとした塩味とでも言いましょうか?
当店がお贈りするのですから無添加は当然ですが
しっかりと麺の追加にも耐えられる塩へとなります。

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でも、
これはお好みでどうぞ。
無理強いは致しません。
フキ味噌は苦いからイヤだという方もいらっしゃるでしょうし、
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ご飯に乗せて食べたいという方もいらっしゃるでしょう。

また
もっと欲しいというご要望にもお応えします。
どうぞご自由にお召し上がりください。

フキ味噌はたっぷり用意してあります
遠慮など無用です。

濃厚なカニの旨みぎっしりなワンタン
あっさりとしていながら上質な肉ならではの確かな旨み
Wスープの美味しさ
もうお馴染になりました固ゆでの細麺
そして春の香り
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熊は冬眠明けに真っ先にフキノトウやザゼンソウを目覚めの
為に食べると聞きます。

「春は苦み」とも言います

熊でなくとも活動時期を迎えた体目覚めるような美味しさです。
春味第一弾
Crab & Pancetta
どうぞお早目においで下さい。

土日祝を除く平日のみ
昼夜OK
 「フキ味噌の塩ラーメン」  800円
麺の追加    一玉     200円




   
おかげさまで好評を頂きましたギョウザメンが終了しました。
なんとか月曜日まで持たせたかったのですが申し訳ありませんでした。

今回は祝日や臨時休業が含まれたため実質日数が少なくて
6日間あっという間の終了となり面目ありません。

ギョウザという事で敬遠される傾向は確かにありましたが、
熱心な方は3,4回も召し上がっていただきました。
それだけ力のあるメニューだと改めて確信を持つことが出来
心から感謝を申し上げます。

ですが敬遠されやすいと言う点を考慮して
いつかまたアプローチを変えてトライしてみたい
メニューではあります。

次回は3/28(月)より
「○○○○の塩ラーメン」withカニワンタン
をスタート致します。

画像が間に合わなくてすみませんが
単なる塩味ではない遊べるものをご用意しております。

私自身40年以上の料理人人生の集大成と
捉えている期間限定メニューです。

一度だけ登場して二度と味わう機会が無い
と言うものもあるでしょう。
私もいつまで厨房に元気で立てるのかもわかりません。
そういう意味ではこれらのメニューは全て一期一会とも
言えます。

どうぞ機会があればお試しください。


親友の写真家(川仁忍)が病に倒れ余命わずかになったとき、
岡林信康は想いを寄せ、この曲を病院で作り彼に捧げたという名曲。


2016.03.20 新高岡駅へ
北陸新幹線が開通して一年が経ちました。

私たちにはこれといった実感がありませんが、
観光に携わる方々はかなりにぎわい効果があるようで
メデタシと言う所です。

逆にお隣の金沢などは観光客が多過ぎて悲鳴が上がっている
そうです。
過ぎたるは及ばざるがごとしと言います。

ここ富山くらいがほどほどでいいんでしょうね。
中国からの爆買いでにぎわった所じゃ置き土産の
南京虫被害が多発しているそうです。
オソロシヤ

この日はたまたま用事があったので新高岡駅へ寄り道。
ここは停車本数が少ないために静かなものです。

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でもあの新大阪駅だって開業した当座は閑散としていたのです。
これからでしょう。

ここは氷見、能登、城端方面へのアクセス駅として
重要なポイントになる所。
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古来からそんな地の利を得たところに築城した程の立地です
富山全体の観光客誘致を図る上でも
また、普段の賑わい地創出のためにも頑張ってもらいたい
ものです。
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富山駅も確かににぎわってはいますがいかんせん
道路の解りにくさやごちゃごちゃした街並みがネックです。

その点新高岡駅はまるで広大な更地に建設したような風情があります。

周辺にも区画の広い更地が沢山あります。
きっとこれは新都市型の巨大な商圏を目指しているんでしょうね。
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市街中心部を再開発するにはとにかく無駄な程の
時間とコストがかかりすぎます。
その点、巨大な商業施設を建て放題な更地というのは
誘致条件として強力なものがあるはずです。

これは面白そうです。
今はイオンの巨大な建物と野球場が目立っていますが
あと数年で、少なくとも大阪に延線するまでには巨大な建物が
林立するようになるでしょう。

楽しみに見守りたいものです。
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そうそう
家内へのお土産に源さんのお弁当を買い求めました。
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これがナント絶品だったのです。

