2009.11.29
麺作りは楽しい仕事。

料理をパッと作りお皿に盛りつけてすぐに食べる という作業だけで過ごし
ていると
例えば漬物(冬の沢庵漬けなどのような)、食べるまでに比較的時間を要する
料理を何か特別視しがちになる。

私は手がけないがパンやクッキーなどもそう。

手打ちそば
塩辛
ピザ
ハムなどの燻製

何か特別な作業のように見受けられるかも知れない。
しかし、実際にやってみれば良く解る。
手の仕事に変わりはない。

中華麺作りを「きんぴらゴボウ」に例えてみよう。
乱暴な比喩だとは承知の上。

きんぴらゴボウなんてこうやるに決まってるじゃないか!
 と作れば それは全くその通りのものしか作れない。

当たり前じゃつまらない
退屈なものは「作業」であって「仕事」とは言えない
と思えばそこからがやっと  始まり  となる。
だから手の仕事は時間がかかる。

1、習う。
2、何度か繰り返してようやく同レベルのものが出来るようになる。
3、面白がって盛んに繰り返す。
4、飽きてくる
5、作らなくなる
6、思い返して違う事をやってみたくなる

この1~6までの時間がどれだけかかるかが重要。
だからといって1からいきなり6にジャンプする人は料理人には
向いていない。

こうして6からがやっと仕事と呼べるものになる。

歯応え良くしよう  と思えば 切り方に変化をつけてみたり
柔らかいものにしたければ  レンコンの細切りを混ぜてみたり
ムニュッ とした食感が欲しければ それ向きのコンニャクを
そのように仕込みして加えなければならない            

味にボリュームを出したければ豚肉を入れるもよし
脂身のない牛肉を細切りで加えるのもよし

常備菜としたければ油をサラダ油よりも、鶏油に変えた方が良い・・

つまり自分が望むものに向けて変化をつけてやる 
そして思った通りの結果を出す
それで仕事と言える。

そうして仕事を支配できるようになる。

麺作りも同じ 違いはない。

塩辛作りもそうだった。
誰にも習わなくともこうしたい と望めばそこに立つことが許される。
独自の味を確立できる。

蕎麦もそうだった。
10割の蕎麦の味、歯応え、喉越しの感覚、を確認しながら
ほんの少量の小麦粉を混入する。

途端につながりがスムースになりあっけなくできてしまう。
あのつながらない蕎麦に泣いたのは何だったのか!と呆れる。
だが、代償は大きい。
ほんの少量の小麦粉がこんなにも味の差異をもたらす事に驚く。

その違いは蕎麦湯に最も端的に表れる。

ここでも蕎麦の味、歯応え、喉越しの感覚を確認する。

小麦粉の種類を変えてみる。
薄力から中力そして強力
そう、つまり どれが好きか?
どれを作りたいか?  どれを美味しいと思うか? を自分に問う

答えは最初から出ている
つながらなくてバラバラに千切れてしまった10割蕎麦をそれでも
かき集めて二人で一心になってむさぼり食った最初のが一番だった。
少しづつ長くなった蕎麦をいつくしむようにすすったのが美味しかった。
やっぱり10割蕎麦が美味しい。

でも、世の中には同じ感想を持つ人ばかりとは限らない。
しかし、それを書くと長くなるのでやらない。


要は自分がこうあって欲しいというポイントを押さえて
材料をその方向に収斂していく作業と作り上げる作業の全体は
普通の一皿の料理を作る仕事と同じ  という話。

お玉を持つ手にのし棒を持ち替えるだけ。
大事なのは
どういう要素を持った麺を求めるか?
をはっきりと頭の中でイメージする事

それだけで自分の理想とする麺にまた一歩近づくことが出来る。
プレッシャーを楽しみながら麺を作っている。

麺作りは面白い。




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2009.11.28 サルサソース
サルサとはソースの事だそうです。
作り方や種類はとても沢山色々ありますが、
今回はかつてお昼に小鉢でお出しした物を添えて簡単な作り方を記します。

基本の材料はトマトと唐辛子さえ入れば後は何を入れても良い
というぐらい楽なレシピです。

トマト
青唐辛子
胡瓜
セロリ


コショウ
レモン汁

たったこれだけです。
セロリの嫌いな方は入れなくても良いですし、今ならリンゴや柿などの果物を入れても良いでしょう。
とにかく融通のきく、ゆるいレシピですから方向付けは自在です。
唐辛子が無ければタバスコでもOK。
辛味を入れなくても それもまた良しです。

作り方は材料を細かくサイコロ状に刻んで塩、コショウ、レモン汁を混ぜるだけです。
水分が足りなければ酢を足してもOK。
ドレッシング風に仕上げたければオリーブオイルを加えても良しです。

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作ったら容器に移して冷蔵庫で保管。
何にかけてもあっさりとして野菜も沢山摂れる素晴らしいソースです。

揚げ物、肉料理、パスタなんでもよく合います。

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これはトンコエビのから揚げです。
トンコエビとは富山県新湊港で上がる美味しい珍種ですが、
このから揚げは美味しくて止まらなくなります。

ですが、おそらくアミノ酸がとても多く含有されているのでしょう。
「旨すぎる」のです。
私などはここに過敏なのでしょう。
美味しくて食べ続けたい自分と 拒絶したくなる舌が戦いはじめてしまうのです。

この日はお昼のミニ丼の小鉢として添えました。
(現在は小鉢をつけていません250円→200円に改定して小鉢を廃止)
ミニ丼は味の総和でのトータルバランスを考えねばなりませんから、
一品だけが突出しては少々不具合です。
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それで、サルサソースをかけてお出ししました。
美味しいのにぐっと押さえられてでしゃばらない味に変化してくれるのです。
素晴らしいソースです。
トマトの偉大さとレシピに感嘆します。

ソースも使いようですね。
時には主材を引き立ててみたり、
矯めてみたり、華やかに仕立てたり、地味に見せかけたりと。

このソースをいったん仕込んで置くととても重宝します。
普段のメニューにかけるだけでまるで印象の違う豪華な一品に変化するからです。

焼き魚
揚げ物はもちろん
肉を茹でただけのものにかけても美味しくなってくれます。

地味で華やかで簡単なソースです。

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メヒカリ
富山ではミギスまたはニギスと呼びます。
冬、底モノが上がり始めると姿を見始めます。
脂の乗った魚で特に旨いのが肝です。
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ですから、塩焼きも一夜干しも腹を出さないで丸のまま行います。
大変脂が多いので上手に焼かないと燃えたりします。
上手に焼くと全身から染み出た脂が意外と軽く不思議な旨味の魚です。

