2008.11.30 太刀魚
前回取り上げた太刀魚について言葉足らずでしたので続きです。
英語の「サーベル」も和名の「太刀」もおそらくその魚体から名づけられてるのだろうと思われます。
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ご覧の通りまるで抜き身の刀のような形です。
釣り上げた瞬間はもっときれいな色でギラリと光るので遠くからでも釣果が判ります。

しかし私はこれの歯こそ名前の由来ではないかと密かに疑っております。

こんな奴です。
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この前歯が特徴的でこんな性悪な歯を持っているのはこいつだけです。
これが大変に鋭く鋭利な刃物の刃先と同じです。
おまけに先端は釣り針のような「返し」がついており刺さったら抜けないようになっているのです。

これがどれだけ鋭利な刃物かというとこの画像を撮ろうと手に取った瞬間に指を切りました。
ピンホールではなく刃物の先端が刺さったように切れるので出血がなかなか止まりません。

ですから漁師さんも釣り師も「歯に気をつけろ」とうるさく言います。
小刀が並んでいるのですから「刃に気をつけろ」という厨房と同じですね。

この魚は見た目と違い大変に体力があります。
白身魚は普通運動量は少ないのですがこれは違います。
深い海域から釣り上げると大抵は浅い所では元気が無くなるものですが最後までしぶとく暴れます。
どうかするとリールを巻くスピードを追い越す勢いで上昇したりといった高等テクニックなどを用います。

すると、竿先がふっと軽くなり初心者は『ん?バレたかな?(針がとれたかな?)』と勘違いをして手を緩めてしまうのですがそこが付け目とばかりに頭を一振りして本当に針を外して逃げてしまう という技です。

餌となる小魚を探す時には垂直になって泳ぎます。
背びれを優美に動かし餌を求めて深いところから浅い所まで盛んに移動するので魚群探知機でも捕らえにくく、付いたあだ名が「ユーレイ」
この「立ち泳ぎ」をするから「たち魚」なんだという怪説もあります。

釣り上げたらまず、首を折ります。
これをやっておかないと後が大変なのです。
アイスボックスにたっぷりの氷と海水をぶちこんだものを用意しておき(水氷・みずごおり)、首折を放り込みます。

活締めをしないまま水氷の中へ入れると他の魚体に噛み付いたり銀色が剥がれ落ちたりで散々なことになるのです。

ベテランの方に連れて行ってもらった時に、釣り上げた太刀魚の針を外して
「ほ~ら凄い歯だろう?」なんてしげしげと眺めていたら
なんと!まるで鎌首を傾げるようにその人の親指に「カプリ」と食らいつきました。
見ていた全員目が点になりましたがベテラン氏も「痛って~がふっ汗

なるほど釣り上げたらとにかく素早く首を折れ! という教訓を有り難く再確認させていただきました。




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お客様から太刀魚を大量に頂きました。
釣りに行っているまさにその海上からのTELで 「今から持っていくから」

私も経験がありますが、大漁の時には後先考えられないものです。
この方は奥様に6尾以上は持ち帰らない という厳命が下されているのだとか。
はい、よく判ります。
それで釣り上げたすぐ後から何処に配ろうかと思案するのですね。

太刀魚は別名「忍者」とも呼ばれていて入れ食いになっていたのがサッと一瞬で姿が消えたりして当たり外れの激しい魚です。
最近の方達はルアーで釣りますが私の頃は餌釣りばかりでした。
アタリを取るのが難しかったりしますが入れ食いになるとそれはもう船上は戦場です。

さて、いったんお預かりして昆布じめでお返しを作ります。

残りは自家用にします
太刀魚は煮ても焼いても美味しい魚ですが、油を使うと一層引き立ちますね。
揚げ出しなどは最高に旨い一品になります。

大量に昆布じめでお刺身を作ったら自分用にはもう作りたくないので夕食にはイタリアンもどきにしました。

塩コショウして小麦粉をはたき、ニンニクとオリーブオイルで焼きます。
スープを注ぎ、ここにキムチを投入。
醤油、トマトソース少々で味付け。

硬めに茹で上げたペンネを加えてしばらく煮込んで味を吸わせます。

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どんな味付けでも太刀魚が美味しくしてくれます。
外国では「サーベルフイッシュ」と呼ばれるそうですがどんな料理になっているのでしょうか?
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どんな味付けにも応えてくれるのはペンネも同じ。
変わった味でトライすればするほど次回はもっととイメージが広がります。
パスタって面白いですね。



