しばらく間が空いてしまいました。
新しい期間限定メニューの登場です。

の担々麺」
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普通中国料理店で供されるのは
テンメンジャンとか芝麻醤などと一緒に甘味が入ります。
テンメンジャンはそれ自体が砂糖たっぷりなのですが、
芝麻醤には味がありません。
胡麻の脂肪分のみです。
ですから砂糖主体の味が入ります。

私が初めて担々麺を食べたのは40年前の見習いの時です。
寒い冬のまかないに甘味の入らない簡易スタイルで
先輩が作って見せてくれました。
次からは自分達の仕事です。

まかないですから手間隙をかけずに、手早く
しかし、要諦をおさえた味が求められます。
ずれれば先輩達の容赦ない批判が浴びせられますから。

そういう意味では
見習いがまかないを作る時の知恵を絞る行為が
自営業の勘所に非常に近いとも言えます。

いくら素晴らしいメニューを考えようとも
忙しい時に素早く作れなければ間に合わないのですから
40年経って今、尚あの頃の厳しい修行時代に感謝です。

さて、本格的な担々麺というのはやや趣が異なります。
先ほど書いた甘味がどっさりと入ります。
何故か?
唐辛子の辛味を押さえる為です。

辛味というのは難しい味でして
人それぞれ許容幅が異なり、それを超えると
「辛すぎる!」とクレームになります。

辛くするだけならいっくらでも出来るんですが
どのくらいの辛さでいくのか?
を決めるのが難しい作業なのです。

その許容幅を広げる魔法が砂糖と油脂と化学調味料です。

私は通販を手がけていた頃に「唐辛子味噌」を
作っていました。
この時に市販のものを沢山試食したところ
大抵のものが砂糖で辛味を誤魔化していたのです。

矛盾していますよね?
辛味を入れるほど砂糖もどっさり入るなんて

だから食べ飽きます。
最後まで美味しく食べきることが出来ずに冷蔵庫の中で
埋もれてしまいます。

私の作る唐辛子味噌はたっぷりのネギを炒める所から
始めます。
根深ネギはよく炒めると甘味が出ます。
こうして味噌と合わせます。
これだけでネギ味噌と呼ばれるものですがここに
唐辛子の刻んだものを加えるのです。

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つまり、
砂糖や化学調味料またはしつこい油脂を加えて
辛味をマヒさせるのは誰でも出来る安直な手法なのだ
ということです。

甘味が欲しいからといってすぐに砂糖に手を出す
というのは営業の作戦上から見ても下策です。
なにも健康的じゃないという意味だけじゃなく
安直な味作りというのは飽きられやすいという欠点が
あるからです。

例によって
私の作る担々麺も
一切の化学調味料や旨味調味料はキャリーオーバーも
含めて入っておりません。
甘くない辛味で直球勝負です。

ですから人によっては
辛すぎる」とか
「塩っぱい」と思われるかも知れません。
そんな場合は遠慮なくお申し付けください
割りスープで対応いたします。


(なお、隠し味に干しえびが入っております。)
(アレルギーの方はご注意ください。)

ラーメンにもチャーシューメンにもどちらでも+150円
で変化を加えられます。

同じく限定メニューの「土佐丸」もそうですが
あっという間に麺1玉が無くなってしまいます。
最初の1玉は量が少ないと言う方もいる位ですが
そんな面倒な事はしていませんし、
また、出来るはずもありません。

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青竹手打ち麺がきっちり一人前入っていますよ!


