サバカレーの成功で気を良くして翌日は
トーストにしました。
パンに塗り、とろけるチーズをのせて焼くだけですが
これがなかなかいけます。

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熱いコーヒーとの相性も良く
変な話ですがこれがサバだと知らなかったら解らないというぐらい
馴染んでいます。

ピザトーストも美味しいものですがカレーのトーストも悪くありません。
これなら欧風でもいけそうですね。

翌日は蕎麦にしました。
カツオだしで伸ばして塩と醤油で味を直して仕上げます。

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サバがでしゃばらず旨みだけを添えてくれます。
ただ、粒々のスパイスがやはりカレーを主張しすぎかな?
とは思いますがトータルで言えばやはりまずまずの旨い蕎麦でした。

こればかりは欧風カレーには出来なさそうですね。

思えば
今年の正月にカレーの雑煮を食べたことが因縁になったんでしょうか?
これほどカレーを沢山作ったのも食べたこともかつてない事です。

しかし、過剰な油脂やてんこ盛りの添加物が無いだけで
これほど食べても全く後味の悪さや食べ飽きが起こりません。
いかにひどいものが出回っているかが良く解りました。

カレー専門チェーンではずば抜けてアルバイト離職率が高いと言うのも
むべなるかな。

『あぁ今日も仕事に行ったらまたあれを食べさせられるのか  

という状態になるのでしょう。
いつもの言葉で今年のカレーのトライを締めくくらせていただきます。

本当に美味しいものは食べた後に
違和感や不調、いつまでも口にべたつきなどは起こりません。

そんな異常が起こるのは、いくら口当たりが良くて
美味しいと感じたものであっても
よろしくないモノが入っているからです。

そんなものは本当の美味しさとは言えません。
美味しいか否かは体に聴けばたちどころにして判明するのです。

来年も気持ちを新たにして富山カレーを追求し続けましょう。


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性懲りもなくまたまた サバカレーに挑戦です。

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鮭の頭カレーで重要なヒントをつかんだので今度こそと念を入れます。

大量のサバを仕入れてきたので満を持してスタート。

身を下した後の背骨とネギでフュメドポアソンを一時間かけて
じっくりと引きます。
始めの30分はサバのむっとする匂いが立ちこめますが後からは
濃厚なダシの匂いに変りました。

思った通りです。
魚が違えば香りはそれぞれ異なるのは当然ですが、
始めの香りが飛んだ後の骨から出てくる本当の美味しさは
純粋に近い旨みそのものになるんです。

さ、これで細工は済みました  と言いたいところですが
もう一つ仕込みをしておきましょう。

大阪の船場汁は吝嗇な「とうはん」がいかに安くて美味しいものを
目指したかという代表例に挙げられます。

そうです、船場汁に習ってサバの頭をダシに活用しましょう。
ただし、そのままでは退屈ですから”ひねり”が要ります。

ガーゼにセロリ、イタリアンパセリ、セイジ、ローズマリー、オレガノ、バジル
きれいに洗ったサバの頭を包みます。

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そう、シチューの時に入れるブーケガルニに学んだ
名づけて「サバーガルニー」です。  

玉ねぎ、じゃがいも、長ネギをカットしていつものようにスタータースパイス
とにんにくを鶏脂で炒めるところから始めます。

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マスタードシード、クミンシード、フエンネルシードがパチパチと
音を立て始めたら具材を入れます。
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軽く炒めたら骨ダシを加え、沸いたところでサバーガルニーもいれて
紙フタをして30分煮込みます。

残りのスパイスを加え
予め下味をつけて片栗粉をまぶしておいた切り身を加えて30分。
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塩コショウ、ケチャップ、白梅酢、味噌、黒醤油を入れて味を整えます。
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今回は十分に旨みは確保してあるので身肉からのダシは
あてにしなくても大丈夫。

なので旨みは閉じ込める事にしたのです。


匂いに生臭みは全くありません。
それどころかもうすでに美味しい匂いになっているじゃありませんか!
サバーガルニーを取り出します。

玉ねぎとジャガイモをすりおろしてとろみを加えます。
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無事完成しました。
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旨いカレーです。

凡庸で退屈なサバカレーから数か月
やっとリベンジを果たせました。

翌日はギンナンご飯に掛けて食べました。
さらにマイルドで美味しくなってくれています。
魚臭さなど全く感じない旨みの強いカレーです。

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サバの味はもちろんしますがカレーによく馴染み
少しも違和感がありません。

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よくCMなどで鮭のカレーなどが放映されていますが
あれを見て作るときっと私と同じような不満を抱く人がいると思います。

身肉からの旨みだけじゃ本当の美味しさには至りません。
ポイントは骨です。
ようやく完成しました。



12月のリベンジということで忠臣蔵でもお聞きください。
三波春夫さんの名曲を島津亜矢さんが朗々と唄い上げます。



前回は長い間低温保存した栗で甘露煮を作り
無事成功をしました。

今回は同じく低温で長い間保存させた栗で渋皮煮を作ってみました。
ところが!
硬い皮をむき、渋のついた状態で仕上げる甘い栗

と言う程度の認識で手を出してえらい目にあいました。

甘露煮でも硬い皮をむきました。
でもその後の渋をむく方が余計苦労したので渋付のまま行うのなら
より簡単なのじゃないか?