フレッシュハーブのチキンソーセージがとても美味しく出来上がりましたのでパエリャを作りました。

まず、その前にパエリャを解剖しましょう。

最も重要な食材はベーコンです。
風味と味を出してくれるメインがこれですから。
よく料理の教本などで殻つきのエビやムール貝が乗った完成画像をみますがあれはパエリャ鍋やフライパンで作った場合の画像ですね。

炊飯器で作ると簡単にできるんですが、貝を入れて炊くと開いた貝殻の中にご飯がくっついてしまい非常に食べづらいものになります。

次の難関がサフラン。
これが大変に高価。
よって予算的に無理なので却下します。
ターメリックで代用。

あとは一般的な炊き込みご飯やピラフと同じです。
オリーブオイル、ニンニク、玉葱、鶏肉(今回はソーセージ)、人参、
パプリカ(たまたま在ったから)
あれば、魚貝類(イカ、エビ、ホタテ、カニ、白身魚他なんでも)

魚を入れるのは反則だと言う声もあるでしょう。
ブイヤベースじゃないんだから ってね
気にしない。 OKなんです。
これが日本海のパエリャ。ニg
だってすぐ目の前に沢山あるんですからポイッて放り込むだけなので、ただ美味しくしたいだけなんです。
他意はありません。

いえ、鯛なら最高ですが、。  ね?

調味料は塩、コショウ、ケチャップ少し、
味噌少々(これは誰にも秘密です)

はいこれでどなたでも簡単に挑戦していただけます。

まず、
少な目の湯に塩を入れアサリをボイル、口が開いたらザルに上げます。
(魚があればこの時にゆでておきましょう)

その湯でエビを茹でます、色が出てくるりと曲がったらザルに上げてカットします。
(殻つきのエビは見た目はいいが食べにくいので)

その湯でインゲンとブロッコリーをさっと茹で上げておき、スープは漉して置きます。
アサリは飾り用に何個か取っておき残りは殻を外して具材として野菜と一緒にします。

ここで基本をひとつ記しておきましょう。
外などでご飯を炊こうとしたときに覚えておくと便利な基本知識です。(常識ですが 冷汗
炊飯に必要な水の量はどれぐらいか?
答え:米と同量です。
つまり、ボウル一杯のお米なら研ぎ上げてお釜に入れてからボウル一杯の水を入れれば適量となるわけです。
ただし、炊き込みご飯の場合は念のため少し多目に用意してから計量しましょう。
失敗はなくなります。

では続き

フライパンにオリーブオイルとベーコン、ニンニクを入れてから点火します。
ニンニクが色づきベーコンから油がにじみ出てきたら玉葱やその他の生野菜、アサリを加えて炒めます。

スープと先ほど漉したゆで汁を加えます。
この時の汁気の総量がお米の量と同量+アルファとなります。

塩、コショウ、ターメリック、ケチャップ少々、味噌微量で味を整えます。
ザルで漉して具とスープを分離させます。

炊飯器に計量した洗い米を入れ、分量のスープを入れます。
今日は玉葱やキノコまで入りました。
水分保有が多めなので若干分量より少なめで計量しましょう。
この上に具材を乗せます。
茹でた魚などがあれば一緒に乗せましょう。
スイッチON!

この間にいったん熱を通したエビなどをオリーブオイルでさっと炒めて塩コショウで味をつけます。
ただし、飾り用のアサリは除けたままです。

青い野菜は一緒に炊飯すると色が悪くなるのと、エビを過熱しすぎると硬くなってまずくなるからです。
ですが面倒なら一緒に炊飯してかまいません。

スイッチが上がったら炒めたエビなどを混ぜ込みます。
蒸らしてからお皿に盛り付けて飾り用のアサリ貝を乗せて完成!


