子供の頃は雑煮が大嫌いでした。
というより餅がダメだったのかも知れません。

なぜあれ程嫌いだったのか不思議なくらい
今は餅も雑煮も大好物となっております。

生家では暮れに家族総出で臼と杵で餅をつき、丸餅を
作りそれで雑煮を作ります。

今思えば最高に美味しい環境にいたわけです。

それが何故?
と思うにつけ今現在、人様の”好き嫌いはなぜ起こる”
という事への関心事につながっているのかも知れません。

”餅は餅屋”という言葉があります。
それは昨今の臼も杵も無くなってしまった核家族の
こじんまりとした家屋の時代に生まれた言葉じゃありません。
昔からある言葉です。

誰でも作れるものであっても、それでも専門の玄人の仕事は
さらに抜きん出て優れている

と言う意味ですね。

おそらく生家の餅はつきすぎていて腰がありすぎだったか
それとも丸め方が大きすぎたのでしょう。

食べている途中から餅が固くなり子供の口では
噛み切れなくなったのと
いつも兄からそれを”贅沢な奴だ”と
そしられ続けトラウマになってしまったのが原因です。

結婚してから急に餅が食べられるようになりました。
杵つき餅でも腰を楽しみつつ食べられます。
程よい腰をもちつつ固くなり過ぎない
”餅は餅屋” のなせる技のおかげだと知りました。

昨年末にラジオで雑煮を美味しく食べる方法で
「おでん雑煮」と「カレー雑煮」の話題が出て
盛り上がりました。

これは盲点だったと早速トライです。
大歳にカレーを圧力鍋で仕込んでおき、
一回目は普通の雑煮
そして二回目で初登板しました。

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いわゆるインスタントのルータイプではなく
カレー粉だけで仕上げるスープカレーのタイプです。
ジャガイモ、ニンジン、長ネギのぶつ切り、それに
リンゴのすりおろしで仕上げています。

柔らかく茹で上げた餅の表面に程よく染み込み
なかなか美味しい一杯になりました。

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今年は端っから珍しいものを頂きました。
こうして積極的に美味しいものを取り込み
一年を頑張ろうと思います。

念願のカレーをやっと食べに行く事ができました。

この日はあいにくの雨。
立山駅の始発に乗る頃はまだ小降りでしたが
室堂に着く頃には景色は見えず一面真っ白。
冷たい強風の中、台湾からの旅行客とおぼしき若い人達は大騒ぎでした。
当人達にしてみればきっとありえない寒さだったのでしょう。

こうして実際に訪れなければ寒さも体験できません。
何も見るものが無ければ寒さを味わうだけでも経験できるというもの
見た所、寒さを大いに楽しんでいただけているようで何よりでした。

実は私は室堂までしか行った事がありませんでした。
室堂からはトロリーバスでトンネルを走ります。

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次はロープウェイ
これも真っ白でしたが風が吹くと霧がさっと流れて景色を
見る事ができます。

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やっとダム湖に着きました。

レストハウスのメニューです。

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いろいろあります。
黒部ダムラーメンにも惹かれますが、
やはりこれです。
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味は至って普通です。
が、変にいじってないだけ誰でも普通に食べれると言う
安心感があるカレーですね。
行楽シーズンには沢山の観光客が押しかけるのですから
さばきやすくて万人向けのものが要求されるわけで

交通の不便さ、コストは原価に直接響きますから、
この味と価格を考えれば上等のカレーだと言えますね。
おいしく頂きました。
ボリュームも見た目以上にたっぷりでした。

特にカツカレーのカツが分厚い肉で柔らかく、
美味しいものでした。

黒部ダムに行ったなら是非食べてください。
ダム湖を眺めながら食べると一段と味も引き立つ事請け合いです。

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この日は雨なのと時間が早かっため空いていましたが
「お席を確保してから食券をお求めください」
との表示があったところをみると混雑時には
殺人的な忙しさになるのでしょう。

