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若いころ外国航路のタンカーにコックとして乗船していたことがあり,
今こうして
季節が冬に近づくと決まって思い出すのがケープタウンで購入した
干し肉の味です。

硬く棒状に干された肉をナイフで削り取りながら食べた
肉の味、不思議な香辛料の香りなどが今も脳裏に蘇ります。

干し肉と聞くとすぐビーフジャーキーを連想される方が多いと
思いますが、一部に霜降り肉を加工したものがあります。

あれはいけません。
干し肉と脂肪は相性がよくありません。
干し肉や燻製品は一般に酸化食品と呼ばれ

その工程には少なからず酸化を伴います。
それを極力抑えるためにも

脂肪を含まない肉、
柔らかな部位
素早く乾燥させるために薄くスライス

という工夫が必要なのです。
そうすることで体に余計な負荷をかける添加物のない
”食品”に仕上げることが出来ます。

私の作るのは能登健康鶏のささ身、むね肉で仕込みます。
柔らかく、かつ牛肉などより安価にご提供できるからです。
でもその分味が淡泊になりやすいのが難です。

そこで酒肴向きの濃い味付けにしてブラックペッパーを
まぶしてまるでペッパーステーキかと見まがうほどの
見た目に仕上げます。

はっきり言って「辛い」です。
ワインを、ウイスキーを一口飲んでひとかじり。
ヒリヒリする舌をなだめるためにもう一口。

後を引く旨さです。
スモークは桜のチップなのであらゆるお酒にマッチします。

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三日月

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2020.09.08 ミョウガ寿司
夏の山に入って「ミョウガ」を採りに行ってきました。
ミョウガポイントは10か所以上押さえてはいますが、最近は
御多聞に漏れずイノシシが荒らしまわってほとんど出なくなり
収穫量激減です。

スコップのようになっている鼻先で掘り返すものだから根が
やられているんですね。

貴重になってきた収穫で寿司に仕立てました。

普通は甘酢に漬けて赤く発色させたもので作ります。
どういう訳か私はそれがあまり好みじゃありません。

せっかくフレッシュなのだから、その香りを存分に
楽しみたいと千切りにして軽く塩でもみ、水洗いし、水切りを
しておきます。
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寿司飯を合わせたらまだ熱いうちにこのミョウガを混ぜ込み
押し型に詰めます。
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今回はカニがあったので上に乗せ押さえます。

しっかりと押してカットしたら完成!
か560


カニのミョウガ寿司です。
香りが効いていて美味しい出来上がりでした。

ほんの一瞬しか食べられない山採りの風味を満喫しました。

また来年も採らせてくださいとこっそりお願いしておきましょう。





富山は昆布の大消費地で昆布締めやかまぼこなどと
盛んに活用されます。
ところが、海岸が砂浜の多いことが要因なのか氷見や入善朝日
を除くと全体的にワカメの利用は盛んではないように見えます。

沿岸一帯が岩礁地帯である福井県では圧倒的にワカメの方が
利用頻度が高く例えば富山県ではおにぎりにとろろ昆布を
巻くように
福井県では乾燥板わかめを巻いて食べるのが一般的なんだとか。

私も限定メニューでワカメをしばしば登場させます。
塩気と香気がラーメンのアクセントに反則的なまでに効果的
だからです。

そこで今回はスパゲッティに合わせてみました。
他の具材は玉ねぎとじゃがいも。
どちらもワカメと鉄板の仲良し食材。

干しワカメを火で炙ってジャガイモを細切りにします。
タマネギをスライス。

たっぷりの湯に約10%の塩を入れスパゲッティを茹で上げますが
茹で上がる寸前にカットしたジャガイモも投入。
一緒にザルに上げたら調理開始。

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フライパンにオリーブオイルを入れてニンニクスライスを
放り込んで点火。