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今回はお昼に出すので歩留まりを考えておこげは作りませんでしたが、
おこげを意図するならスイッチを二度押しするか
(スイッチが切れたらもう一度入れて頃合をみて切る)

もうひとつは乱暴ですが 蒸らし終わった内釜を取り出してガス火に直接かけるという手があります。

あまりに乱暴なので、最新型の高価なお釜ではやらない方がいいでしょう。

これでパンや専用鍋で炊いたようなおこげが楽しめます。
自分達で楽しむ時にはダッチオーブンで作ります。

チキンソーセージがおつな味わいでした。






ソースカツ丼はこちらからどうぞ
ソーセージを作っています。
豚ひき肉とスパイイスだけです。
調味料は塩と砂糖のみ。
皮といいますか詰める容器をケーシングといいますが、合成のものもありますがやはり天然物が美味しいので塩漬けの羊の腸を使います。
これを羊腸(ようちょう)といいます。
詰める道具は手で搾り出す袋に口金だと2,000円くらい、
ソーセージメーカーと呼ばれるガンタイプだと6,000円くらいで手に入ります。

まず、肉はできるだけ新鮮なものを用意しミンサーで粗引きにします。
無ければ信頼できるお肉屋さんにお願いしましょう。
それを計量して2%の塩。
その半分量の砂糖。
あとは好みのスパイス。
今回はブラックペッパー、バジル、セージ。(いずれもドライ)
セージはソーセージの名にとられているくらいドンピシャなハーブです。

これをボウルで混ぜますがここで要注意なのが手の温度で肉が温まるのを防ぐ事。
手を氷水で冷やすか、ボウルごと氷で冷やすかして行います。

羊腸は水に漬けて塩抜きしておき口金に通しておきます。

肉を道具に詰めて開始。
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いや、高いかな?とは思いましたがやはりガンタイプは楽チンです。
軽く握るだけでスルスルとスムースに出てきます。
出すぎて始めの方は腸が二重になってしまいました。

これに比べると絞り袋は本当に重労働でした。
翌日は筋肉痛でしたから。

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本来は両端を結んで途中はひねるだけでいいのですが、まだ詰め込み加減が下手でひねるとパンクする事が多いのです。
それで全部タコ糸で結んで絞めます。

スモーカーに入れて吊るし、40度で40分乾燥。
7~80度で1.5時間桜のチップでスモーク。

IMG_7298.jpgこれが燻し上がりです。

これをボイルしてやります。



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70度で4~50分

温度管理は重要ですがやってみると意外と簡単にできます。
中心温度計を使います。
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茹で上がったら冷水で冷まし一本ずつ切り離します。
日持ちがしないのですぐ冷凍保存します。
食べる時に焼くか、ボイルします。
一番のお気に入りはザク切りにしたキャベツと一緒に茹でるものです。
キャベツの方が美味しくなりますので大量に茹でる事がポイントですね。

今回は豚肉+ドライスパイスと
鶏肉+フレッシュハーブの2種類を同時並行で作りましたので画像が入れ違いになっている物があります。
ご容赦ください。





鹿児島で一度行って見たかったのが知覧の特攻基地跡です。
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さつま富士と呼ばれる美しい「開聞岳(かいもんだけ)」を眺めながら走ります。
シラス台地の鹿児島では右のような雄雄しい山々が多く見られます。
なかなか雄大な景色が続きます。
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ここら一帯は有名なお茶の産地です。
きれいに刈り取られたお茶畑を眺めつつやってきました。

特攻平和記念館が近づくと道端にずらりと石灯籠が並んでいます。
今尚、祈りの灯篭が増え続けているのです。
記念館の中は残念ながら撮影禁止区域です。

遺影が沢山飾ってあります。
遺書や形見の品などを見ながら進み、戦争末期に近づくとだんだん年齢層が若くなっていくのです。
大勢の観覧者の中にはすすり泣く人もいます。
悲しい鎮魂碑でした。
しかし、日本人として忘れてはならない誇りと毅然たる振る舞いが厳然とありました。

侵略戦争だったなどと非難する人たちには違う解釈もあるでしょう。
しかし、ほとんどの日本人には心を熱くする命がけのメッセ-ジがこれでもかと胸に響くのです。
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拝殿に至る道には桜並木が覆いかぶさるように連なります。
満開の景色の時でなくて良かった と日頃の自堕落な自分を顧みました。

足元に落ちているどんぐりでさえ砲弾に見えます。

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敷地内に展示してある「隼」のレプリカです。
この高性能を誇った戦闘機の魂は現在に受け継がれて富士重工の
スバル インプレッサ (通称丸目IMP)にその面影を感じます。

