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2011.11.14 幼虫物語とTPP
庭には花や木の鉢を置いてありますが
中でも繁殖に熱心なのが山椒です。
あと柑橘類も数種類植えています。
柑橘は無農薬のものが欲しくて植え始めたものです。

ところが山椒や柑橘類の大好きな奴がいるんです。
アゲハチョウです。
山椒を植えるとアゲハが敵になるとさえ言われているほど
春から秋までこれがひっきりなしに卵を産みつけ
またすぐに孵化して幼虫が葉を食い荒らすのです。

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でも人間の世が平等でないのと同様
虫の世界も甘くありません。
今回はそんな虫のお話です。
虫のお嫌いな方は見ない方がよろしいでしょう。



珍しく(続きを見る)と設定しておきます。



春から秋までせっせと葉を食べて育った幼虫はさなぎになり
羽化して成虫になります。

でもそんなに葉を食べられては木がボウズになってしまうので
見つけ次第駆除をするのですが、
サナギから羽化する光景は神秘的なので駆除をためらいます。

なので運良く育ったものはまた舞い戻って産み付ける
というサイクルを毎年繰り返しています。
それはもはや闘いです。

今年も例外ではありませんでした。

ところが秋も深まりもう親蝶も来なくなり闘いも終った頃
ふと山椒の枝先を見るとまだ育ちきれなかった幼虫が一匹

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早生まれならとっくにその役目を終えている頃なのに
コヤツはまだこんな所にいます。
しかも、食べるべき山椒の葉はもう紅葉も終盤で枯れ落ち
はじめているのです。
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普通なら容赦なく駆除するところですがガラにも無く
情け心が起きて見続けてみることにしました。
この枝先の一枚を食べてしまったらもう木にはほとんど
葉が残ってません。

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どうするんだろうと見ているとせっせと移動を始めました。

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移動距離40cm
全長2.5cmの幼虫にしては長い距離なんでしょう。
やっと枝に辿り着くと一休みしています。

ところがココへ来て先に進むかこれを食べるか迷い出しています。

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結局先に進むことにしたようです。

人間と同じです。
上から見ていると
『あぁダメな選択をしたな』と判りますが
目の前しか見えないから
『向こうへ行けばもっと良いのがあるような』
気がして間違った選択をするんですね。

結局また戻ってきてココのを食べ始めました。

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さて、
もうすっかり他の葉は枯れ落ちてしまっています。
遅く産まれた不幸、不運を嘆くのでしょうか?
秋も深まり気温もどんどん下がってきています。
幼虫君にはきっと寒さも堪えている筈です。

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そこで見るに忍びなくなってしまい、今年の幼虫人気ランク
No.1だった沖縄天然柑橘のシークワーサーの木に移して
やることにしました。
盛んに左右を伺っています。

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ところが、ここで終ってしまったのです。
2日めには動かなくなっていました。
最初に餌付けされたモノしか受け付けないのでしょうか?
それとも寒さが堪えたのでしょうか?

理由はいずれとも知れません。
翌日の冷たい風に吹き飛ばされてそれっきり姿を見る事はありませんでした。

『ナニを物好きな』と思われるでしょう。
ですが、
私にとってこれは人事ではないような気がしたのです。
最後の一枚を目の前にして
『これを食べ終わったらどうしょう?!』
と幼虫君は思ったのでしょうか?

もしかして、この姿は10、20年後の自分かも知れません
もっと先の日本の姿かも知れません。

今、日本はTPPという再占領のような不気味なものに
突き進もうとしています。

国破れて山河有り
と詠んだのは古代の中国人でしたが
今の中国にはまともな山河が既に無い状況です。

日本にはまだかろうじて山河や田畑が残っています。
車や電気製品が売れなくなっても農産物があれば生きていけるのに
それを率先して壊滅させようというのでしょうか?

かつてアメリカで穀物生産が落ち込んだ時に真っ先に輸出を制限した事があります。
それをみて欧州は食糧計画を見直し自給率を上げる政策を推進しました。

我が国はいったい過去の何を見て何を学び
どんな教訓を得てきたというのでしょうか?

食糧が無くなったら生産を開始すればいいではないか
などという話では無いのです。

種をまけば勝手に美味しい野菜になるのではありません。
種籾をまけば自然に美味しいお米になるのじゃないんです。

魚さえ獲って来れば誰でも美味しい刺身が作れるとは
限らないのと同じで
土を養生し、丹念に育て上げる技術を持ったヒトの知恵こそが
命を吹き込むのです。

産業が国外に出てしまって食糧を輸入するお金が無くなったからと言って
あわてて駐車場のアスファルトをはがしたって
廃工場の敷地を耕したってマトモなものなんか作れやしないのです。

その知恵、腕、技術が失われてしまいかねない気がして仕方がありません。

あわれな遅産まれの幼虫君の姿が遠くない

日本人の姿では断じて無い! 

 と誰が言い切れるというのでしょうか?

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