全てはごまかしの無い「本物の旨味」の力です。

4月頃にはリクエストの多い
「土佐丸」を開始しますので
それまでの期間となります。
どうぞ、一度お試しください。

の担々麺」 プラス150円
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森林組合に所属している下坂龍太さんら15人は
林業に長く漂う閉塞感を打破しようと森林保全に関する
アイデアを考えていてそれに賛同したのが
元さんです。

楽器が大好きな彼らは日本で製作されている木楽器の
ほとんどが輸入材であることに発起し、
木製楽器になれる木を植樹していく事にしたのです。
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ノジマさんの山を伐採し、まずクリの苗を植えました。
いずれ、メープルやポプラなども植樹の予定だそうです。

その原動力となったのが蜜蝋です。
元さんのノウハウを活かして
富山市のやぶうち商会さん(tel_076.478.5555)が
ハンドクリームリップクリ-ム
商品化してくれました。

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このみつばちコスメを販売してその収益を植樹の活動費に
充てようというものです。

楽器に使える材になるには50~100年かかります。
とても息の長い話です。
たぶん私達はそれを目にする機会がないままになるでしょう。

でもそういう試みを思い立ちアクションを起そうという
若い人達を少しでも応援したいので
当店でもさっそくこれを置かせていただきました。

量の関係から原料はタスマニア産の蜜蝋が使われています。

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元さん曰く
「世界一花の香りの良い蜜蝋」だとかで
なるほど常温ですらほのかに花が匂い立ちます。

下坂さん達はこの「楽器の森構想」以外にも
山の恵みを活用して里山保全や林業の幅を広げる
活動をしていきたいと意気盛んです。

応援させていただきましょう。

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ハンドクリーム 840円

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リップクリーム 630円

化学油脂やワックスを使用していない蜜蝋製品です。
市販品などと価格を比べると割高に感じられるかも
知れませんが、
その比較は無意味です。
かつては皇帝しか入手できなかったほどの逸品なのですから
ここに在るだけで素晴らしいと言うべきでしょう。

頑固な手荒れに悩む人ならその違いは明確です。
肌に浸透していく蜜蝋ならではのホンモノの実感があります。

蜂蜜にはフェロモン効果があるので異性が寄って来て
困る程という話があるのか否かは次回に伺ってまいります。
(笑)

下坂さんへのお問い合わせは
090-7080-7133 までどうぞ。



元さんの夢はとても大きくてここでは書ききれません。

でもその前に彼が手がけているミツバチたちの事を少しだけ
説明させていただきます。

この小さなわずか一センチほどの昆虫が紡ぐ不思議な物語です。

蜂蜜って何から出来ているのかご存知でしょうか?
そう花の蜜です。
でも花の蜜ってそんなに甘いものじゃないんですね。
モノにもよりますがうっすら甘い程度です。
だってとても甘いと蟻だらけになってしまうでしょう?

これをミツバチが集めて濃縮した巣の中にあるものを
蜂蜜と呼ぶのです。
ミツバチのお腹にある、つまり運搬中の花の蜜は
まだ蜂蜜とは呼べないんだそうです。

その巣の中に納めて若いミツバチたちが懸命に羽根で
風を送り濃縮させた状態がこれです。
巣から溢れて流れ落ちています。

これは蜜巣(みつす)と呼ばれるものです。
巣蜜とも言います。

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これはこのまま食べることが出来ます。
未精製の蜂蜜、ミツバチの恩恵そのものです。

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噛むと蜜がいっぱい溢れてきて飲み込むと後には
カスが残ります。
このカスが蜜蝋(みつろう)と呼ばれるものです。