大きいのは三枚におろしてフライや天婦羅に、
小さいのは開きにして同じく揚げ物にします。

とここまでは普通です。

あまりにこちらでは普通なので画像も準備していません。

これを刺身にしました。
少し前のことなので時期は忘れましたが秋口だったかと思われます。
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脂が多いとしつこいと感じる人もいるでしょうが、
この刺身は全くしつこさを感じさせません。

甘い のです。
脂を甘い と言うといかにもダメ舌のように聞こえますが
新鮮な魚の脂は確かに甘く感じますね。

これは体の喜ぶ栄養素ならではの甘露というものなのでしょう。

一方体の欲しがる甘味というものもあります。
私が多用する引用で、以前に某中学校でお話をさせていただいたところ中学生にも理解してもらった話です。

よく、トンカツや焼肉を食べた後に無性に甘いものを欲する事があります。
コース料理ではその辺をちゃんと押さえてデザートに甘いものを組みます。
これは何故なのか?  という話です。

美味しい肉料理でおなか一杯なのにまだ甘いものを食べれる
と言う事で「別腹」とも言いますよね。

はいそこのドッキリした貴女! ここが要ですよ!

生物としてのヒトの食性は急激に変化しません。
いくら化石燃料を使うようになったからといって食性が植物から変化して石を食べたり とはなりません。
古代からの味覚は遺伝子にずっと刷り込まれ伝え続けられているのです。

私たちが体に良いものを口にした時 「甘い」 と感じるのは体が喜んでいるのです。
逆に「甘い」モノを欲しい時には体が栄養を欠乏しているよ  とシグナルを発しているのです。

そこで砂糖のたっぷり入った甘いものを摂ってはいけません。
甘い=砂糖  という図式が成り立ったのは ヒトの食性で言えばほんのつい最近の事なのです。

では大昔からの遺伝子に刷り込まれている「甘い」とは一体何なのでしょうか?
それは果物です。

そう、肉をたっぷり摂った後に体が要求しているのはCを始めとするビタミンだったのです。
たっぷりの肉の後にアイスクリームを大量に食べる 
という習慣の方がもしいらっしゃるのなら改めた方が賢明です。
ひと切れの柿かみかん一個で代用できます。
体を助けてくれるはずです。

そしてたまにはこうして
新鮮な魚の「甘味」を味わってみてください。
優しい甘味という味覚もあるのです。

砂糖やクリームほどの衝撃はありませんが
体に負担もかけません。

優しい甘味に慣れると体の求めるシグナルを上手に聞けるようになれるかもしれませんよ。
甘いものが食べたい→アイスクリーム!
と  ばかりじゃないんです。

日本人でよかったと感謝します。

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2009.11.25 鮎の焼き干し
鮎の焼き干しを作りました。
今年は時間に余裕が無いので少量だけです。
手短に作り方などをメモしておきましょう。

鮎は一年魚です。
秋に産卵して死んでしまいます。
この産卵時期が一番まずくなると言われる
黒く婚姻色の出たオスを使います。

見た目も良くなく
味も悪く
値段も安い  可愛そうなオスです。
ひとやまいくらで売られています。

卵がたっぷり入ってぷっくりと太った美味しそうなメスと対照的です。

でも、ダシに使うにはこの時期のオスが最適なんです!

そもそも、何故ダシにする魚は
煮たり、焼いたり、干したりするのでしょうか?

もちろん保存性を高める為に乾燥させる為もあります。
しかし、重要なのは脂を抜く  手順です。
脂が多いと酸化もしやすくなりますし、何よりダシが濁りしつこくなります。
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こちらは地元の新湊で作られている鯵の煮干しです。
小さくても朝食の味噌汁用なら一回分一匹で充分な程のいいダシが出ます。

脂は要らないとまでは言いませんが無くても良いダシは出る  
というお見本です。

要は新しいうちに処理する事なのです。
小鯵も光っているのがお解かりいただけるでしょうか?
目が活きて(?)いるでしょう?

最悪なのが新鮮でない大きな脂たっぷりなイワシで作った煮干しです。
出来上がりからして見た目がよろしくありません。
入荷した時点ですでに目が死んでいます。

煮干しは目を観て買うのがコツです。

さて、鮎は黒い婚姻色が出ると「落ち鮎」と呼ばれます。
こうして脂が落ちたものほどダシ用に向いています。
これをさばきます。
腹とエラを取り、素焼きします。
塩は付けません。

素焼きしたらカゴに入れて干します。
素焼きした分だけ乾燥は早くすぐにカラカラに乾きますから取り込み
保存袋にしまい冷凍保存します。

焼く事で鮎の香りが無くなりますのでどんな料理にも合う濃いダシが引けます。
この一連の工程の全てで、脂の乗りの少なさが幸いしているのです。

繰り返します。
魚は焼いて食べるのなら脂が乗っていた方が美味しいです。
しかし、煮干しなどのダシ用として保存するなら脂は必ずしも必須ではなく
むしろ邪魔です。
その点脂の落ちた「落ち鮎」は最適なのです。
現在はあまり活用されていない落ち鮎もこうすれば最後まで美味しく
頂く事が出来ます。

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残念ながら鮎の焼き干しの画像はありません。
これは落ち鮎の燻製ですが、おおむねこのような仕上がりです。






先日竹を切りに公園に行きました。
ここは竹が暴走し放題になっていて植林した桜やケヤキなどが毎年立ち枯れ
をしているところです。
全国でいまこのように竹林の暴走が大問題になっています。

公園や公有地だけでなく農地一般山林でも同じです。
出来るだけ竹を切って利用しなくてはいけないと思っています。

と、ここまでは私の動機というか前振りです。

この日も竹林に入って作業をしていると枯れた木々が沢山目に付きます。
竹は根の張りが強いから木々は根を締め付けられてこうして枯れていくんです。
人間で言えば首を絞められるのと一緒です。
ひとたまりもありません。
コノヤロメ とばかりに竹を切ってきました。