券売機のボタンを押した瞬間厨房にオーダーのアナウンスが
流れる仕組みになっているのには感心しました。

働いている方に
「ネット上では長野県大町の黒部ダムカレーの方が有名」
と言うと
「え!?だってここなのに??」
と理解不能な様子です。

世の中には頭の良い人が沢山いて
大阪なのに「丸亀」と書いたうどん屋さんがあったり
新潟産なのにヨーロッパの地名をつけたお菓子があったりします
中国では「クレヨンしんちゃん」や「コシヒカリ」などが
すでに商標登録されてしまっているそうです。

ご当人やご当地ではことさら言い立てる必要が無かったから
「うっかり」と言えばうっかりなのでしょうが
この「え!?」と言ってる間に他所で認知されてしまっている
と言う事は沢山あるでしょうね。

しかし、大町産が周知されてはいても黒部ダムは富山のものです。
何も事を荒立てて騒ぐこともありませんが
ここはひとつそれに便乗しつつ
「富山の黒部ダムカレー」を広めるべきと考えます。
いかがでしょうか?

富山県内でカレーを出しているお店の方
本家 黒部ダムカレー を売り出しませんか?

出来れば沢山のお店でいっせいに販売開始をしたほうが
話題にもなります。
ダムカレーというのはお店ごとのアレンジ、アイデアが
活かせるメニューです。

ダム周囲の紅葉を表現して柴漬けを盛るも良し

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遊覧船を表現してフライ物をつけるも良し

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独自の表現でトライしてみてはいかがでしょうか?

あるダムカレーのファンからも
「黒部ダムは富山県のものです」
「ぜひ長野県から奪い返してください」
との心強いメッセージをいただいております。

これで黙っていては腕が泣くと言うものではありませんか!

富山県で本家黒部ダムカレーを広めましょう。
県内ならどこのお店でも名づける資格はあります。

そのためにもまず、
本家の黒部ダムレストハウスに行きましょう!

2011.08.09 ダムカレー
世にダムマニアと呼ばれる人達がいるのをご存知でしょうか?

DAM MANIA

そしてダムカレーと呼ばれるモノがあるのをご存知でしょうか?
黒部ダムカレー
「八ツ場ダムカレー」

面白い事を考える人達もいるものですね。
こうして面白がっていると一度は食べてみたくなるのが人情というもの。
ところが、いくら調べても富山県内には
このダムカレーを出しているお店が無いようなんです。

実際には完成もしていない八ッ場ダムまでこの世界にはあるというのに
しかも!
日本最大の黒部ダムまでしっかりと長野県のご当地カレーとまで
認定されてしまっていると言うのに!   

これはイカン
富山県も遅ればせながらも参入してもらわなければと
思ってもそんな知り合いは一人もいません。

どうか皆様のご懇意のカレー店、洋食店がありましたなら
要望を出してみてやってください。
ダムカレーを出す店は地域起こしに確実に貢献しているようです。

と人頼みばかりしているのもなんですから
ここは自分でも作ってみようと昨日のお盆前の
最後の店休日にはカレーを仕込みました。
目指すはこちらの有峰ダムです。

300px-Arimine_Dam_survey[1]

このダムの上の通路が交互通行になっていて車で行き交うことができるんですが、
山菜採りや魚釣り、ピキニックの人たちでいつも賑わうんです。
これも表現したいものです。

普通はこう盛り付けますよね。
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ダムカレーではこうなります。
「有峰ダムカレー」
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通路を通る車にもご注目ください。
そしてダム湖には蓬莱島もあります。
巨大な重力式コンクリートダムの下には
鬱蒼たる原生林が広がり基礎基盤を覆いつくさんばかりです。

普通、ダム好きの人はご飯にスプーンをいれて
「放水!」
と声を出して崩してカレーを流れ出させて食べるのを楽しむそうですが
まるでダム決壊のようでそんな画像はとてもここには
UP出来ません。
そんな事をしたらもし、ダム下流で釣りや山菜採りを
している人がいたらどうなるのか?

