私たちは料理のレシピなどを書くときや伝える時には
「適宜」とか「お好みで」と書くことが多いのですが、実はこんないい加減な表現もないと思っています。

確かに味付けの基本的な種類と分量を伝えれば後の塩加減はその人の好みに任せるしかありません。
これが「お好みで」と言う事です。

「適宜」とは「適当にやっつけちゃってください」と言う事ではなく
おのずと決まってくるから「見れば判るはず」という場合に使われます。
例えば麺の茹で加減などがそのケースに当てはまります。

こういう事を書いてあるレシピを私たちはTVや雑誌でよく見かけます。
それで目や耳が慣れてしまい過ぎているように思います。
お好み つまり自分が美味しいと感じたなら 何でもOKという
本来とは少し意味合いの違う言葉として使う風潮が蔓延
しているんじゃないだろうかと感じるからです。

>(実はこんないい加減な表現もない)と言うのはまさにそこの所なんです。
美味の壺、ポイントなどというのはそんな一個人の”お好みで”好きズキで決まるものじゃないんですね。
もっと厳然たるものなんです。

例えば塩加減ひとつにしたって塩がぴたっと決まるポイントというのは確かにあります。
それをはっきりと解っている人だけが薄味にした場合でも一定の味を出せると言うわけです。
料理人が自分の好みの塩加減のみに頼って整えているだけなら
自分好みじゃない薄味仕立ての場合では常に同じ味付けには出来ません。

音楽用語に「絶対音感」という言葉があります。
あらゆる音を音階として捉える事が出来るという能力です。
普通の人には単なる小鳥のサエズリや雨音がこの能力に長けた人の耳には全て音階として捉える事が出来るのです。
だから楽器が無くても音符つまり譜面を書く事ができるのです。

幼少時に一度聞いただけの音楽を譜面も見ないでピアノで弾いてみせた 
 などという逸話を持つ大作曲家の話などを聞いた方もいらっしゃるかと思います。
音程を外しまくって唄う人の伴奏を、その外れるキーにあわせてやってのけたなど
常人からすると不思議な感覚ですが、それは確かに絶対的なモノなのです。
これは先天的なものが大きいのですが訓練次第で高めることも出来ます。

そんな絶対味覚を持っているんだぞ  などと大それた風呂敷を広げるつもりはありません。

ただ、「絶対的な美味」というものがあるんだという事を改めて言いたいのです。
そこの土俵には個人のお好みでどれでも結構なんですよ  などという甘やかしはありません。
貴方が美味しいと感じたのなら それが貴方の美味の壺です。
と済ますのは  まさに面倒を放り出したいい加減な言葉なのです。

なぜこんな話を始めたのかというと

最近は寿司や刺身で養殖のマグロが大人気なのだそうです。
鮭や鱒なども天然より養殖が喜ばれます。

そこの辺りを通して
ちょっと異論を言いたいからなのです。
話は味覚の事。
つまり人それぞれの感性なのか、絶対なのか  という危険な話です。

鯵の開きや塩サバもすっかり輸入物が幅を利かせるようになりました。
輸入物の鯵は大型で脂が多く大人気です。
日本での加工地の表示で販売できるので案外輸入物だと解らないで買う人もいるでしょうね。
焼津などの有名産地の表示で流通しています。
そのうち「目黒のサンマ」ならぬ、
「鯵の開きなら長野県産のが一番脂が乗っていて美味しいわよ!♪」
となる場合も起きてくるかも知れません。

さて、そんな風潮の中最近人気の魚で
エ○○○○という魚があります。
名前は伏せておきましょう。
れっきとした天然魚です。
脂が乗って美味しいと寿司や刺身で大人気なのだそうです。
ですから名前は書けません。

以前に私は
「魚に格付けなど不要、それぞれに見合う適切な調理法があれば良い」
と書きました。

実はこの魚。
本やネットを見ても脂が乗っていると書かれていますが、それは脂ではありません。
そのように感じる身肉の質なんですね。
見た目も食味もそうですが、
白身にマヨネーズを加えたようなと言えば伝わりますでしょうか?
舌に脂のような後味が残りますが、それも脂ではありません。
かっちりした身肉の白身なら脂が乗っていても脂の余韻はさわやかなのですが、
これはやや不快感を感じる後味なのです。

ほら!
「そんなのは一人一人の好みなんだからいいじゃないか!#」と
聞こえそうですね。

違います。
何でもかんでも脂さえ乗っていれば美味しい  というのは間違った感覚です。
脂のある無し と 美味かどうか という事をまぜこぜにしないで欲しいのです。

天然の脂の乗った魚を食べて美味しいと感じるのはそれが人間にとって有益な栄養だからです。
脂が乗っていなくても有益な栄養があれば美味しいと感じる味こそが絶対的な美味なのです。

例え脂が乗っていても、それがもし不健全な環境で育ったものなら美味しくないと感じて欲しいのです。
ましてや脂もないのに脂と誤認されているとは!
かつて日本人は世界一魚の味にうるさい人種でした。
不味い脂の魚ならたちまち「しつこい」と感じたはずです。
それが日常的に良くない脂に囲まれた生活を過ごすうちに舌が見分けられなくなってしまっている
そんな人たちが非常に多いのだそうです。

本当に美味しい物を見分け、正しく調理し、正しく食べ、感謝する。
それでこそ命を奪い自分の身肉に置き換えるというある意味残酷で
身勝手なことが許されると思うのです。



脂さえ乗っていれば
という風潮が招いた食品に「ネギトロ」というものがあります。
本来、本マグロの骨に残った身肉を細かく刻んで食べたことから派生した食品です。
しつこい程脂が多かったのでネギを混ぜて包丁で叩いて作ったものです。
お寿司屋さんなどで酒肴にちょこっとつまむには本当に美味しいものでした。

ところが!
そこに目をつけた食品メーカーが何をやったのか というと。
それらしく見えれば魚種は構わずミンチ状に混ぜ、
皆が喜ぶ脂を  とばかりに植物油をまぜて「ネギトロ」という”商品”に
してしまったのです。
そんなキメラじみた物なんか絶対的な美味などと言えるでしょうか?

食材  つまり肉や魚、野菜などの命あるもの
私達を助けてくれるものにもっと敬意と愛情を払うべきではないでしょうか?

さて、この脂が乗っていそうで実は脂ではない魚をフライにしました。
脂が乗った魚なら揚げればふんわりと柔らかくなりますが
案の定硬いフライになりました。

時期によって身質の変化もあるんでしょうが、やはりこれは
少なくともこの時点では脂ではなかった  事の証明ですね。

それをお昼のミニ丼にします。
さて、脂の無い硬いフライです。
困りました。

そこでB級グルメから知恵を拝借する事にしました。
ソース丼にします。
「横手ヤキソバ」の手法を応用して、
こうなりました。

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黄身を潰してソースにからませて食べる横手ヤキソバそのままです。
お陰で今回も美味しくなり、好評でした。
適材適手
この魚の名誉回復となりました。


絶対的な美味といえば
この卵もそうです。

あまりエグイ話は書きたくありませんのでさらりと済ませます。

母体が子を産むと体内に蓄積された汚染物質が子に濃縮されて出てくる
という事を聞いた事がありますか?

