sg 017
青竹打ちの手打ちラーメンにしようと思った動機のひとつに
アレルギーの方の話があります。

蕎麦アレルギーをご存知でしょうか?
アレルギー界の頂点に君臨するというほど恐ろしく、時に命にかかわるほど怖いものです。

アナフィラキシーショックという即時性アレルギーを起すそうで
(防御の消失した常態)
喉のかゆみや息苦しさなど喘息に似た症状→死に至る危険性
をともなうとされます。

これは蕎麦さえ食べなければOKというものではなく
蕎麦粉はクレープや菓子など様々なものに混入されている場合が多く
うどんやラーメンを食べても、甚だしい場合にはコショウにも混入されていた
というケースすらあるのです。

何故、うどんやラーメンで起きたのか?
同じ湯で釜で蕎麦を茹でていたからなのです。

他には手打ち蕎麦の実演会場の傍らを通っただけで発症した例もあるそうです。
ほんの少しの浮遊しているそば粉を吸引しただけや
皮膚に附着しただけで発症するそうなんです。

小学校の給食で教諭が無理やり食べさせた蕎麦で下校途中の児童が死亡してしまったという話はあまりにも有名です。
まさに蕎麦アレルギーの方は地雷原を歩くように日々を過ごされているわけです。

その周囲の友人やご家族の方の心労も大変なものでしょう。

さて、一般的な製麺所ではうどんやラーメンの他に蕎麦も作ります。
良心的なところでは
「本品の製造ラインでは蕎麦も製造しています」
などの表示もされていたりします。

これも混入の原因になります。

蕎麦もやってる店なら危険だけど
ラーメンしか扱ってない専門店だからと安心してばかりもいられないのです。
製麺所さんには蕎麦粉が存在しているのですから。

ところが自家製麺ならその心配は全くありません。

私は蕎麦が大好きですからたまに蕎麦を打ったり、
食事用に乾麺を茹でたりしますが道具や鍋は全く別経路にしています。
混入の危険性は皆無にして通常の営業を行っています。

また、一部の業務用コショウに増量剤として混入されていたこともあるそうですが
当店で使用しているコショウメーカーに問い合わせたところ全く使用していないとの
解答を得ました。

蕎麦アレルギーの方は外食に大変なお気づかいをされているそうです。
どうか当店では安心してお召し上がりください。
安全と安心こそが「食」の最も大切な原点だと信じて取り組んでおります。

同様の理由から中国、台湾産の食材も一切使用しておりません。

安心してご来店ください。

qbe 035




スポンサーサイト

新潟のタレかつ丼を食べさせて(勉強させて)いただいたので
答案用紙に書き込まなくてはいけません。

それで頭の中で組み立てたとおりに実践しました。

本日のミニ丼です。

能登健康鶏で作る
新潟風
タレかつ丼 200円
  

初めてお読みになる方の為に補足させていただきます。
カツ丼にはいくつかのバリエーションがあります。
一般には卵とじスタイルが普及していますが「ご当地」と呼ばれるものには
ソースカツ丼や岡山のデミソースカツ丼、また名古屋などでは味噌カツ丼など
様々なスタイルがあり、それぞれの味を確立させているのです。

私達のお隣新潟では醤油タレにくぐらせた「タレかつ丼」がスタンダードです。
全国から人が集まり大行列をなしています。

驚きますね
常識っていったい何だろうか? と
規制概念に捉われない先駆者が今、地域の発展に貢献しているのです。
ありふれた通念なんかに足をとられている場合じゃありません。

これから私なりの解析と実践を記していきますが、
あくまでも「とんかつ太郎」さん一軒のみを食べただけの印象が全てです。
10人の料理人が行けば10通りの、新潟市内40数件を100人が行けば100通りの
解答例が出てきます。
同じ材料、同じ調味料を用いても「手」が変われば味も変わるのが不思議な食べ物の世界なのです。
あらかじめお断りしておきます。
ss 038