すると目の前の枯れ木からエノキダケが顔をのぞかせているではありませんか。

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皆さんスーパーで売っているのは養殖されたエノキダケです。
天然のものはこれが平均サイズなんです。
立ち枯れの高い所から発生するものは株立ちして数は多くなりますが、
傘は小さく
また、地中に埋まっている枯れ木から発生するものは株が小さな代わりに
傘が大きくなる傾向があるようです。
大きいものだと直径10cm近く育ちます。
もちろん諸条件で事情は大きく違いますが、地面に近づくほど大きく育つようです。

これがもう発生しているんです。



です。
学名というか洋名は「ウインターマッシュルーム」と言います。
ずばり冬のキノコなんです。
これからがシーズン入りなのです。
何も深山渓谷に分け入らなくてもいいんです。

こうして公園や河原、散策の山道の傍で簡単に見つけられます。
ただし、食べるなら犬の散歩道からほんの少しだけ藪の中へ入らなくてはいけませんよ。

毒キノコと食用(食菌といいます)を見分ける作業のことを同定といいます。
きちんと同定ができるように整理してポイントをお伝えしましょう。
これを添えなければこうしてご紹介できませんからね。

まず、枯れ木から出ます。(あらゆる木々から)
まれに地中からの発生も見受けられますがこれは地中に枯れ木倒木が埋まっているからそこから出ているわけです。
次に傘にはヌメリがあります。
晴天続きでは乾燥していますが色はほぼこの画像のままです。

傘の裏はこのように粗めのヒダがあります。
網目やスポンジ状のものは食べないでください。
それらはエノキダケではありません。

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そして決定的なのが茎。
根のほうにかけてビロード状になっています。
シャム猫の足のようでしょ?
これが独特です。

ここまで覚えておけば同定ができます。
藪の中には枯れ木から発生する他の毒キノコもありますから
「疑わしきは食べない」
これを守ってください。

次に発生時期。
今から春にかけて。
雪の降らないところでは今からせっせと探してください。
早い者勝ちで意外な身近な所でキノコ狩りができます。

雪が積もるところではもう諦めてください。
そして雪解けの頃にお出かけください。
ちゃんと残ってます。
おまけにジャマな雑草は押さえつけられているので非常に見つけやすいのです。

私は正月の1/1に河原の藪で大量のコロニーを見つけたことがあります。
必死になって採取していて駐車した車の後ろに他の車が止まっていることに気づかないくらいでした。
相手のドライバーさんもクラクションを鳴らすのをためらうほどの挙動不審作業だったのでしょう。
しっかり場所はばれちゃいました。

コツが解ればあちらこちらと歩いてみましょう。
半日もかければ結構採れるはずです。

そして寒い外から帰ってきたらさっそく下ごしらえ!
土や木屑を除去し、洗ってください。
株立ちしたものはばらして洗いましょう。

それだけでOK
味噌汁、パスタ、炒め物。
鍋物、ホイル焼き。
なんでもOK

味はキノコ番付のなかでも上位にはいる上物です。
保障します。
なによりクキクキとした歯応えがいいんです!  ホント

そしてもうひとつ!
深山渓谷で出るものと貴方の近くの公園の藪で採るのと
味の違いは全くありません!

どうでしょうか?
散歩に行く時の目線をちょっとだけ変えてみませんか?
藪の中には誰にも気にかけられないで朽ち果てていくキノコがひっそりと
発生しているかもしれませんよ!

キノコの正体は菌です。
エノキダケのような木を枯らす力の強い菌をとくに腐朽菌といいます。
森の掃除屋さん  と別名がついているのはそのためです。
私は枯れ木の恩返しと呼びます。
完全に朽ち果てるまで数年間
そのポイントでほぼ毎年の収獲があなたのものです。


そして分解された有機物は土に返り、新たな命としてまた蘇ります。

命に乾杯。

つまみはキノコで。









仕事を離れ一歩外へ出れば飲食店経営とはいえ単なる一人の食いしん坊。
何でも食べに行きます。

と言いたい所ですが、どっこいここでも化学調味料が後門の虎のごとくジャマをします。
化学調味料の入ったモノは食べれない、食べたくない、見たくない。

なので安心できるほんの数件のお店をグルグルと回るのです。
ですが、安心だったうどん屋さんに行ってブログ用の写真撮影の許可をもらい
撮ってから
さあ食べましょう  となってから
『ん? いつの間にか本だしが添加されてる!』  という事もあります。
残念ながらそんなお店はご紹介できません。
例えほんのわずかな添加であっても  です。

一見まともなお仕事をしているように見受けられても
既製品の漬物や普通のカマボコなどをつけているところもいけません。
自覚無くやってるから保障できないのです。

こういう状態になった友人も皆食事には大変苦労しています。

そんな時にはここ一心さんが助かります!
ここは自家製麺で頑張っている私のお手本のお店です。

先日来たらつけ麺を始めていて、しかもかなり美味しかったのでこれは!
と思い今回は大きなカメラと三脚を持って来店しました。

何度も書きますが、私の姿勢は  
コソコソと隠し撮りしたピンボケ写真をネットに公開するのは料理人に対して
失礼なので、しっかり許可を得てできるだけきれいな画像を出す。
というものです。

この日も店主の中村剛志さんに許可を求めた所
快諾をもらえました。
努力家で真面目な好青年なんです。

メニューです。
一心さんのメニュー メニュー 期間限定メニュー


とセッテイングやらイタズラなどをしている間に登場しました!
先日はカレーつけ麺でしたが今回はこれです。
ひじきご飯のランチとつけ麺


柔らかめに茹で上げた麺を冷水で洗ってきりりと締めてあります。
麺の歯応えとツユの相性を楽しんでいるとあっという間に食べきってしまいますが量は通常の1.5倍の麺なんだそうです。
トンコツと魚貝がよく麺にからみます なまめかしい麺 ちょうど食べ頃の量なんです


割りスープも初めから頼むのがおすすめ。
好みの味に整えられます。
これって結構すごいことなんですよね。
つけ麺をやってるところでは普通に見られますが、
じゃ、蕎麦屋さんではどうでしょう?
熱いからレンゲで扱いましょう 蕎麦屋さんで誰もが夢見る自分好みの塩加減が簡単にできます


ありえない事です!