私は産科の専門家ではありませんが、これだけは解ります。
ニワトリにろくでもないエサを与え続けて卵を産ませれば
その見返りは卵の中に詰まってそんぐり帰って来ます。
妙に生臭かったり、風味が良くなかったりします。

命を大事に思う事というのは自分であれ他者であれ
それが鶏であれ同じなのですね。
それがぐるぐる回り回って巡ってくるのだなと痛感せずにはいられません。

絶対的な美味を得る為にはまず、命の大切さとそれに対する感謝の心が必要なのかも知れません。

私たちが普段何気なく口にしている食べ物
それは最初から食べ物として存在していたわけではありません。
元をたどればみんななにがしかの命だったのです。

食べ物は命をつなぐ自然からの賜り物。

最近話題に上る事の多い
鯨やイルカ漁の太地にはそれらの霊を慰める施設があります。
また鶏肉を加工する方々は年に一度皆で御参りをします。
卵屋さんの敷地にも卵の慰霊碑が建立されています。

食べる私達もそんな心を忘れないでいたいものです。
お好みで適当に処理していたら酷すぎるでしょう?

美味を希求することは決して贅沢でもなんでもありません。
それは正しい命の在り方、正しい環境を守ることを考える事につながり
私達を健やかに育んでくれるという事に返って来るはずだからです。

合掌。










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自家製の手打ち麺では多加水で仕込む為3日がかりと前回までご紹介しました。
つまり、日曜日に使う麺は金曜日に仕込み始めなければならないのです。
これをずっと続けるのはちょっとしんどい話なんですが、
実は手打ちの本場のひとつ讃岐ではもっと大変な事態なのだそうです。

先に手打ちうどんの辛苦という話で取り上げましたが、
うどんを茹で上げるのにほぼ10分以上かかります。
この時間がうどん屋さんの泣き所なんだと書きました。

ところが讃岐では様相が違います。

その前に
普通、調理場では誰が一番偉いのかというと断然!調理長です。
調理場の天皇と言っていいほどの絶対権力者です。

場合によっては経営者より権力を持ってたりします。

和食では調理長
場合によっては板長、花板など色々な呼ばれ方をされ、
大体次に来るのが二番板だったりします。
煮炊きする人は煮方です。

中国料理ではチーフ=調理長
主に一番鍋、次に一番板か二番鍋とそれぞれその店で序列がきっちりと決まっているのです。

特殊な例ですが、
鮎専門店があり、ここでは鮎を炭火で焼き上げる職人が一番です。

トップには権力とともに高給が保障されなければ示しがつきません。
私が初任給3万円だった当時、東京の巨大有名店のチーフは60万円という話でした。
その頃の外国航路の船長より高給でした。
お金ばかりじゃありませんが、だからこそ見習いにも夢があるとも言えますね。

鮎専門店ではライバル店から高給で引き抜きがあるほどです。

さて、讃岐うどんの本場では誰がその地位を占めるのかというと
「釜前」と呼ばれる人です。
うどんの茹で加減を見る仕事をします。
ちょっと意外な感じがしませんか?

ダシの味を決める人でもなければ、打つ人でもないのです。
もちろん、どうかすると経営者より偉い場合もあるやも知れません。
もしかすると他店からもっと高給で引き抜きがあるかも知れない そんな
トップがうどんを茹でるだけ??

奥が深いんですね、実は。
ただ、茹でているわけじゃなかったんです。

その日の様々な条件をみて、先に茹でるのです。
以前にも書きましたが、讃岐では繁盛すると「茹で」は正しく出来ても
ついその後の「蒸らし」がおろそかになり客足が遠のいてしまうほど客の舌が肥えているのです。
が、もうひとつ重要なポイントがあるんですね。
つまり、長々と待たす店もダメなんだそうです。

待たさず、ちゃんと正しく茹で、蒸らした美味しいうどんを出す。
一見当たり前のように思えるかも知れませんがこれは至難の業です。
しかし、昼の繁忙期に沢山のお客様をすばやく捌き、しかもちゃんとした物を出せれば
確かに繁盛店になりますよね。

不慣れな人なら必ず茹で置きしすぎてふやけたうどんを出しそうではありませんか?
そんな店は論外なほど、ことうどんに関しては厳しい土地柄なのですね。
ここ富山では普通に皆おとなしく10分以上黙って待っています。

その釜前の達人が行っているのが「読み」なんです。
気候、温度、お客の入りの動向、その日の客層などなどです。
先の鮎の炭火焼きの達人もそうです。
何しろ仕上げるのに時間がかかりますから
顔を見てから始めていたのでは遅い仕事になって「腕が悪い」と言われます。

本場で手打ちを学んでくる人は多いんですが、
ただ手打ちの技術だけを学んでくるだけでなく
この、待たさないで美味しい出来立てを常に供する  という秘術を学んで来て欲しいものですね。

さいわい、私は手打ちではあってもラーメンなのでお客様のご注文を聞いてから茹で始めても苦情は来ません。
有難きかな
といったところです。


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味噌魚貝のひもかわうどん





麺が美味しくなったとお褒めの言葉を頂戴することが多くなってきました。

「暴れ馬のようだ」
と評した方がいらっしゃいます。


私は十数年以上前から趣味として手打ちうどんを作っています。
中国料理店の頃には「小田巻き蒸し」というランチメニューで出していました。
茶碗蒸しの中にうどんを敷くものです。
現在のミニ丼に使用している丼で大きな茶碗蒸しを出す時の1パターンとしてです。
もちろんもう一品つきました。
ボリュームがあるので大人気だったんですよ。

さて、うどんは中力粉という比較的グルテンの少ない粉で打ちますから
足で踏む程度でこねる事ができます。
これを中華麺用粉の強力粉で出来ないものか というのが私のかつてのナゾでした。

実際は硬くなりすぎて、とても手ではこねる事ができないのです。
柔らかく練っても美味しくなりません。
なんとか、こねても今度は薄く伸ばす事など不可能でした。

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青竹打ちがそれを解決してくれました。
長いパイプを使い、テコの原理で体重をかけることでそれが可能になったのです。
実践してみると思っていた以上の多加水麺の威力が判りました。

基本は讃岐うどんと同じです。
頑固な手打ちうどんを作る方法で中華麺を作るわけです。
(一日目)
   水回し__加水して混ぜる
   脱気 __粒子の中の余分な空気を抜く工程_一次熟成
   練り __青竹打ちで何度ものしと畳みを繰り返す
   寝かし__一定温度で半日寝かす     _二次熟成
   半のし__機械にかける厚みにまでのし直して
        一晩寝かす          _三次熟成
(二日目)
   伸ばし__機械で一定の厚みに伸ばす
   裁断 __麺線にカットする、手もみ 
   計量 __一定重量に量る
   寝かし__翌朝まで冷蔵庫でしまう    _四次熟成
(三日目)
   お店で提供

こうして作り始めてから3日めでようやくお店に出せる麺になるのです。

麺の生地は手打ちによる のしと畳み効果で適度な空気層が入ります。
これが手打ちならではのツルツルとした食感を産みます。
(但し、水回し直後の多量の空気は邪魔なので抜く工程が必用=脱気)

こうして出来る多層網の目構造の麺体とはどのようなものかと例えるなら
パンで言うならクロワッサン
菓子ならパイですね。
小麦粉は先に述べたように水などの配合を変えるだけでいかようにも姿を変えてくれます。

また鶏肉ならモモ肉。
豚肉なら肩ロースのようにその組織が小さく区切られた小部屋状になっているのも大きな特徴です。

まさに高層建築の1DKマンションのような構造になっているのです。

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これを伸ばす ということは
これだけの網目構造が一本の麺に入っていくのです。
どれだけ薄くとも、厚くともその構造は同じです。
これが多加水麺の内部構造です。