などと
入れ込みすぎてもうすでに妄想混じりになってきています。

ついで
「白岩ダムカレー」
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こちらは小ぶりです。
放水路の形状が独特の用水用ダムです。

春一番はここでフキノトウを採ります。

並べてみました。
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こうして並べてみて解ったんですが
ダム周りというのは遊びの宝庫なんですね。
食べれるものがいっぱいです。

富山県にはまだまだダムが沢山あります。
これからもあちこちのダムへ実際に足をのばして
シリーズ化してみましょうか。

でも、富山県内のどこかにダムカレーを出しているお店が
あればそれが一番なんです。
飛んでいきます。
ご存知の方がいらっしゃればどうかご教示ください。

ちなみに、ダムマニア=カレーマニアではありません。
私は単なるカレー好き&ダムカレーを食べてみたい
というだけです。

そしてダムと聞くと山菜や渓流魚を連想してしまう
食いしん坊なのです。

渓声山色清
(けいせい さんしょく きよし)



カレーを作ろうとすると
ヨーロッパ風とアジアンスタイルのどちらにするかいつも迷います。

よく勘違いをする人が多いのがヨーロッパ風の場合。
ブイヨンとフォンそしてデミグラスソースの混同です。

ブイヨンとはスープのベースとなるダシの事。
牛や鶏または野菜などで作ったもの。
チキンブイヨンがよく聞かれます。

フォンは主にソースのベースとなるもの、
子牛を意味するヴォ ー子牛の肉と骨、香味野菜を長時間煮て作る茶色の
フォン・ド・ヴォが有名ですね。

白いフォンもあります。
魚などで作るフュメ・ド・ポワソンなどです。

デミグラスソースは肉や香味野菜を炒めてから赤ワインや水を足し長時間煮て、
茶色のルゥを加えて味を整え、漉したソースのことです。
以上をよく判別できないと言う事に加え、
このデミグラスソースが大いなる誤解を生む原因となっています。

デミソースは各店手を加え秘伝を尽くし長く煮込みます。
中には一週間などというものも珍しくありません。
そこから派生したのでしょう。
『カレーも長く煮るほど美味しい』  
という先入観が刷り込まれたようです。

それに加えて
カレーは一晩置いた方が美味しくなるという事も混同に拍車をかけていますが
ところで何故寝かした方が美味しく感じるのかというと
それにはちゃんと理由があります。

1、カレーには肉、野菜、果物などの多彩な具材があり
経時とともにそれらがソースに溶け出す。

2、油脂の粒が経時とともに小さくなり他の具材と馴染み
  またそれによって繊細な味も感知しやすくなる。
などの理由が挙げられています。

さぁもうこうなると誰でも寝かせれば寝かせるほど
美味しいカレーになるような気がしてきませんか?

ただし、ココで言う「寝かせる」というのは加熱しないで
熟成させることです。
再加熱を何度も行なうという意味ではありません。
冷蔵庫で一晩程度置く。 という程度です。

毎日火を入れながら何日間も継続して使う 
 という意味では全くありません!

たまに
「当店のカレーは一週間かけて仕込みます」などという
お店がTVなどで紹介されるとなんだかやたらと有難がっ
てしまうのは明らかなこのあたりの混同です。

一週間かけてソースを作るようにじっくりとカレーを
煮込んでいるわけじゃ無いと思いますが、
もし、スパイスを入れてから何日も再加熱をすると
どうなるか?