平日昼のミニ丼は200円に価格固定していますので沢山のカツを乗せるには豚ロースでは無理があります。
それとカットしないで乗せたものを丸かじりし、
なお、柔らかく食べてもらうために鶏肉を用意しました。
モモと胸肉です。
皮をむき、1.5口大に削ぎ切りにして薄いカツオダシに一晩漬け込みます。

翌朝水気を切って粉をまぶしてパン粉をつけ、からりと揚げてタレをくぐらせてご飯に乗せて完成というわけです。

では、なぜダシに漬け込むのか?
鶏肉の繊維は柔らかい為すぐに肉汁が流れ出てしまいます。
ここへ下味に塩など振ろうものなら更に抜け落ちてしまいまい、
それを揚げるとカスカスの味気ないものになってしまうのです。
なので美味しい味を水気とともに含ませてやる仕事が有効なのです。

カツ丼というとまずトンカツという単語に囚われてしまう未熟な人は
下味に塩コショウを付けがちですが、
コショウが似合うのはソースかデミグラス丼のみで醤油のタイプでは味を壊してしまいます。
コショウが本来何のために使われたのかをもう一度考えるべきです。
醤油は最高の匂い消しですからコショウは不要なのです。

スキヤキにコショウを入れる人はいないでしょう?

さて、水気をたっぷり含んだ鶏肉にそのままパン粉をつけたんでは
はがれて無様な姿をさらすことになります。
衣のはがれたカツ丼はがっかりなものです。

あらかじめ粉をまぶしてからパン粉をつけます。

そしてパン粉です。
何枚も食べても油くどさを感じさせず、口当たりを良くさせる為に
すり鉢でパン粉をすって細かくします。
  sz 023 sz 024


次に油です。
何枚も揚げても疲れさせないように、こまめに油を補充します。
(これができるので鍋が好適。フライヤーが×)
からりと油切れを良くするためにやや高めの温度設定。
 sz 025


最後にタレです。
雑節も加えて”強い”ダシをとり、カエシにあわせます。
これで甘くどくない、充分な塩気が得られます。
ただし、天丼などとは違いカツの枚数が多く乗りますから
いくぶん薄めに合わせておくのが肝要な点です。
  sz 026 sz 031


オーダーが入ったら揚げ油を強火にして揚げます。
いったんザルにとり、ツユにくぐらせます。

sz 027 sz 029 sz 028


そして出来上がりがこちらです。
sz 030 のコピー


見た目以上にあっさりとしてすんなりと食べれます。
むしろ最初の一口目は薄すぎるように感じるかも知れません。
しかし、一口かじり、ご飯を頬張る。
そうして食べ進むとちょうど良い濃さになっていくのです。

天丼やウナギほど油がしつこくないからこれぐらいのやや頼りないくらいの塩加減がちょうど良いのです。

美味しいコシヒカリと肉の下味、パン粉にかぶるタレの味
それらの味のトータル(総和)が私なりの解答です。

新潟タレかつ丼に脱帽です。
作ってみてさらに感心させられます。
広く愛されるのも納得の飽きの来ない味わいです。

普通のドシンとくる重さが無いだけに物足りなさを感じる人も
いるでしょうが、その代わりに毎日でも食べれるような実に素直な食べ心地が身上なのですね。


この美味しさを少しでも多くの人に知ってもらいたいので
普段のミニ丼は基本的に日替わりですが
今回は特別に一週間「タレかつ丼」を続けます。
27(月)~10/1(金)

でも、いくら美味しいからと言って
マネだけで終わっていたんではなんにもなりません。
私たちが目指すべきは「富山のスタイル」なのです。
今回をその始まりの一歩にしたいと思います。

sz 030

平日昼のサービス  ミニ丼 200円
お好みのラーメンとご一緒にご注文をお願いします。


Somewhere over the rainbow,way up high
There's a land that I heard of once in a lullaby
Somewhere over the rainbow,skies are blue
And the dreams that you dare to dream really do come teue!

sx 002

虹を見ると妙に嬉しくなるのは何故でしょうか?
「虹の向こうで夢をつかめる」
「虹の向こうに幸せが待っている」と思いたくなる人間の心理は何なんでしょうか?

