2013.06.22 蓼酢を作る
前日の蓼(タデ)を使って蓼酢を作りました。
これをイワナ飯のチャーハンに添えるのが今回の目的でした。


というのは体調が急変してチャーハンが作れなくなったからです。
急遽ただの「イワナ飯」だけでお出しすることとします。

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でも、ぎりぎりまで仕込みは行なったので蓼酢だけが残りました。

次にもう一度機会を作り挑戦したい組み合わせです。

仕方が無いので今回は蓼酢を作るところだけをレポートしましょう。

普通は葉だけをむしって作ります。
仕上げに裏漉しをするので茎は硬くて敬遠されます。
でも、こと辛味を求めるのなら茎のほうが断然辛いのです。

今回は若すぎて辛味は弱いのでこの茎も使うことにします。

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まるごとすり鉢で擂ります。
水を足してさらに擂ります。

粘度を出すのと、色持ちを良くする為にご飯を混ぜます。
量は求める粘度によります。
今回は弱い粘度なのでご飯の量は少なめです。

さらによく擂ったら裏漉しします。
酢と水を加えて完成。

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ただし、酢を加えた時点から辛味は飛び始めます。
2,3日すると風味は残っても辛味は相当弱くなります。

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つくづく、イワナ飯のチャーハンに添える事が出来ずに
残念でした、
体調を整えて再チャレンジすることにしましょう。



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2013.06.19 蓼を摘む
富山市には大きな河が二本ありますが、
こちらの常願寺河には生活排水が入っていないので安心して
山菜の収穫ができます。

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春、まだ早い時期には川グミの花が咲き誇って甘い香りが
たちこめていました。
この河原は川グミの一大群生地として有名です。

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あまりに時期が早すぎて採れるものはクレソンの花しかありません。
クレソンといえば生食が普通ですが野生の花芽には虫などが
ついているのでよく洗って加熱が基本。

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花柄や葉は堅いので圧力鍋で調理し、ポトフに仕立てました。
若葉ほどの香気はありませんがそれでも立派にクレソンの
スープとしての野趣は楽しめます。

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そして今日。
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入梅のニュースを聞きながらもう一度出かけました。
あいにくの小雨日和でタケノコ採りが億劫になっての近場
となりました。

雨降りの中のタケノコ採り、しかも高地となるとやっぱり
気後れがします。

河原はいたって平和で
グミの花はとっくに散って早くも小さな実がびっしりと
付いています。

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秋には紅く熟して遠目からでもまるで花が咲いているように
見えるんです。

カワラナデシコが風にそよぐのんびりとした風景は
いつも出かける渓流と同じ水系とはとても思えないほど穏やか。

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下流にもそれなりの楽しみがあります。

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クレソンは種を撒き散らしています。
きっとこれより下流にはコロニーがわんさかと産まれるでしょう。

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前回は全く見かけなかった蓼(タデ)が沢山生えてきました。
今回のお目当てはこれです。

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柳タデというそうです。
これが辛いタデで、よく
”タデ食う虫も好きずき”と言われる奴ですが
とにかく辛い。

この辛味成分はタデオナールという物質らしいのですが
これを好む虫がいてもうやたらと食われます。

ですからこういう早めの時期に収穫しないと穴だらけの
虫食いになってしまうのです。

ところがこちらの近似種の”イヌタデ”は全く辛味が
ありません。

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なので虫も食べないのです。
葉に模様のあるのが目印ですがそれ以外は同じように
見えますよね。

山菜等の世界で”イヌ○○”と名がつけばおおむね
本種より劣るものという位置づけだと思ってほぼ間違いありません。
人間の下に位置するイヌということでしょうか?