スパイスの香りが飛んでしまいます。
カレーの風味のするデミグラスソースのようなものに
なります。
マイルドな味わいと言えばその通りでしょうから
欧米人はむしろこちらの方を好むのかもしれませんが。

さて、インドやアジアンカレーはこの熟成が当てはまらない場合が多いのです。
日本人にとっては欧風カレーがファーストインプレッション
なのでカレーと聞くと即!煮込み料理と思いがちです。

具材が柔らかくなる程度は煮ますが、基本は長々とは煮ません。
例外を除き、長く煮てスパイスのフレッシュな香りが
飛んでしまうと台無しになるからです。

中華丼やチャーハンでは注文が入ってからササッと作られるように
タイのグリーンカレーなどはオーダーを聞いてから作ります。

インドやパキスタンの料理人も時間のかかる具材だけを
予め仕込みますが注文を聞いてから最後のひと手間をかけて
ササッと仕上げます。
これは中国料理に例えるならば
エビのチリソースのようなものと言えなくもありません。

海老の仕込みはとても時間と手間がかかりますが
下ごしらえをしておけば注文が入った時にサッと加熱する
だけで充分です。
予め加熱しておくとパサパサになり、味もしみこみません。
チリソースも作り置きなどすると風味が飛んでしまいます。

ところが注文が入ってからササッとこなせない人は
この作り置きや業務用を多用します。

同様に
アジアンカレーを作り置きしたとしたらどうなるでしょうか?

連日温めなおしては使う、少なくなったら作り足す、
スパイスが飛ぶので毎日少しづつ足す~~
などという事を連日繰り返すと
苦くなってしまうのです。

以前に、アジアンカレーにはまったタレントさんが日本の
レストランのカレーだとスパイス感が足りないので
大田漢方胃腸薬を振り掛けて食べると言う話を挙げましたが
まさに
胃腸薬でも舐めた時のような不快な苦味となってしまいます。
それはカルダモンが強すぎただのコリアンダーが多いかな?
などとかいうレベルじゃありません。

ターメリックが和名では「うこん」だという事はよく知られていますが
他のスパイスも其々に薬効のあるものですから
長々と煮込みすぎたものというのはまさに
風味に乏しい漢方の煎じ薬に近くなるのかもしれませんね。

カレーは煮込むほど旨くなると言うものではなさそうだと
お解かりいただけたでしょうか?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以前にも書きましたが、今までに食べたカレーで一番
旨かったのはドバイ首長国連邦で食べた
パキスタン人コックさんの作ってくれたものです。

日本でも最近は本場の人が多くやってきて作ってくれて
いますがやはり、日本人向けの淡白気味に仕上げています。
それに日本人好みにやや粘り気が全般的に強いようです。
もちろん流派や地方で全て差異がある事は承知の上での
話です。

そんな中ここ富山で一番旨かったのが
「平和通食堂」さんで食べた「ひよこ豆のカレー」です。

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専門店にありがちな動物性脂肪過多ではなく、

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もちろん化学調味料なんか全く加えておらず、

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あっさりとしていながらスパイス香る名品でした。

ひよこ豆は私が煮るとガジガジとした食感になってしまい
苦手な食材ですがどこかで誰かもブログに書いていました。
~この豆は二口食べたらもう飽きてしまう~と

ところが平和通食堂さんではふっくらと実に美味しく
なって出てくるのです。

残念ながらここではカレーメニューは不定期に入れ替わりますから
いつでも必ず食べれるとは言いませんが
運が良かったらめぐり合えるはずです。
ふっくらと、それでいて適度な歯応え
あっさりとしていながら雑味のないスパイシーなカレー
密かにお気に入りとなっています。
二口どころか一皿でも足りないくらいの旨さです。

インスタントのカレーではブイヨンやフォンを
丸ごと入れられない以上欧風スタイルのルゥからは抜く事が
不可能なアミノ酸。

ではアジアンカレーではなぜアミノ酸が無くとも美味しく
なるのでしょうか?

その答えが油です。
スパイスの成分は油状の物質からなってます。
ですからまずたっぷりの油にクミンやマスタードシード、
フェネグリークなどを入れてじっくり炒めることから
始めます。
これをスタータースパイスと呼びます。

ここで使われる油が各店のこだわりの出る所なのですが、
店によっては古くなったギーなどを大量に使用する所も
あったりしてそれが脂もたれしたり、胸焼けなどの
食後感をもたらします。

良質の油を上手に使えばアミノ酸が無くてもフォンなど
加えなくても(店によってはブイヨンは使う)
こってり感とボリューム感は出ます。

ところが話はグルグルと回りますが、
インスタントのカレールゥではカロリーオフの流れに
押されて油脂をカットしたものが売れ行き好調なのだそうです。
カロリー20~30%オフなどと大胆な戦略で攻めていると
言いますが今までの流れから察するとその分アミノ酸は
増量なのではないか?