駅弁ですから当然保存料が入っています。
私も家内もそれが苦手であまり美味しいと感じたことが
ありませんでした。

ところが私以上にその手に敏感な家内が絶賛するのです。
「嫌な味がちっともしない!」と

もちろん少しは感じます。
アミノ酸もほんの少しは感じます。
でも後口が不快になるようなことはありません。

ほ~ら
大手が本気モードでやり始めましたよ

個人商店の厨房で作っていた延長でちんまりと
駅弁を作っている所などはかつて
味の素ならそれをそのままちょいと入れていたのでしょう。
どこでも皆同じことをやっているのですから。

保存料を入れる時でも保存料をそのままそうやって
加えていたのでしょう。

先に「予言」でも書きましたが変ってきているんです。

添加物にも高価なものと安価な物があるとすると
限りなく後口に嫌な味を残さない
複合添加物はおそらく高価に違いありません。

それだけ無添加に近く口当たりの良い添加物。
つまり手の込んだシロモノになってきているんですね。

家内は出かける時にお弁当を作れない時は
これを買い求めるためだけでも駅に立ち寄りたいほどだ
と言いました。

ここに「賑わい」と言うものの根源的本質があると
思いませんか?

美味しい物、良い物、珍しい物、楽しい物
そんなモノを求めて人は集うのじゃないでしょうか?
どこにでもあるような手垢にまみれたような品物ばかり
山ほど並べたって興味など起きませんよね。

新高岡駅のお土産コーナーでは藤子不二雄氏の生誕にちなみ
関連グッズが沢山並んでいました。
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一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
今はまだ周辺は閑散としていますが
必ず数年で大きな新商圏が出現するでしょう。


3月23日(水)は都合により臨時休業させていただきます
何卒ご了承ください。


2016.03.17 焼き厚揚げ
厚揚げを焼いて醤油を掛けて食べる。
このシンプルで美味しい惣菜は酒肴にもおかずにもなる
簡単で便利な一品ですよね。

皆さんも食べてますか?

これは木綿豆腐を油で揚げただけの素材です。
ですから当然元の豆腐の質、いえそれ以前に豆の品質が
重要なのは言うまでもない事です。

ところで絹豆腐と木綿豆腐の違いをお判りですか?

十分加熱した豆を挽いて(呉  ご と言います)布で漉します。
この布の違い
絹布で漉したら絹ごし豆腐
木綿布で漉したら木綿豆腐   だと思ってませんか?

違います
布は一種類だけです。
漉した状態は豆乳です。
ただし!市販の物とは全く別物です。

市販の物は不安定なものを安定化させるために山ほどの
添加物にまみれ汚染されているのです。
健康を考えて豆乳をと思うのならぜひ豆腐屋さんの物を
お求めください。

健康を考える人を嵌める罠食品があふれているんです。

おっと失礼
布で漉した豆乳ににがりを加えると固まり始めますから
すぐに型に移して固めます。

これが絹豆腐。
まるで絹のような滑らかでシルキーだから絹と名付けられました。
昔の人はいいセンスしてますね。

それを惜しげもなく崩して余分な水分を抜くために
別の型に移して軽く重石を掛けて仕上げるのが木綿。
絹に比べてザラリとした食感になるので木綿と命名。

ですから豆腐屋さんの技量の見せ所が木綿とも言えます。

これを揚げたものが表題の厚揚げなのですが
次に重要なのが油です。

きれいな油で揚げているか古い油で揚げているか
白絞油で揚げるか菜種油で揚げるか

一番おいしいのは菜種油のきれいなもので揚げたものです。
富山県内で一番なのは戸出の孫兵衛さんですね。
なにしろここは200年続いた老舗で
一子相伝のこだわりもさることながら能登のにがりなどまだ
誰も知らなかった頃から
そう、能登でも塩づくりしているご主人を
変人呼ばわりしていた頃からすでに取り入れていたという凄さです。

あまりに経費率が高いので税務署までやってきたという
おまけまでついているのです。

でもいかんせん遠いのでいつもと言う訳にもいかないのが
残念なところ。

普段は森豆腐店の物を常備しております。

さて
焼いて表面の余分な油を落として中まで温めればOK
なのですが、ここにもこだわる人がいて
ある居酒屋さんでは中心にまでしっかり熱を与えるには
いったん茹でるのだと言います。