こんな事を書くと愛犬家からお叱りを受けそうですが、
命名したのは私じゃありません  念のため。

イヌザンショウは山椒に似てはいても香りが無く
イヌビワは食味がいまいち
イヌタデは辛味が無い
という具合です。

もちろん人間の勝手なのは言うまでもありません。

でもイヌタデのためにひとつだけ添えると
可憐な花をつけるんですよ。

蓼は水辺に好んで群落を作りますが畑の周囲にも
生息しています。
ところが畑の蓼は辛くなりません。
昔から畑の蓼より田の蓼  と言われています。

キレイな水辺ならなお良しということですね。
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採って来たら流水で念入りに洗います。

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本番は翌日ですが
さっそく味噌をつけて焼き、ご飯と食べてみましょう
(出たっ 

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う~ん
若すぎるせいか辛味は優しいですね。
でも量的にはたっぷりとありますから大丈夫でしょうが、
山菜はタイミングが命、近場で簡単に収穫できるとはいえ
侮れませんね。

今日はここまでです。
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樽の下に残っていた最後の糠漬け沢庵が一番美味しかったので
おにぎりを作りました。

日本人にとっての白ご飯の価値とか意義など
様々なことがしみじみとした美味しさとなって
飲み込まれていきました。

こうした白ご飯だけのおにぎりは久しぶりに食べましたが
これを食べるといつもタイムスリップするように
思い出す景色があります。

人それぞれに食べ物にまつわる思い出深い景色は色々ある
でしょうが、私にとっての景色とは郷里の夏祭りです。



昼夜を重いキリコを担いで二日目の深夜、
神輿を宮納めする間に長い休憩があり
その時に各町内でおにぎりの炊き出しがあるのです。

それが塩おにぎりと沢庵です。

もちろん沢山の(40強)町内の財政事情は全て異なり
食べ盛りの私達は裕福な町内なども回って海苔おにぎりや
ふりかけおにぎり、昆布おにぎり
その他のおかずの添えてあるものなども食べますが、

不思議なことに最後はやはりこの塩おにぎりが一番美味しいのですね。

激しく体力を消耗した時に純粋なたんぱく質を体が欲するのでしょうか?
その時に本来 米が持っていた米ぬかを移した糠漬けが一番マッチ
したのだろうと思われます。

糠漬けを食べる→米を求める→糠漬けを求める→
と繰り返し普通なら到底食べきれないほどのおにぎりを
食べつくすのです。

祭りならずとも
昔は重いものは何でも数を頼んで皆で担ぎました。
家の立ち上げ、農業、漁業、土木作業は言うに及ばず
家庭でも・・・

北島三郎さんの「祭り」の歌詞では

”男は祭りをかついで生きてきた”
とありますが

皆でまつろう時には重いものを共に分かち合うという
ムラの生活がその根底にあります。

良い事も良くないことも皆でまつろい、分かち合うムラでは
まつろわぬ者は仲間はずれになるのも当然です。

子供の頃の私ですらそのご褒美として
この握り飯がもらえたのです。

白ご飯と糠漬け
これを食べると日本人は米と共に生きてきたんだなと
改めて思い知らされます。

そうそう
この糠漬けは着色料を入れないのにこんな薄黄色をしています。
それは大根に理由があります。
練馬系の大根なんです。

流行の青首大根はずんぐりとしていて太く短いのですが
練馬大根系は細長いのが見た目の特徴。
そのかわり引き抜くのが苦労するといって生産者に嫌われたそうです。

練馬系は糠漬けに最適品種でその薄黄色が美味しさの目印に
なったため糠漬け沢庵の素には以来着色料が入るようになりました。

今ではなかなかお目にかかれなくなってしまった練馬系ですが
中村さんというこだわりの人がいまして、
これが沢庵には一番美味しいからと言って作り続けてらっしゃいます。

ですから収穫後までそのこだわりは続いていて、
その村で一番風の通る場所をわざわざ借り上げます。

そうしてハザ木を斜めに組んで大根を乾すのです。
普通は稲などでも垂直にハザ木を組みますが
秋のその時期は雨が多いので
日光や風は万遍なく当たるが雨は当たりにくいという
理想的な環境をあつらえてやる。