とつい疑ってしまいます。
美味しいカレーを食べるのも
作るのもいずれにしろ一苦労させられます。














なぜ 「食べ飽き」 という事が起こるのでしょう?
1、短期間、集中的に食べ過ぎる
2、大量に食べ過ぎる
3、本物ではない
4、過剰な味が入っている
5、体に負荷をかけるものが入っている
6、美味しくない

普通は1、と2、を挙げますね?
実際にはそれらは大した事はなく3~5、が主原因となります。
そしておおむねこれらは複合されます。

3=アミノ酸で合成したまがいものではいつまでも騙し続けられません
4=油脂、砂糖、アミノ酸などを加えすぎだと繰り返し食べ続けられません
5=粗悪な油脂、特に劣化した油脂
  保存料は消化が悪い為だんだん負担に耐えられなくなります
そしてこれら全部が合わさって
6、となるわけです。

(私達が簡単に発する「美味しくない」という一言にはこの他にも色んな意味合いが含まれるんですが、、。)

じゃ、カレーにこれほど惹きつけられるのはどうしてなのか? を考えてみます。

カレー粉そのものにももちろんその力はあります。
なぜならカレー粉の素となる各種スパイスは主に整腸作用のある食欲増進効果を狙ったもので組み合わされているからです。
さながら漢方のごとく配慮され尽くしています。
黄色い色のターメリックは和名をウコンと呼ばれ最近盛んに肝臓に利くとコマーシャルで流されていますね。

インド料理の虜になった或るタレントがカレー店に入ってスパイスが足りないと思ったら漢方処方の胃腸薬を振り掛けると聞いて笑ってしまいましたが当たらずとも遠からずという所ですね。
でも、ここまでなら誰でも理解できます。

問題は既製品の中身です。
前に出した画像の成分表からカレー粉以外をチェックしますと
A)油脂、小麦粉、調味料、カラメルフォンド・ボー、チキンブイヨン
B)ソテーオニオン、バナナ、ソースパウダー、ミルクパウダー、
フライドオニオンペースト、バターオイル、マッシュルームペースト
リンゴパウダー、香辛料、ブドウ糖、アミノ酸等、乳化剤、酸味料

玉葱や果物の旨みやスープとしての必要なものなどは はなっから入っているんですね。
これらが必要以上の旨みとなって強烈に惹きつけるのです。
各家庭ではさらに美味しくしようとバターで炒めたり、玉葱をたっぷり炒めたりなどと味を重ねます。

確かに強い味になります。
でも、それは例えるなら濃いかつお出しに「本だし」を添加するような結果になっているのです。
一回作りそれを数日かけて食べ切るのなら確かに旨い「我家が一番のカレー」になります。
それを食べ切ったら更に何回も作って食べ続けるという方はどのくらいいるでしょうか?

恐らく食べられなくなるはずです。
インスタントラーメンを例にあげましょう。
ご存知の通り化学調味料たっぷりです。
昔まだ若かった頃、超空腹時に一杯食べただけでは足りずもう一杯作ったときのことです。
二杯目がごく少量しか食べれないのです。
満腹ではないのに体が受け付けないような不思議な体験をしました。
似たような体験をした方もいるはずです。

これが上に挙げた1~6全てです。
インスタントラーメンやカレールウは味が過剰なんです。
最近は化学調味料が嫌われてきたということで減らす傾向にはあるものの依然として「濃い味」なのには変わりありません。
いったん濃い味に慣れてしまった消費者にはあっさりした味では売れなくなってしまってしまっている とメーカーは考えているのでしょうね。