夢見る乙女だけがおとぎ話を信じるのじゃありません。
人は皆夢を持ちたいからでしょうね。

芸能人のようにかっこよくなりたい
スポーツ選手のように華やかなプレーが出来るようになりたい
・・・たい、 ・・・たい、・・・たい

頑張っている人もそうでない人も皆 夢をもっています。
叶うか叶わないかは神のみぞ知る所ですが、
それでいいのではないでしょうか。


平凡な日常の中で
ある日突然魔法のプリズムが目の前に現れ眼前の景色を全て
虹色に染めてくれるような素晴らしい日が訪れるかも知れないと
夢を見る

たったそれだけで
それは本当に心浮き立つような気分にさせてくれます。

でも、明るい日差しの中でプリズムを当てれば虹はいつでも見れます。
虹色はこのあふれる陽光の中にとっくに存在しているのですから
今ここにある幸せを噛み締め、感謝を思い返せば
もう虹の中にいるのと同じと言えないでしょうか?

光の中に身を置き、美しいものを美しいと感じ
生きている幸せをこの上ないものと感謝しさえすれば
それだけでもう虹色に包まれているんだと
そう思う事にしましょう。



先日、闘病の末
姉が旅立ちました。
もう一度健康になってくれれば と淡い夢を持っていました。

でもいくら思っても今では詮無いことです。
きっと虹の上の痛みや苦しみの無い世界で見守っていてくれると信じます。

いっぽう
生きている私たちにはまだ旅の残りが待っています。
もう少し夢を見つつ、もう少しだけ先に行けるチャンスが残されています。

「与えられた一日の長さは皆同じなんです」と語ったのは高橋尚子さん。
一日の夢の長さも皆同じです。

sx 001


越後、長岡「小嶋屋」
こちらが元祖「へぎそば」です。
初代 重太郎氏が生み出したフノリをつなぎにしたものです。
豊富な雪解け地下水と織物で使用されていたフノリがあればこそ出来た逸品なのだそうです。

さて、
蕎麦です。
語り尽くせぬその単純にして奥底深い麺。

最近でこそ
『その地ならではの食べ方』を語られるようになってきました
しかし、今までは東京=江戸蕎麦スタイルが全てのルールだという
時期が長すぎたと反省すべき頃だと思います。

処変われば水も違います。
昆布ダシがよく出る水もあれば、カツオダシに適している水もあります。
大根の汁で食べる郷土蕎麦はそれはそれで味わい深いはずなのですが、
江戸蕎麦と比べてしまう悪しき習慣があまりに長く続きすぎました。

ダシとなる素材の入手が難しかった ということもあるでしょうが、
私は水質の違いということもあった  といつも思うのです。

山深い宿で冷凍のズワイガニが並ぶ膳のどこが嬉しいでしょうか?
山には山のもてなしがあると期待して来ているはずなのです。
北海道や北陸にはその地ならではの海の幸がありますから
寿司でもそれらがご馳走になります。

東京から来られたお客様だからといって築地から輸送させたネタの寿司をふるまうことが
正統な江戸前寿司のおもてなしだなどとは私には思えないのです。
もう東京=江戸スタイルはひとつの基本やひとつの形にすぎないのだと自覚して
それぞれの地域の”カタチ”を完成させるべき頃だと思うからです。

つい調子に乗って脱線しそうになりましたので話を戻します。

さて、蕎麦にはつながりにくいという性質があり小麦粉生産の盛んでなかった地域では
古くから様々な工夫がこらされてきました。
つなぎに自然薯を使ったとろろ蕎麦が有名ですが、他にもオヤマボクチという山菜などがあります。

(ここだけの話ですが私は地域振興につながるこの手のアイデアをいくつか持っていて、
いつか蕎麦製造会社に高く売りつけてやろうと密かに狙っているのです。)