香りが立ったら玉ねぎを炒めて、スパゲッティを投入。
軽く塩コショウで味付けたらお皿に盛り、

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上から焼きワカメを
盛大に崩して振りかけます。

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磯の香りがごちそうに仕上げてくれました。





暑くなると無性に食べたくなるのが「えごまのキムチ」です。
キムチとは言っても様々なカタチがあり、水キムチなんてのは
まるでダシ水に浮かばせた浅漬けのようなものまであります。

日本のお漬物にも様々なカタチがあるのと同じですね。

これは
えごまの葉をネギ、ショウガ、ニンニク、ゴマ、唐辛子などと一緒に
醤油味で漬け込んだもので、ニンニク臭く辛い印象の白菜キムチ
とはずい分異なります。

食べ方はご飯にくるんでそのまま食べたり
冷や奴や納豆、卵かけご飯に刻んで混ぜたり
炒め物の薬味として、
又は焼肉をレタスと一緒に巻いたり
と色々楽しめる漬物です。

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えごまの葉の薬効は皆さんもよくご存じでしょうから長々とは
書きませんが特筆すべきはビタミンAの多さ。

これは抗酸化性能に優れている証で
そのせいかやたらと長持ちします。

ですから体の細胞の老化防止に効くという訳です。
アンチエイジング効果ですね。

辛さ、クセを抑えた味付けで発売を始めます。
冷蔵庫で数年持ちますが、やはり新しいものの方が旨いです。

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無添加  12枚入り  1P 350円

タレがたっぷりと入っています。
食べ終わったらスーパーでえごまの葉や大葉をお求めに
なって再度漬け直すこともできます。

大葉でやると大葉キムチとなり、ほぼ同じような食味です。

なお、本日15(月)は都合により誠に勝手ながら昼のみの
営業とさせていただきます。
何卒ご了承くださいませ。

17(水)より新限定メニューをスタートの予定です。




bob dylan

再び収穫に行ってきました。
往復30分、収穫5分。

帰路スーパーに寄り魚を買っても一時間もかかりません。

あまりに美味しいので料理に取り入れてみました。
その前に栄養の話をサラリと。

大根などの白い野菜には免疫力を高める効果があり、
特に辛み成分のイソチオシアネートにはがん予防効果があります。
ただし、これは揮発性なので食べる直前におろす必要がある  

と言われますがハマダイコンには恐らくこれがふんだんに含まれて
いるのでしょう。
とても辛く、しかも時間も持続します。

また、葉の部分にはカルシウムや鉄分、ビタミンAなどくすみや
造血作用に欠かせない栄養素がぎっしり詰まっています。
栽培種と野生種・・・さてどちらが多く含まれているでしょうか?

油揚げを焼いて食べる。
よくありますよね、今回は卵と組み合わせました。
こうです。
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厚揚げの真ん中をくりぬいて生卵を落として
再度焼き上げたものです。

これに、
ハマダイコンのおろしをたっぷりと添えて。
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お次はしめ鯖。
海苔で巻いて作ります。
大葉でハマダイコンおろしを芯にします。
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あまり脂ののってないサバでしたが、
サバの旨味とダイコンの風味が絶妙に引き立てあいます。
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次に
楽しみにしていた夕飯にすし飯を合わせて作ってみました。
魚の上におろしを乗せて巻きます。

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こちらは魚無しのパターンで、ワサビで作ると
”なみだ巻き”とか言うそうですが、
このハマダイコンの大長所は「辛すぎない」という点なのです。
辛くても涙は出ません。

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そして適度な水分というのも便利な所。
寿司に巻くのも全く絞らずにそのまま使えます。

