2008.06.29 マタタビの花
今、山ではマタタビの花が真っ盛りです。
マタタビの木(ツル性)というのは里から少し山に入るとそこらじゅうにあります。
今の季節には葉が真っ白になりますからすぐにそれと解ります。
こんな感じです

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夏にかけて葉がまるでうどん粉でもかけたように白くなります。
「うどん粉病」ではありません。
全ての株、大抵の葉が白くなりますので遠目でも簡単に識別同定できます。
里から少し山に入るとすぐに見つけることができます。

かつて、友人と山菜取りに行った帰り 猫に与えてみようとツルを持ち帰ったことがあります。
友人宅に着き荷物室のリヤドアを開け放ち山菜をおろします。
そこでマタタビを と見ると ん? あれ? 無い?!
今しがたまであったはずのマタタビが消えているのです!

犯人は最近床下に住み着いたノラ猫でした。
目にも止まらぬ早業で奪取していったのです。
さほどにマタタビには目が無い猫なんです。

でも後日その友人の飼い猫に与えた所あまり歓心を示さなかったそうです。
去勢してあるからでしょうか?
まだまだ解らない事ばかりです。

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知り合いが鉢植えで育てた所、秋に果実が完熟になる頃ご近所中の猫が集まって来て並んで見上げていたそうです。
なにかと楽しげなマタタビです。
猫を飼っていらっしゃる方がおいででしたら次回山に行ったときに枝を切ってきましてお送りします。
送料だけはご負担願います。
室内飼いの猫のストレス発散に効果があるそうですが真意は不明です。

私はもっぱら「マタタビ酒」で疲労回復を狙って夜毎飲んでいますが効果は確かにあります。
しかし、その後の日本酒によるものか はたまた更にその後の芋焼酎のおかげなのかは断言できません。


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2008.06.24 なめろう
鯵の「なめろう」
房総の名物料理ですが、
こちら日本海側ではムロアジの良いものが少ない為たまにしか作れません。
真鯵では身が柔らかいので不向きなのです。
もちろんムロアジでも身が柔らかくなってしまったものはいけません。

ムロアジは活きの良いものを氷水でガンガンに締めなくてはなりません。
魚体はずんぐりして丸々とぷっくり太り脂が乗り栄養満点で産卵に接岸してきました。

3枚におろし、腹骨をかき取り、皮を引きます。
ある程度細かく刻んだら青紫蘇、生姜、味噌を加えて包丁で叩きます。

いわゆる「鯵のたたき」と違いパラパラっとした盛り付けではありません。
脂としっかりとしたムロアジの粘りとですり身に近い物になります。

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無くなると皿をなめるほど旨い という意味の「なめろう」ですがやっぱり美味しいです。
たっぷりの脂が決めてですね。
刺身もいいんですが、脂でしつこくなります。
なめろうの方がしつこく感じません。

富山では「氷見(ひみ)」に良く似た郷土料理があります。

すり鉢で摺るんです。
味噌や薬味を入れるのも同じです。
どこでも漁師さん達は同じような品を作り出すんですね。

このすり鉢で摺ったものに氷水と輪切り胡瓜を入れてかき混ぜたものが「冷汁(ひやじる)」「ガワ汁(がわじる)」
これは何処の郷土料理だったかは忘れました。
いかにも夏の料理です。

今日はなめろうを焼いてみました。
さんが焼きです。
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これはこれでまた味わい深いです。
アワビの殻に貼り付けて焼いたり、紫蘇でサンドイッチにしたり、油を引いて焼いたりなどいくつかのパターンがあるそうです。

なめろうはムロが一番ですが、さんが焼きにはイサキが一番なんだとか、。
こちらではイサキは上がりません。

太平洋岸が羨ましいですがこの温暖化でそのうち獲れる日が来るかも知れませんね。
最もそうなるとあまり喜んでばかりもいられません。
なにしろ最近のニュースでは2050年には海の魚は一匹もいなくなってしまうというショッキングな話が出たばかり。