長岡では織物の糊付けに使われていたフノリが使われましたが、
ここで、そもそれは何故なのか?
という話を少しさせていただきます。

子供の頃
母が年末になると自家栽培の蕎麦を石臼で挽いて蕎麦を打ち、食べさせてくれました。

ところが!これが恐ろしくまずいのです。
変な臭いがして、ボソボソでしかも最悪だったのは
ざらざらとしていて喉越しがチクチクとさえしていたからです。
ですから母が石臼で蕎麦を挽く姿をみると内心うんざりしたものです。

もちろん今では蕎麦は大好物となり、罰当たりな頃を猛反省してはいますが、
そこにその答えがあるとはいえないでしょうか?

昔は今ほど製粉技術が進んでいなかったのでどうしても蕎麦殻の破片が粉に混入していたと思われます。
それでつながりを良くする事も大事だったでしょうが、
もっと重要な事、つまり喉越しを滑らかにする工夫が求められたのではないでしょうか?

そういう事等を確かめようとお店に入りました。

ここは駅ビル支店。
駅ビルの中という混雑するのが常態化している中
かつてこれほど親切、丁寧でスムースな接客を見たことがありません。
柔らかい物腰、やさしい言葉使い、ヘッドホンマイクを駆使して素早い対応。
しかも、決してばたつかない。
素晴らしいとしか言いようがありません。
接客要員のレベルアップに腐心している社長さんはぜひここへ社員を連れて来るべきです。
黙って連れて来るだけで効果があるはずです。

これは! と蕎麦にも期待が高まります。

ss 008 ss 009 ss 012


頼んだのは天ザルならぬ、「天ヘギ」
その粋なネーミングに思わず注文してしまいました。

ss 013

まず、蕎麦だけを食べます。

ss 014


おぉ そうか こうきたか!

続いてグラスの冷水につけて食べます。

なるほど! 水ありて蕎麦。
やや硬めの水にぴったりときます。

続いてツユをひとくちなめます。
カツオ主体のかすかに雑節の混じった濃い目のつゆです。
とはいえ東京ほど濃くはありません。
しかし、甘さを抑えてあるのであっさりといけます。

ツユにつけて食べます。
なんともこれは美味しい蕎麦です。
いわゆる蕎麦特有のざらりとした食感が全くありません。
とはいえ、小麦粉主体のやたらつるりとしただけの食感でもありません。
喉を通り過ぎるころにかすかにぬめり感を残しつつ するり と入っていきます。

つるりとした蕎麦にからみ過ぎず、
味付けし過ぎず、
誠に配慮され尽くしたいい塩梅ですね!
思った以上の美味しいへぎ蕎麦でした!
やはりホンモノを食べに来て正解でした!

今では小麦粉添加が当たり前になり
『蕎麦はつるつるなもの』と思っている人が沢山います。
そんな人がこれを食べても特段の感慨も持てないでしょう。

私は食べ進みながら「あの頃」が盛んに思い出されました。
『蕎麦はざらざらのもの』と思っていたあの頃にこれに出会っていたなら・・

フノリの割合までは不明ですが、小嶋屋さんでは蕎麦自体は10割なのだそうです。
ですから麦粉臭さは全く感じません。
それでこの独特な食感ですから、初代重太郎氏 恐るべし。

最近では東京にまでへぎ蕎麦の名が轟いているというのもむべなるかな。
というところです。

”地域のチカラ”を高めればそういうことも可能なのですね。
今回もいいお勉強をさせていただきました。

ちなみに新潟だからといってへぎ蕎麦のスタイルばかりとは限らないと思います。
これはあくまでも小嶋屋さんのみの食後記です。
言うまでもありませんが念のため。

短い時間でしたが新潟は美味の宝庫でした。
今度来たら寿司なども食べてみようと話しながら電車に飛び乗りました。

車中、海に沈もうとする夕日を追いながら
 「熱き陽を 海に入れたり 最上川」

という句を思い出しました。
今日も30度を越す猛残暑でしたが、充実した休日でした。

ss 046










2010.09.16 新潟ごはん
新潟のタウン誌に二度ご紹介いただいたお陰で遠方から来店されるお客様が増えました。
raw 074 raw 062 raw 057