かといってパラパラなほど水分が無いというのでもありません。
何にしても使いやすい奴です。

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鼻に抜ける香気がまた美味しい。
程よく強い辛味。


次はパスタ。
ペペロンチーノ風に仕立てましょう。
オリーブオイルを少々フライパンに引き、ニンニクと唐辛子を
じんわりと過熱し、香りが立ったら葉の刻んだのを投入。
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そこへ茹で上げたパスタを加え、塩コショウ、ゆで汁でまとめて
仕上げます。
味付けの最後はこちらのオリーブオイルの白醬油で。
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食べる直前におろしとちりめんじゃこを天盛りにして出来上がり。
シンプルなのに栄養たっぷりなパスタでした。
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最後に前回脂の乗っていないサバでトライしたのを
今回は脂のあるイワシで再現。
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魚の脂とハマダイコンの相性の良さが判る一皿でした。







ハマダイコンの続きです。

前回味噌漬けにした葉を出してきて、
漬かりがまだ浅いので味噌をしごき取っただけです。
しっかりと漬かれば洗った方がいいかも。

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こまかく刻みます。
おろしに出来ないような細いのは一緒に茹でましたが
もう少し太いのは生のまま漬けました。

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茹でたものは辛味が消えて苦みが出ますが生のまま
漬けたのは辛味がまだ残っています。

炊き立てのご飯に混ぜます。
私は普通の大根葉でも「菜飯」を作りますし、
山菜では「リョウブ」や「ハナイカダ」「コシアブラ」などでも作ります。

それぞれに美味しいんですが、風味+塩味なんですね、
今回の
「ハマダイコンの菜飯」は苦みと味噌の風味+かすかな辛味
これは旨い!

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そこで勢いに乗って「お茶漬け」
やや大きめの茶碗にご飯は少なめ というセオリーを
押さえてダイコン葉をたっぷりと乗せ、直売所で人気の昆布を
加えたら濃いめの煎茶を注ぎます。
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これも旨し!
途中でおろしを足せばさらに旨い!

こちらは納豆に加えたもの。
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香気が素晴らしいです。
もっとたっぷりと入れればよかったと後悔。
辛味ももっとあってもいいですね。

ホウボウの刺身を作り、
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ハマダイコンおろしをチョイとくるんで酢醤油に付けて
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ブリ系によく合うのは知ってましたが
淡泊な白身にもよく合います。

野生の香気と辛味は何にでも合いますね。

最後は簡単なのにボリュームと栄養ぎっしりの「目玉焼き丼」
ご飯の上にハマダイコンおろしと花ガツオ、
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そこに目玉焼きを
乗せれば完成という簡単調理。
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黄身を崩して
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そこに醬油を垂らして
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自分好みの味付けで食べる。
という手抜き簡単、でもなぜか無茶苦茶旨い
という満点丼です。

これも程よい辛味がアクセントになり、お替りしたいほどでした。


次回は何に合わせようか思案中です。






前回に続き山菜の試し採り
今回は浜辺バージョンです。
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ここでは収穫できませんでしたが雪がないのはここでも同じ。
テトラの上で釣りをしてる人までいます。

浜辺にはいくつもの山菜があります。
クコ、ツルナ、ハマボウフウ、オカヒジキ、ハマアザミ、ハマナス
そして今回の獲物、ハマダイコン。

これは栽培される大根の原種という事ではありません。
栽培された種が野生化したものとなっています。

ところが大根ってなんて強いんだ!!  というくらい
そこら中に生育しているんです。

そこでそれらの中から優性株を選別して改めて
栽培すると再び大根になります。
守口大根や波多野大根などがその改良種。

厳しい環境で育つだけあって根は貧弱に見えますが、硬くて
手ごわいのです。

これをおろすと栽培種にはない香りと辛味があります。

根は蕎麦や刺身などの薬味に、
葉は湯がいてから塩もみや和え物に、浅漬けなどに
野趣あふれる風味を、

お勧めなのが味噌漬け、
これを細かく刻んで熱いご飯に混ぜたり、お茶漬けにしたりと
なかなか侮れないやつなんですよ。

因みに今回収穫してきたのは3種類、3地点のもの。

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右が岩瀬の海岸端完全な砂浜。
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左が打出の階段状の護岸提上の平らな砂地。
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真ん中が常願寺川堤防の斜面の泥地。
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ここでは引っこ抜いた穴はしっかり埋め戻しましょう。
多収穫厳禁ポイント。
私はここのを密かに「土手ダイコン」と名付けています。
収穫は二回目。