好みの塩加減で食べられるのが嬉しい つけ麺。
なるほど流行るのも無理ないですね。

この日はお昼のランチご飯がひじきご飯(100円)でしたので
両方でおなか一杯でした。

ご馳走様でした!

一心さん
安全で美味しい物を提供したい  という一心で努めているそうです
















2009.11.19 高菜
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高菜が入荷しました。
西日本では広く栽培され深く愛されている高菜ですが、ここ富山では
まだ栽培する人も少なく また販売しても売れ行きは芳しくありません。

要するにまだまだ馴染みが薄いわけです。

でも、青梗菜やゴーヤなどのようにあっという間に浸透していくだろうと
楽観はしていますが・。
現に野沢菜がそろりと浸透し始めているのも嬉しい現状です。(^^)

そこを見通した農協さんから栽培を依頼された農家さんがやっと収獲を迎え
直売所に持ち込む→思ったほど売れない→皆困惑

というわけで結局ほぼウチが買い取ることになりました。
九州人なら泣いて喜ぶ自家製無添加の高菜漬け 

とは言っても九州のものより大分小ぶりです。
あちらのものはスマートな白菜ほどの株で長さは1Mくらい
根回りは強情な茎のように逞しいのを力ずくでギュウッと押さえ込んで漬けるのですが
これは楽チンです。
キュッキュッと軽く押さえるだけで茎が折れてくれます。

というのも
高菜はからし菜の仲間だからなのです。
出自が辛子菜 ということであれば大事なのが「イジメ」です。
熱で、塩で、または暴力で イジメてやらなければいけないのです。

言葉は乱暴ですが要するに刺激を与える と言う事です。
からし菜は刺激する事で辛味を出します。
適度な刺激を与えないと辛くならないで苦く仕上がります。
これはワサビ菜でも同様ですね。

高菜には辛味はありませんが風味、香気があります。
唐辛子で例えれば辛味の無い青唐辛子のような食欲を刺激する風味だけを持っている不思議で後を引くタイプです。

というわけでこれを漬け込むときに塩と暴力(?)の他に赤唐辛子も加えて漬け込みます。

ちょうどカブを漬け込む時に昆布が欲しくなるのと似ています。
カブの場合は共通項がグルタミン酸でした。
カブは野菜の中ではグルタミン酸がなまじ多いものだからかえって昆布を欲する
というアレです。

高菜も赤唐辛子が似合います。
古漬けを刻んで炒める時には必須アイテムとなります。
でも、繰り返しますが高菜自体には辛味はありません。

こうして腕力でねじふせて漬け込み重い石を乗せて置くとあっけなく漬かります。
そうそう大事なのは塩加減。
これは塩をきつめに漬けなければいけません。
長く漬け込み古漬けにするつもりで行います。

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二日もするとこのように漬け汁が上がりますがこの色!
真っ黒でしょう!
ね? 只者じゃない って判って貰えますよね?

こうして漬かりバナの浅漬けを引っ張り出して塩抜きをして食べるのも
お楽しみです。
新高菜漬け と言います。
刻んでそのままか  刻んでかつお節をたっぷりかけて食べます。
あるいは刻んだものをご飯に混ぜておにぎり。
さらにそれを高菜の葉でくるめば高菜おにぎり。
お茶漬け、パスタなどきりがありません。

ですから
刻んでかつお節を混ぜちょっぴり醤油をたらしたものをおにぎりのタネにして
高菜の葉でくるむ  というものにも発展できます。
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炊きたての熱々のご飯をちょいと丸めて新高菜で包んだ「目張り寿司」
私はそれを三重県の人にタンカー船員時に始めて食べさせてもらい感動しました。
別に目張りとは言ってもメバルの入った寿司ではありませんよ
目を見張るほどの大口を開けて頬張る大きなおにぎりと言う意味です。
いかにも山仕事の携行食というか漁師さんの弁当という風情で田舎者の私にはぴったりです。

私の家内は鹿児島県人ですがそんなおしゃれなネーミングは無い と言います。
単に 高菜のおにぎり なんだそうでして
薩摩っぽは質実剛健 単刀直入 直接的示現流ですね。 ズバリときます。
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さて、高菜は古くなってからその真価を発します。
古漬けが一般的なのもその為です。
まず、黒かった漬け汁が茶色くどろどろしくなります。
芳しかった風味がひねて古漬けの香気が漂います。

上げると青かったものが茶色く変色しています。

これが美味しいんです!
ひねた風味ときつい塩味をさっと洗い流し同じように刻んで食べます。
同じ野菜とは思えないほどの変化を遂げてさらに美味しくなっているのです。
刻んで油で炒めてチャーハンの具にしたり。
ラーメンに乗せたりと大活躍です。

そうそうラーメン屋でした。 ウチってば。

この葉を刻まないで、ラーメンの上に広げて乗せて刻みネギをぱらりと散らした
シンプルな「高菜ラーメン」がまたたまらんのです。
それには薄口のラーメンが合うんですけどね。

それにはgdgdgdgd

そうですねミニ丼で高菜のチャーハンくらいなら確実にお約束できますね。
でもそれだけでは退屈ですね。
うーん
そうだ!
こうしましょう!
高菜のチャーハンのミニ丼ならチリソースのあんかけに仕立てる  というものです!
これなら変化をつけれるでしょう。

今から楽しみです!   って漬けたばかりなんですが。
お願いですからお店で催促だけはしないでくださいね。













改装工事に来てくれている大工さん達にお昼をつくっています。
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これは肉料理の付け合せですが中国料理ですと言ったら変ですか?
ここからヌーベルシノアというものを紐解いていきましょう。

なに、時間はたっぷりあります。
こういう時でないと出来ない面倒な話題ですから。
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まず、オリーブオイルにニンニクを入れて加熱します。
充分香りが移ったら小房に分けたブロッコリーを入れて炒めます。
水を適宜加えてフタをします。
醤油をたらして、削り節を加え、さっと炒めたら完成。
かすかに歯応えの残るくらいの硬さで仕上げます。
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栄養学の丸元淑生先生は長寿に貢献するか否かで正しい民族食かどうかについても述べられています。
中国料理を例に挙げておられます。
中国料理が何故世界中に冠たる地位を獲得できたのか?