raw 051 raw 037 raw 036

ありがたいことです。
深く感謝をこめて 
ささやかな恩返しと気になるお店探訪をかねて新潟に行って来ました。

今回は夏バテ気味で疲れていたので電車で行きました。
新潟はすぐお隣ぐらいに考えていたら3時間もかかるんですね!。
遠方から来ていただける事に改めて感謝です。

さて、新潟といえばかねてより gskierさん から聞いている垂涎のお店があります。
「タレかつ丼」です。

カツ丼には一般的な卵とじの他にソースカツ丼や岡山県などのデミグラスソースのタイプなどがありますが、
新潟には独特の「醤油タレ」で食べさせるタイプがあるんだそうです。

まず、そこを一店 何が何でも押さえましょう。
次に「へぎ蕎麦」
フノリを練りこんだ蕎麦ということですが、フノリはそのまま焼いて食べてもあまり美味しくないモノなのです。
でも美味しくないものが有名になっているということは在り得ません。
これもホンモノを食べないことには話しになりません。

あとは二店の間にちょいと市内観光でもできればオンの字です。
食べ終わったら電車に飛び乗って帰ってくると言う実に気ぜわしい日帰り小旅行といきましょう!

その前に私の休日の過ごし方を書いておきます。
朝、いつもとほとんど変わらない早朝に起きます。
スープの仕込みを調整します。(翌日の営業分)
麺を打ちます。
これで酷い時には半日がつぶれます。
2連休を頂けばようやく1.5連休になります。
こうした日常なのでちょいと出かけるだけでも滅多に適わない事でして、
新潟までの日帰りでも我家では「旅行気分」なのです。

今回は
新潟名物「タレかつ丼」発祥の店 として高名な

「とんかつ太郎」さんにお邪魔をしました。

ss 038


こちらのチラシの文面から起こしましょう。

「昭和初期、新潟市内は堀が巡らされ、堀縁にはあまたの屋台が軒を連ねていました。
当店もそんな屋台発祥です。
初代小松道太郎は当時モダンだったカツレツを醤油ダレにくぐらせてご飯にのせて供しました。
これが新潟の人に大いにウケていまや
新潟のカツ丼スタイルとして定着し、いまや新潟のスタンダードとなっています。」

おぉ凄い!
70年余りの歴史があります!
カツ丼でそれだけ長きに飽きさせない技をぜひとも食べてみなければ! と気が急きます。

訪れてみると拍子抜けするほどこじんまりとしたお店です。
そうか!
当時からそのまんまなんですね。
これも凄い事です!
お客さんも親から子、子から孫へと移ろっていっても店構えがあまり変化をしていないってのは
実に視覚効果が大きいですね。
私達のお店も最近模様替えをしたので久しぶりに来られた方が戸惑う度に謝っていますから良く解ります。

店内はカウンターのみですが席が両脇にずらりと並んでいます。
若いご夫婦らしき二人で切り盛りされています。
ご主人がカツを揚げると奥様がご飯を漏るといった具合に
手際よくスムースに流れていきます。

カツを揚げて、ザルに取り、いったん油を軽く切ったのちにタレにサッとくぐらせます。
長々と漬けませんね。

ss 034 ss 035

出てきたのがこちら。

ss 036

カツが大振りですが切り込みは入っていません。
これにかぶりつきます。
柔らかいのですんなりと噛み切れます。

なるほど。
これですか!

あっさりとしたタレです。
想像していた天丼とも、ウナギとも違う、そう煮込む前の親子丼のツユぐらい
といった味です。
なるほど。
これですね!