と思うほど舐めていたのです。

皮をむく時にほんの少しでも渋に傷がついたり、むけてしまったりしたら
それは使えないというのです。
無理に煮ると途中で煮崩れてしまい汁を濁らせて全部が台無しになる
というのです。

これは思った以上にハードルの高い作業でした。
最初に専用栗むきで皮を少量むき、
後はピンでむいていきます。
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慎重に少しづつ、はぐっていくんですが最後のぴったりくっついている
部分で傷をつけてしまいます。

傷をつけたものは後でまた完全に渋をむいて甘露煮にします。

なんのことはありません。
渋皮煮を作ろうとすれば甘露煮をまたまた作らざるを得ないという
結果が待っているなんて!  まるでこれはワナですね。

なんだか双六の「振出しに戻る」というのを思い出しました。

でも、仕方ありません。
これは私が今まで不勉強で来たからというだけです。
来年に挑戦するときにはまず、渋皮煮から始めれば二度手間には
ならないはずです。(たぶん?)

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無事皮だけをむいたものを(驚くほど少なくなりました  )何度も水を替えてあく抜きをします。

途中、太い筋を除去します。
ここでも傷をつけてしまい、それも除けます。 
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そして極め付き、
最後のひと手間  ブラシ掛け

これはブラッシングで厚い渋を削り取り
極薄にする作業です。

ですが、ここでもやりすぎて傷がついてしまうのです。  

そうしてようやく仕上げの煮込みです。(さらに少なくなってしまっています)

グラニュー糖をたっぷりと入れてじっくりと煮込みます。
最後に洋酒を加えて完成。

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ここからさらに煮詰めるとマロングラッセになるという事ですが
とてもそんな気力は残っていませんでした。

グラッセといえば仏料理で肉の付け合わせなどで人参のグラッセを
よく作りますが全く異次元のものだったんですね。

料理で手のかかるものはどちらかと言えば好物なのですが
今回はちょっと折れそうでした。

また一年、反省と充電を果たして
来年への宿題とさせていただきましょう。

なんだか年末になるとこんなセリフがつい口を突いて出てきます。






いよいよ牛肉の登場です。
カレーと言えばすき焼きと並んで牛肉派と豚肉派とが激しくぶつかるジャンルです。

新婚家庭ではそのどちらを選択するかで衝突をし、結婚とは異なる
食文化の激突だったのか!  と嘆息するむきもあるそうです。(笑)

ここでは宗教ではなく単なる食の記憶だけだからまだ平和でいいのですが、
外国航路のタンカーに乗っていた時、シンガポールのドックに入ったことが
あります。

インド人の役人が乗り込んで来ました。
まるで映画に出てくるインド人のようなカイゼルひげをたくわえています。
ちなみに
私は社会人になってからあんなに威張り散らす人間を見たのは
これが初めてでした。

厨房にも嫌な先輩はいましたが
あれほどあからさまにふんぞり返ってこけおどしをする人間は見たことが
ありません。

おそらくカースト制度の中では下位に属する人間が少しばかりの権威を
得て誇示しなければならないお国柄なのでしょうが
『なんと嫌な奴だろう』と内心苦り切っておりました。

おまけにこのインド木っ端役人が使用したトイレが酷い。
便座の上に土足でしゃがむものだから油の靴跡がべったりと残っているのです。

ですから
私は普段からわざと左手で握手を求めたりといやがらせばかりをしていましたが
もっとぎゃふんと言わせたくて機会を伺っておりました。

彼は普段から勝手に
厨房に入って来てはごみバケツから鯛の頭などを持っていき
カレーにしているのですが
当然感謝の意を表明したことなど全くありません。

とにかくつっかえ棒が必要なくらいふんぞり返っているのです。

機会はきました。

その日はカレーでした。
『おや?』
と鼻をうごめかしながら厨房に入ってきます。
「今日はカレーだよ」と言うと「くれ」と応えます。

「はいよ」とたっぷりと盛ってやりました。  

食べ終わって皿を持ってきます。

「どうだった?」と私
「うむ」とエラソにうなづく木っ端インド役人。
「これは実はビーフカレーだったんだよ」と私

牛肉を食べたインド人の体がどうなるのかは知りませんが
これは相当怒らせたようで
「×*!○▽★☆彡!!!」と喚き散らしますが
こっちは知ったことじゃありません。

くれ  と言われたからやったまでの事
感謝されこそすれ文句を言われる筋合いはありませんが、
その場は一応ジョークという事で収めました。

『ふふんだ  ざまを見なさい
日本人にとってはカレーは牛肉なんだよ、喰わせてやったぜぃ』
と胸のつかえを取ったものです。

やれやれ40年ほど昔の事とは言え
今思い返しても冷や汗ものの怖いもの知らずでした。
時は移ろい
ここ、富山にもインド人の青年が沢山カレー屋さんで従事していますが
皆さん愛想が良くて逆に驚くほどです。
あのヒゲ役人が特別だったのでしょう。