(世界を圧倒するほどの能力を秘めていながら後ろのイタリア車アルファロメオと比較すると滑稽なほどの無骨なデザインですが、 ヘソ曲がりの私にはそこが堪らなく素敵に思えます)

修学旅行生の一団が通りました。
素晴らしいことです。
アジア諸国に訳のわからぬ謝罪旅行を強制する怪しげな学校も在ると聞いていますがこういう立派な施設を若い魂に触れさせて心を揺さぶるのは大賛成です。

日本人であること、日本人の誇り、日本人に生まれた幸せなどといった事をしみじみ感じ入りました。
実りの多い旅でした。
この幾千万の石灯籠には年に一度だけ灯が燈されます。
地元のボランティアの方々の協力でいっせいに行われるそうです。
今尚、若き御霊をやさしく見守る皆さんの心が嬉しいですね。









ラーメン特集(笑)もこれが最後です。
今回は指宿に宿をとったので鹿児島県でも南部が中心になりましたが、とても収穫の多い数日でした。

ちなみにここは「砂蒸し風呂」で有名。
「いぶすき」という地名は湯が豊かな宿 「湯豊宿(ゆぶすく)」が語源なのだとか。
ひと頃は新婚旅行のメッカでしたが最近は安価な海外旅行に押されて静かになってきているそうです。
今年はNHKの大河ドラマのおかげで賑わっていました。

生憎私は忙しい時間帯の放映なので見たことがありません。
それを伝えると『じゃいったい何しに来たの?』とでも言いたげな顔をされるのには参りました。

ホテルの傍に静かなラーメン屋さんがありました。
IMG_7140.jpgあまりにも何気ない風情でしたのでカメラを持たずに入店してしまい、大いに後悔。豆7
ここに核心が待っていたのです。

まず、時間が半端だったせいもあってか店内は明かりが灯ってません。
カウンターや店内も雑然としています。
『しまった』と内心思いました。
失礼を承知で書きますがこういう場合はほぼ「はずれ」のパターンだからです。

ところが結果は大満足。
おまけにいろいろとお話まで聞かせて頂けました。

ここに来るまで鹿児島はかつお節の本場だから上手に使いこなしているのかと漠然と思っていました。
それにしては節系はあまり感じないので釈然としなかったのです。

ここでは100円増しでWスープにしてもらえます。
濃厚な味です。
決してしつこくありません。
しつこい味と濃厚な味とは違うということが良く解ります。
色白美人な麺はここも同じ。
チャーシューも美味しくいただけました。

ほんのわずかに微量な化学調味料の味がしますが美味しく食べれます。
これが私にとっては不思議でしょうがありません。

店主さんと話が弾みました。
実際、化学調味料はほんの微量しか入れないそうです。
魚貝系スープを出す店はほとんど無い事など沢山のヒントをもらって来ました。

そして夜。
決定的な一杯を食べました。
ただし和食店で です。
IMG_7219.jpg「しんさく」さんです。

もちろんラーメンではありません。
その前にここ鹿児島では郷土料理が美味しいのでさらっとご紹介しましょう。
1にさつまあげ(現地ではつきあげ)
2にキビナゴ(酢味噌つきのお刺身)
3にとんこつ
4に酒寿司と続きます。
この3のとんこつというのは豚骨スープのことではなくスペアリブ
(骨付きばら肉)の煮込みですが詳しくはまた機会を改めます。

〆に食べた鶏にゅうめんがこれです。
IMG_7146.jpgこれが旨い!
かつお出しと鶏スープのがつんと来るぶ厚いスープ!
鹿児島の美味しい歯応えの良い鶏肉。
小ぶりの丼がとても贅沢な一杯に思えて両手で捧げて飲みました。
そして白い麺。
デジャブのような光景ではありませんか!