こうしてみると土の栄養状態と肥育との関係が一目瞭然です。
でも味は大差なく辛くて美味しいです。

無い所はゼロですが、多い所では打出の海岸のように枯れ草に
まぎれてはいるものの見渡す限り大根だらけ、
見慣れた葉がびっしり。

少々収穫しても平地状態ですから提を痛める心配もありません。

しっかり洗って皮をむき下ろしてみました。
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まずはお刺身にのせて、
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旨いです。

フクラギ系の魚はワサビもさることながら大根おろしにも合うのは
常識ですが野生の風味が効いた辛味というのはワサビと大根を
MIXしたようでこれは病みつきになる旨さです。
本わさびにも匹敵します。

お次は〆のお蕎麦。
最初はつけ蕎麦。
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薬味はおろし大根のみ。
つゆに入れないで蕎麦に乗せてからつゆに浸すのがコツです。
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すると
つゆの味
蕎麦の風味
大根の香りが口の中で混ざり合い、箸が止まらないくらいに
美味しいですね。

さて
最後におろし蕎麦。
ぶっかけの福井スタイルです。
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ここにつゆを掛けて一気に食べてしまい。
画像を撮る暇もありませんでした。

浜辺で山菜なんて言うと何だか汚いように感じる方もあるいは
いらっしゃるかも知れませんが、それは大間違いです。

こんなにも美味しいものを採らない手はありません。
市販の本わさびは一本800円ほどします。
それにアタリが悪いと辛くないものに遭遇したりします。

また蕎麦好きさんはご存じでしょうが、
市販の「辛味大根」は見た目は立派ですがほぼ辛くないですよね。
当然です。

立派な身なりにするにはある程度の肥育が必要です。
すると辛味は消えてしまいますから、難しいのでしょうね。

このハマダイコンなら確実に辛味が得られます。

一番左の首部分が赤っぽいのはもう守口大根風ですが
こんな貧弱な見てくれじゃまず、値付けなんて無理でしょう。

つまり、これほどに美味しいものは自分で収穫してこないと
誰も採ってきてくれず、どこにも売っていない
という事です。


園芸ショベルとゴム手を持って防寒着を着て海に向かいましょう!
その夜から至福の食卓が約束されていますよ!

次回はこれを寿司飯で巻いて食べてみたくなりました。

春めいた陽気の冬なんて不思議ですが、
本物の春になるとハマダイコンは一斉に白い花をつけます。
川の堤防に真っ白く花だらけになる正体はコレ。

花をつけたら食用にはなりません。
また、大根と聞くと煮物ではどうなの?
と思う方もいるやも知れませんが、辛味は苦みに通じる食味。
苦いばかりで旨くはならないそうです。

ハマダイコン  サイコー!!!
もう一度行ってきます。



せっかくの記録的な暖冬、雪の無い冬なので
野原で春の山菜を探しに出かけました。
とは言え、外はやはり寒いです。

一面枯れ草が広がる中にほんの少しだけ顔を出しているノビルを
見つけてそそくさと掘り上げてすぐに車に戻りました。

今日は試しですからもとよりガッツリと採取する気などありません。
この時期でも採れることが確認できれば上等です。

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昨年こちらでノビルの群生を見つけて夏にノビルの「ムカゴ」を
採ろうと思ってきたらガックリとしました。
他のポイントでは知りませんが夏場は「クズ」が生い茂り
ノビルの影も形も見つけられなかったのです。

ノビルは夏に花芽が立ちます。
でも花が咲くことはほとんど無く大部分がムカゴになると言います。
しかも咲いた花もニラの花と似てはいてもタネはほとんど
つかないそうです。