牛肉といえば欧風と決まっているかのようですが、
これをあっさりとしたスパイス風に仕上げられないか?
をテーマにして取り組むこととします。

お客様から頂いた
クリタケ、ナメコ、ムキタケも加えます。
牛肉とキノコのカレー  まるでCMに出てくるようなメニューです。
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私は今年、
有峰ではさっぱりでしたが里山ではキノコ大爆発だったようですね。

牛肉は七尾の上田さんが育てた安心ビーフです。
肉に下味をつけて炒めます。
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スタータースパイスをすり鉢ですりつぶして始め後はいつものように作りました。
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しかし、これは全く美味しくない。

いえ、美味しく感じないと言った方がより適切です。

牛肉に慣れた私たちは普段それ程感じなくなってしまっているんですが
かなりクセの強い肉なんですね。

うーん
そうか  とため息をついてしまいました。
今回のテーマとしては大失敗。 

仕方なくルゥを合わせて欧風カレーに直します。
粉を焼き、スパイスパウダーを混ぜて
多めの玉ねぎを珍しくバターで炒めて加えます。
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すき焼き同様、濃い味だからマッチするのか
それとも昔からなじんだ欧風だから美味しく感じるのか
どちらかは判りませんが

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やはりこちらの方が素直に美味しく食べられます。

しかし、牛肉になった途端欧風にしかならないなんて
そんな訳はないはずだと思いたいところです。
牛肉を使うのならもう少し角度を変えて再チャレンジしましょう。









2014.12.02 たらのちゅう
東北では毎年「芋煮会」が大盛り上がりです。
里芋などの各種野菜と肉などを煮て食べる鍋料理ですが、
なぜこれが里芋なのか?

と疑問を持ったことがありました。
キノコ会やネギ会でもいいだろうし、白菜や白滝
いっそちゃんこ鍋にでもすればもっと美味しいだろうにと
思ったのです。

昨年秋キノコ採りに行った際の昼食に鍋料理をつついて
その疑問は解けました。

ひと汗をかいて秋風にさらされて、やや肌寒く感じる程に
なった時に柔らかく煮えた里芋をほおばるとその表面の
溶けた粘りととろみが喉から腹に通過した後
じんわりと体の芯から温まるんですね。

それは温かい室内で食べていると恐らく実感できなかった
感覚でした。

ちなみに
私は一年中、外で鍋を作れるように道具だけは車内に
常備しております。
春は山菜採りにいった先で鍋をし、夏には鍋とざるそばを
秋にはキノコ採りで鍋、冬の夜釣りでは鍋焼きうどんと
フル回転しています。
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芋煮会の元となった習慣が芋棒だということは良く知られていますが
その材料であるは北海道で干された棒鱈(ぼうだら)
スケトウダラの事です。

北海道から全国を回った北前船の貨物は
東北では川を遡り広がりました。
もちろん動力機関など無い帆船の時代です。
岸の両側からロープで引いて遡上したのです。
その人足達が寒さと空腹を満たすために始めたのが芋棒鍋。
のちの芋煮会です。

その鱈ですが
北海道以外の地でただ干しただけじゃ棒鱈にはならないそうです。

冬、夜の底冷えでカチカチに凍てつき
昼はゆっくりと戻り 
身肉に絶妙なスが出来て完成するのですが
これを現代の冷凍技術で作りだせないかと
各地で試行錯誤されたらしいのですがとうとう失敗に
終わったそうです。

北海道の厳しくも不思議な気候だけがなせる業なのですね。

棒鱈にはスケトウダラの他に真鱈もありますが
こちらは本棒(ほんぼう)と呼ばれています。

そして今回のネタ
エラと胃袋の干物
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こういうものがあるらしいとは聞いていましたが現物を手にするのは
これが初めてです。
九州ではかなり知られているそうですが、
これも北海道で作られます。

北海道の珍味が九州で何故認知度が高いか? というと
そこへたどり着くまで身の方から売れていき九州に着くころには
内臓しか残っていなかった
という笑い話のようなおまけが残っています。

富山市内ではほとんどお目にかかれませんでしたが
どういうわけか魚の豊富な県東部の生地(いくじ)で見つけました。

じっくりと煮込みます。
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旨いものです。
エラの筋一本づつが不思議な食感でまさに珍味。

いつかこれでカレーにトライしたいですね。