ですからこの両業界では次々に新製品を投入します。
何故でしょうか?
飽きられてき始めていることを 或いは同じものだけでは飽きられてしまう事をメーカーが一番良く解っているからです。
この点缶入りカレー粉の販売を続けている「S&B」にはメーカーとしての良心や矜持が窺えて好感が持てます。

本格的なカレー店やインド料理店で最初に口にするとき家庭で食べるよりももっと強烈な「旨み」を期待しているとやや期待はずれな位に感じるはずです。
でも、それが過不足の無い必要充分な味なのです。
毎日でも食べれる本当の家庭料理。
インドでの原点の味なんだと思わねばなりません。

何度でも言いましょう。

「味に過不足があってはいけない」のです。
過剰な味というのは口当たりを良くするだけのまやかしです。
一口目から「旨い」と思わせるテクニックです。
過剰だから飽きるんです。

手抜き専門店のアルバイトさん達が長続きしないのも無理ありません。
食事が苦痛に変わるのですから。

では、家庭ではどうすればいいでしょうか?
既製品に惚れ込んでいた息子を目覚めさせたレシピを記して置きます。

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鶏油でブラウンソースを作る要領で小麦粉を焼入れします。
 フライパンに鶏油を温め振るった小麦粉を加えて加熱します。
 ホイッパかしゃもじでよくかき混ぜます。
 焦がさないようにしつつ茶色になったらいったん火から下ろして
 ケチャップを加えます。

 ここまでならシチュー用のブラウンソースですが
 ここでカレー粉を混ぜます。
これで余計なものの入らない自家製ルウの完成です。
容器に移して冷凍保存ができます。

油はバターやサラダ油より鶏油の方が軽くて美味しく仕上がります。
ギーという油脂を使用する本場のものよりもあっさりと出来ます。

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ここからはごく普通に家庭で作る手順と同じです。
ただし、スープが無い場合はスープの素で行います。
アミノ酸が入っていることが多いのですがそれでも更に余計な化学薬品は口にしなくてすみます。
もちろんスープも作ってトライすればそれが一番です!

・玉葱を多目にみじん切りにして炒める
・肉にカレー粉と小麦粉をまぶして加える
・残りのジャガイモ、人参、玉葱も加えて炒め、スープを入れる
・圧力鍋に移して塩コショウで味付け
・約20分加圧(鍋により時間差アリ)
・減圧後フタを開けてルウを加える
 (魚貝を加えるならココで)
・ルウが溶けたら味見をする。
  *甘味が欲しければリンゴを摩り下ろして足す
  *辛味が欲しければコショウか一味唐辛子を足す
  *くどければレモンを絞る
  *マサラ、クミン、などの各種スパイスを加えて調味する
などの工夫をしてお好みの味に整える。

これだけです。
既製品慣れした舌が欲しがったのは欧米風の黒っぽい色のルウ 
油脂、それに甘味だったんです。

一番難しいスパイスの調合は「S&B」さんや「C&B」がやってくれているんですから拝借しちゃえば簡単です。

たったこれだけで余計な化学薬品を口にしなくてすみます。
便利なルウが出てくるまで日本の家庭ではこんな感じで作られていました。
茶色になるまで焦がさなかったのでどこでも黄色いカレーでした。
それに醤油かソースをかけて食べたものです。

つまり原点回帰のレシピなんです。
ちっとも新しくなんかありません。
これを続けると過不足の無いカレー味に慣れます。
するともうひとつ良い事があります。
エセ専門店に騙されなくなる事です。

メルボルン在住のあゆみさんから次のようなコメントを頂きました。
「たまに無性に食べたくなります でも頻繁に食べたい味ではありません」 と
まさに目覚めた人の言ですね。

もうひとつ白状しておかねばいけません。
過ぎたるはナントカと云います。
万一ハズレ専門店にあたった時には酷い目にあいます。
それはそれは今迄以上に。

つい、こんなブログを書きたくなります。
ええなりますとも!













