そらまめ
2008 / 06 / 22 ( Sun ) ソラマメは空豆や蚕豆と書かれますが、
例えば卵料理に玉子というゲンの良い漢字をあてるように天豆とも表記したりもします。 意外に高価なので使う機会の少ない豆です。 畑では空に向かって直立しています。サヤは立派でも中はせいぜい2〜3粒。 一人ぼっちのもいます。 ですから歩留まりは悪く 高くつくんですね。 ![]() 中はふかふかの羽毛布団のようなクッション。 まるで真綿にくるまれたかのように大事に育てられています。 このなり口がまるで唇のように見えます。 ![]() 唇を取ったら黒い筋。 ここは「おはぐろ」と呼ばれます。 ね? なんというか辻褄が合ってるでしょ? ![]() このお歯黒に切り目を入れて調理の始まりです。 お湯を沸かしてやや多目の塩と酒。 独特の風味を弱めるためにも酒は必至。 豆を入れたら2分。 「え?こんなに早く?」で十分です。 余熱で程よく火が回ります。 ザルにあげてそのまま冷まします。 水で冷やすとシワが出たりして綺麗になりません。 お浸し_熱い出しに醤油味をつけて剥いた豆を入れて自然に冷ます。汁ごと盛る。 サラダ_そのままか皮を剥いてサラダに。 炒め物_皮を剥いてネギやイカなどと炒め物に。 粉焼き_塩、小麦粉をまぶしてフライパンで空焼き、焦げ目がついたら完成。 すり流し_皮むき、裏ごしする。 ダシに塩、酒でやや濃い目の味付けをし、良く混ぜる、冷やしていただく。 ゆでないで生のままでも調理できます。 お歯黒に切り目を入れて ホイル焼き_アルミホイルに醤油を垂らして包み焼きします。 フライパンで弱火で7〜8分 ![]() こんな感じです。 醤油味が濃いところと薄いところが出るので食べ飽きません。 でもこの皮はいかにも消化が悪そうなので胃腸の弱い方はご用心! かき揚_生のまま皮を剥きばらします。 ![]() 干しエビとかき揚にします。 からりと揚げれば豆はほっくりと香り立つ美味しさ やっぱり空豆には独特の贅沢な美味しさが確かにあります。 ![]() 因みにばらすと二枚の板状になりますので中国語では「板豆(バンドウ)」と呼びます。 これで仕込んだ唐辛子味噌が皆様ご存知「豆板醤」です。 |
梅干の底力
2008 / 05 / 26 ( Mon ) 何年ぶりか思い出せない位久しぶりに風邪をひいていました。
10年ぐらい前まで普通に既製加工品を食べていた頃には毎年2回ぐらいはひいていたので行きつけの病院があったのですが、 本当に久しぶりにその小さな医院を思い出して「今でも在るんだろうか?」と家内と話しました。 でも、さいわいひどくはならなかったので置き薬と胃薬を一回だけ。 後は梅干でなおりました。 私の昔ながらのしょっぱい、酸っぱい梅干は健康時でさえ思わず顔が歪むほどなのです。 味覚が少々鈍っても無理やりご飯を口に放り込まずには置きません。 こんな不調時の強制食欲増進にはうってつけです。 ですが、私の作る梅干をしょっぱくて食べれないと言う方もいます。 ただ笑って流します。 そも、 梅干はしょっぱい、酸っぱいが力の源なのです。 それらをスポイルしてしまっては恩恵など求むべくもありません。 そんな簡単な理屈も解らないのだろうかと笑うしかないからです。 子供は味覚が鋭敏ですが未熟ですから「酸っぱい」「辛い」「苦い」といった嫌味に反応します。 それに対して「甘い」には生まれたなりの赤ん坊でさえ「もっと欲しい」という反応を示します。 梅干しがしょっぱくて食べれない時には砂糖をかけて食べてもかまいません。 食べないよりよほど効果があります。 ですが、ただ口当たりだけを優先して水にさらして酸味を抜き取った梅にうす甘い味付けをしたのがあったとして そんなものが『一回に何個も食えるほど食べやすい梅干なんです』 って言ったって役には立たない事は解りきってる事です。 周りの大人達が口やかましく『体に良いんだから食べなきゃダメ』と言い続け、なかば無理強いして植え込む味覚とでも言えます。 