日々感謝の心で魚をいただきます。
命がけで魚を獲ってきてくれる漁師さんにも合掌。


2008.06.22 そらまめ
ソラマメは空豆や蚕豆と書かれますが、
例えば卵料理に玉子というゲンの良い漢字をあてるように天豆とも表記したりもします。
意外に高価なので使う機会の少ない豆です。

IMG_5878.jpg畑では空に向かって直立しています。
サヤは立派でも中はせいぜい2~3粒。
一人ぼっちのもいます。

ですから歩留まりは悪く
高くつくんですね。
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中はふかふかの羽毛布団のようなクッション。
まるで真綿にくるまれたかのように大事に育てられています。

このなり口がまるで唇のように見えます。
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唇を取ったら黒い筋。
ここは「おはぐろ」と呼ばれます。
ね?
なんというか辻褄が合ってるでしょ?

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このお歯黒に切り目を入れて調理の始まりです。

お湯を沸かしてやや多目の塩と酒。
独特の風味を弱めるためにも酒は必至。
豆を入れたら2分。
「え?こんなに早く?」で十分です。
余熱で程よく火が回ります。
ザルにあげてそのまま冷まします。
水で冷やすとシワが出たりして綺麗になりません。

お浸し_熱い出しに醤油味をつけて剥いた豆を入れて自然に冷ます。汁ごと盛る。
サラダ_そのままか皮を剥いてサラダに。
炒め物_皮を剥いてネギやイカなどと炒め物に。
粉焼き_塩、小麦粉をまぶしてフライパンで空焼き、焦げ目がついたら完成。
すり流し_皮むき、裏ごしする。 
      ダシに塩、酒でやや濃い目の味付けをし、良く混ぜる、冷やしていただく。

ゆでないで生のままでも調理できます。
お歯黒に切り目を入れて
ホイル焼き_アルミホイルに醤油を垂らして包み焼きします。
        フライパンで弱火で7~8分
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こんな感じです。
醤油味が濃いところと薄いところが出るので食べ飽きません。
でもこの皮はいかにも消化が悪そうなので胃腸の弱い方はご用心!


かき揚_生のまま皮を剥きばらします。
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干しエビとかき揚にします。
からりと揚げれば豆はほっくりと香り立つ美味しさ
やっぱり空豆には独特の贅沢な美味しさが確かにあります。

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因みにばらすと二枚の板状になりますので中国語では「板豆(バンドウ)」と呼びます。
これで仕込んだ唐辛子味噌が皆様ご存知「豆板醤」です。


2008.06.12 有峰林道
有峰に行ってきました。

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昔、ここには有峰村がありました。
今は巨大なダム湖の下です。

標高1,000m地帯ですから道端にはまだ雪が残っています。
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するとそんな雪解けの所には遅い「小さな春」が展開されています。
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フキノトウ、ねこやなぎ、ぜんまい、トリアシショウマなどです。
ここ有峰は山菜の宝庫、沢山の人が6/1の開通を待ちわびていっせいに入山します。
こういう標高の高い所や険しい山の谷沿いでは雪が溶けるといっせいに芽吹くため下界とは時系列の違う出方をします。

下界では一番にフキノトウ、2番にゼンマイとなり随分経ってからウド、タケノコなどが出ます。
こういう所では短い季節を必死に取り戻すかのようにいっせいにスタートします。
混合レースの様相です。
雪解けの傍で開ききらないフキノトウと萌え出たばかりのウドが同時に見つけれるというのも珍しくありません。
今日はウドとタケノコ(ネマガリタケ)ヨシナ(ミズ、カタハ)を収穫しました。
時系列的には不思議な取り合わせです。

聞く所によれば真夏にタケノコの採れる所もあるそうです。
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これはヨシナ(ミズ、カタハ)です。
別名が示す通り水気の多い所に多く出ます。