この多層構造にはいくつかの長所があります。
1、伸びにくい
2、太くても茹で上がりが早い
3、コシが強い
4、消化分解が緩やかなので
       「食後の急激な血糖値上昇を比較的緩やかに抑えられる」
       「腹持ちが良い」
という所です。

理由を考える為に低加水麺と比べてみましょう。
低加水麺は水回し後、ローラーで生地を圧着させます。
水分の少ない粉体は手ではまとめられないからです。
ですから「こねる」事が出来ません。

そのため仕上がる麺体は多層には出来ても網の目構造を作ることは難しいのです。
4層なら4階建ての各階1フロアの建物 に例えましょう。

熱や水を加えると  を
-ドアを開けて声をかけると-  に置き換えてみると判りやすいですね。

小部屋の集合体は時間がかかりますが1フロアならすぐ向こうにまで声が届きます。

多加水は水分を多く含んでいますから茹で時間が早く、伸びにくい理由がココなのです。
低加水は水分が少ないですから盛んに水分を吸収し、早く伸びるわけです。

この伸びた状態を
「水分勾配の減少」した状態と言います。

麺の外側と中心部の水分の差異を形容して水分勾配と呼びます。
これが急勾配なほど硬い状態
勾配の無い状態が伸びた麺  というわけですね。

多加水麺ではコシがしっかり形成されていますから柔らかく茹で上げてもコシは残ります。
つまり水分勾配だけに頼らない と言えます。
低加水麺では正確な意味でのコシはありませんから水分勾配が重要視されます。
だから硬さを売りにするケースが多いのです。
柔らかく茹で上げるとコシの無いのが解るからです。

だから低加水の代表のパスタがラーメンになり得なかったのです。
スープパスタは量を多く出来ません。
-ちゃんぽんに利用しているケースをかつて見たことがありますが、
熱くてゆっくり食べると終いにはふやけてしまいました。

同じ理由から分解消化の時間もどちらが早くてどちらが遅いか
また腹持ちの違いもお解かりいただけるかと思います。

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料理人は作って終りではありません。
食感や腹持ちの事まで考えて作ります。

前回の「天麩羅」を例に挙げるまでも無く。
食べる時のカリッとした食感を時間の経過とともに「読む」事の出来る料理人が
油の調合から衣の配合に気を配るように

私も麺を作って
「はい、今日の仕事はこれで終り」とはなりません。
茹でて、出して、
お客様が口に運ぶ時の食感、噛んだ時の食感、口から鼻へ抜ける時の風味
飲み下す感触、食べ終わるまでの時間、
そして追加麺の茹で上がりの時間の「間」
腹持ち  まで全てにおいて責任があるのです。
こうしてやっと仕事を支配できます。

これを読まないと仕事になりゃしません。

奔馬のような麺とはありがたいお言葉です。

おもちゃ作りの職人はゼンマイやバネで動く仕掛けを仕込むときに良い材料を吟味するように
私も最善の粉を選択します。

おもちゃの動く姿を予想してネジを巻くように
私も口中で麺にたわめられた力がはじけるその瞬間を読み
麺を鍛え打ちます。

そして期待通りにお客様がその食感に驚きの声を上げてくれる瞬間と
再来店してくださりお顔を拝見するまでが
ひとつながりの仕事なのです。

うれしい事に初めて来店された方の「麺追加」のケースが多くなり、
再来店される割合も少しづつ増えてきたようです。

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2010.03.21 天丼
ミニ丼で天丼を作りました。

そこで今回は天麩羅の話をしましょう。

油で揚げるということは
(他の調理法のほとんどがそうであるように)
素材の水分を抜く工程 ということです。

そして
粉と卵と水で作る衣には幾通りも変化をつける事ができます。

一品料理には適度な衣がついていますが、カウンターで食べる天婦羅には意外と少ない衣しかついていません。
(もちろんネタ次第ですが、概論としてお読みください。)
揚げたてをすぐに食べるといくらでも入りますが、衣が厚いと飽きるからです。
対して一品料理の場合は衣が薄すぎると貧弱に見えますし、第一食べた気がしません。

丼に入れる場合も2通りあります。
1、天婦羅をご飯の上に置き、天ツユをかけて仕上げるタイプと
2、天婦羅を揚げて熱いツユにくぐらせたものをご飯に乗せるタイプです。
1、は薄衣向きで 2、はややしっかりした衣でないとツユの中で崩れてしまいます。

蕎麦やうどんの種にする場合は難しい判断が迫られます。
「衣食い、油食い、」の両方の客の要望を叶えなければいけないと言われるゆえんです。

衣が厚すぎても、薄すぎてもいけないと言うわけですね。
これは別盛りで供される場合も同じです。

ここまでは衣の話だけですが、
衣の違いだけでなく全て揚げ加減が違うのをお解かりでしょうか?

一種づつ最適な状態で揚げてすぐさま供されるカウンターでの揚げ加減と
一品料理の盛り合わせでは幾分違いがあります。
揚げるのも、食べるのにもそれだけ時間が少し余計にかかるから盛り合わせの場合は強めに揚げられます。

丼ではツユにくぐらせるものと
ツユを上からかけるものでは やはり揚げ具合が違います。
くぐらせる方はより衣も温度も強く揚げなければいけません。

蕎麦うどんの種ではやや揚げすぎぐらいが美味しいとされます。
中は8分くらいの火の通りでもいいから衣のカリカリッとした要素を重要視するからです。
揚げ出しぐらいで美味しいんだと言われます。
一品料理よりも高めの温度設定ですね。

昔、蕎麦屋さんが奥の手だとばかりに天麩羅屋さんから腕利きの職人を引き抜いたことがあったそうです。
これで商売敵を一気に蹴落とす算段だったわけです。
ところが、結果はこちらのほうが負けて潰れてしまいました。
今に語り伝えられる
蕎麦屋の天麩羅と一品料理の天麩羅は別物なんだ  という話です。
若干ステレオタイプの「作り」の入っている気もしますが
判り易いいので良しとしましょうか。

ツユや塩をちょいと付けて食べるのとどっぷりと汁に浸してくる蕎麦うどんの天麩羅が違うのは
当たり前ですね。
油の選定からはじまり、衣の配合、溶き具合、温度の加減全て違ってくるわけです。

天ザルなどの別盛りではどうでしょう?
そのまま食べる人もツユに付ける人もいます。
一品料理の盛り込みよりも更に食事時間もかかります

やや、ほんの少しだけ強めに揚げてあるのが普通ですが
相当な難しい判断の仕事だと見ることができますね。
このように
私たちが何気なく見過ごしている中にも仕事人のたゆまざる精進が込められているのです。

お惣菜やお弁当もまるで違います。
なにしろ揚げてから食べるまで数時間を見込まなければなりません。
どれだけ時間が経ってもカリッとした食感を求められています。
もちろん油、衣の成分、そのつけ方、
揚げ油の温度も先の場合とはまるで違います。
ここでも、普通の料理人が普通のやり方でやると失敗すると言われています。

その道なりの工夫、ノウハウがあるのです。


さて今回は天丼です。
今がハシリのムギイカは身肉が薄いので柔らかな天麩羅になります。
鹿児島からソラマメが届きましたので早速使います。
鹿児島では11月からこの出荷が忙しかったそうです。
さすが、南国は早いですね!