大人ではあっても幼児味覚のままでは食べれないのも無理からぬ話です。 化学調味料や甘味料で味付けをして毒々しく彩色されたものをありがたがっていても体調不良時には助けてはくれません。 そんな時こそ出番なのに体が受け付けるはずがありませんよね。 考えてもみてください。 二日酔いの朝にそんな梅を見るだけで悪化しそうじゃありませんか? 私には大生産地と呼ばれる所をあまり信用できない習性があります。 玉葱やジャガイモの収穫時に除草剤を撒いて地上部を枯れさせてから機械で土をさらって効率化を図っている という噂を聞き、 一歩引いて見るようになりました。 梅と赤紫蘇には不思議な因果関係があり、豊作年と不作年が交互に入れ替わります。 昨年は紫蘇が豊作でいいものが大量にありましたから安価でした。 今年はやや高めになるでしょうがその代わり梅が安価で良いものが入手できるでしょう。 こうして毎年繰り返しているから少々不作があっても問題は無い訳です。 その中で余った分を出荷してくれて私達が仕入れています。 ありがたい事で今だに富山ではそうして安心な梅が出回っています。 最近では自分で漬ける人が減ってきてさらに多く出るようになってきました。 それに、梅にはよく毛虫が発生します。 生家では毛虫が大発生すると母がたいまつで焼いていたものです。 そこまで農薬を使う事を嫌ったのか、それともお金を惜しんだものかは、もう解りませんが、、。 ですが、梅の専門栽培農家さんは大変です。 肥料や農薬、消毒、人件費、その他諸々の出費は払い込み後の収穫販売なのです。 『いや〜今年は去年の2/3の収量じゃった〜』 では生活が成り立たないのです。 ですから今述べた難点は全て克復して安定した収量をあげているのです。 そんな玄人の技に驚嘆すべきなのは十分理解していますし、敬意も払います。 そんな努力の人たちが日本の優れた農産物を育んできた事も理解しています。 ですが、やっぱり私は富山の地物の梅干が食べたいです。 出来れば何にも手をかけないで育てて欲しいです。 少々堅くったって、シミがあったってかまいません。 沖縄天然塩シママース20%で漬けたこれは しょっぱい酸っぱい 昔ながらの梅干です。 薬と呼びたいくらいです。 お酒を梅割りで飲んでも悪酔いしません。 飲んだ後に梅茶漬けを食べても翌日もたれていません。 最悪、どこかでおかしな酒やおかしな料理で体調不良にさせられたときには必ず助けてくれます。 私にとっては子供の頃に夢見た「正義のヒーロー」のような基本の常備菜です。 今回のピンチにも応えてくれました。 おかげで今日は元気です。 ![]() 日本は素晴らしい。 富山は美味しい。 食べて美味しい。 体に美味しい。 そんな美味しいの原点が美味しい水です。 美味しい水の富山は梅干も美味しいのです。 全てを浄化してくれる綺麗な水。 それを守らなければなりません。 |
朝掘りタケノコが主役のチャーハン
2008 / 05 / 11 ( Sun ) お昼のミニ丼です。
ラーメン好きは放っておくとラーメンしか食べませんので何とか無理やりにでも野菜を食べさせようと始めたメニューですがやはりこれも私の「遊び場」になってしまっています。 原価や手間などおかいなしになりつつあるからです。 しばらくの間かけご飯が続いていました。 新鮮なタケノコを使った中国料理を身近なおなじみのもので出すというのがポイントだからです。 お客様も一般的なものとその差異をわかりやすいだろうと思うからです。 そのくらいはっきりと違いが出てるはずなんですが どうしても遊びが入りますとエビやカニ、ホタテなどを加えたくなります。 それはそれでもいいのですが、それにもやや飽きてきてしまいました。 そこでもっと身近なもので孟宗竹の食感を感じさせようとチャーハンにしてみました。 結論から言いましょう。 はっきりいって絶品です。 5ミリ角ぐらいにカットした主に根元周辺のタケノコ。 人参、椎茸、葱。 