そんな所は夏には涼しいので蛇が好みます。
それで別名「ウワバミソウ」とも呼ばれます。
もちろんヨシナにはなんの関係もありませんが迷惑な名前もあるものです。

青と赤があります。
加熱すると見分けがつかなくなりますし、味にも違いはありません。
それぞれ青ミズ、赤ミズなどと呼ばれます。

ここでは混在しています。

カタハという呼び名は単葉生だからです。
一枚づつついた葉の根元にはもう「ムカゴ」が付いて早くも子孫を残す用意をしています。

美味しい山菜ですが採るのはあまり得意ではありません。
少ししか採れないのはやはりニョロリとしたのに出会いたくないからです。



IMG_5898.jpgここらは植物相も高原性のものが多く明るい広葉樹が気持ち良く迎えてくれます。






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でも、油断は禁物!
道は険しくわき見厳禁!落石注意!

帰りにはお約束の湧き水を汲んできます。

感謝感謝。




2008.06.06 山菜ー2-
山菜の続きを記します。
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葛のツルの新芽です。
これは細い方ですが山では太いツルが沢山あり、先端の一芽をつまんで天ぷらにします。
見た目はあれですがかなり美味しい部類です。
採る時にはこれ専用の小袋を用意した方がいいでしょう。

IMG_5632.jpg フキノトウ味噌を塗って焼き上げた田楽です。
フキ味噌はご飯のお供に、和え衣にと重宝しますが焼き物にしても美味しいです。
魚は何でも合います。
下側に普通に塩を振り、上側になる方には軽く塩を振って焼きます。
7分目がた火が通ったら味噌を塗り仕上げ焼きをして完成です。
海と山、或いは川魚と山の香気といった趣になります。
これはお昼の付け合せに作ったものです。

IMG_5695_1.jpg山アスパラです。
希少な山菜ですがタラの芽などと対照的で採る人が少ないので思いがけず採れる事があります。
これはプランターに植えて通年観察をしてるものです。
なるほど繁殖が難しく、成長も遅いいわゆる「絶えやすい」ものです。
美味しいですが乱獲は避けねばなりません。
今年は太いのを一本だけ山から頂いてきました。
その他は何本も見ましたが採りません。
来年太くなっていたら少しだけ頂きます。
ホイル焼きが美味しいのですが、今年のは茹でてマヨネーズをつけて食べました。

IMG_5751.jpg山の三つ葉です。
馬用ではありませんよ。
葉がこんなに巨大になりますが茹でれば柔らかくて美味しい山菜です。
香気が素晴らしく、知らない人に出すと「これは何ですか?」と尋ねられその美味しさに等しく驚かれます。
山には至る所に自生していて、あまりにありきたりなのでかえって採る人が少なかったりします。
上の山アスパラのプランターにも一緒に移植していますが温蕎麦などに刻んで入れればとても良い香りがもらえます。
栽培していても何年も香気は変わりませんし、丈夫で育てやすい山菜です。
お浸しには酢醤油で食べます。

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ノビルです。
これも浄血作用があります。
根を刻んで生味噌をまぶして「ノビル味噌」にしておくと便利で美味しいです。
春を過ぎると葉は堅くなりトウが立ち花が咲きますが根球は通年食べれます。

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モミジガサです。
キノシタ、シドケとも言います。
キノシタからもじって「藤吉郎」とも呼ばれます。
大きな木の下に出るから 木の下 →藤吉郎 なんだそうです。
独特の香気があります。
山菜の中では格がやや高い部類に入ります。
良く似たものに「ヤブレガサ」というものが在りますが格はぐんと落ちます。
香気が無いから味が落ちるといわれています。
茹でて酢醤油で食べますが、その他天ぷら、和え物、炒めなどで美味しい山菜です。

IMG_5401.jpg ワサビ漬けでのり巻きを作ったところです。





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ゼンマイの比較用画像です。
山から帰ってきたばかりの姿。
さっと茹でて水に取り、今から葉をむしって干す姿。
乾燥した姿。
ほぼ90%戻した状態の姿。