というわけです。

でも知らない人はやたら細長い干し大根を貧弱だと言って
買いません。

本物が解ってもらえない嫌な時代です。

せめて当店に来店されるお客様にだけはお出ししたいと
毎年少しづつでも漬けています。
美味しいご飯はそれだけで甘いのです。
無添加の糠漬けはたったそれだけでご飯のお供として
完結しています。

本物の美味しさと、それを作り続けてくれる方々に感謝です。
 





2013.06.10 メンマ抜きで
最近「メンマ抜きで・・」とオーダーされる事が
多くなってきました。
「当店ではメンマはずっと入れてません」とお答えして
「中国産の食材も使用しておりません」と付け加えます。

すると我が意を得たりとばかりに頷かれます。

メンマとは
に入れる筍(チク)が語源だと言われます。
麺マというわけですね。
かつては台湾が主な生産地でした。
昔、日本が統治する以前は台湾はタコノコの群生する
住みにくい島だったと聞きますがおそらく全土を覆うほどの
麻筍が自生していたのでしょう。

この「麻筍」は日本の真竹や孟宗竹と違いやや伸びたもの
を収穫します。

茹でて乾燥させ、醗酵させたものが「乾筍」(がんせん)
それを日本に輸入して水戻しをしてたっぷりの塩をまぶした
ものが「塩メンマ」
ここで初めてメンマと名が付きます。

乾燥から戻したものに味つけをした物が「味付きメンマ」
として流通しています。

お店では乾筍から使用するところは少数派です。
乾燥状態から戻すのに結構な時間がかかるのと
一袋の単位が大きすぎる為です。

一般的には塩メンマの塩抜きをして味付けするか
またはそれの塩を抜いただけのもの。
最近では味付きメンマを仕入れてそのまま使うところも
多くなったと聞きます。

ところが、台湾では
度重なる台風の被害から一時壊滅状態にまで
追い込まれました。

他の麻筍の原生する国というのはタイと中国の一部です。
タイは産地としてまだまだで、ここで中国が台湾産に
取って代わって大々的に使用されるようになったのです。

私達はこの少し前から使用をやめました。
台湾華僑のやりたい放題に嫌気がさし
かつ、
中国人たちの食品に対するいい加減さに恐怖したからです。

無くても成り立つのにわざわざ入れる必要もありません。
その分皆が好むネギを少々多めに入れれば事足ります。

ネギと言えば
以前に中国の大きな祭礼の時にネギ相場が高騰した事が
あります。
聞けば
中国国内が祭りで人手が無くなりネギの輸入量が激減した
からということでした。

驚きました。
いつの間に日本産のネギ相場に関与するほど輸入量が
増えていたなんて!  と。

見方を変えれば
それだけ中国産ネギを使用するところが多いと言う事なのです。

確かに安いですから起こりえることなのですが、
一体誰がそんな物を使うのだろうと疑問でした。

安ければそれだけ利幅が大きくなります。
ですから儲けたいから商売を始める  と言う方は
一も二も無く飛びつくでしょう。

商社は「資本主義社会なんだから利益追求は当然」と
胸を張ります。
でも、食べ物仕事はそれじゃいけません。

自分が食べないものを売り付けるなんて言語道断です。
「文春」の告発
この記事を読み改めてそれを痛感しました。

確かにこんな恐ろしい記事を読むと
『よし、これからはメンマを食べないでおこう』
と思うのも無理ありません。

米、油、野菜、あらゆる食べ物が輸入されていますが
恐ろしい食品を輸出するのはだいたい米中の二カ国が主です。

なかでもその最悪さでは人類21世紀まで想像だに
出来なかった地溝油でしょう。
まったく恐るべき人々です。

そんな”超人類”が手にした天然素材の儲かる素材の
麻筍はこれからも懐を潤し続けるのだろうと思っていたら

あにはからんや
せっかく棚からボタモチのように思いがけなく手に入れた
打ち出の小槌の竹林を破壊しているのだそうです。

え”???
と聞くと
中国では今、温州みかんが大人気なのだとか
それで
『え~いこんなタケノコじゃ儲からないや』とばかりに
全伐してミカンの木を植えているというのです。