それをこんがりと焼き上げるのが一番だとか

いや炭火とまでは行かぬまでもオーブントースターがいい
いやレンジが一番などと
こういったシンプルなものほどそれぞれのこだわりがあるようです。

今回私がご紹介するのはいたって簡単
ガス台に直接魚焼き網を乗せて焼く方法です。

裏表をざっくり焼いたら包丁で真ん中を大きくえぐり取ります
そこに卵をポトリと落としてアルミホイルをかぶせて
弱火で焼き上げ
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かつお節、醤油を掛けて食べる
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と言うものです。
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豪華!!(笑)
旨い(ホント)
簡単(超)  の三拍子でおすすめです。


でも
ここに何を乗せるのかはまたまた人それぞれの好みと
やかましい蘊蓄が続きそうですね。

絶対
大根おろしに限る!
とか
ネギはどうした!
とか
いやいや納豆を忘れちゃイカンだろ!

おろし生姜は?
マヨネーズは?
とか

もう後はご勝手にしてください。

でもせめて
アミノ酸等と書いてない醤油を手にすることから
始めてみませんか?
自由への第一歩となりますよ。



岡林信康とはっぴぃえんど



だけどホントにイヤな奴がいなくなると
何をしていいのか判らなくなって
誰かに寄りかかりたくなるけど

それじゃあ何にもならないんだよ
アンタの主人はアンタしかいないんだから
チャ-シューには大別して二通りあります。
ラーメン専用に作られたものとそうでないもの。

専用と言うのは当店が作っている普段のようなものです。
これはスープに入れて溶かすことで味を決める目的に特化
されており、例えば酒肴などには決定的に不向きです。

かたや、そうでないものの代表が今回作った焼き豚タイプ
これは料理店が作っているのをみてもお解りのように
酒肴や一品料理に出来る万能タイプです。

今回はもも肉で仕込みました。
一般的にバラ肉でない部位というのは
焼くと身が締まって硬くなります。

それで専用釜でじっくりと焼くという理(ことわり)が生まれるわけです。

じっくりと焼くことでしっとりと柔らかくしかも
焼き縮みの無い仕上がりとなります。

煮上げたタイプではともすると脂身の部位やすじ肉部位
などが硬かったりしつこかったりすることがありますが
しっかりと下味をつけてゆっくりと焼き上げると
むしろそういった部位程驚くほど美味しくなっています。

さながら和のローストポーク。
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ぷっくりと丸みを帯びているのがその証です。
そのままスライスして食べても美味しく頂けますが
お好みで酢醤油や豆板醤などを添えて食べても美味しく頂けます。
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ラーメンに入れるとスープで温められてふわりとした食感に変化します。
ですから専用釜で焼いたとしてもふわりとした食感にならない
としたら下手な焼き方となっている訳です。

「ぜひ分けてほしい」とうれしいお申し出が出ておりますので
近々発売を開始させていただきましょう。

ラーメンにチャーハンに最適なのはもちろん
細く切ってネギと混ぜておつまみにも
オードブル用としてもご利用いただけます。

量目やレシピなども添えて近日公開いたします。

ちなみにチャーシューとは叉焼という文字で表します。
この叉というのは肉を突き刺して焼くときに使う器具で
先端が二股になったフォーク状のものです。

焼き上げスタイルが本来であったという名残なのですね。




ギョウザにはぴったりと皮を閉じた密封型と
皮をちょいとつまんで半開きのまま仕上げた開放型とがあり、
ほとんどの方々がギョウザの具にはキャベツと思い込んでいる
そこが思わぬ落とし穴になっている事を気づかずに作っています。

中国ではギョウザの具に様々な食材を用い、
中には肉とネギだけなどと言うものもあるほどなのですが
日本では主にキャベツばかりが使われます。

でもこれは誤った用法なのです。

こんなことを書くと料理を知らない素人ラーメン店主が
また寝言をほざく  とか思われそうですが
40年以上料理人をやっていると色々と人の思わぬ知恵も
蓄えているものです。