ミツバチたちは唾液に含まれる酵素の働きによって
花の蜜を蜜蝋に変化させて巣を作るのです。
ですから
純粋の蜂蜜とは若干成分が異なってきます。

蜂蜜には生命エネルギーが満ちていて
人間に不思議な恩恵をもたらしてくれますが
この蜜蝋にも蜂蜜には無い恩恵が眠っているのです。

まず、蜂蜜と巣を分離させます。
蜂蜜はそのまま当店に並びます。
(当店のは仲間のノジマさんの蜂蜜です)
一切の科学的処理や添加物などは入りません。

そして残った巣を融かして精製すると
蜜蝋になります。
古来、これから蝋燭を作ったり化粧品を作ったりされました。

古代エジプト、ギリシャの頃からです。
魔女の使う蝋燭は蜜蝋製がお約束ですし
皇帝ネロの妻はロバの乳と蜜蝋を混ぜたローションを
使っていたと言われています。

蜜蝋を使った化粧品で一番有名なのはパックだそうです。
肌を整え、血行を良くし新陳代謝を促進する効果があるからです。

近年は化粧品などは油脂で代替されていますが
油脂は確かにスベスベしたような感じになりますが
いつまでもそのまま残ります。

蜜蝋はしっとりと手に馴染み浸透して全く残りません。

元さんはハンドクリームとリップクリームを
完成させたのです。

リップクリームといえば口紅の始まりは全て蜜蝋から
作られていたんだそうです。
女性ならもっと詳しいんでしょうが私は元さんの受け売り
だけです。

私の家内は休日に口紅を塗らないとすぐに唇が荒れてしまう
と言いますと
「それは逆なんです」
と答えます。
もともと蜜蝋で作られていた口紅には唇を保護する効果が
あったのに油脂やワックス製になった時から塗るほど
肌荒れを起こすようになってしまったんだそうです。

それでちゃんとした材料で肌を正しく守るものを作ろうと
した
と言うわけです。

なるほどハンドクリームもちっともベタベタせず
リップクリームもいつのまにか肌に浸透していって
とても優しい肌触りです。
これは女性ならすぐにお判りになるはずです。

これも全て小さなミツバチの起す奇跡ですね。
元さんはそんな手伝いをしながらもっと大きな夢を
追い続けているのです。




2012.02.21 蜂蜜の話
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素人は自ら半可通という自覚がないため
自信を持って断言というウソをつきます。

「ホンモノの蜂蜜は冬に固まる、ニセモノは固まらない」
「ホンモノの蜂蜜は冬でも固まらない。ニセは固まる」

こういう相反する流布を聞いた事はありませんか?

私は常々いったいどっちが本当のことなんだろうかと不思議でした。
それで先日ノジマさんに尋ねたところ
実に明快な答えを頂き永年のモヤモヤが晴れた次第です。

「花の蜜の違いによる」
「よって固まるものと固まらないものがある」

なるほど店に並べてあるのもまさしくその通りになっています。

こうした本当の事というのは意外と伝わりにくいのです。
素人受けするのは
白か黒か、右か左か
というステレオタイプ化されたものや
委細構わずの断定的な物言いが判りやすいのですね。

素人が単純な質問を投げかけます。
するとよく解っているプロほど単純に答えられない
そりゃそうです
物事には様々な要素がからみあっていますから
何から説明すれば理解してもらえるのだろうと口ごもります

その点半可通氏は単純明快に答えてくれるのです。
そう委細構わず、何の設定変更もなしにスパッと
「え?固まらない蜂蜜? そりゃニセだよ」
と自信満々に。

ラーメンの世界でもそんな半可通は大きな顔をしてプロを
”判定”していますし、それ以外にも沢山います。

蜂蜜の話に戻しましょう。
私の家内は今まで蜂蜜が嫌いでした。
「臭い、変な臭いがする」
と言っていました。

元さんに聞くと
これは熱を加えすぎて焦げた匂いなんだそうです。
道理で・・と得心しました。

ところが話はまだまだ続きます。
日本人は蜂蜜のことを何も知らないから中国人は
日本向けには最低クラスの蜂蜜を輸出しているが

アメリカ人はよく解るから米国向けには最高品質の
蜂蜜を輸出している
というのです。

ショックでした。
少し腹も立ちました。
でもしょうがありませんね。
こうして自分も今まで知らなかったんですから・・

その代わりといってはなんですが
それほど美味しく感じなかっただけ今まで蜂蜜に依存せずに
済んだとも言えます。

今、家内は熱心な蜂蜜の伝道師となっています。
ホンモノの味を解ってしまったらもう戻れません。
糖尿病の人でも安心な甘味。
不思議な薬効
ミツバチだけがもたらす驚異的なパワー