ここまで読んでいただいた方にはもうお解かりですね。
こむらさきから始まった今回のラーメン巡りはこの和食店のにゅうめんで完結をしたのです。
まるで起承転結のドラマを見る想いでした。
その間若い料理人や熟練のベテランが入れ替わり現れますがまるで韻を踏むように白い麺が登場します。

上質な肉には上質な骨があります。
いい骨、ガラからはいいスープが取れます。
当然の帰結ですね。
化学調味料なんか入れなくてもとっくに美味しい材料がここには既に在ったんです。
それに、かつお節をはじめとした新鮮な魚貝に恵まれているこの地の人たちはあくどいアミノ酸味を好まないのです。

なんと簡単であっけない結末でしょうか?
なにも特殊な技なんかありませんでした。
でもそれがしみじみと滋味深い美味しさをもたらしてくれるのです。
幸せにしてくれる食べ物の力を再発見させてもらいました。
鹿児島は力みなぎる食材の宝庫です。
感動しました。





鹿児島ラーメンの秘密を探ろうと来県したわけじゃありません。
今回は義父の法要です。
それが、ホテルに泊まり一日だけ多く余裕を持ちレンタカーを借りただけで驚くほど行動半径を広くとれました。
結果的にラーメン探訪が可能になったのです。
今まではとんぼ返りでしたからせいぜい鹿児島市で2軒ぐらいが限界でした。


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さて今回は枕崎市にやってきました。
南の果てです。
地元情報でここには無添加ラーメンの美味しいお店があると聞いてきました。
前夜に妻の同級生が大勢集まってプチ同窓会があり、そこで仕入れたのです。
生のクチコミはありがたいですね。

もうひとつ、その方達は家では化学調味料を全く使わないそうです。
ラーメンに大量の粉末が投入されるという話をしたら全員で「???」だったそうです。
「そんなモン入れたら不味いでしょうに」
と言われて驚いたそうです。
どうやらその辺に秘密の根源が眠っていそうですね。
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やってきたのはここ「香月(かげつ)」
かつおラーメンと大書してありますがそれは無視して「葱ラーメン」を注文します。
何故ってそれが前夜の指令だったからです。


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大量の刻み葱を盛り上げてから熱した油をじゅっとかけて運ばれてきました。
ここも麺は白くてストレートです。
薄めの豚骨スープはしつこくなく、とてもあっさりとしていながらコクも厚みも十分な美味しいラーメンです。
豚骨でコクを出すのに白濁させる必要は無いんじゃないか? という日頃からの疑問に答えてもらえました。
全く白濁させなくても十分コクや旨みは出せるのです。

若い店主さんがこんなにも美味しいラーメンを出している事に今更ながら鹿児島のレベルの高さを思い知らされます。

だんだん核心にせまって行けそうな予感と共にいったん宿に戻ります。
美味しい枕崎でした。
ご馳走様!
かつおラーメン「香月」さん!(の葱ラーメン)

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考えてみたらラーメン店主のブログなのにほとんどラーメンの話が出てませんね。
今回はやっとそれらしくなりそうです。

人の仕事をとやかく語るのはどこか気が進まないものですがそれは批判の場合であって、
鹿児島のラーメンには大いに語りたい魅力がいっぱいで、
是非、語りたい!いや「俺にも言わせろ!」といったところです。

まず、その前に私は常々化学調味料をプロが使う事に対し批判的なスタンスを取っている事を改めて明言しておきます。
そして使用される場合は大抵大量に投入されると明言してきました。
いやしくもプロが言い訳で口にする「味を整える程度」なる常套句をはなから嘲笑してきました。

ここで前言を撤回させていただきます。
本当にほんの少量だけで「まとめた」美味しいラーメンがここ鹿児島には在るのです。
しかも至る所に。

行ったら必ず入店するところがあります。
ここは船員の頃から必ず行きます。

鹿児島市天文館の「こむらさき」です。
熊本にある同名店が有名ですが鹿児島とは違うはずです。
天文館は全国的にみても劣らない程のラーメン大激戦区で至る所に軒を連ねて有名店が繁盛していますがここはその中でも別格。

地元の人たちでも辛口の批評をする人は「あれはラーメンじゃない」などと語りますが、
ずばりはっきりと言ってラーメンではありません。
台湾料理です。
しかし、鹿児島ラーメンのルーツの一端でもあります。
絶対外せないお店だと言えます。

その昔、台湾の料理人に習った味をず~っと維持、守りぬいてきたそうです。
つまり、まだ化学調味料が超高価だった頃の仕事な訳です。
なんと素晴らしい事でしょうか!!
とても微量の化学調味料しか感じません。
普通なら例えほんの少しでもその味を感じたらもう食べれないのにここでは平気で食べれるのです。
材料のバランスが良い証です。