若い料理人の方々も頭の片隅にしまっておいて損の無い
話と思ってお聞きください。

カリフラワーやキャベツの硫酸系の野菜と言うのは
蓋をしたまま煮ると独特の異臭を放ちます。
ですからぴったりと口を閉じたギョウザには不向きなのです。

今回のギョウザ・メンは開放型なのと一般的にキャベツの方が
馴染みやすいから使用していますが、
当店のギョウザは密封型でしたから白菜を使っていました。

白菜の方が適している点を挙げましょう。
凝縮作用でも臭みが出ない
凝縮作用で甘味が出る
一年を通じて味の変化が少ない

キャベツの不適な理由に味の変動が大きすぎるという点も
挙げておきましょう。

いいや、そんな事は無い全く気にならない
という方がほとんどでしょうね。
でも、一度騙されたと思って白菜でお試しください。

キャベツには戻れなくなると思います。

もう無くなったからついでに書いて置きましょう。
あるSCに肉まん専門店が出店したことがあります。
ここがキャベツを使っていました。

一口食べて心配になりました。
案の定
ほどなく客足が遠のき、ついには無くなりました。

異臭と書きましたが慣れると
『これはそういう味なのだ』と平気になります。
ギョウザを食べるほとんどの方がそうでしょう。

でも代価を得る仕事と言うのは難しいものです。
自分で作って食べるだけならそれでいいのでしょうが
わざわざ足を運んでくれてしかも代価を得て贖う事の難しさを
解っているのなら
虚心に味を見つめる事が肝要なのです。

ご参考までにどのような味が異臭なのかと言うと
一口に言って古臭いような、
作ってから随分と時間が経ったような
ひねたような

とでも言えばよろしいでしょうか?

思い込んでしまっていると判らなくなる味
と言うものは確かにあるのです。

今回の全開放型「スープがすでにギョウザ・メン」では
そんな異臭はもちろん存在しません。
キャベツはその旨みを惜しみなくかつ損なわれることなく
縁の下の力を正しく発揮してくれています。


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味に過不足があっては不出来なのです。
不出来で対価を得ようなどとはもってのほかでしょう。








かつてメニューには餃子がありました。
自分で言うのもなんですが割と人気が高く、諸事情により
廃番にしてからも度々
「もうあれは食べられないのか?」と尋ねられました。

ごくたまに自分でも食べたくなりますが、
一個づつ包む時間は今でもありませんから
今回はラーメン用に仕込んでスープに混ぜて作りました。
いわばギョウザのお風呂に麺を泳がせる感じです。

ギョウザのラーメンというと焼き餃子や水ギョウザを入れた
ラーメンと思われがちですが
包む時間がないから直接スープに入れたと思っていただいて
結構です。

ラーメン用に手を加えてありますから
手抜きしたなんて思わないでください。  
アプローチを変えただけですと強弁しておきます。

普通
ギョウザはおろしニンニクか瓶詰のニンニクなどを
そのまま加えます。
すると半生の蒸し焼き状態になったニンニクは翌朝
ものすごい悪臭となって周囲の人を辟易させるのです。

当店ではニンニクを香ばしくローストします。
ですからお昼にこれを食べても悪臭は発生しません。

言うなれば
生のニンニクを食べれば後は悪臭が発生するのに比べ
正しくガーリックに火を入れたパスタが、
食べている時にはほんのり香っても後に悪臭が出ないのと同じです。

理(ことわり)を料(はか)れば何という事もない自明です。

当店でお出しするのですから無添加は当然ですが、
今回はチャーシューに手を加えました。
富山県産豚もも肉を遠火でゆっくりと時間をかけて
焼きこみました。

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これに食紅を加えると昔ながらの赤い焼き豚となります。
懐かしい仕事です。
料理人人生のスタートを切った金沢ニューグランドホテルでは
この焼き釜に火を入れるのは追い回しの私の仕事でした。

今回は食紅と砂糖を加えないあっさり仕立てです。

こうして丼にギョウサの種を入れスープを注ぎ麺を入れます。
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するともうギョウザの香りが立ちあがります。

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それだけで美味しいのです
が、
これだけだといささか凡庸なのです。
ギョウザに欠かせないもう一つのアイテム。
それはタレです。

大げさなことを言うとお思いでしょうが皆普通にギョウザの味
だと認識しているその味の半分はタレなのです。
試しにタレをつけないで食べると平凡な味に感じるはずです。

そこでタレにも手を加えました。
酢醤油ベースに加えるのが自家製「食べるラー油」です。
見た目ほど辛くはありません。

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ご家庭でもお試しください
タレを工夫すればギョウザはもっと美味しくなります。