そんな蜂蜜ワールドが更なる進化を遂げて
元さん達の夢がすこしづつ歩き始めています。

半可通の素人がジャマをしないように我々中高年がそっと
応援させてもらいます。
氷見からやって来る美味しい海藻
「ナガラモ」の第二弾といきましょう。

イカと塩味で炒めてみました。
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とても美味しくなりました。
さっぱりとして海の香りと風味が塩だけとは思えない程の
深みを与えてくれます。


これだけです。
でもこれがどういう意味を持つかを説明しましょう。

今回は中国料理でした。
これはこのまま一品料理として充分使えると判明しました。
すると
自動的に麺にも合って来ます。

塩ラーメンに乗せてみました。
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案の定です。
無添加なのにコク味まであります。

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ということはヤキソバにも応用が出来ると言う事です。
混ぜタイプ、炒めタイプ、ゆるめのアンのタイプ
これだけでたちまち数種類出来てしまいますね。

ということはパスタにも応用が出来ると言う事です。
混ぜタイプ、炒めタイプ、ソースでからめるタイプ
これだけでまたまた数種類出来てしまいます。

ナガラモ
これは”広げられます”
新鮮な味と出会えます。
もう少しいじってみたくなります。

富山県魚津市では冬のカワハギを「寒ハギ」として
関西方面へ売り出そうとPRに努めています。
本カワよりも一段下に見られやすいウマズラですが
冬の時期は肝もたっぷりと肥大してとても美味しくなります。

本カワの養殖は聞いた事がありませんがウマヅラハギが
養殖されているのもこの美味しい肝が目当てなのだそうです。

身が柔らかいのが身上ですが冬は程よく締まってフグにも
負けない美味しさになっています。

肝は通常、上がったその日だけ生で食べることが出来ると
言われていますが
水氷で正しく手当されたものなら二日は大丈夫です。

新鮮なものは全く生臭みがなくとろりと口の中で溶けます。
またこれを包丁で叩き、ネギ生姜などを加えた肝醤油に
しても刺身のつけ醤油として絶大な旨味効果を発揮します。

鮮度に不安がある場合や日持ちをさせたい時には茹でて
保存するのが無難でしょう。

毎年この時期になるとカワハギの身を肝醤油に漬け込んだ
焼き物などを作ったりしていますが、
もっとこの肝をダイレクトに感じる料理は無いものかと
探していたら奄美大島に面白いレシピがありました。

エラブチと呼ばれるアオブダイの調理法です。

まず肝を焼きます。
アルミホイルに乗せて焼きました。

酢味噌を作り、そこへ肝を加えてすり潰します。

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この肝味噌をつけて食べるというものです。
淡白な白身が濃厚な旨味と合わさって素晴らしい
一品になります。

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次は和えて見ましょう。

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これは凄い!
アサツキやフキノトウなどと和えてもいけそうで
これは美味しい一品です。

余った肝味噌をご飯に乗せてみましょう。(出たッ
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これも旨いです!

カニ味噌にヒケをとりません。

この日はこれで終りましたので肝に塩を当てて翌日。
グラタンに仕立てました。

下にジャガイモを敷き塩コショウした上身
その上にボイルした肝を乗せ
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ソースをかけてチーズとパン粉。
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次はソテーをしました。
こちらは身にナガラモを貼り付けてあります。

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どちらも美味しいですね。
ちょっぴり心配していましたが全く生臭くありません。
淡白な白身がどっしりとした旨味をまとって
別人になったような味わいで
しかもちっともしつこくありません。

大雪の疲れを吹き飛ばしてくれるような
冬のカワハギには旨味がたっぷり!
富山湾の恵みに感謝!