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こうして材料を合わせてかき揚にします。
この位の強めに揚げます。

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このタイミングで温めておいた丼を上げてご飯を盛ります。
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ツユを回しかけて、
ただの天麩羅よりは幾分カリカリ気味にして上げる

その時に一気に油から抜き上げるのではなく、
こうして名残を惜しむようにしてから上げます。
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すると接点から油がスーッと抜けていくのです。

これを温めているツユに通します。

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ツユは例によってカエシ仕立ての甘くないツユです。

丼に盛り、ツユを上から少しだけ追加してやり、完成です。
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この時間にラーメンが丁度茹で上がるように合わせてやります。

本日のミニ丼
「ムギイカとソラマメのかき揚天丼」 200円 (平日昼のみ日替わりサービス)

これは別の日の天丼
「地物ホッケの天丼」        200円
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ところで天麩羅と言えば、
いったん冷凍したものをレンジで解凍加熱して美味しく食べるように出来ないか?

と少し前に思案した事があります。
各専門家に聞いて回りましたところ皆口をそろえて「不可能だ」と言いました。
こうなると天邪鬼な私は意地になります。

通販でなんとか他所と違う製品作りをしたいと研究していた頃の話です。
結果的には
完成させました。
衣の配合、油の選定、揚げ方、包装紙、加熱解凍の方法 全て特殊です。
当時は製麺所から麺を仕入れていましたので天麩羅つきのザルうどんとして
シロエビなどの天麩羅を冷凍で発送していました。

なかなか好評でしたが忙しくなるにつれ思うように手がかけられなくなり、
それに最近の自家製麺化により、麺の通販は保健所の許可の問題もあり
いよいよ断念せざるを得なくなりました。

これなどは天麩羅の話ですが
脱線して続けると通販には陽の目を観なかったものの
不可能を実現した幻の名品(?)がいくつかあります。
レンジで出来立てのカツ丼  とか
ヤキソバ専用乾麺  等など
面白いのでいつかご紹介できればと思っています。

本題に戻ります。

天麩羅はただ食べていると美味しかったね  で終わりますが
見た目では気づかない「仕事」がたっぷり入った面白い調理なのです。
ぜひ、そんな所に着目してお召し上がりください。

また板前氏にもそんな事を尋ねてみてあげてください。
皆、解ってもらいたいので喜んで話してくれるはずです。
そうするとまた一層美味しくなります。

板前氏も『気が抜けないぞ』となり
もっと美味しい仕事を心がけてくれるようになり
日本中がそんな「美味しいスパイラル」 に入ってくれれば
いいんだけどな~ とひそかに願っています。




















肉団子と聞くと何を連想されますか?

50代の私は修行時代を思い出します。
その頃の自分にとってはハレの料理でした。
石川県金沢のホテルで修行していた頃、給料日に長土塀沿いの
「竜さん」で食べるそれは信じられないほど美味しく何度食べても飽きない特別なご馳走だったのです。

今はすっかり肉団子というメニューを見かけなくなってしまったそうです。
「そうです」というのは現在ほとんど中国料理店自体に入店しなくなったからでもあります。

しかし、レトルト食品などが安価に出回った結果こうなるのは仕方の無いことでしょう。
ただでさえ引き肉料理というのは何が入っているか判りにくいもの。
ミートホープ事件を引き合いに出すまでも無く、志(ココロザシ)次第では
どれだけでも安く、限りなく消費者好みのありえない願望を叶える事も、
簡単にできますとも。

でも皆でそれをいっせいに、しかも大規模でやったらどうなるのか?
という所に知恵が回らなかったのでしょうか。

残念でした。
はい
今では売れないでしょう?
せっかく作った製造ライン  無駄になりませんでしたか?
色々混ぜ物をして限りなく安価に作るという錬金術を編む為に費やした時間と労力も
今となっては徒労と成り果てましたね。

私に言わせれば
「当たり前だろ?」
といったところです。
安全で美味しい物を提供するのが「食品に携わる者の責務」なのに
それを忘れて狭い世界での競争ばかり優先しているからです。

そんな
「資本主義社会なのだから利益優先が当然」
という輩には看護士養成課程の帯帽式のような
「人命を守るためにわが身を捧げる」的な神聖な儀式が必要なのではないのか
と思っています。

「金儲け絶対優先の何が悪い」と開き直った人には食品を触ってもらいたくないからです。
何を混入させるか知れたもんじゃありません。

前述の「竜さん」では肉団子が大人気でした。
それでも作り置きをしません。
どんなに忙しくともオーダーが入ってから必死にボウルでひき肉をこねて
卵を混ぜ、粉をいれ、汗をかきつつこねて一個づつ油に入れて・・・・・・

あぁこうして書いているとその光景がよみがえってきます。

出来立てでないと美味しくはならないんだ  という事をよく判っていたんですね。

今、安価に出回るレトルトの肉団子を数十年後に懐かしく思い出す人がいったいどれだけいるでしょうか?
記憶に残るほどの感動をどれだけ提供しているのでしょうか?

肉団子の美味しさを再認識していただきたいものです。
普通に作るだけで美味しくなるんですよ。

ポイントは
良いひき肉を使う事。
これに尽きます。
ウチでは鶏モモと豚バラ肉を使用します。

味付けは塩、醤油、コショウ。
卵を多目に加え、片栗粉で粘りを出しますが
その前に「麩」を細かく砕いて混ぜます。
これで肉汁を吸い込んでジューシーに仕上がります。

さて、肉団子を固めるには
「揚げる」「煮る」「蒸す」 の3種類の方法があります。
今回は丼にしたいので柔らかく仕上げようと
「煮る」ことにしました。

そのまま煮たのでは表面がばらけてブツブツで美しくなりません。
鍋料理ならそのままでもいいでしょうが、
丼は見た目も重要なのです。

というわけで今回は「治部煮風」にします。
味付けダシをゆるゆる沸かしながら
表面に片栗粉をまぶして投入するのです。
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これで見た目も食感も表面がツルッとします。
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一緒に煮る他の具材には
牛蒡、人参、糸コンニャク、シメジなどを用意します。
牛丼を連想していただければよろしいでしょうか。

それをオーダーが入るまで保温しておき、
注文ごとに鍋に取り、卵を落として煮上げます。
こうです。
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最後に青海苔をかけて完成!

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名づけて
肉団子の
目玉治部煮丼


お陰様で好評でした。
肉団子が決して嫌われているわけではないんだ  という事も
確認できました。
何よりです。

それならそれでゾーンを広げていく事も可能だからです。

肉団子が悪いわけじゃなかったんです。
(某 倒産大証券会社社長風)





キンキ、キチジ、キンキンなど名前は沢山ありますが
こちらで詳しく紹介されています。
ぼうずコンニャクさんの魚図鑑
こちら富山県ではさほどに人気はありませんが、はっきり言って高級魚です。

でもサクラマスだって中華丼にしてしまえってな位ですから
そんな市場価値の事など構っちゃいられません。

この干物(さすがに生では手が出ません)
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焼いて食べると脂が乗っていてたまらないんですが
これを押し寿司にします。

焼いてほぐし、軽く醤油を混ぜます。
たったこれだけで超美味が手に入ります。

下シャリに紫蘇の粉ふりかけ
上シャリに金ゴマをすったもの

こうなります。
上から海苔を貼り付けて完成。


こうして作る押し寿司には
アジの開き、サバの干物、カレイの干物などのバリエーションがあります。
手軽に出来て、
なんと言ってもその日の漁の良し悪しに影響されないのが助かります。

もちろんシャリにつける変化も重要なのは言うまでもありません。
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(平日昼のミニ丼  200円)



2010.03.13 春の色
ここ数日ようやく春らしくなってきました。
春は黄色から  と言いますが
我家の花壇にもようやく春が届いた  といったところでしょうか。
クロッカスが満開になりました。

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明るい黄色が本当に温かく感じられます。

先日の春の嵐のさなかにレンギョウの花一輪が寒さに震えていたのとは
対照的に見るからに暖かそうですね。
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濡れねずみのようになってすぼまるレンギョウも気の毒でした。
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野に出てみると
「ありました!ツクシです!」

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暖かさに急かされていっせいに芽吹いた様子です。

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ツクシの花言葉は
驚き  努力  向上心
 
今年もツクシに負けずに努力をツクそう と思います。


今はチリソースが人気があります。
でも、すぐにすたれるでしょう。
こういうことは今までにも沢山起こったことですから次にどうなるのか
だいたいの予想がつきます。

大メーカーが次々にまがいものじみた安価な既製品を出し、本物のイメージを損ない
おとしめて「がっかりなメニュー」にしてしまうのです。

カニクリームコロッケを始めとするほとんどの「洋食メニュー」や
肉団子に代表される中国料理がそれにあたります。
パスタではミートソースが相当するでしょうか?