つまり、
地下の鱗茎とムカゴだけで殖えて、有性生殖をやめてしまった
植物なのだそうです。

それじゃ  と
その美味しそうな栄養の詰まったムカゴを食べてやろうと
思ったのが昨年の獲らぬ狸の皮算用だったというわけです。

でも今年はこんなに早くから収穫を始めたから良しとしておきましょう。
とりあえず酢味噌で食べることにします。

暖かくなる頃には家内の腕も完全復活していることでしょう。
今年は山菜が忙しくなりそうです。



年末には自分用にスモークオイスターを作ります。

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昔は買っていましたが、いつ頃からか原材料の「牡蛎」が
ほとんど韓国産になってしまい
それで自作するようになりました。

牡蛎の味は海そのものの味がします。
ですから海のきれいな所のものでないと気持ち悪いからです。

スモークして、エクストラバージンオイルに漬け込んで
仕上げます。

スモーキーつながりでピート香の強い癖のある
アイリッシュウィスキーにベストマッチするのです。

冬の夜は硬水で割った水割りとスモークオイスターが似合います。




おかえり


2019.04.13 山菜ーノビル
久しぶりにノビルを採ってきました。
郷里の能登ではワラビとノビルは子供の採るものといった
雰囲気でしたが確かに色々なものが一斉に萌え出る時期に
わざわざノビルを、 という気分にはなれないものです。

今回は10分程度しか山菜採りが出来なくて「ヤブカンゾウ」でもと
入った場所にたまたまノビルのコロニーを見つけたと言う訳です。

ノビルの美味しい部位は根の玉です。
ただ引っ張りつけただけじゃ千切れてしまいますから
ショベルなどで掘り上げてから収穫します。
”子供でも”という位、簡単に収穫できます。

帰宅してから泥を洗い流し。
皮を一枚剥ぐようにして水洗い。

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この色の薄い青が「浅葱色」(あさぎいろ)
葱本来の色だとされます。

でも、ここで白状しますと
ノビル、アサツキ、セリなどは収穫は簡単ですが、
調子に乗って沢山採ると必ず後悔する羽目になります。
後始末がその分だけ時間がかかるからです。

根の玉はひげ根を切り取ったら刻みます。

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青い部位は茹でて水に晒したのちカットします。

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それを酢の物や和え物で頂くのですが
乙な食べ方をご紹介しましょう。

生みそで和えただけの物です。

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すぐに食べるとピリリとニラやラッキョウのような辛味と
葱系の強い匂いがありますが2~3日もすると馴染んで食べやすくなります。

こちらはキムチ仕立て。

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実を言うとノビルは私も多少は食べますが本来は
家内用に収穫してくるものなのです。

というのも
ノビルには婦人特有の疾患に効能があるからなのです。
数年前に次姉をがんで亡くしてその無念さが忘れられません。
そんなことにならないように予防の気持ちで収穫します。

特に女性の方々に沢山食べて頂きたいとご紹介する次第です。

収穫は簡単。
掃除は少々厄介ですが大切な女性を守るためとどうぞこの機会に
お始め下さい。

やはり数年前の事。
山でノビルを収穫しているおじいちゃんがいらっしゃいました。
そこはとても採り切る事など不可能な程広大なコロニーが
広がるポイントで皆で採る場所です。

「やぁ お父さんも収穫ですか」
と話しかけて談笑にふけりました。

そこで話のついでにこの話をすると
おじいちゃん
「ほぅ! そうなんか!」と
目の色変えて今まで以上に熱心に採り出すのです。

大抵の男性達は若い頃、勝手自儘で奥さんに苦労を掛けますが
いい年になるとこうして大切にするようになるんだなと
他人事ながら微笑ましく眺めました。

山菜にはすべて薬効があります。
収穫を楽しみつつ体を守る
山菜採りはとても健康的で楽しいものです。

今年からでも始めてみませんか?