実は朝抜きだったので車中直江津で駅弁を求め食べてきたのです。
(2時間前)
この時にも感じましたが新潟はあっさり味が美味しいですね。
駅弁にありがちなあざとい化学調味料やくどい味付けが控えられているのです。
アミノ酸過多では腹にもたれ乗り物酔いの原因にもなります。
飲んだ後のラーメンが二日酔いを助長するのと同じです。
新潟人は「解っている」のです。


タレかつにはそんな驚きがありました。
甘くどく無く、もちろんアミノ酸など一切無添加。
そして何より素晴らしいのはフライヤーで揚げていない事です。

「タレかつ丼」
今では休日ともなると全国からこの原点となった小さなお店を目指して
沢山のお客様がやって来て、
行列しているそうです。

ちなみにこちらが駅前の観光案内所でもらったマップです。
sy 001 sy 002

今では市内だけでじつに40数店舗がタレかつ丼を出していて、
業種も和洋中問わずの広がりを見せています。

そうなんですね。
何も既成概念にとらわれず、「旨い」を目指すべきなのですね。

そんなあっさり美味しいカツと相性の良い「新潟米」が旨いからこそのタレの
サラリとした味付けが好まれたのでしょう。

肉の下味の事なども含め随分勉強になりました。
gskierさんに感謝。

美味は奥が深い・・・
肉を柔らかく食べさせる技
タレに合わせる下味の技
からりと揚げて何枚食べてもしつこさを残さない油と揚げの技
そして既製のどのカテゴリーにも含まれない独自の味の技
美味しいご飯との総和を取る技

しっかりと勉強させていただきました。
ありがとうございます。
この成果はかならず昼のミニ丼で披露させていただきます。









石川県七尾市に牧草飼育で牛を育てている上田さんという方がいらっしゃいます。
脂肪は少なく肉質はやや硬めです。
でもしっかり噛めば肉の確かな旨味が口中で広がるとてもおいしい肉です。

日本の食用牛は配合飼料で育てられる事がほとんで高カロリーのため
程好く太り、脂肪がたっぷりと乗った ”日本人好み” の食肉になります。

ところが、牧草主体で育つとむやみな脂肪がつきません。
たっぷりな脂肪のついた人間が健康的か否かは誰でも解りますよね。

とはいえBSE騒動以来ほとんど牛肉は家でもお店でも使わなくなりました。
唯一年に数度だけ上田さんのを食べる程度です。
これは私が参加しているみどり共同購入会の独占仕入れによるものです。

これは誰も言わないことなのですが、
牛が屠場で解体されると食肉と内臓に分けられます。
その時に病変部位の内臓が出ることが多いのだそうです。
レバーはだめだったが胃は大丈夫だった  などのように。

『果たしてその胃を食べて大丈夫なのかい?』 
と突っ込みを入れたいのをガマンして続けますが、
上田さんの牛には病変部位内臓が無いのだそうです。

残念ながらみどり共同購入会さんでは内臓部位を売りさばけないので
他に回ってしまっていますがそれだけ健康な牛に育っているという証でもあります。

今回はサーロインが大量に入手できたのでローストビーフ丼に仕立てました。

器具にダッチオーブンを使います。
西部開拓時代のアメリカで盛んに活躍したという大変レトロなシロモノですが、
近年はアウトドアブームで大人気です。

形状はこのようになっています。
焚き火の上に置き、上からも加熱するというのが基本です。
もっぱら厨房で使うことが多いのですが外で調理すると驚異的美味を生み出してくれます。
sv 013 sv 017 sv 014

sv 015


今回はちょいと硬めの肉なのでヨーグルトと梨のすりおろしに一晩漬け込み
ニンニク、コーン、キャベツ、タマネギ、ジャガイモ、枝豆 などと一緒に
焼きます。(炊く?)
sv 004 sv 005 sv 006


豆炭や炭に着火して上下同時に過熱をすること約20分で良い匂いが漂ってきます。
sv 009 sv 008

枝豆は焼くととてもおいしくなります。
肉を薄くスライス、野菜をカット。
肉汁にカエシを加えて和製グレービーソースとします。
こうして作ると何と言っても野菜の旨味が一番のご馳走なんだと思い知らされます。