「レストランの味をご家庭で」
「料亭の味」
などの小ばかにしたようなキャッチコピーで釣ります。
そうしてホンモノをつまらない見飽きた、新鮮味の無いモノに見せてハレの料理からひきずり落とすのです。

業務用などの既製品を使う安価なファミレス系食堂も大いにそれに一役買って
(私に言わせれば)自殺行為を盛大に繰り広げ
そして自ら衰退していきます。

そろそろチリソースがそうなりそうです。
ですから
ここに簡単に作り方をご紹介しておきましょう。
チリソース自体はとても簡単に作れるからです。
そうして皆が既製品に飽きて「あんなもの」と手に取らなくなるのを
横目で見て微笑んでいましょう。
「あぁ、自分で作れば本当は美味しいんですよ」と

まず、チリソースを。
次にエビの仕込みを記します。
エビの仕込みの方が手がかかります。
でも、これで作るとご家族の皆に大うけするのは間違いありません。
ぜひ、トライしてみてください。
最後に応用を記しておきます。
残し伝えたいレシピです。
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◎チリソース
(材料)長ネギ、ニンニク、生姜、
(調味料)スープ、サラダ油、塩、砂糖、ケチャップ、豆板醤、水溶き片栗粉
材料の分量比率は画像をご覧ください。
普通のご飯茶碗に盛っています。
これがひと皿分の量です、調味料の分量もこれに準じます。
ただし、調理過程はお店での大量調理時のものを使用していますので混同なさらないでください。

1、材料はみじん切りにする。
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2、鍋にサラダ油大さじ一杯を入れ、加熱する。
3、中温くらいになったら材料を炒める。

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4、ゆっくり加熱して葱の甘味と香りを引き出す。
5、しんなりとしてきたら豆板醤を加えて軽く炒めて(味噌だから炒めすぎない事)
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6、スープ150~200ccを加える(スープについては後記します)
7、塩    小さじ1/2
 砂糖   大さじ1
 ケチャップ大さじ2   を入れてよく混ぜる。

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8、味見をして調節し、程好くなったら水溶き片栗粉を
 少しづつ加えてトロミをつける。
 お店では最後に「ラー油」を垂らして仕上げますが、これは市販の「ゴマラー油」では
 ありませんので、ご注意。
 辛味は豆板醤で調節してください。

これが中国料理のチリソースです。
冷まして冷蔵すれば2日程度は保存ができます。
_______________________

次にエビの仕込みについて。
サイズの大小にかかわらず、殻付きのまま調理する方が簡単で美味しく仕上がります。
その方法からはじめましょう。
イ、解凍したエビの足をハサミでり捨てる。
ロ、背中を切り、背ワタを除去。
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これだけです。
ただし、新しければ無問題ですが、解凍した時点で古くなった匂いがする時があります。
そういう場合はそのまま調理しても不味いので、ボウルに入れて日本酒をまぶして10分程度馴染ませてから調理に入ってください。
(殻付きエビのチリソース煮込み)
前述の1~7まで行う
  (ただし、この方法は煮込みなので調味料は控えめで入れる)
7、と8、の間に
ロ、のエビを生のまま投入する。
ひっくり返しながらしばらく煮込む。
  (エビは長く煮込むと不味くなります)
  (まず、色が赤変して背曲がりしてからせいぜい2分以内で仕上げる事)
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8、を行う。

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エビには殻の内側に美味しい旨味と風味があります。
ですからここから染み出た美味しさが際立つ一品に仕上がるはずです。
欠点は食べる時に手が汚れる事です。
それを気にしないで豪快に食べることが美味しいコツといえます。

頭の付いた「有頭エビ」ならば更に頭の味噌から旨味が出て最高のチリソースになります。
ただし、甘エビなどの種類はこれに向きません。
車えび系のエビが最適ですね。
__________________________

次に殻をむくタイプです。
これは少々手がかかります。

A,殻を尾まで全部むく。
B,竹串などで背ワタを取る。
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C,ボウルに入れ塩を振ってもみ洗い。
 (殻の内側と違いエビ表皮は洗い落とすのです)
D,水でよくすすぎ塩気を取る。
E,もし、エビ臭さがあるようなら日本酒で漬け洗いする。
F,水を切り、タオル等で包んで水気を取る。
G,酒、塩、で下味をつけて、卵白、片栗粉で衣を付ける。
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次は二通りあります
H-1、ゆでる

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または
H-2、油で軽く揚げる(油通し)
(一般的にはこちらを行うが家庭ではH-1、の茹でるほうが簡単。)
(これもサッと通すだけにする。衣がかたまり、エビが変色したらすぐ上げる)

これを、前述の7、と8、の間に入れて馴染ませたら(1~2分)8を行い仕上げる。
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上に記しましたが長く煮込まないことが美味しく仕上げるコツ。
エビは煮込むほどプリッとした食感がなくなり不味くなります。
なま生しくない程度の煮込みで仕上げるのが美味しい秘訣です。
オマールエビや伊勢海老などもそのコツは同様です。

特にオマールエビは殻を背中から二つ割にして姿のまま煮込みますが案外早く火が通ります。
もし、お使いになるなら生を使い、手早く仕上げる事をオススメします。
冷凍をしかも煮込みすぎると
よく言われる「オマールエビなんて高いばかりでちっとも美味しくなかった」という
浅はかで悲惨な結果になります。
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(応用)
応用と言うよりチリソースのレパートリーです。

・白身魚のチリソース
           白身魚を一口大にカット、小さな天婦羅状態に揚げてチリソース煮に
           絡めるだけです。 煮込む必要はありません。
・卵のチリソース
           下味をつけた卵を炒めて→チリソースと混ぜる
                      →卵を皿に盛り、上からチリソースをかける
           など形を自在に変化できます。エビチリをかけてもOKです。
・ホタテのチリソース
           ホタテに片栗粉を薄くまぶし、余分な粉をはたき落として煮込む。
・カキのチリソース
           カキに小麦粉を薄くまぶしていったん油で焼き、チリソースで煮込む。
・ワタリガニのチリソース
           食べやすい形にカットして、片栗粉を薄くまぶし、いったん油で焼きいれ
           煮込む。

・パスタ
           扁平なフェットチーネなどが最適ですが種類は問わず
           チリソースにはよく合います。
           ニンニク、ケチャップなどとイタリアンだと考えても全く無理の無い材料からも
           明らかですね。
           パスタにする時は砂糖を控えめにして、
           アルデンテで茹で上げたものを、とろみを付けない前に投入し、
           食べ頃の柔らかさになるまでソースで煮込み
           パスタに味をしみこませるのが要点です。 