Go your own way




2019.03.06 リーキ葱
牡蠣のイタリアン混ぜそばにはマリナーラソースを合わせます。
ところが、ただソースを仕込んだだけじゃ旨みが足らないのです。

そこで直売所で仕入れてきたこのリーキ葱を投入。
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見た目は普通のネギにそっくりですがどちらかというと下仁田ネギに
より似ています。

でも葉はV字型で全体に固め。
葱よりも匂いが少なく加熱する事でとても甘くなります。
これに肉を巻いたり、スープで煮たりするとリーキが主役の
一品料理になります。

イタリア語ではポッロと呼ぶことからポロ葱とも呼ばれており
こちらの方が日本人には馴染みがあるかも知れませんね

ちなみにイタリア語ではこのポッロとかタリアテッレとか
日本人には発音しにくい単語が良く出てきます。
これを舌に馴染ませるにはrrrrrと巻き舌風に発音すると
アラ不思議いっぺんにイタリアーノになります。

余談はさておき、
今回はこのリーキ 国産はとても珍しくかつまたお安いので
ソースに使わせていただきました。
となると、葉が短くカットされているのが何とももったいない。

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今度直売所に行ったらその旨生産者の方にお伝えいただきましょうか。

ところで葱全般に言える事ですが、
どこが葉でどこが茎だかご存じですか?

根は判りますよね?
もじゃもじゃの根がそうです。
実は私たちが普段食べている部位全てが葉なのです。
白い所も青い所もぜ~んぶ葉。

では茎はどこ?
実はここが茎です。
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この数ミリの薄い部分、これを「盤茎」(ばんけい)と呼びます。

普通は捨てる部位ですが、ソースに使う場合はここも
もちろん刻んで使います。

直売所が誕生して本当に感謝です。


gimme sherter

2018.05.20 山菜
今年はなかなか山に行けません。
その少ない機会でようやく出会えた
「あづき菜」
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全国に自生している山菜ですがどういう訳か
飛騨高山地方でだけやたら珍重されており
大人気だというので一度食べてみたかったものです。
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おひたし、天ぷらで食べました。
マメ科の素朴な味わいです。

続いて春には必ず食べる菜飯。
ウコギ、コシアブラ、ハナイカダ、どれもそれぞれ個性があって
春の香りを満喫できますが最近凝っているのが「リョウブ」
美味しいので獣や小鳥まで食べています。
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今回はおにぎりにして山に持っていきました。
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山の中で食べるリョウブおにぎりはやっぱり最高です。
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光の糸


日本海沿岸では東北から西日本まで広く
エイが獲れ(ガンギエイ、アカエイ)日常的に食べられています。

かつて毎夜のように夜釣りに行っていた頃、河口でそれこそ
座布団サイズのエイを掛けて往生したことがありますが
その時はまだ食べられるという事を知らなかったと言うまでもなく
その姿に恐怖してお帰りを頂きました。  (ヘタレでした)

また別のポイントではエイの尻尾の先端をカットしたのを
沢山目撃したこともあります。

これは尻尾の途中に毒針があるためそこをカットして
持ち帰った形跡です。
相当の数を釣り上げたようです。

つまり
美味しいから”それ専門”に狙う人がいるという事です。

エイが美味しいとは言っても可食部はヒレのみ。
胴体部は普通食べません。

酒肴の乾燥品を見てもお解りのようにほぼ軟骨ばかりですが
肉厚の部分はフレンチでムニエルなどにもされます。
肉の部分はゼラチン質とさっぱりとした白身で中華風の
煮込みにしても高級料理となります。

全国には「かすべ」と呼ばれる郷土料理として沢山
伝承されていますがおもに港町限定のようで
鮮度落ちが早いのと旨いから地元だけで消費されてしまう
のがその理由かと思われます。