干しエビやクルミ、香味野菜をじっくりと炒めて仕込みました。
これをお好みで少しづつ加えて味の変化をお楽しみください。

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じっくりと弱火で焼き上げた焼き豚はしっとりと柔らかく
美味しい仕上がりです。
狙い通りの出来栄えです。
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今回は太麺、スープは濃厚タイプの定番のものです。
コシのある太麺によく味が乗ります。

期間限定のメニューのほとんどがそうであるように
こうして新しい味をお披露目したら次回は
ここから派生したものやしつらえを変えたものへと進化、
編成を与えたものへと変容していきます。


これははじめの一歩なのです。
どうぞ、原点となる味をお確かめおきください。
3月14日(月)より2週間程度の予定で開始いたします。

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私自身も久々のギョウザ味です
ギョウザを愛するすべての人に贈る新世界
万里の驚きのギョウザワールドに足を踏み入れてみてください。

ギョウザ・メン  800円
土日祝を除く平日のみ
昼夜OK
麺の追加 一玉 200円





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山好きのYさんから「もうフキノトウが真っ盛りだよ」と
聞いてはいたものの
どういう訳か店休日の火曜日あたりになると毎週荒れ模様が
続き雪が積もります。

うっすらと積もっただけでもう見つける事が出来ず
じっと我慢の子でしたが
先日ようやく晴天に恵まれて願いがかないました。

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朝はこの時期らしいガスがかかって幻想的な景色。
電車も異世界からやってきて異世界へと消えて行きます。

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こんな日は晴天に変る事を知っているので大急ぎで用事を
済ませて山に行きました。
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フキノトウは早い所では富山であっても12月頃から採れます。
ところが積雪の少ない平地ではとても苦くて美味しくありません。
ですから出来るだけ雪の多い場所で毎年採ります。

それと農地周辺での採取も避けています。

到着してみるとYさんの言う通り
沢山、まるでお花畑のように咲いています。

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普通はつぼみ状態を喜び、花が開くと敬遠されがちですが
アクが強いのはつぼみの方で
やや開き始めたものの方が苦みは少なくて香り高いのです。
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天ぷら、フキ味噌とこれから俄然忙しくなります。

冬の間運動不足だったので小一時間もするとすっかり足腰が
疲れました。

夜はパスタで頂きました。
Farflleと貝柱、エビそれにポテト フキノトウを炒めて一品。
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翌日はFedeliniとタラコで一品。
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タラコスパといえばイタリア人のシェフが日本に来て
イタリアの国旗を掲げたレストランの多い事に感激、
しかし、その店内で供される納豆スパやタラコスパに
激怒した
という話は有名です。

日本人なら和食レストランでただの白ご飯の握りに
魚を乗せた「寿司!?」に出会うぐらいの衝撃でしょうか?

でも大丈夫。
化学調味料や防腐剤にまみれた塩タラコではなくて
生のタラコ(生子  きこ)をこうして割いて
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ガーリック、オリーブオイルでじっくり仕上げれば
イタリア人も納得の一体化した味となります。

もちろんここでもフキノトウがしっかりと風味を添えてくれています。

春は美味しいものが沢山ありますから楽しみです。

ちなみにイタリア人を怒らせるタイプのタラコスパはこうです。

ボウルに皮をむいた塩タラコを少々とオリーブオイルを入れて
軽く混ぜておき
そこに茹で上げたスパゲティを入れて熱々を混ぜるだけ
お皿に移して刻みのりをパラリと掛ければ はい完成。

ご想像の通り安直な味の仕上がりとなります。
ガーリックやオイルの加熱も不十分ながら何より
アルデンテ仕上げによる味の浸透が無いので

日本人らしいふりかけを掛けて食べるような
味を染み込ませていない表面にだけ味をまといつかせる
という理解の浅さが本場人を怒らせたのでしょう。

でも一言弁明をさせてもらえば
いかにも日本人らしい食べ方じゃないですか
いっそ日の丸を掲げていれば本場人に文句を言わせないんじゃなかろうかと  

翌日はひよこ豆と貝柱のカレーを作り
これにももちろん春の香りをたっぷりと乗せ満喫しました。

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2016.03.02 予言
10数年前から私はある予言をして来ました。
いえ、正確に言えば現実的推移に基づいた予測というべきでしょうか。