それは炒め物料理があったからだと看破します。
かつて欧米にはそんなスタイルは無かったのだそうです。
クイックステアフライと呼ばれます。

中国料理にはもっと手の込んだものも沢山あります。
特に宴席料理には煮込んでから蒸したり、蒸してから揚げたりと派手なものも
沢山ありますがそれらは栄養学的には不適なのです。

洋の東西を問わず
煮込みに煮込んだ料理というのは栄養学的には良くないと言います。(引用終り)

さて、では炒め物とは何でしょう?
ご家庭で作る炒め物からお店で食べる野菜炒め、果ては一流のお店で食べる
青梗菜だけの炒め物が一皿5,000円もするようなものまで限りない段階がありますよね?

実はプロの料理人にとっても炒め物の理解度によってレベルが分かれるのです。
「ただの油炒めじゃないか 簡単だよ」
という人は油っこい油まみれのものを皿に盛ります。

「油を控えなきゃだめさ」という人は油を控えて作り皿に盛ります。
そして、「食後にお皿に油がベタベタ残るようじゃダメなんだよ」と

私は少量のオリーブオイルか鶏脂で炒めスープを少量加えて炒めます。
脂と水は仲が悪いので脂はお皿に残ります。

油は炒め物に欠かせませんが では、どうして欠かせないのか?
答えは「焦げ付かせない為」です。
そして油の皮膜で材料を包み旨味(栄養)を逃げ出させないようにして
味を付けて仕上げます。
この時の油の皮膜は薄いほうがさらりとした食感になります。

では味付けは?
塩なり、醤油なり染み込ませるようなものなら問題ありませんね。
先のブロッコリーなどがそうです。
ではピーマンのようなツルツルした素材ならばどうするか?

中国料理では水溶き片栗粉をほんの少量使うことで味を接着してしまいます。

みりん、酒、醤油などで合わせ調味料を混ぜておき、
材料を手早く炒め、お玉であわせタレを右手で取りつつ、
左手で水溶き片栗粉を少量つまみタレを混ぜるやいなや素早く材料に絡め
すかさず仕上げのごま油を垂らして仕上げです。

全てが瞬間芸で行われなければ美味しくなりません。
これは確かに火力の弱いガスレンジでは出来ない話です。

でも、火力が弱くても加える水を加減したり、フタを活用すれば充分使える技でしょう?

控えめに使用した油は皿に残り体内には入りませんからもたれません。


丸元先生はフランス料理が何故伝統食足りえているかについても記述されています。
私たちが知っているバターや乳脂肪過多な料理はフランス料理の一部に過ぎなくて
ちゃんと栄養学的にもバランスのとれたものを日常的に食べているのだそうです。
その代表的なのが食前に食べる赤肉メロンだったりレバーステーキだったりするのです。

しかし、ある時に一大ショックが襲います。
日本が世界一の長寿国になったからです。

盛んに研究されました。
日本食は体に良さそうだ
では日本人は何をどう食べているのか?

そうして脂を控えたあっさりとした調理法が生み出されます。
ヌーベル(新しい流れ) です。
レシピとは料理人の理解度や目指すベクトルによって自在に形を変えうる譜面です。

F(フォルテ)をP(ピアノ)に置き換えるだけで新しい世界が広がりそしてそれは
中国料理の世界にも伝播します。
シノアとは昔フランスに渡った中国人がかぶっていたとんがり帽子から付いた
中国料理自体を指す名詞です。
(おそらく漢民族ではなかったはずです)

幸い私は中国料理のなかでも比較的日本人向けといわれる上海料理系を
学んできましたからすんなりと変化を受け入れられました。

豊富な魚貝を淡白なあっさりとした味で豪華に仕上げる。
ベクトルは既にあったのです。

後はその先にまで歩を進めるだけでした。
宴席でも好評でした。
でも、日常の全てとまでは行きません。
長い時間を要する仕事でした。


さて、先ほどのブロッコリーに戻りましょう。
洋風にあっさりと仕上げるのなら
オリーブオイルとニンニク そして少量のベーコンを使うことで簡単に一品料理になります。

そして中国料理にしたいなら
仕上げにごま油を少量香り付けに垂らします。

ここまでが基本のレシピです・
もっとゴージャスにしたいならアサリを加えましょう。
油にニンニクを加えて香りを出したら(好みでベーコンも)
アサリ貝とブロッコリーを入れて・・・後は同じですね。

中国料理にしたいなら仕上げにごま油を・・・これも同じです。

基本にプラスしてどんな素材を加えるかで簡単にバージョンアップして
おもてなし料理にまで持ち上げれます。
イカ、車えび、オマールエビ、カニ爪などなど
私はタラの白子まで使います。

では、先ほど少し触れた
材料をグレードアップさせずに格を上げる手法とは?

塩味ならば塩味だけではなく関連の塩系のものを絡み合わせるのです。
「腐乳」「雪菜」「高菜」などを微妙に絡めます。

おっと長くなりました。
これはまた、機会を改めましょう。





















先週の話です。

兼六園の紅葉の種を拾ってきました(^0^)


今年はあまりに忙しくて、家内を紅葉狩りにも連れて行けなかったので
罪滅ぼしと所用で出かけた金沢でオマケで兼六園に連れて行きました。

家内はここが大好きなので大喜びしてくれました。
兼六園 フライフィッシングをしたくなるポイントだなー と 冬桜の蜜を集める蜂

真っ赤なもみじに混じって今が満開の冬桜。
そこに蜜を求めて蜂がさかんにやって来ます。
一年最後のお仕事なんですね。

ここは何処を撮影しても絵になります。
造形美というか造園技術の賜物という事を感じます。
それには維持管理する方々のたゆまざる苦労の蓄積があってのものなのでしょう。

ちょうど築山の修復工事が行われている傍を通った時にそれを強く感じました。
いったん外した石の裏に数字が書かれているのです。
何気なく見ている石ひとつにもこれだけ細心の注意が払われていたんですね。
仕事人の意気とプライドを感じます。
造園業者さん  さざえ山の石


繊細な仕事をひっそりと済まし、完成してしまえばその苦労の片鱗すらうかがわせない。
現場に立つ仕事人は皆かくありたいものです。

ここは野鳥にとっても楽園です。
迫害を受けないことを良く判っていて近づいてもすぐには逃げません。

別にアンタなんか気にしちゃいないんだからねっ ジャマしないでよっ と忙しいヤマガラ

ヤマガラです!
中学生の頃に飼っていたのですぐに判りました。
麻の実を与えると器用に両足で挟みくちばしでコツコツとつついて割り
中の実をおいしそうに食べるのでした。
目の前のヤマガラも盛んにどんぐりをつついています。
こんな近くでお目にかかれるなんて!