ですから
富山市では盛んに食べられていると言う訳じゃありません。
ところが、お隣の魚津市では好まれていて魚津浜に注文を
出しておけば入手が出来ます。

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料理としては薄くそぎ切りにして
酢の物、刺身、煮物、揚げ物、ムニエルなどと云った所です。

私はこれを昆布締めで保存してから調理しています。

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見た通り軟骨と白身、それとゼラチン質の塊です。
最近は女性にコラーゲンが豊富という事で美容食として人気とか

この日は葱爆(ツォンボウ)で調理しました。
軟骨のコリコリした歯ごたえと淡白な白身がとても美味しい一品になりました。

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このネギが美味しいんです。
別名殿様ネギとも呼ばれる「下仁田ネギ」
加熱することで甘味が出てなるほどとうなるくらいの味わいです。

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この組み合わせは絶品ですから次回は限定ラーメンに乗せてお出ししましょう。




2017.06.03 リョウブ飯
菜飯は大根の葉で作るものが一番ポピュラーですが
山菜の中にもいくつかあり、またそのそれぞれが特徴的で風味よく
春にはどうしても一通り食べておきたいという欲求にかられます。

コシアブラ、ウコギ、ハナイカダのままこ飯
それに今回ご紹介するリョウブです。

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春の芽吹き山菜でコシアブラやハナイカダなどと同じく
枝先に木の新芽が蝶々のように芽吹き、展開します。
一本の枝にひと芽です。

ですから、この細い枝先についたひと芽をひとつまみで
もぎるとその細い枝は枯死してしまいますので
食べごろの大きさに展開した外葉3~4枚だけ間引くように
摘み取ります。

そうすれば毎年同じ場所で収穫が楽しめるわけです。

洗って軽く塩でもんでおき、炊きたてご飯に混ぜ込むと
もう完成です。
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リョウブ飯
何とも言えない独特の香気が素晴らしい味わいです。
食べて元気をもらい、また来週山に行こうという気になります。

もちろん食べ方はこれだけじゃなく
天ぷら、おひたし、和え物、酢の物などに
強い癖はないので万能選手です。



R

私は能登育ちで、能登には大河が無く
それで川魚というものに全く無縁で過ごして来ました。

鮎やイワナはもちろん川に遡上した鮭の味に触れる事もなかったのです。

富山に来てそれらを少しづつ知り始めてはきましたが
川獲りの鮭は脂が落ちて美味しくないという風説を疑うことも無く
しかし、新潟県の村上の鮭の美味しさを聞くとなにやら
腑に落ちないような気持ちで過ごしておりました。

村上の川獲り鮭には数え切れないほどの調理法がありますが、
酒好きの私が一番気になるのが「酒びたし」というものです。
三枚におろした鮭に塩を当て干しただけのものです。