ラーメン店に鞍替えする前は中国料理店でしたが、
ある事をきっかけにして化学調味料と手を切り店内にその旨を
小さな色紙で表示していたところお客様から
「こんな良いことをやっているのならもっと大きく書きなさい」と
言われたのです。
いえと私は応えて
「つい昨日まで使っていたのにあからさまには言い立てたくない」
と。

その後ラーメン専門店にして大きく表示するようにしたところ
また他のお客様がこう言うのです
「あんたはこんな小さな店だから無添加に出来たんであって」
「大手では困難でも仕方ない話だろう」          と

そこで私は
いえ大手ではとっくにそんな事は対策済みでしょう
こんな小さな私ですらが出来たんです
研究者をたくさん抱えていながら出来ないはずがないじゃありませんか
今、それをやらないのは単純にコスト面での理由だけでしょう  と

その方は鼻で笑っておいででした

頻繁にカップ麺などを食べる方にはその緩やかな変化は見えにくいかもしれません
私は自分から進んでそれらを手に取る事はほとんどありませんが、
付き合い上、人から手渡されれば食べる事もあります。
定点観測のようなものと割り切っていますが
数年に一度という間隔で食べるとその進化にとても驚かされます。

麺が多加水になりまるで手打ち麺のようになり
そしてスープが見事に改善されていっているのです。

再び10数年前の記憶に戻りましょう

でも、と私は続けました
もし、大手のメーカーなどが化学調味料だけに依拠しない
つまり後口の悪くない商品を作り出して来たら個人経営の飲食店は
何で戦えるんでしょうか?
こんな小さな店だからこそすぐに出来る事を始めるべきなんじゃないでしょうか  と

私の予言の前段は当然のように今起こっています。
「どこそこのラーメンよりよほどあの商品の方が安くて旨い」
という声を頻繁に聞くようになりました。

むろん、そのような言い回しは昔からなされます。
でも最近のスープは明らかに進化をしています。
あざとく尖ったいわゆる
「何味を食べても味の素の味しかしない」
というレベルから明らかに脱却しているのです。

しかし、無添加になったという訳じゃありません。
グルタミン酸にだけ頼らずにより巧妙になって感じにくくなった
というだけなんです。

でもグルタミン酸だけに頼ったスープより旨く感じるのは
間違いありません。

私達が無添加のスープと大きな声で言い立てたとたん
激しいバッシングを受けました。
中には私の事をまともなものを作る能力が無い  とまで
そしる人もいたほどです。

メーカーが急激に変化させずに緩やかに進行させるのもそんな
消費者の「味を変える事への反発」をさせないための戦略なのでしょうが

緩やかな時間があと10年過ぎて・・・
街の味は果たしてどうなっているのでしょうか?

私は今次の段階に入っています。
自由を手にするには叩かれてもぶれない強い心が
重要なのです。





The Bird Without Wings
作詞 越智志帆

僕は不完全  飛べない運命
こんな小さな川でさえ超えてゆけない

頭の真上 あいつが追い越してゆく
水際の僕をあざ笑うように

涙の川泳いで 世界中を見返すんだ
No more cry
不格好でもいいさ 僕なりにあがいていこう

One more try
The bird without wings

嫌いだった 逃げたかった
不自由なこの僕は空を知らない

でも誰より知ってる青空のcolor
僕だから見える世界があるって

違う生き方でいいんだ ありのままを愛するんだ
No more cry
不完全な運命が心の羽にかわっていく  
One more try
The bird without wings

涙の川泳いで世界中を見返すんだ
No more cry
超えられない壁なんて 神様は与えやしない
One more try
不完全な運命も 僕に与えられた今も
It's my life

The bird without wings



食後に「もたれる」という経験はおありでしょうか?
例えば野菜やおかずを摂らずにご飯ばかり食べたりすると
私はもたれる事があります。

若い頃は白いお握りだけ食べても平気だったものですが
加齢の故か山でお握りだけを喰いすぎると後で酷い目に
あったりするようになりました。

これなどは原因と対策がはっきり解っていますから
野菜や漬物、梅干などを摂る事で対応できます。
つまり偏った食事だった訳ですね。

一般的にはストレスやドカ食い、早食いといった食べ方の
問題の他病気を疑うと言うものが多いようです。

もたれを引き起こすものが食べすぎや消化力の衰え
あるいは病気の初期症状からくると考えられているからです。
言うまでもなく”胃がもたれる”のはよろしくない状態である
という事は広く認められているのですね。