って まさか殻を割って 丸呑みはしないんだろ? と聞いてみたい。 
(詰まるだろ? そんなちっちゃな喉じゃ?)

イカン! 小鳥の食事まで気にしていたら職業病も重症です。

シャッタースピードを変えて水の流れなんかを撮ってみたり 噴水を撮って見たりなんかしてます モデルさんとメークさんを撮っていたら注意されちゃいました

兼六園はいつ来ても見所満載で飽きません。
人が沢山いても気になりません。
今度は真冬に来ようと思います。

借景で白山が入れば最高な築山 ダイヤモンドツリーなんちゃって ここへ来たらお約束のショット 気分はプロカメラマン 皆がはまるワナだってば










  







現在の場所に移転してきてからほぼ20年たちました。
バブル経済の末期にこの土地を求めた時には高価だった地価もずいぶん下落しているようです。
地価下落は財産価値の下落と考えるならば深刻なのでしょうが、
実際には土地を売る必要がある人だけの話であって持ち続ける人にとっては別段困ることは何もありません。

ここはおまけに新しい道路が出来た時に片側が封鎖されるという前代未聞
(市当局者談)のケースとなりさらに価格下落を招いております。

普通そこまでやると固定資産税もかなり下がるはずなのに逆に上げる という離れ技をやってのけるあたりなかなか只者ではない当局なのであります。

闘う自営は自衛しなければなりません。
中国料理店からラーメン専門店へと形態を変えてしぶとく粘ってまいりました。

いつでも外野からは絶望的な観測ばかりが聞こえてきました。
しかし、頑張り続けると
「あれは単に場所が良かっただけな僥倖だ」とも言われます。

はなからそんな無責任な声は無視してひたすら己の信ずる道だけを見つめて来ました。
こうして店内を見回すとヌーベルシノアに活路を見出そうとしていた頃を思い出します。
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毎年正月空けに新年会を催していただいたあの会社、あの方々と思い出は尽きません。

でもいったん決めたからにはそんな感傷にも用はありません。
「河を渡った」のです。
忌野清四郎が歌ったようにまだまだ河を渡り続けねばなりません。

真の活路は自分で拓かないといけないと信じるからです。
それにはしっかりと自分の進路をコンパスで定めなくてはなりません。
航路チャートはこの頭の中。

今日からスタートします。
12月初旬のオープンまで忙しくなりそうです。

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2009.11.13 カニだんご飯
富山県新湊港はカニ漁で有名です。
普通セリは早朝行われますがここでは朝と昼の二回行われます。
その昼にカニが水揚げされます。
新鮮そのもの 鮮度が味を支配するカニの場合これは決定的な違いです。
これは港と漁場が近いからこそ なのです。

これを昼過ぎに仕入れてきて、まだ動いている新鮮なうちに
すぐ茹でます。
一刻も早く茹でます。

身抜きをしたら能登健康鶏のミンチと混ぜます。
かつては能登地鶏として流通していたこの鶏肉はブロイラーなどと比べると
肉汁が濃く適度な歯応えがありとても美味しい鶏肉です。
「地鶏」の定義づけが厳しくなったので表記を変えましたが美味しさは変わりません。

これをひき肉にして良く混ぜ、みりん、醤油、生姜絞り汁、ネギを加えて仕上げに
メレンゲと片栗粉を良く混ぜます。
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これを揚げる、蒸す、焼く、茹でる で全て美味しく使えます。
例えば団子状にして揚げればカニ団子。
シュウマイの皮で包んで蒸せばカニシュウマイ 
餃子にして焼けばカニ餃子
ワンタンにして茹でればカニワンタン

という具合です。
今回は茹でます。
昆布と椎茸の濃いダシを用意し、酒と塩でやや薄めの味付けをします。
中火でゆったり沸かしながら団子を小さめにすくい取って入れていきます。
沸いたら取り出して、次々に入れて行き最後に全部まとめてしっかりと火を通します。
冷まして保存。
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これは冷凍で保存しておけばいつでも手軽に使えます。
鍋物にしても最高ですし、パスタなどにも応用できます。
ヤキソバにしてみました。
カニだんごのヤキソバです。
麺を焼き、いったん除けておき
団子をスープで煮て味を染み込ませたらその他の具材とともに炒めます。
塩味で仕上げました。
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これはパスタでもうどんでも同じ要領で作れます。

昨日は
「カニだんご飯」に仕立てました。
牛蒡、揚げ、人参、椎茸を用意します。
先ほどのだんごを茹でたダシの味を整えて炊き上げます。
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こちらはカニワンタンのうどん。
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今日はカニだんごのパエリャに仕上げます。

いかがでしょうか?
ちょっと手間はかかりますが保存がきいて濃厚な味が楽しめるカニ団子です。
これからは鍋物のタネとしてもいくらでも出番がありそうですね。
先日は湯豆腐に入れてみましたが湯も濁らず、しかし付け醤油には濃厚な
味が染み出して最高の湯豆腐になりました。

鶏肉が安価なお陰でコストを抑えつつカニでお値打ち感を出し
なおかつ聞いて旨そう、食べて納得の美味しさ、おまけに仕上げが簡単 と
全ての人の願望をかなえています。

ご家庭で、居酒屋さんでレストランで中国料理でイタリアンでご活用ください。

レシピを入用な方にはメールにてお送りいたします。
お問い合わせください。
おすすめは中国料理ならクリーム煮。
洋食ならグラタン系です。

ここでひとつだけお願いがあります。
こうしてアイデアなり方法論なりをネットで公開はしていますから
勝手に使われるのは構いません。
料理本に転用しても、飲食店のメニューに載せるのもご自由にどうぞ。
ただし富山県の方ならそのままでも結構ですが、
富山県以外の皆様にはそこで
「富山スタイル」とか「富山風」と冠をつけていただきたいのです。