それを薄くそぎ切りにしたものを酒に漬けて柔らかく戻して
食べるというものです。

ところで
この話を続けるに当たって要点を先に挙げておきましょうか。
魚の脂です。

脂の乗った魚は確かに美味しいですよね。
魚の脂には体喜ぶ栄養やビタミンがいっぱい含まれています。

でも現代では舌が喜ぶ脂が、やや過剰気味なのが現実で
寿司の盛り合わせなどでは養殖の「とろサーモン」を
必ず混ぜないと客が納得してくれないとまで言われます。

ノルウェー産の塩サバや輸入の大判アジの開きなどを
食べ慣れてしまった世代にはもはや国産の塩干モノが
売れなくなってしまったそうです。

ノルウェー産サバは「大西洋サバ」という品種で日本近海で
獲れるサバとは別物です。
近海サバは「真サバ」と「ゴマサバ」の二種類

普通に食べているとどちらもサバだと思いますが
両方を同時に食べ比べると明らかな違いがあります。

真サバは肉の味がしっかりとしているのに比べ
ゴマサバは脂の味しかしないと言ってもいいくらいの差異が
あります。
ゴマサバは脂たっぷりだからです。

人間の味覚というのはそれ程に視覚に影響を受けていて
見た目が同じようなサバなら無条件に味も同じだと錯覚してしまうんですね。

ノルウェーサバがこのゴマサバに近い味なのです。
最近では日本近海でも真サバの漁獲量が少なくなり
サバの開きでもゴマサバが使われるようになってきました。

問屋さんが申し訳なさそうに「ゴマなんだけど・・」
と言うのに答えて
「いやいや、脂がある分若い人にも受けるんじゃないの?」
と妙なエールを送る始末です。

大人気のノルウェー産サバの悪口を言うつもりは毛頭ありません。
たまには私も食べますから。

昔、母が弁当のおかずにサバの開きを新聞紙で包んで
持たせてくれました。
それを思い出したら無性に食べたくなり、
どこかに無いかと探しても無かったのです。

結局、その頃はどこに売ってなくて自作しました。
なに、ノルウェーサバを乾しただけなんですけどね。

どうなったと思います?
見事に真っ黄色になりました。   

そう、脂が酸化しているんですね。

サバやマグロなどの脂の乗ったものはマイナス60度まで
冷える冷凍庫で無いとどんどん劣化してしまうそうです。

これは干したから酸化していることが判ったのですが
普通に焼いて食べていたら恐らく解らなかったんじゃないかと
思われます。

鮎の先生のYさんが川獲りの鮭を荒巻に加工してプレゼント
してくれます。

これが何とも言えない枯淡の味わいといったしみじみ旨い
鮭なのです。

川獲りは美味しくないと聞いていた と正直に申し上げたところ
本来荒巻はこうした脂の落ちたもので作った物なんだ  と
それが最近は誰しも「脂  脂  脂」とばかり言うものだから
荒巻も脂の乗った物に代わりつつある。

脂が落ちているからこそ保存性も上がるんだ  との事。

目から鱗  とはこの事です。
料理の世界の言葉で置き換えるのならつまり「引き算」
という事なんですね。

脂を落として旨みを凝縮させる
日本人が昔から苦労して編み出した本当の美味しさの
代表が本枯れかつお節。

あれもいかに効率よく素早く脂を分解させるかという事で
カビ付けという手法が摂られています。

田舎の母が毎年作っていた宗田ガツオの亀節は
出来上がったばかりの頃はダシに脂が浮きますが
長い間乾したものには浮かなくなります。

カビ付け工程はその期間を短縮させて確実に脂を抜く
効果があったのでしょう。

脂の乗った食材は確かに美味しいのですが
とかく本質の味を見失いがちになります。

ハンバーグをカットして脂がどっと流れ出すと
「ワーッ美味しそう♪」と歓声挙げて一口頬張り
「とってもジューシー」とやってるのを見ると

単に脂を喜んでいるようにしか見えません。

素材から脂を抜き、味を凝縮させることで
奥に秘めている本当の力強い味を引き出す。
そんな先人の知恵に敬意を表し精進し続けたいものです。

寒ざらし(仮名)は梅雨を越して熟成すると言われます。
晴れの日には包丁も立たないくらいに硬くカチカチになり
雨の日にはしんなりと戻りと冬から夏を迎え

雨の日に下ろしてきました。
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この日は鮭の寒ざらしを細かくカットして炊き込みご飯に。
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漬けて置いた酒と塩、それに昆布と醤油を少々。
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たったそれだけでビックリするほど美味しいご飯になってくれました。
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村上では鮭をもはや鮭とも呼ばずイヨと呼ぶそうです。
魚の中の魚と言うほどの意味でしょうか。
確かに鮭にはその称号に値する純粋な旨みがありました。

川や川魚と無縁で育ってきた私ですが
渓流釣りを手ほどきしてくれたMさんや
豊富な知識で川魚のイロハをご教示してくれるTさんG氏
鮎や鮭の事を教えてくれるYさん
得難い友人や先生との有り難い交友を通じて勉強の日々

感謝とともに川巡りの旅はまだまだ続くのです。