乾燥保存といえば、

最近では食糧危機が身近になり保存食云々が言われていますがこのような乾燥品が見直される日はもう戻らないような気がします。
私自身は乾物を多用しますが冬には石油ストーブ、普段は調理場のスープ寸胴や麺茹で器などの排熱利用で戻せるからなのです。
徹底的に乾燥したワラビやゼンマイ、タケノコ、ナマコ、フカヒレなどは何日も火にかけなければ戻りません。
沸く寸前に火から降ろし、放置します。
そのゆっくり冷める時に乾燥がほどけ戻ります。
高価なナマコやフカヒレならガスを使ってでも値打ちがありますが、家庭で山菜の乾燥を戻す為にとなるとどうでしょうか?

乾物を見直しましょうと声高に言ってみても生活スタイルがもう戻れないのですね。

私は山の中で生まれ育ちましたから焚き木を拾いカマドでご飯を炊き、
残った熾き火を消壷と呼ばれるふた付きカメに移して消し炭にして常備する。
という生活を身をもって体験してきました。
点火用にマッチがあれば生活が成り立ったのです。
燃料費はタダです。

でも、今やこんな生活はもはや都市では不可能です。
乾物なんか戻していたのではガス代がかかってしょうがありません。
こうして変わって行くんですね。

私は体の動く限り原点回帰な生活を送りますが、息子の代にはやはり変わらざるを得ないでしょうね。

せめて今を感謝の心で一日一日過ごしましょう。
美味しい生活はスローで当たり前なのですから。




2008.06.02 山菜
今日は普段食べている山菜をまとめてご紹介します。
買って来たものや山で採ってきたものなどなどです。
IMG_5468.jpg これはセリです。
セリは生でも食べれます。
コリアンダーのような風味がありますからタイ料理などに応用ができます。
茹でる時にはさっと上げねばなりません。
茎が長い時には味噌をまぶすとそれだけで即席味噌漬けになります。
葉のほうは酢醤油で食べる事が多いですが、
サラダや和え物など用途は広いです。
香気があって特に女性が好みます。
血を浄化してくれます。

IMG_5472.jpg こちらはゼンマイです。
採って来たのを茹でて干している所。
ゼンマイは山菜の王者と呼ばれます。

何年経っても戻した時にほぼ元の太さに復活するからです。
好みにもよりますが私は90%ぐらいのややシワが残るぐらいが好きです。

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これはカタクリです。
「えぇっ?食べるの?」と怒らないでください。
沢山群生しているところなら少々摘んでも大丈夫。
でも、約束事があります。
『間引くように、根を掘らない、葉は採らない』
元気の無い株は花をつけません。
体力のある株の花だけを採ります。
葉があれば光合成で体力を養えるからです。
茹でて酢醤油で食べたり、生をサラダにしたりして食べますが沢山食べると消化が悪いので少しだけにしておきましょう。
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これはタラの芽。
山菜に興味の無い人でもこれは知っています。
大人気の山菜ですが、人気があるというのはロクなもんじゃありません。





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これは最近人気急上昇のコシアブラ。
でも、無いでしょう?
念入りに全て摘み取ってあります。
タラの芽同様枝の先端に芽吹きますから初心者でも簡単に採取できますからこうなります。

一枝の芽を全て摘むとその枝は枯れてしまい、どんな大木であっても芽を全て摘んでしまうとそれだけで枯死します。
山にはこうして枯れてしまった巨木のタラの木やコシアブラの若木が目立ちます。
IMG_5424.jpg これが食べ頃のコシアブラです。
でもこれは枝の先端ですから取ってはいけません。
その下を採ります。
無ければ諦めます。

そうして翌年に残す気遣いが必要なのです。
天ぷらに、胡麻和えに大変美味しい山菜です。

続きはまた後日まとめます。