これは決して無理なお願いでは無い筈です。
カニの産地ならではの提案としてのメニューですから決して貴方の
独自性、オリジナリティーを毀損するものではないはずです。
カニに携わる皆の熱意とアイデア立案と公開に対する
せめてこれぐらいの敬意を払うことを求めても傲慢にはあたらないと思います。
よろしくお願いします。

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というわけで平日昼のミニ丼 200円です。
大好評にて完売。
カニと富山湾に感謝














この週末の11/14(土)でいったん閉めさせていただき
11/15(日)から内装改築工事に入らせていただきます。

現在の座敷席を改め製麺室とし、自家製麺の店として12月初旬のリニューアルオープンを目指します。

つきましては、メニューの絞込みや営業時間の見直しなど何かと御不自由をおかけする事もあると思われますが、より美味しいを実現する為となにとぞご了承の程よろしくお願い申し上げます。

改装の模様や自家製麺の経緯など随時こちらでご報告してまいりたいと思います。

今週の土曜日まで通常営業して、
2週間ほどの休業になりますが遠方からお越しの皆様には本当にご迷惑をおかけします。
誠に申し訳ございません。


2009.11.06 揚げたて天丼
初冬になり小魚が安く大量に上がるようになってきました。
この時期魚はだんだん脂が乗ってきて美味しくなってきます。
型は小さくとも調理しだいでとても美味しく化けてくれるのです。

カマス、アジ、イワシ、ミギスこういった美味しくて安い魚の出番です。

開いて軽く酒塩をして寝かします。
モノによっては生姜の絞り汁をかけておく事もあります。

注文が入ったら小麦粉を軽くはたき衣をつけて揚げます。
ここでポイントがひとつ。
皮を下にして衣の入ったボウルのヘリにこするように移すのです。

プロの天婦羅屋さんに聞かれると笑われそうなのでこっそり ここだけの話ですが、
衣というのは
一品料理としての天婦羅ならば限りなく薄く軽く カリッ サクッ とあって欲しいですよね?
そうすればいくらでも次々に食べられそうですし食後ももたれません。

でも、蕎麦だったらどうでしょう?
衣の少ない、あるいはのっぺりした天婦羅は「棒揚げ」と呼ばれます。
「花」をつけなければ蕎麦屋では天婦羅とは認めてもらえません。
何故なら
数少なくともボリュームがあり「食べた感」を満喫させるには衣がたっぷり必要なのです。

花を咲かせるには衣を付けたタネを油に投入したら箸で端に寄せ、
指または箸で衣を落としてやります。
鍋肌とタネの間、及びタネの上に細かな花が咲いたようにくつけてやるのです。
油表面にパッと散らばる衣を素早くかき集めて厚衣にする という荒業もあります。

立ち食いなどで御馴染みの衣ばかりの海老天などはこの限りではなく
型枠で揚げるのでしょう。

どちらにしてもタネについていれば花と呼んでもらえる衣もタネについていない
「離れ」だととたんに
「天カス」と呼ばれたぬきぐらいにしかお呼びは掛かりません。
そう考えるとなんだか可愛そうになります。

蕎麦の世界では天婦羅は難しい とされます。
「油食い」にも「衣食い」にも納得させねばならないから だそうです。
油と衣
奥深い玄人の世界がぽっかりと大口を開けていそうですね。

揚げ方も料理店よりは やや硬めに揚げすぎかな? というぐらいで
丁度いいとも言われます。
ジュッとツユに浸すと揚げ出しのような感じになるわけですね。
なんだかこんな話を書いているだけで食べたくなってきます。


天丼の話に戻しましょう。
皮目を下にして菜箸やボウルの縁で衣を削ぐようにして油に投入したら
ほんの少しだけ花をつけます。
合わせるのがラーメンですからそんなにボリュームはいらないからです。
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身側にはそこそこの衣がつき、皮目には薄めの衣がつきます。
そうなるとどうなるか?

皮が香ばしく揚がるのです。
特に声を大にして叫びたいほど美味しいのが  「ヤガラ」

「タラ」「カマス」などと続きます。
このヤガラなど皮目に衣を厚くして揚げているのを見たら絶対説教してやらなくてはいけません。
そんな不心得者な料理人を野放しにしていては被害者ばかりが増殖してしまいます。
これはプロアマ問わず皆の迷惑ですから誰でも言ってやりましょう。
資源の浪費、魚の神様に叱られる  ってなくらいです。

そして頃合をみて温めたツユにジュッとくぐらせて丼に仕立てるのです。

ここでこのツユについて触れましょう。
よく、関東の蕎麦うどんは黒くて塩っ辛いなどと言われます。

これは誤解です。
丼に入った麺を食べる時の塩分濃度というのはどれもほぼ同じなんです。
ラーメンもうどんも蕎麦もビーフンもあるいはスパゲッテイであっても。

黒いのは「カエシ」で割る製法だからなのです。
一方色の薄いのはダシに直接味を投入するタイプの製法です。
どちらが良いとは言えません、好みの問題でしょう。

ところが天丼に関しては断然濃い色のカエシ仕立てに軍配が上がります。
油に負けない強いダシを用意して
みりんと醤油だけのカエシで割ります。
この時に砂糖は入れません。

甘くどくするとちょっと味見するにはどっしりとした味に思えますが一杯食べきる
頃にはもうしつこくなるからです。

ちょうど良い加減を塩梅といいますが丼の場合となるとこうです。

天婦羅にツユの染み込んだところを食べるとちょっと濃いかな? という具合。
白いご飯部分を一口。
ご飯にツユが染み込んだところは程好い湿り気があって掻きこむのに良い具合。
しかし、塩辛くてはいけません。
こうしてあちらこちらと食べ進み最後に漬物を食べてちょうど満たされる塩加減。
こうなります。

しかし、それより何より美味しいお米で美味しく炊き上げた熱々のご飯でなければ
そもそもこうはなりません。
こうして書きながらつくずく昔からの日本人のお米に対するというか
美味しいご飯に対する創意工夫に頭が下がります。

美味しいお米に、ご飯に乾杯 いえ、おかわり!

お昼のミニ丼 日替わり平日のみ 200円
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うどん屋さんなんかではカレー類もレパートリーに加えているところもあります。
でも、もしそれがインド料理店で出す正統派のカレーだったらどうでしょう?