(本来はグレービーだけで既にソースの意味が含まれているそうなんです。)
(日本だけがグレービー”ソース”と呼ぶそうですね)

こうなります。
ローストビーフの丼 byダッチオーブン 200円

sv 011


しかし、牛丼などをイメージする方もいらっしゃるんでしょうか?
やや硬めの脂の少ない肉に違和感があるのでしょう。
2名様ほど少量残されていかれました。

sv 012


それはそれでしょうが無いですね。
万人向けのものを目指しているわけじゃありませんから
こういうこともあります。

翌日は能登健康鶏です。
こちらは皆さん完食でした。
sw 001

sw 002

これで鶏を焼くと皮目がパリッパリに仕上がります。
やはり旨いのですが
できれば休日に屋外で作りたいものです。
ビールと一緒に・・・・














富山県のやや東部に位置する大きな河沿いをどんどん遡ると有名な登山口に至ります。
その中ほどに左に折れる細い道を行くと小さな限界集落があり、私は毎年そこの沿道で山椒の実を採取します。
去年のことです。

いつものように山椒の実を採った帰路、ふと思い立ってもう一本の横道のKダムの方に足を伸ばしました。

薄暗くて狭いトンネルに入るとゆるやかな下りです。
真ん中へんから上りになっている変わったトンネルでした。
その真ん中が車両行き違い用に路幅が広くしつらえられています。

そこを通過するときにふと右側に目をやった瞬間、なぜか背筋がぞくっとしたのです。
何も無いのになぜそうなったのかその時は解りませんでした。
ただ『気味の悪いトンネルだな、薄暗いからかな』ぐらいにしか思いませんんでした。

釣りの時と同じです。
新しいポイントを探す事で ”夢中” になっていたからです。

トンネルを抜けるといきなり道は右に直角に折れ曲がっています。
何も知らずに飛ばしてくるとダム湖にまっさかさまに転落しそうな位の急カーブです。
そしてそのダム湖の水の黒い事!暗い事!
ただでさえダム湖というのは澱んでいるのにここのは見たことがないほどです。

そこから山上に向かって走らせながら山椒の実を採ったんですが
なんだか楽しくないのです。
妙にひっそりしている  というよりも
山が息をひそめている  と言う感じなんです。

ひと気も無い山だからというのとは違います。
山というのは明るいと「山笑う」と言われるくらいですからなんにもしなくてもこちらまで
ウキウキと楽しくなってくるものです。

逆に杉林のような年中濃い緑がうっそうと被っている暗い処は妙に寂しいものです。

ここのはそんな意味ではありません。
陽光も降り注いでいるし、熊除けの爆竹を鳴らすと華々しく谷に響き渡ります。
木々も程好く明るいのです。
しかし、なんだか寂しいのです。
気に入りません。

それで早々に帰路につきました。

その日はそれで終わりました。
ただ帰宅して家内に
「今日はなんだか不思議な気配を感じる場所に行ってきた」というと
即座に「もうそんな所に行くのは止めなさい」と
きっぱり言い切るのにかえって驚いたほどです。

私がその場所で実際に体験したのはそれだけです。
怖いのはその後からでした。

こんな話題が苦手な方はここからはお読みにならないでくださいね。


お客様でその地区(と言っても広いのですが)のあたりの方が来店されました。

そこでついその時の話をしたら、
表情が曇るのです。
「あぁ あそこね」
しばし、口ごもるようなそぶりをした後、
「あそこはあまり行かない方がいいみたいよ」 と言うのです。

何気に話したこちらが驚きました。

聞けば○○○事件の被害者の話やその他のいくつかの事件や事故にまつわる話があると言うのです。

恐ろしい話なのですがその周辺には今も住民がいますから
あまり詳しくは書けません。
ご理解ください。

それだけでも充分肝を冷やす話しだったのですが、彼はさらに
「つい最近も妙な事故があったばかりだ」と言うのです。

現場の見取り図を載せましょう。
st 005
やや高齢の女性が独りで山菜採りに行き、帰りにこのトンネルの中で
運転していた軽四を壁に衝突させ、
どうしたことか自身は
山方向に戻り、ダム湖に転落、水死する  という事故があった