片栗粉は不要です。  
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スープについて

料理を作ろうとしてレシピを見た時に一番気が重くなるのが「スープ」という単語でしょう。
鶏ガラを本格的に煮出す時間なんか取れやしない  のが普通だからです。

簡単に作る方法も色々ありますが、
どちらにせよちゃんとしたものを作るにはお金か時間をかけるしかありません。

最近では粉末のスープの素でも化学調味料無添加のものが多く出回ってきましたから
そういうものも有効です。
賢く使いこなしたいものですね。

では一般的な中華料理店ではどうか? というと
鶏ガラを4時間程度煮出したスープを使用するのが多いようです。
ですが、残念ながらこの状態ではまだほとんど出ていません。
その証拠にそのスープは無色透明に近いはずです。
ですから化学調味料と縁が切れないのです。

鶏ガラスープはもちろんの事、カツオダシや煮干し
それとも昆布出し  どれにでも言える事ですが良く出たダシというのは
程度の差こそあれ黄金色をしているものです。

ですから
今回のチリソースをご紹介するにあたって私が試したのがこちら
「かに玉ご飯のチリソース掛け」
昼ミニ丼「かに玉ご飯のチリソース」

これはスープを使っていません。

葱をたっぷり使い甘味と風味を引き出してから加えたものは
「カツオダシ」です。
無色透明な鶏ガラスープなんかよりよほどボディのしっかりしたソースが手軽に
しかも無添加で作れます。

レシピ本を見ても恐れる必要はありません。
スープをダシに置き換えてみる

たったそれだけで新たな地平を見出す事が出来るかもしれません。
音楽の世界ではざらにあることです。
ピアノ用の曲をバイオリンで奏でると新たな感動が起こるのと同じです。

カツオダシで魚貝のチリソースを仕込み、日本蕎麦を絡めて仕上げる
なんて考えただけで楽しそうじゃありませんか?


数々の名品を食い散らかし次々に「お蔵入り」に追い込む巨大食品メーカーの傲慢さを私は
料理人の一人として嫌悪しています。
そんな「お蔵入り」に追い込まれた名レシピにもういちど陽を当ててやりたいとすら思っています。

「知恵」を共有し、ともに伝え、残し、活用して、振り付けに踊らされない
そろそろそんな消費者の叛乱を起こしてもいい頃ではないでしょうか?

今回はチリソースでした。
中国料理では五つの味。_五味の調和を尊びます。
これはその代表的なレシピだと表されます。

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(平日昼のミニ丼、200円)




 








こちらで
日本を代表する車メーカーが陥っている現状をマスコミとは違うスタンスから解説してくれます。
トヨタ危機回避!?中韓を知りすぎた男

テキサス親父、トヨタ問題に怒る



一連の事の是非はともかく
これを読むと日本人のモノ作りの根幹とはなにも手先の器用さや要領のよさとかではなくて、
むしろ「心の正しさ」のような所から発しているという気がしてなりません。

そりゃぁ
「隙あらば略奪して当たり前」のような民度の低い国々から見れば悔しいでしょうね。
難癖をつけたくなるのも判るような気がします。
でもね、お金でも得られない、教育でもにわかには得られない。
それが清心というものです。
私自身はトヨタ車には乗ってませんが「ガンバレ」と心よりエールを送りたいあっぱれな姿勢でした。

さて、そんなトヨタのお膝元豊田市から珍しいお客様が来店されました。
とは言ってもラーメンを食べることが目的ではありません。
名古屋ナンバーのワゴン車で総勢8名様のご到着です。
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代表の事務局長さんは私と同姓の「瀬戸さん」です。
(写真中央)

こちらでは竹の暴走で苦労していらっしゃいます。
竹林がなぜそうなるのか?
今までにもこのブログでも何度も書きましたがもう一度おさらいしましょうか。

かつて竹林を所有していると言う事は富の象徴でした。
毎年地中からお金がザワザワと湧き出してくるようなものだったからです。
タケノコは高値で売れます。
大きく育った竹は建材や杭に、柵に、
ザルなどの日常品や装飾品などにどれだけでも売れたのです。
それが毎年です。

いつもタケノコ採りで出会う小父さんは
「わしゃ これで子供3人を大学に出してやれた」と自慢話を嬉しそうに語ります。

ところが事情はすっかり様変わりしました。
売れなくなったのです。
タケノコ以外は需要が途絶えました。

結果、放置されました。

タケノコの時期には多少なりとも入りますが普段はほとんど手入れがされなくなりました。
竹林は普段から手入れをして、人間が管理してやらなければいけないのです。
どう広がらせるか、広がらせないか。
良質のタケノコを得るためにはどんな肥料をどう施せばいいのか  等など

手入れをされなくなった竹林というのはモンスターです。
考えても見てください。
一年で20mにも成長する樹木など他にありません。
しかも、植物が全てそうであるように地上部と同程度かそれ以上の地下茎、根が繁茂しているのです。
一本の竹が一年で20mに成長した時、それを支える地下茎はその数倍量の成長をしている
と見るのが自然ですよね。

そうして地下茎同士からみあいもつれあいお互いをけん制しあうようにもって行き
ほどよく勢力を削ぎつつ資源利用してきた人間の手が入らなくなったら・・・

今、全国で竹林の暴走が大問題になっています。
何も狭苦しい竹林だけでお互いを締め付けあう事はない  とばかりに
近隣に勢力を拡大→暴走をしているのです。
耕作放棄された農地、手入れをされなくなった山林は言うに及ばず住宅地にまで被害は広がり続けています。

具体的な被害はどういうものか
成長した竹林は他の樹木よりぬきんでて高く繁茂しますから光合成を独占します。
そして弱った樹木の根を網目をすぼめるようにギリギリと締め付けます。
人間でいえば真っ黒なポリ袋を頭からかぶせてしかも首を絞めるようなものでしょうか?
ひとたまりもありません。
そうして樹齢何十年という樹木が立ち枯れしていきます。

樹木が地中深く根を浸透させるのに比べ竹は横に張るのが特徴です。
根が浅いのです。
これは実際には根ではなく地下茎だからしょうがないのですが、
ですから大雨洪水には大変もろくなります。
山にとって生命ともいえる栄養を含んだ表土が大雨時に「ズルリ」と
竹林の地下茎ごとあっけなく持って行かれるのです。
こうなるともう跡地には草も生えません。
現実にそういう現場を知っていますが15年たっても岩肌のままです。

二次被害の出る可能性が非常に高く、より大きい危険がぽっかり口を開けている状態なのです。
住宅地に進入した根、地下茎の被害は言うまでもありません。
アスファルトを突き破り、コンクリートの基礎を割り、建物をつらぬく まさに怪物です。

所有者にも手のつけられない状況なのです。
それは何故か?