このお店が鹿児島ラーメンに与えた影響はとても大きいのですがそれはさておき、さっそく入店してみましょう。

食券を購入してから席につきますが撮影の許可を求めると
「私も撮っていいよ!」(笑)
このノリが南国です。

IMG_7107.jpgはい、のっけからこれです。
鹿児島では漬物が突き出しのように付いてきます。
緑茶まで出てくるところもあるそうです。



IMG_7108.jpg熟練のお母さんが乾麺のように見える細麺を大量にまとめて大釜に投入します。
結構なゆで時間がかかりますから相当コシの強い麺なんですね。



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大盛りを含めて23杯の丼に麺を揚げていきます。
普通の中華麺ならこれだけで伸びてしまいます。
しかも細麺は絡んでいるので左端の男性が量を微調整までしています。

珍しいのはここからです。
その上からタレを入れ、チャーシューと茹でた千キャベツの具を乗せ、最後に
IMG_7112.jpgスープをかけて供します。
「下からよく混ぜて食べてください」
と告げられます。



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さあ来ました!
お待ちかねです。
作業手順を息を詰めるように眺めていた客がいっせいに食べ始めます。
IMG_7114.jpgストレートの色白美人。
一見ビーフンのように見えますが国内産小麦粉を使用した中華麺です。
鹿児島ではこのタイプの麺が多いです。
口当たりはツルツルと滑らかでコシがあります。
ただし普通の中華麺とは食感はぜんぜん違います。
そうめんの強いもの と例えましょうか?

非常に美味しいのですがこの食感を受け入れられない人がいるのも事実です。
スープは豚骨ですが博多などに比べるとあっさりとしていながらコクは十分にありとても美味しいスープです。
肉は鹿児島黒豚を煮込んだもの。

もう一方の雄「ラーメン鷹」などでもそうですが
鹿児島ではとにかくチャーシューが旨い!

最近では九州といえば宮崎がマスコミを賑わしていますがここ鹿児島県は畜産王国で名を轟かせています。
牛、豚、鶏となんでも旨い。
ということは良質のガラ類が在る  ということなんです。
ですから化学調味料に頼らなくても美味しいスープに仕上がる という訳です。


しかし、頑固者の薩摩っぽは人と同じことをするのが大嫌い。
それで鹿児島ラーメンの特徴はこれだ!と言えるような目立った共通項がありません。
そんな物は無くたっていい とは言いませんが少なくとも化学調味料に寄りかかりすぎている昨今のラーメンよりは数段次元の高いお仕事があるんです
もっと胸を張って全国に向けて声を大にして自慢しても良いんじゃないかと思います。

さて鹿児島ラーメンの奥深さを求めて、まだまだ行きますよ。










2008.11.03 鹿児島行
鹿児島から帰って超多忙で更新が滞っていました。

遅くなりましたが13回忌の法事で帰省した時の様子を書いてみます。

富山→新大阪は電車で行きます。
車窓の景色というのはただぼんやりと眺めていても退屈なので目をこらしてみます。
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福井県の武生は菊人形が有名ですが今が見ごろなんですね。

琵琶湖周辺でも除雪作業が必要なんですね。
雪国かそうでないかは家々の屋根からも見て取れます。
屋根の勾配が急か、なだらかかの違いと屋根同士の間隔にその違いが出ています。

雪国では屋根に積もった雪が落ちる為にいらかが連なるという光景はありえません。
屋根の斜面を滑り落ちた雪が放物線を描くので家をくっつけては建てられないのです。
雪の降らないところでは家々が連なっているのが面白い光景です。

京都近くでは田畑、屋敷が石積みされています。
緩やかな斜面ということもあるでしょうし、石が豊富なこともあるでしょうが猪被害のこともあるんでしょう。
猪防御柵も見受けられました。
でも、何といっても昔から優秀な土木技術があったんですね。
田んぼというのはその時代の先端土木技術の粋ですから。

今は一面何千坪という広大な田もありますが、もともと広い田んぼは困難な物だったんです。
水田と言うとおり水を張ったときに水位が完全に一定でないと作柄にムラが出るからです。
昔はどうやって水平を計ったのかは知りませんがこれだけの広い地域で石積みの田畑を作るには相当のハイレベルの技術があったんですね。

などと車窓に目を回しているうちにあっという間に新大阪。
大阪空港(伊丹)からは飛行機でひとっ飛びです。