というのです。

この事故の異様さが解りますか? とでもいうように
彼がこちらをそっと窺い見ました。

解るなんてもんじゃありません!
背筋がぞぞぞっ としました。

ありえない事故だからです。

こうして書いていても鳥肌が立ちます。
ディスプレイから妖気が漂うような気がします。

はじめから振り返りましょう。
トンネルの構内は細い、薄暗いとはいえ一本道です。

なぜそんな中でハンドルを切る事があるのでしょうか?

なぜ里へ向かわずにわざわざ山の方に戻ったのでしょうか?

通ってきたはずの(解ってるはずの)道をなぜダム湖になんか転落したのでしょうか?

ここで当然起こる筈の自殺説はあらかじめきっぱり否定しておきます。
収穫を終えた帰路の自殺など有り得ません。
本来そこには「楽しさ」しか存在しないからです。

ここからは現場の怪しい気配を知っている私が勝手に推測したものです。
なぜ、ハンドルを切ったか?
車を運転する人なら誰でも解るはずです。

何かにぶつかりそうになったからです。
もしくは何かと遭遇したからです。
(飛び出して来たか?)

で、なければ狭いトンネルの中で壁にぶつかるほどの急ハンドルなど切るはずがありません。

ではなぜ、山の方へと向かったのか?
怖いものでも見たのでしょうか?

そして、なぜ転落などしたのでしょうか?
恐らく後ろを振り返りつつか
あるいは恐怖で目をつむって走ったのではないでしょうか?

そして、車はどちらの壁に衝突したのでしょうか?
図をご覧ください。
su.jpg

運転席は右ドアです。
降りてから山の方へと向かったということから推測するとどうも右図のケースではないかと考えられます。

とすると

私が通った時に悪寒を感じた上図のA点が起点のような気がします。
そこで何かに遭遇して急ハンドルを切り、B点で衝突。
何かに追われるようにしてC点から転落。

推測はここで終りです。
あくまでも私個人の勝手な推測だということを
重ねてお断りして、
安らかにお眠りくださいとご冥福をお祈りいたします。


富山県には海岸も山も広大な面積がありますからこんな怖い思いをするポイントなんて
ほんの一部の限られた場所です。
でも、言うまでも無くこれはここ富山県にしか起こり得ないというわけじゃありません。
全国のいたるところにひっそりとたたずんでいるはずです。

ですからそんな場所には ”行かない方がいい” のです。
でもたいていうっかり知らずに踏み込んでしまうはずです。

そこで初めての場所でも、そんな場所を察知する方法をお教えしておきましょう。
1、目先の楽しみだけに没頭しすぎないで周囲の雰囲気を感じ取れるように
  アンテナを張っておきましょう。
  (五感を張りつめる心を忘れない)
2、少しでも妙な事、気配がしたら早急に立ち去る。
  (長居は無用!)
3、地元人の忠告には素直に耳を貸す。
4、じめじめとした薄暗い場所は避ける。

以上です。

特に 3 の地元の人の言葉です。
よほど近い人でなければ言いにくい事などでは
やんわりとした警告しか人は発せられ無いのです。

誰が見ず知らずの人に
「あそこは霊がいるよ」などと言えるでしょうか? 
また山菜が採れるらしい と聞いてきた人や
魚が沢山釣れるらしい  と聞いてきた人などには
『嫌がらせで言ってるんじゃないか?』などと
勘ぐられかねません。

忠告しておきましょう。
やんわりとした警告こそが一番やばいのです。

海や山には、特に人気のない裏ポイントのようなところには
”行かない方がいい” という場所があるのです。 
好事魔が多しといいます
楽しい事のすぐそばにぽっかりと口を開けている落とし穴にはまらないようにご用心を!