お金にならなくなったからです。
お金を産まないものに限りなくお金と労力を
注ぎたくとも続けられるものではありません。
今や竹林は厄介な災いの象徴となりつつあります。
しかも、それは必ず周囲を巻き込む厄災となります。

旭商工会の皆さんは
それではそんな厄介者をお金に換えてみよう。
というわけです。
なにもお金儲けがしたいからではありません。
竹林をコントロールしたいのです。
げんに皆さんは其々立派な本業をお持ちです。

いくら正しい心から何か良いことをしよう としても
そのエンジンを回し続けるにはお金というガソリンが必要なのです。
何をやるにも経費がかさむからです。
タケノコを掘るにしても専用のクワが要ります。

竹を一本切り倒す と聞けば簡単そうに聞こえるでしょう?
とんでもありません。

まず、ノコギリが必要です。
竹は手ごわいのですぐに刃こぼれして切れなくなります。
しょっちゅう刃を買い換えねばなりません。

そして20mの竹を切り倒したら今度は嫌になるくらいに繁った枝葉を落とします。
それには鉈か鎌が必要です。
そうして枝と小分け切りした竹を適切な場所に運ぶ。
とても一人で出来る作業ではありません。
場合によってはトラックで運搬しなければいけなかったりと
とにかく労力とお金がかかるのです。

そこでこちらの皆さんが瓶詰め加工のノウハウを聞かせて欲しいと来店されたわけです。
孟宗竹、マダケ、ハチク種類はなんでもOKです。
瓶詰め加工販売の話で盛り上がりました。

そこでラーメン店としての願望をお願いしておきました。
是非!
乾燥タケノコを作っていただきたいのです。
乾筍(がんせん)です。

これは全国で竹と闘う全てのボランティアの方々への福音となるはずです。
今、台湾からの入荷が途絶えほとんど中国産に取って代わられたメンマの代わりになるのです。
そう、今がチャンスなのです。

ではここで乾燥タケノコと塩タケノコの加工についてのノウハウを公開しておきましょう。
とは言ってもとても簡単です。
昔ながらの知恵 だけなんですから。

タケノコをゆでて普通に食べるところまで処理します。
このまま煮物にするくらいの大きさに切り、干すだけです。
全国的にタケノコの出る時期は紫外線が強いのですぐに乾きます。
コツは大きすぎない事。
大きいと余計な時間がかかり返したりと手間が掛かり、カビ発生の危険が増すからです。
これが普通の乾燥タケノコです。
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(乾燥状態と、ほぼ戻し終えた状態。90%くらいがベストか?)

その点、メンマ風にするのは簡単です。
普通のラーメンに入っているメンマの大きさに切り、干す  たったこれだけです。
乾燥も戻しもとても速いです。
これを大量に仕込みカビに気をつけて保存、販売。
コレが乾筍です。

次にこれを水で戻します。
一晩水に漬け、ゆっくり沸かします。
ぐらぐら沸かせる必要はありません。
沸く寸前で火を止めゆっくりと冷まします。
乾物はこの冷める時間にじんわりと「戻る」のです。
これをなんどか繰り返し、御馴染みの食感になったら水を切ります。
そしてたっぷりの塩をまぶして「塩タケノコ」の完成です。
これは受注生産でもいけるでしょう。
国産無添加の塩タケノコです。

販売に際して留意しなければいけないのが表示です。
絶対「メンマ」と表示してはなりません。
麺に入れる麻筍(まちく)だからメンマなのです。
麻筍でもない国産タケノコをメンマと書けば詐欺になります。
必ず乾筍あるいは塩タケノコと表示してください。

ただし、メンマは乾燥させてから醗酵させています。
メンマ特有の匂いはこの醗酵臭なのです。
これが全くないと「違う!」と感じます。
でも、メンマの嫌いな人はあの匂いが嫌いなのですね。

国内のメーカーは乾燥品を輸入して水で戻して塩をまぶして販売しています。
実はこれは濡れ手で粟を掴むようなボロ儲けの商売なのですが、
(もっと知りたい人はメールでどうぞ)
そこにラーメンの悪臭の原因ともなるメンマの悪臭発生の原因もあるのです。
塩が弱かったり、あまりに長時間が経過したものは単なる醗酵臭以上の
嫌な匂いに変質してしまうものがあり、それが流通しているからです。

その点
この塩タケノコや乾燥品は無臭なのでこうアピールできるのです。
メンマ特有の嫌な匂いがありません  
メンマが嫌いな方でも召し上がれます  と
(無添加、無着色、国産100%)

普通、竹と闘う方々は竹炭や箸、工芸品などで活用を図ります。
タケノコは短い期間しか「商品」にはならないからです。
でも短期間だから必要以上の竹が生き残りすぎるわけです。

それをこういう商品にするとなると期間中目一杯収穫できます。
生のタケノコだと30cmも伸びたら採らない人でも
乾燥目的なら5~60cmくらいでもOKとなります。
つまり、生き残り数を相当減らせるのです。
勢力を削ぐのにかなり有効だと思いませんか?

タケノコの商品利用の幅を大きく広げれば収穫の絶対量も増え、
それが増殖を抑える事につながると言うわけです。

そして全国でこれをやるのです。
ラーメン店は全国にあるのですから。

中国産より多少風味は違ってもいいから安心な国産を使いたいと思うところは沢山あるはずです。
少なくともメンマの代替という点においては最も近い所にある食材でしょう。
あとは味付け次第でどうにか出来るからです。


一方でピンチがあればどこかで必ずビジネスチャンスが発生します。
まさにピンチはチャンスなのです。
安価な台湾、中国産で満足していた頃には考えられもしなかった「安全な商品」を今、
全国のラーメン店が渇望しているのです。

そして製品作りから二次派生する
こんな物も美味しい商品足り得ます。
これはタケノコの細切りです。
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瓶詰め加工で何年でも美味しく保存できます。
中国料理店で使用される麻筍なんかより数倍美味です。
中国料理の本職の私が言うのですから間違いありません!
販売ルートにはそんな指向を持った志の高い高級店がいいでしょう。
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これはカット端材で作るものですが一般家庭では最も活躍します。
タケノコご飯。煮物。茶碗蒸し。卵とじなどに最適な商品となります。

そう、販路は一般家庭にまで広げられるのです。
中国産の真空パックに入っている液体は水だけじゃないんです。
この瓶詰めは水だけで、無添加で安心を確保できる優れものとなります。

こうして、資源を有効活用して
竹と戦い国土荒廃からふるさとを守ろうではありませんか!
一挙三方得となります。

ずっと
美味しいご飯が日本を救ってくれるはず  と信じて取り組んできました。
まさにその時が来始めたという思いです。

販売方法や商品化に必要な情報は知る限りご協力いたします。
その方面で日々頑張っている方々のご連絡をお待ち申し上げます。

まず、ここに改めて
旭商工会の皆様の正しき心に敬意を表し
今後益々のご活躍を祈念いたします。



富山湾の一匹のゴマメより期待をこめて。


愛知県豊田市旭町商工会HP









山菜そばを作ろうと乾燥や塩漬けの山菜を戻しました。
ワラビ、ウド、ゼンマイ、ショウマ、などです。
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これを戻してあえて既製品のような薄い味付けの水煮山菜のようなものに仕立てます。

これは実験です。

山菜そば、山菜うどん、山菜おこわ  などなど
日本各地のおもに田舎で  といっても大都市以外は全部田舎と言えるわけですが
各地に必ずそういった山菜なんとかが特産と銘打って
存在します。
そしてまた観光客も極自然にそのようなものとして受け入れています。
ワラビ、ゼンマイ、タケノコ、細竹、コゴミ、キノコ類
そういうものが全国で、いったいどれだけの量が年間に消費されているのかは知りませんが
膨大な量になるのは間違いないところでしょう。

食卓の向こう側
こちらをご覧ください。
そんな地域名産と謳うもの全てがそうだとは言いません。
しかし、横浜港野ざらし_カラスも近寄らない何年間も汁が漏れ続けの山積み山菜キノコ類
_塩漬け品が
各地のナンバープレートをつけたトラックで運ばれて行き、
そして地方発の特産品となるものも沢山在ることを教えてくれます。
それらの日本での原産地は横浜港というわけです。

何年経っていても、どんなに色が悪くても何とでも出来るそうです。
そしておきまり
最後の味付けには化学調味料がどっさり!
これで薄い味付けなのに美味しく簡単に便利で彩りよく変化自在に
たちまち  {儲かる}商品の出来上がり
というわけです。

こんな味付けで本当に美味しい山菜そばになるんだろうか?
を実証してみました。
戻した山菜を薄い塩、醤油味で煮含めました。
それをそばに乗せます。

こちらです。
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濃い目の出しにはっきりとした味付けのツユ。
乾麺とはいえ、きっちり茹で上げるととても美味しい銘柄の蕎麦をチョイス。
正真正銘地元100%の山菜を乗せたそば の完成となりました。

これが全く美味しくないのです。!