ご存知のように自生していた竹林といえど全伐をすると
いずれは絶え果てます。
そしてこれも日本人なら皆知っていますが
ミカンの木は一度植えたら永遠に収穫可能なわけではありません。

とにかく目先の利ばかり追いかけるとこういう
滑稽なことになるという見本ですね。

笑ってばかりもいられません。
いま、安ければなんでもいいというような風潮が蔓延して
いる現状をみると薄ら寒く感じませんか?

いったん安値に慣れてしまえばもう元に戻れないのが常です。
そうしていつの間にかここまで中国産の食品が溢れて来たのじゃなかったでしょうか?

もう一度人間にとって一番大事な事とはなんなのか?
安心な食べ物ってどういう事なのか
ただ美味しい、美味しくないという味覚以前に
なにかを忘れ置いて来てはいやしないか

思い返してみませんか?

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イカ飯は人気メニューのひとつですが
実はご飯自体に味が乗りにくい料理です。

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ですから通常は非常に濃い味で仕立てられています。
塩辛い味ではありませんが濃厚な味となっています。

美味しいのに一度食べるとしばらく食指が動かなくなるのは
そこが原因です。

悪いと言っているのじゃありません。
食べ物には全てTPOがあり、お土産や旅先の郷土食など
インパクトやイメージの強調されたものが適している場合
もあると言うだけの事です。

でもそれを日常食に出来るかと言えば
やはり重くなってしまうのも無理ありませんね。

そこで視点を変えて改めて見ると
この、味が染込みづらいという点が逆に長所として
利用出来る事に気づきます。

いったん味を薄めにイカ飯を仕上げてから
筑前煮で仕上げ直す。

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フライにして野菜と合わせる。

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などと今迄トライを重ねてきました。

最初からあっさり味にしてしまえばそこにさらに味を足す
楽しみがでてきて日常食としても成立ち、しかも
ラーメン好きに無理やりにでも野菜を食べさせたい
という隠れた目的も達成できるというわけです。

今年もイカ飯に最適なサイズのイカが上がり始めました。
さっそく始めましょう。

コンソメ仕立てのイカ飯

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イカ飯のチャンチャン焼き

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今回はこの「チャンチャン焼き」の解説をします。

言うまでも無く北海道の名物レシピですが、
中国料理店の頃からランチメニューで多用してきました。

ご当地では一匹丸ごとの鮭でやるスタイルですが
一人前の膳では切り身を使います。

それの代わりにカットしたイカ飯を入れるだけです。
味噌にみりん、酒、醤油、それにみじん切りの生姜を加えて
味を整えておきます。

シメジ、タマネギ、ニンジン、などの野菜を適宜用意し
あわせ味噌を少量まぶします。

アルミホイルを拡げてこの野菜を敷き、イカ飯を乗せ
上からあわせ味噌をかけて、バター(5mm角程度)を
置いたら3隅の口を閉じて準備は完了です。

注文が入ったらフライパンで空焼きするだけで仕上げられます。


閉じた折口から湯気と共にいい匂いが立ち込めてきたら
完成の合図です。

ハサミで折口をカットして広げると湯気がもうもうと
あふれ出ます。

こうして書くと、とても手間がかかるように思われるかも
知れませんが最後の仕上げが簡単なおかげで
意外に楽なメニューとなってくれました。

野菜と味噌、イカとバターどれも相性のいいものばかりです。
旨くないはずがありません。

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この手は使えますね。
もっと試してみたくなります。

こうして色んな事にトライ出来るのも
200円を出して食べてくださるお客様がいればこそです。
ありがたいことです。

でも、作る私自身が一番楽しんでいるのはもちろんです。