以上を汁気がなくなるまでやや濃い目に煮付けます。 ![]() 他にイカを小さくカットしたものを煮付けたもの。 チャーシューくずをカットしたもの、葱、生姜みじん切り、レタス。 以上を具材にして作りました。 タケノコをたっぷりと加えます。 ボリュームたっぷりの一皿になりました。 お客様も思わず 「ミニじゃないし」 はい、趣味100%商売っ気が少しのミニ丼です。 当日はタケノコがメインの筑前煮が小鉢につきました。 歯応えが快感なチャーハンです。 おかげ様で一粒残さずに食べてもらえました。 タケノコの力ですね。 さて、次は何に挑戦してみましょうか? ![]() |
特選素材 下仁田ネギ
2008 / 01 / 29 ( Tue ) 鴨ネギラーメンです。
![]() こちらは先日の記事 http://oisiitoyama.blog96.fc2.com/blog-entry-235.html 鴨肉は主役ではありません。 鴨の脂で焼いたネギが主役です。 下仁田種ですが富山産です。 立山町のAさんが丹精しておられます。 まず下仁田ネギを見てください。 ![]() 上のスマートなのが普通の根深ネギ 下のずんぐりとしたのがそれです。 形状の特徴がよく出ているのを選ばなければいけません。 1、太くてずんぐり短い 2、葉が短くて袋状にぽってりしてる ここ富山ではこれの評価はまだ定まってはいません。 未だ真価を理解されていないのです。 その真価とは? 1、柔らかい 2、甘い フランス料理に使われるポロネギより美味しいです。 では何故定着しないのか? 下仁田から入ってくるものは業界でそれなりに需要はあります。 でも家庭に入るにはまだ少し高値なのでしょう。 問題は富山で栽培した品物なのです。 一年目はちゃんとした下仁田種が出来ますが年を経るごとに交雑を繰り返し どんどん上のような面長な顔のネギになってしまうのです。 丸顔の箱入り娘が数年で富山顔に変わってしまうわけです。 そんなほっそりとした下仁田ネギを購入したことがありますが別物でした。 やはり特徴のはっきりと出ているものを求めなければいけません。 そうして「美味しい」という評価を積み上げては崩しているものですからなかなか家庭にまで浸透しないのです。 立山町のAさんはとても奮闘していますが残念ながら未だその努力は報われていません。 土作りから始まり、堆肥虫除け、交雑を防ぐなど大奮闘して収穫しても理解されないのです。 今年のも、とても良い出来です。 普通スキヤキなど長く煮る物は中芯まで美味しくなりますが このように軽く炒めたネギの中芯(黄色い部分)は苦くなります。 青い葉の部分もそうです。 ですから普通のネギでしたらこういう料理には外側の白い部分だけを使用します。 ところが下仁田種は違います。 中芯の方がより甘いのです。 袋葉のところもです! 全部甘いからネギが主役になれるのです。 たっぷり入れても一枚残さずに食べ、かつ一滴の汁も残りません。 そうそうここで重要な点を一つ書いておかねばなりません。 ネギを斜めにカットしてはいけません。 しゃぶしゃぶのように早く火を通す時以外はまっすぐに包丁を入れます。 斜めに切るとどういうわけか甘くなりません。 普通のネギもです。 魯山人のスキヤキというレシピを拝見していたらやはりネギをブツに切り揃えて杭のように並べていました。 それを見習って私も魚のスキヤキの時にはネギをそうしています。 でも下仁田ネギでしたらどんな調理でも美味しくなります。 沢山の人にこの美味しさを味わってもらいたいですからたっぷりとお付けしています。 このAさんのネギがあればこその鴨ネギラーメンです。 どうぞご賞味ください。 かもネギラーメンの初記事はこちらからどうぞ http://oisiitoyama.blog96.fc2.com/blog-entry-235.html |
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