当然です。
語るまでもありませんがやっぱり書かずにはいられません。

美味しくない要素(着色料、防腐剤、アミノ酸など)が入ってないとは言っても
美味しい要素(ダシなどの旨味)が無いからです。

そこで改めてダシをしっかり煮含めて山菜うどんにしてみました。
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勢いあまって油揚げまで入れましたがやっぱり美味しいですね。

何と言うかしみじみとひなびた味わいがあります。
若い人でも山あいの峠茶屋などで食べると本当に美味しさが判って貰える筈です。
これが山菜の奥深い味わいなんだと。
これはうどん・そばのダシと山菜に煮含められたダシとの合計=和から生まれる美味しさなのです。

山菜は塩抜きと同時に水分を吸収してしぼんでいた繊維が戻ります。
そこへ美味しいダシを染み込ませてやることで美味しくなるのです。
ところが!そんな昔の人でも判っていた簡単な事を怠り
代わりに怪しげな
調味液
(なんという不気味な言葉の韻でしょうか!!!)


というロクでもない液体を染み込ませたシロモノが大手を振ってまかり通っているです。
まさに味の決め手がアミノ酸。
これを「味の素」と名づけた人は天才的な詐欺師ですね。
よく言われるとおりです。

「商いの天才は言葉遊びが上手」

ダシをちゃんと取らないツユに入れた蕎麦にはことのほか相性が増す事でしょう。
アミノ酸+本だし の総和が楽しめる一杯  というわけです。
一見 薄味風だからどなたのお口にも合います。

そんな安直な薬品漬けの山菜水煮。
これは安くてそのまま加えるだけでどんなメニューにもすぐ馴染みますからとても重宝がられています。

大根おろしに混ぜたり、寿司、酢味噌和え、煮物、混ぜご飯、パスタなど
そう言えば稲荷寿司にしたのもよく見かけますね。
手っ取り早く儲けが出ればなんだっていいや  というスタンスなのでしょうね。

輸入先はなんといっても中国がダントツに多く、次いでロシアなどが多いのです。
恒久平和のために-山菜加工業者の廃業

私が郷里へワラビ採りに行った帰り、地元の魚を買おうとスーパーに立ち寄った時に
あくどい色を付けたロシア産ワラビが陳列してあるのを見て慄然としたものです。
周囲の山にはわんさか生えているにもかかわらず、それを求める人がいるから販売されているのです。
安直に手軽さや安価ばかりを求めるとここまで行くのか! とため息が出ました。


さて、ラーメンにはメンマがつきものと思っていませんか?
ウチでは入れてません。
理由は沢山ありますが面倒だから書きません。
あえてひとつだけ書くなら

中国産がほとんどになってきたから です。
割り箸も同じ理由で停止しました。
(それでもリユース箸が嫌な人の為には用意しています)
業務用メンマ


なにも中国産メンマが悪いとか食べてはいけない食品だ などとは言いません
使いたい店は使えばいいし、食べたい人は食べ続ければいいのです。

かつては台湾が主生産地だったメンマ、麻筍(まちく、マースン)も今ではすっかり
減少してその他に原生地が存在するのは中国とタイ、インドの奥地だけと聞いています。

そのうち製造ラインを作って販売まで持ってきているのが台湾以外では中国だけ。

ところが、その中国ですらもっと収益性の高いミカンなどへ耕作転換しているというのです。
中国国内でも麻筍、メンマが販路を拡大しているにも関わらず  です。
つまり日本にはますます入荷しなくなる→ますます価格高騰というわけです。
食品のボーダーレスな奪い合いが加熱するでしょう。
価格差があれば必ず偽装表示が起こるのと「根」は同じです。

山菜が無ければ蕎麦が作れないわけじゃないのと同様、
メンマがなくてもラーメンくらい作れますよ という姿勢に変えていかなければいけない時期にさしかかっていると思うのです。

メンマ=乾筍
この話には続きがありますが今回はこの位にしておきます。

メンマなんかよりもっと差し迫ったそれこそ「沈黙の恐怖」が在ることを
業界の人間は知らなければいけないし、伝えなければいけないと思っています。
いつか時間を取って総括を書いていこうと思います。



私が化学調味料無添加をアピールしたての頃は全く顧みられませんでした。
その頃大繁盛していた巨大チェーン店の社長がTVでこう言うのです。

社長「ラーメン店で成功する秘訣を教えましょうか?」
レポーター
   「え!?何でしょうか?」
社長
 「ひたすら、ただ儲ける事だけを考えていればいいんです」
   「余計な事を考えるから失敗するんですよ!」     



こういう考え方も現実にあるでしょう。
ですが、
昔、私の田舎では駄菓子屋さんや食堂などを「まいもんや」と呼びました。
旨い物を揃えている店「旨いもん屋」と言うわけです。
だから、飲食店の経営者はいかに「旨い物」を提供するかに腐心している 
__に決まっている



幻想を持ちたい客側の気持ちは良く解ります。
立場を少し変え、一歩店を出れば私も同じ客側だからです。

ところが現実にはこの社長のようにひたすら自分だけ利益をむさぼる事を第一義とする経営者が沢山いるのです。
材料はひたすら買い叩き、手間を惜しみ、客の体の事なんか構っちゃいられない
生産地が何処だって構わない、かっこうだけ整えば金は取れるんだから と

そんな経営者が高額な外車を乗り回し、目玉の飛び出るほど高価な宝飾品を身に
つけていると成功者だと皆で持ち上げさらにそのお店は大繁盛します。

不思議でなりません。
『なにで、どうやってそんなに儲けているの?』と思わないのでしょうか?
儲けているって事は安いものを商っているから とは思わないのでしょうか?
そんな「自分が儲ける事を最優先」する方々が大好きな
輸入豚肉、輸入鶏肉がどこからやってきて
どうやって育てられているのか 
どうしてそんなに安く輸出できるのか疑問をもった事はないでしょうか?

キーワードをひとつ置いておきましょう。
「レンダリング」

何を食べるか、何を買うか、安値を追うのも、吟味するのも
全てここは自由の国です。

でも、ちょっとだけ引いて周りを見渡してほしいのです。
宝飾品などは別にして
高価な食品を売るところは儲けていませんよね?  見るからに
安い食品を販売するところは大繁盛しています。
それって「良心的」だからでしょうか?
よく見極め、味を確かめてください。

安い? 
疑問を持って見直してください。
案外それこそ法外な価格がつけられているのかも知れませんよ?

800円の原価のものが950円で販売されていたら高くて
10円の原価のものが400円で販売されていたらどちらが高いのでしょうか?  
真価で判断して欲しいのです。


笑えない話ばかり書きましたので最後に面白い記事を張っておきましょう。
素直で良い子の皆さんはくれぐれも真似しないでくださいね。


割り箸でメンマを作る