自家製麺には外麦と内麦をブレンドしています。
外麦とは輸入小麦の事です。
残念ながらグルテンの質の違いから美味しい麺を作ろうと
すると外せないアイテムです。

以前に讃岐で地粉を使用と謳ったうどん店で
外麦使用がばれて大騒ぎになった事があるほど
美味しい麺を指向するには不可欠と逆に証明されました。

でも外麦だけじゃ足りない面もあることから各店各様の
取り組みをしてブレンドをするのですが
幸いここ富山県には昔から小麦を栽培する地方があるんです。

西部の一部ではその粉を使って干し饂飩を販売しています。

この地方では昔から地域色豊かな産品栽培が盛んだった
事とも関連があるのでしょうか?
すぐ隣には
菜種栽培が盛んで菜種油が特産だった所も在ります。

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どのくらい昔からだったかは不明ですが
地名が「油田」(あぶらでん)というくらいですから
推して知るべしというくらいなのです。

ちなみに灯火用に化石燃料が用いられるようになるまでは
灯明用では菜種油は超高級油でした。
高級じゃない灯火用油はなんだったかというと魚油だった
そうです。
昔話に化け猫が舐めたと出てきますが普通に舐めそうですね。

司馬遼太郎さんの小説にもお金持ちの豪邸に用事で
出掛けた主人公が
「いい所の灯心からはいい匂いがする」と
語るくだりがあります。

失礼しました
地粉の話に戻りましょう

この地粉名前は「ユキチカラ」と言います。

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これを普段は中華麺にブレンドしていますが
今回は単品でうどんに仕立ててみました。

地粉は概して外麦よりはグルテンが弱いのですが
その中でもこれは強い方に分類されます。
中力と強力の中間で準強力粉というものです。

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冷たいのはキリリとコシが強く

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熱いのはもっちりとして
美味しいうどんでした。
小雪のちらつく朝に食べたせいか雪国の冷涼な気候が
優しくも力強いコシを育んでくれた
そんな気がしました。

「手打ちうどん」とは美味しさを表わす代名詞ですが
中力粉では足踏み&手で圧延が出来ても
準強力粉では難しくなります。

また製麺所の行なう多加水というだけの熟成不十分な製麺
でも本当のコシははぐくめません。
この粉を使って美味しいうどんに仕立てるには
やはり青竹打ちが最適ですね。

この粉100%で作れば完璧な無添加、
NONポストハーベストの麺が出来ます。

これは手がけてみる価値がありそうです。
この日はこれを仕入れているJA高岡の方が取材に見えられました。
そこでさっそく試食してもらいました。

手ごたえ上々。
グルテンがやや強めなので普通のうどんよりは
若干強情な仕上がりになっています。
この夏は冷たい麺をこれで行って見ましょう!

なるほどーメン屋が作るうどんだと納得させられるのか挑戦です。


連日の雪かきで時間が取れず
それでなくとも18時間労働の日々で更新が滞っています。

書きかけは沢山あるのですが疲れてくると頭の回転が
鈍くなるようです。
そこで
困った時には取り置きのミニ丼の画像でまいりましょう。

ヤリイカは身が柔らかくて美味しいイカです。
刺身にするとコリッとした食感が楽しめますね。

寿司の達人はこれのエンペラ(耳)に刻み目を入れて
美しい握りをあつらえます。
もう見ただけでピンとした歯応えと美味しさが伝わります。

今の時期、腹に卵を持ちます。
これを煮ると一年で一番美味しくなります。

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イモと合わせるのが最高ですね。

この日はこれを添えた寿司に仕立てました。
中にシャリを射込むというか詰める「印籠寿司」と
呼ばれるものです。

イカ飯などのようにご飯を詰めるものも
色々ありますがおおむねヤリイカで行なうのが本来の
姿だというくらいこのイカは身肉が柔らかいのです。

塩味で軽くゆでます。
中途半端に長く煮るとやはり硬くなりますので要注意。
茹で上げたら酒で洗って冷ましておきます。

シイタケ、かんぴょう、ガリなどを刻んで寿司飯に混ぜます。

かんぴょうは大震災が起こる直前に大量に買い置きして
冷凍保存してあり、もしかしたら国産のかんぴょうはもう
買わなくてもいいんじゃないか?
というくらい大型冷凍庫の中でのさばっていますので
こまめに出番を作ってやります。