ぞっとしませんね。

スパイス香の強烈なものをうどんに掛けたらと想像するだに恐ろしい光景です。

うどん屋さんはダシでカレー粉を溶いて作るからカレーうどんと親子丼を一緒に食べてもケンカしないのです。
これを仮に「土台を等しくさせる」とでも呼びましょう。
中国料理なら同じスープで調理してこれを行います。

さて、前置きはここまでです。
今日は「パエリャ」を作りました。
具材は先日のチャレンジショップで余ったものを流用します。

自家製スペアリブのスモーク、イカリング、貝柱、ムール貝、などなど を
オリーブオイルでニンニク、タマネギを炒めて一緒にスープで煮込んでから米と炊き込むのです。

そこでこのスープが問題なのです。
もともと当店のスープは濃厚なので濃縮には不向きです。
それでも もし、薄めてでもスープだけで仕上げてしまうとそれは正統派なものになりすぎるのです。

土台を等しくする仕事が必要です。
とはいえ邪道にする  という意味ではありません。
美味にいたる道は一本ではないのです。

レシピは交響曲の譜面に例えられます。
一見きちんとした決まりごとのように見えても奏者や指揮者の考え、理解、創意によって
いかようにも姿を変えうるものなのです。

全ての道は美味に通ず とでも言いましょうか。
アプローチは違っても美味に到達できればそれもまたアリなのです。
いくら正統的に作っても美味に届かないことなどいくらでもあるはずです。


当店のラーメンはそれでなくても適応性に欠くところがあり、
それは濃厚な無添加を志向している強いスープだから なのですが。

結果適応範囲の恐ろしく狭いものに特化されているため当初は何を合わせても相性が悪かったのです。
以前は小鉢があったのでそれで総和のバランスを取るのに有効でした。
現在は小鉢がありませんから丼でバランスを完成しなければいけません。

そこでダシを昆布ダシのメインで取ることにしました。
たっぷりの天然昆布とアゴを一晩水に漬けて置き朝から弱火でじっくり沸かします。
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こうしてダシを取ったらパエリャに仕上げてミニ丼の完成となります。

無添加なのに意味不明なくらい美味しく、かつ具材から染み出る美味と風味がまぎれもない
正統派な味わいです。
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これが昆布の持つ力です。
決してでしゃばらない。
昆布の香りがプンプンと匂う などといった安物ではない本物だけが持つ
香りはしないが 濃厚な旨味
だけ がどっしりと味の土台を固めてくれているのです。

本来日本人はこの旨味を最もよく知る民族でした。
今はすっかり忘れ去られようとしています。
化学調味料に取って替わられようとしているのです。

TVのリポーターが「この美味しさの秘密を教えてください」と言うと
「これなんです」と昆布茶を捧げてみせるそんなふざけたお店までありました。
裏を読んでみろ と言いたくなりました。

パリの三ツ星シェフたちがこの「和の旨味」に目を付けて今、盛んに昆布を使い始めているそうです。

日本の仏レストランやイタリア料理店にも見習ってもらいたいものです。
「どこのお客様に出しているのですか?」
「お客様は日本人ではないのですか?」 と問うてみたいものです。

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今日は仕入れ先の「水口商店」さんの二代目が配達してくれました。
トラックに「友愛」と大書してありますが北方領土の話であって
別に民主党とは関係ないそうです。

もっともっと本物の美味を広げられるように頑張ってもらいたいものです。
二代目 頼みますよ!!!

私も負けないように頑張ります。







バザーが終了しました。
沢山のお越しとお買い上げ誠にありがとうございます。
不況の中にもかかわらず皆様の暖かいご協力をいただけたことに感謝いたします。

今回の売り上げのほんの一部だけを包装資材購入に充てて
残りのほぼ全額をシエラレオネの子供達の給食支援に送らせて頂きます。

よくある収益の一部とかではありません。
ほぼ全額の「売り上げ」です。

西アフリカというところはそれでなくても貧しい国が多いのですが
シエラレオネは最悪な状況です。
長く続いた内戦の影響で四肢切断や子供兵士、幼女レイプ、エイズ蔓延など問題山積です。
いずれも解決にはとても長い時間がかかるものばかり。

まず、国作りの基礎は教育! とシスター根岸さんが頑張っておられます。
そのお手伝いでそこの給食支援が始まりました。
手を貸す運動です。
富山では魚津の西本さんがこれに長くかかわってこられています。

最近では日本も経済悪化のニュースで日本の貧困と題して
「生活保護がたった24万円じゃ厳しい」
というような話が話題になったりしていますが、
あの国では貧困度も桁違いです。

500円あれば子供ひとりの一ヶ月の給食がまかなえるのです!

でも、いくらあの国であってもそれだけの予算で「美味しい食事」は無理。
一昨年西本さんが現地を訪れた時には
タイ米にパームオイルを混ぜただけのものを喜んで食べていたそうです。

学校にはきれいな制服もあり、皆白い靴を履いていて
一見、なんだか裕福そうな錯覚に陥ったそうです。

ところがよく聞いてみれば登下校には靴を脱いで裸足で何キロも歩き、
家に帰ったらきれいな制服は脱いで裸同然の暮らしなんだとか。

一日のうちこの学校で食べる食事が唯一という子供たちもいます。
みな食事をするために学校に来る という状態なのだそうです。

大人たちは戦乱の荒廃のためか
怠惰で刹那的な生活を改めず、せめてものわずかな希望が学校だけなのです。

そんな子供たちのために例え「焼け石に水」であっても届けてやりたい と
不用品を集めて送る中学生、高校生や
手芸品や絵葉書を販売してその「売上金」を役立てようとする人たちもいます。

給食支援が決まった時
子供たちは「サンキ サンキ モモヨ」と唄い町中を踊り歩いたそうです。

「日本ありがとう」 と

この話を聞いただけで単純な私は充分満たされます。
初めてNHKで見た時の手足を切断された幼児の訴えかけるような眼差しにたじろいだ自分を振り返れます。
そしてこれからも西本さん達に微力ながら協力させてもらいたいと思うのです。

皆様からお預かりした貴重なご支援は必ずこの子供達のもとに届きます。
ありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願いいたします。