  







船員をしていた頃に、今不動産バブル崩壊のニュースで喧しいアラブ首長国連邦のドバイで下船した事があります。
(外国航路の船員は日本での寄港を待って交代していたのでは間に合いませんから外地で飛行機で交代するのです。)

北杜夫さんの小説に出てくるまんまのケバブ売りの騒々しい呼び声、ほこりっぽい街並み、
水パイプをくゆらす人達、濃厚なコーヒー、、、。

それらを楽しみつつ2日ほどホテルで待機しました。
そのホテルで食べたカレーが今までに食べた中で最高です。
今も忘れられません。

パキスタン人コックの作るそれは激辛でした。
口に入れた瞬間 脳天からスーッと涼しくなる位に血の気が引くのが解り次の瞬間辛味がいっせいに襲うのです。
大量の汗が噴出します。
スプーンが止まらなくなります。
あまりの辛さに他の同僚たちは敬遠して2度と食べませんでしたが私は毎回食べました。

日本でも本場の人たちが作っています。
ナイルさんのような方々も大勢いらっしゃいます。
でも、どこか日本人向けに作っているような気がします。

もしかしたら、そのパキスタン人もドバイの気候に合わせていたのかも知れません。
中近東でも冬は寒いのですが夏は死ぬほど暑いからよけいに美味しく感じたのかも知れません。
とにかく初めて食べた本格的なさらさらのカレーは鮮烈な記憶を残しました。

それから随分経ってからでしたが自分でスパイス調合カレーに挑戦するようになったきっかけをもらったんだと理解しています。

スパイス調合セットは業務用スーパーなどで販売されています。
最初は適当に放り込んで作ります。
ルウ仕立てではありませんから本場のようなサラッとした仕上がりです。
毎回味は違いますがそれでも充分楽しめます。

ところが息子が食べてくれません。 がふっ
既製品の方が旨いと言い張ります。

困った私は某スーパーのお惣菜コーナーの「○○さんの台所」のカレーを買ってきて食べさせました。
3回 4回 と息子は喜んで食べています。

5回目あたりから様子が違ってきます。
少しづつ残すようになってきたのです。
原因は解っています。
アミノ酸は控えめなのですが室内に漂う残り香が微妙に変なのです。
食欲をそそる匂いではありません。
むっとする匂いです。
これの正体が保存料です。

前回のルウの画像を見比べて見てください。
固形のルウの2社製品には「アミノ酸等」
粉末の1社製品では「「アミノ酸」とあります。
この「アミノ酸等」には各種アミノ酸の他に保存料などが複合で配合されている事が多いのです。
上手に隠されています。

普通に食べ続けるだけなら誰も判りません。

でも、それがもし本当に美味しいのなら良い匂いしかしないはずです。
この持ち帰り品の場合はカレー粉の匂いでも隠せないほど大量に入っている という事です。

いつかも他の記事で書きましたが
便利とはそういうことなんです。
つまり今私達の周りにある 背反する願望を叶えた便利なものはこうして変容してきた物なのです。

浴室で崩れなくて、しかし泡立ちは良い石けん を望んだのも
昔 満州の極寒の冬でも凍らない日本酒を望んだのも
いつまで放置しても腐らない漬物を望んだのも
簡単に出来る料亭やレストランのメニューを望んだのも

私達 消費者なんです。

だからと言って
アレルギーの出る石けんや
水やアルコールで2,3倍に増量した日本酒や
消化すら出来ないような食品ばかりではちょっと困りますよね。

カレーが大好きで何日でも食べ続けられるという人は多いです。
でも、アルバイトが一番長続きしない飲食店が「カレー店」という話はご存知でしょうか?