例によって
寿司飯は酢をきつく、具は甘め。
タレは昨年大量にウナギの骨を仕入れてきて作った
ウナギタレを直して仕込みます。

日本のタレというのは本当に微妙なものでして
ヤキトリには鶏スープ、アナゴにはアナゴのダシ
ウナギにはウナギのダシを煮詰めたものがピタリと
来ます。

例えばヤキトリにウナギのタレをつけても
一口ぐらいなら誤魔化せても後は続きません。

ヤキトリなども最近はタレよりむしろ塩で食べる方が好きだ
という方が増えてきているのも
案外そのタレに問題があるのかも知れません。

なにしろ業務用食材店では18L入りのウナギタレが
あるくらいなのですから。
玄妙な日本のタレ文化を廃れさせたくないものです。


横道に入りたくなるくらい印籠寿司はあっけなく出来て
しまいます。

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ひとくち大に切り分けて供しますが
柔らかかったヤリイカが案外歯応えの良いのに驚きます。
こうして見ると結構な身の厚みがあるんですね。

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寿司の達人はイカの内側に隠し包丁を入れると言います。
ご存知のようにイカの肉繊維はリング状になっていますから
内側先端から開口部に向けて縦に幾筋かに包丁を入れる

そうする事で口ドケを良くするのですね。

なるほど理由と効果を学ぶ事ができました。
それは次回の挑戦とさせてもらいましょう。

手の仕事では決して
「あっけなく出来て」しまうものなど無いという
当たり前の事を実感しました。

とはいえ
この日も手ごたえ良く完食でした。
ヤリイカのシーズンもそろそろ終わりでしょうか。


平日昼限定日替わりミニ丼  200円

ナガラモ

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ここでも何度か取り上げる海藻です。
正式名は「アカモク」

これを氷見市の民宿の皆さんが「日本一美味しい朝ごはん」
の起爆剤にしようと頑張っておられるそうです。

茹でて細かく刻むとトロロのようになるので
それをご飯にかけて食べるというものです。

旨いご飯に目が無い私もそういう美味しい話には
大賛成なので
さっそく勝手に参加させていただく事にします。

ナガラモはモズクなどと比べると歯応えがあります。
それに生のままだと表面に粘りがありません。
ですから放置しておくと乾きやすいのです。

そこでその特性を生かして「天ぷら」にしてみました。
揚げすぎか  という位の強揚げ。

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それを自家製細打ちうどんと組み合わせます。
衣の薄いところは香ばしく
噛むと磯の風味が口いっぱいに広がります。

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そうしてダシをゴクリ
カツオダシがさっぱりと洗い流してくれます。

地元の粉100%の手打ちうどんはコシが強く
ムニュムニュと喉越し最高!
そうしてまた天ぷらをひとくち。
プチプチとした海藻の心地よい歯応えと
衣の中から熱々のダシが染み出て来ます。

これは箸が止まらない美味しさ!
異なる歯応えの応酬がたまりません
おまけに海藻の効果なんでしょうか、
油が少しもしつこくありません。

ナガラモは刻んでラーメンに乗せたり
ソバに乗せたりしますが
今のところ天ぷらが一番美味しいようですね。

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今度はこれの「かき揚丼」を昼のミニ丼で出す事に
しましょうか。

おぉっと
これでは少しもご飯の味方じゃありませんね。
他にはこんなのも作ってみました。
玉子焼きにナガラモ

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ナガラモのお茶漬け

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ワカメなどとも若干特徴が異なり
サラリとしているので炒め物やパスタなど
活用範囲は限りなく広げられそうです。

そこで氷見の皆様に提案です。

ナガラモは地元では見慣れた、食べなれた海草でしょうが
他地域ではまだ馴染みが薄い=ちょっと珍しい食品です。

そこでプロアマ問わずの「ナガラモ料理コンテスト」
を開催されてはいかがでしょうか?
広く公募をし、優秀作を地元のあらゆる飲食店で通年
提供するというものです。

ブリやアマエビなどの魚類も結構ですが
こういう名脇役にも真剣に取り組んでみたら
ステージはもっと盛り上がるのじゃないでしょうか?