でも私に言わせればほとんどの場合
”もたれ”の原因は化学調味料です。

化学調味料の沢山入ったものを食べると後でもたれませんか?
と聞くとほとんどの人は否定します。

そして返す刀でこちらの体調や体質を気遣ってくれたり
眉をひそめて宗教かなんかなの?と
不審な表情を浮かべたりされます。

でも、
ほとんどの人は化学調味料由来のもたれを経験済みなのです。
それと気づいていないだけです。

朝、胃もたれがして食欲が無いのを
夕べの暴飲暴食のせいにしていたり、疲れや喫煙のせいに
ばかりしていては正体はつかめません。

夕べに何を食べたか何を飲んだのかが問題なのです。

遅かったからお茶漬けを一杯だけ食べた、お酒は飲んでない
   のに胸焼けする、もたれている
それはインスタントのお茶漬けだったからです。

ちゃんとしたお茶とまともな梅干や塩鮭で作れば全く起こりません。

水割りを一杯飲んだだけでつまみは食べなかった  
   のに・・・
日本のウイスキーではニッカが起こりません
スコッチと表示されていてもボトルド・バイ・シンガポール
などと言うのは確実に起こります。

日本酒一杯だって起こります。
普通酒には醸造アルコールが添加されています。
そこにキャリーオーバーで表示されていないものが
すでに入っているからです。

沢山お酒を飲んで最後に〆のラーメンを食べると
翌朝は特にひどくて『あぁ最後に一杯が余計だったな』と
言う話はよく聞く話ですが、

実際にお客様からお聞きした体験談をご紹介しましょう。
以前、私の店が深夜12時まで営業していた頃の話です。
その方は観光バスの運転手さんです。

日祝日はどこも大混雑でお客様は食堂でお昼を食べても
運転手さん達の入れるような所はほとんど無いのだそうです。

そこで仕方なくカップ麺で済ますこともある  と言います。
するとたった一杯のカップ麺が深夜まで残る  そうです。
これがもたれですね。

ところが深夜12時ごろに私の店で食べるラーメンが翌朝には
全く残らないから不思議だというのです。
つまりもたれないのです。

これの原因が化学調味料です。
お茶に入っていたり、梅干に入っていたり
もちろんインスタントの永谷園のお茶漬けにも
たっぷり入っています。

日本酒の普通酒に入っている醸造アルコールにも
入っているものがありこれははっきりと味の素の味が
して閉口します。
必ず酷い二日酔いをし、特に胸のむかつきが治まりません。

二日酔いのもたれ、むかつきに懲り懲りしていた
私に「純米酒ならそんな事は起きませんよ」と
教えてくれたのがgsさんでした。

国産のろくでもないウイスキーにもそれらしいのが
入っていて翌朝はひどい目に会わされます。
とくに大手のS社
ここはビールにだって容赦なくやります。
プレモルなどと自画自賛し過ぎて次第にバレつつあります。

酒類についてもう少し続けると

酒好きは沢山飲みたい人が多いわけですから
飲めば飲むほどその後遺症はひどくなり
二度と手に取らなくなる危険性が高くなるという
子供でも判る理屈。

でもこれが実際判らなくなってしまうんですね。
バタバタと酒蔵がつぶれるまで続けたのです。
今、原点回帰を果たした純米蔵が再び脚光を浴びる
時代になりつつあります。

そんな酒は「きれいな味がする」と欧米でも大人気です。

さて、酒やウイスキーなら何リットルでも飲むと言う人でも
お茶漬けを何杯もはそうそう食べないから気が付きません。
でも夜に軽く食べたはずなのに朝にはしっかり残っている
というだけで判るようにかなり多めに入っているのです。

商品の裏書きを見れば全てが書いてあるとは限りませんが
少なくとも「アミノ酸等」と書いてあるものを避ければ
相当身の回りから遠ざける事が出来ます。

発酵調味料は業者が
「これを使えば味の素と同じ効果があるのに無添加と表示できますよ」
と言ってセールスしています。
ですから食後は同じ症状が出ます。

胃もたれがひどく吐き気が止まらなくて
胃腸薬ばかり飲んでいる人は二重三重に
悪いものを取り込んでいると言えるかも知れません。