「カレー」
国民食とまで言われるほど、これほど私達を惹きつける魅力って何でしょうか?
食べ飽きる っていったいなぜなんでしょうか?
この膨大な種類の多さを見て不思議な気がしてしばらく眺めてしまいました。

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少なくとも日本で「カレー」といえばあまりにも間口が広すぎて収集がつかなくなります。
ご飯のみならず、麺類、パン、アイスクリームや飲み物にまで深く浸透しているからです。
しかし、そのベースの味をさかのぼるとたいてい大メーカーの作ったものに集約されているのが現状なのです。

インドの家庭料理のカレーはその時々の家族の体調などを考慮しながら配合されるそうです。
小型の石臼で生のスパイスを砕きつつ夫が暑さ負けしていないか?
はたまた可愛い我が子の腹具合などを考慮しつつそのつど組み合わせを按配します。
さながら漢方の食医のようですが、振り返れば日本でもそれは同じだったんです。

ま、その話は機会を改めてするとして。

長い間インドを植民地支配していたイギリスによってカレー粉が考案され「C&B」ブランドで世界中に広まります。
日本では「S&B」と「ハウス」が有名所ですね。

これらの国産メーカー品は日本人に深く支持されるうちに、より便利に より美味しく簡単にと姿を変えて現在の「ルウ」に至っています。
3番手は「グリコ」でしょうか?

それらとは違って本場の味を再現しようとする人たちもいます。
インド人の「ナイルさん」が初めて日本にカレー店を開き、そこからは「ナイル商会」の「カレー粉」や「マサラ」が販売されていて長い歴史を持っています。
今もインド人のコックさんが沢山日本で働いています。
ボースさんやパール判事の故事を出すまでも無く、深く日印友好のお役に立っているわけですね。

ところで、この素となっている「カレー粉」の中身とは一体何なのか?
ご存知でしょうか?

見てみましょう。
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ご覧の通りカレー粉の正体はスパイスの集合そのものです。
各社若干の違いは色と香りの違いで出ていますが、おおむね良く似た物です。
それに対してルウの製品には何が加えられているのか見てみましょう。

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凄いくらいに色々入っています。
なるほど既製品に惹かれるのも無理もありません。
水から煮て美味しくなるのにはこれだけのものを加えなければ出来ないのですね。
家庭ではいちいちスープからなんて出来ませんからしょうがないでしょう。

でも、専門店と看板で掲げているところが
「わざわざスープからなんてやってられません」
とやるのはいささか疑問符がつきますね。

でも、先に書きましたように「これの方が絶対旨いんだ!」というお客様が圧倒的に多い中ではそれもまた止む無しなんでしょうか?

つい最近面白い話を聞きました。
友人のMr.S氏が仲間とカレー大会に参加したそうです。
スパイス調合のそのカレーは残念ながら入賞を逃しました。

その時の優勝チームは某保育所でした。
子供たちも一緒に手伝って作ったそうです。
微笑ましい話ですが 案外そこの辺りに落としどころがありそうだと思いませんか?



2009.01.10 カレー(起)






世の食べ物屋さんに「専門店」とつく所は多数在ります。

しかし、寿司専門店(ちょっと不自然?)で永谷園の寿司太郎の粉末でシャリを仕込んでいる所があるでしょうか?

ラーメン専門店でインスタントラーメンを出す所があるでしょうか?

コーヒー専門店でインスタントコーヒーを出す所があるでしょうか?

いやしくも専門と名づければきちんとした、ちゃんと仕込んだ本物だと思いますよね。

ところが、カレー屋さんに限って言えばそれが往々にして在るのです。
インスタントや業務用を平気でそのまま出す所もあります。

あたかも「これしか無いんです」と言えば「専門」だとでも換言するかの如くです。
本物のスパイスを調合しているお店の方がかえって苦戦していたりします。

これには理由があります。
ほとんどの人が最初に口にするカレーがインスタントだから、
また非常に良く出来ている為(インド人ですら美味しいと言う)
頻繁に家庭で食されすっかり大メーカーの味に洗脳されてしまっているからです。

ですから本格的なスパイスで仕込まれた正しい(?)カレーを食べた人に第一印象を尋ねると皆同じ答えを発します。
「うん、確かに美味しい」
それでやや遠慮がちに続けます。
「でも、やっぱり家のカレーが一番旨いね」

この話は長くなりそうで、まとまりが取れなくなりそうです以下次回に続けます。