味噌漬け、乾燥、佃煮など可能性には際限が無いはずです。
これは焼いてみたものです。

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海の香りが立ちとても美味しくなります。

焼き魚に添えたり
また
焼き石にホタルイカと一緒に乗せたりと
料理心をくすぐるとても面白い「未知」の可能性に溢れています。

主催「氷見漁協」なんてやってくれたらさぞ盛り上がるでしょうね。
一人でも多くのお客様を富山県にお誘いしましょう!
いかがでしょうか?

いちナガラモ愛好家として実行を切に願っております。





冬はカワハギが美味しくなる季節です。
でも、私達はカワハギって名前だけ共通認識していて
案外知らない事の方が多いようですね。

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こちらはいわゆる「本カワ」
体表に模様があります。

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こちらが「ウマヅラハギ」
模様が無く顔が長いのでこんな名前がついています。

釣り師は本カワを本命視し、ウマヅラが釣れると舌打ち
しますが
どちらも大変美味しい魚であることに違いはありません。
舌打ちしながらも大抵持ち帰るのがその証拠です。

岸近くの浅い海域に棲んでいるので波に揉まれます。
そこには岩があり、懸命にヒレを動かして必死に態勢を
保つのでヒレの筋肉が発達しています。
ですから釣り餌の動きに合わせて上下左右に動き
餌だけを盗るなんてお手の物。

また、海底の砂の中の餌を捕るため水鉄砲のように海水を
噴射するのにおちょぼ口はぴったり。

しかもその唇には味覚センサーがあり美味しい餌しか
食べないというグルメな奴なんです。
釣り餌も新鮮なアサリでないと釣れません。

ですから冬には肝が肥大して旨くなります。

本カワは身が締まっていてウマヅラは柔らかなのが
相違点です。
いい加減なフグ料理店では本カワの刺身や肝を出していた
というのは公然の秘密ですが
誰も判らないといいます。

猫にウマヅラの煮たのを食べさせたらもう他の餌には
見向きもしなくなった
本カワでも食わなくなってしまったという話を聞いたことがありますが
それだけウマヅラが美味しいという証拠なんでしょうね。

調理する時に頭を落として皮をペロリと剥ぐ所から
いろんな名前がついています。
能登では「バクチダイ」と呼びます。
身ぐるみ剥がされると言うわけですね。

株取引をしている人がゲンをかついでカワハギは絶対
食べないと言うのを聞いたこともあります。
こんなに美味しいのを食べられないなんて不自由なものだ
と思ったものです。

私は刺身にする時には皮を剥きません。
皮を剥いてももう一枚薄い膜があるので手間が掛かるからです。

丸ごと洗ってから頭を落とし、皮ごと三枚に下ろします。
皮はサンドペーパ代わりになるほどですから滑らなくて
いい具合なんですね。
中骨をまたぐようにして左右の身を削ぎ取ります。

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カワハギは淡白ですから寿司にするのならともかく
お刺身丼では醤油だけじゃ単調になります。
かといっていきなりポン酢でもご飯とはバランスが難しい

というわけで今回のタレは配合に気を使いました。
昆布醤油にみりんを加えて寝かしておいたものに
カツオダシと柑橘を少量混ぜて
「弱ポン酢」
これと、もみじおろし。

ようやくバランスがとれました。
刺身よりタレに手が掛かりましたがその分盆上の総和が
ぐっと良くなりメデタシ。

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注文が入ってから麺が茹で上がるまでの時間に薄切り
盛り付け完成。
あわただしい昼でした。

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作る方も食べていただく方も楽しんで200円。
ありがたい話です。