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2013.10.14 イワナの寿司
お客様のTさんが大きなイワナを持ち込んで
寿司を所望されました。

ご本人はもう少し大きなサイズを狙ってるそうなんですが
現在では誰もが認める大物ですよ

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こまかなサイズとは顔つきや筋肉が異なってきて鮭のような
風格が出てきています。
ご立派!

私も一度だけこのクラスのものを上げたことがありますが
アタリの瞬間から違いますし、竿の持って行き方も別格です

などと語りだしたらきりがないのでこの位にして・・

渓流魚や川魚は寄生虫が心配なのでー20度以下で
1週間保存してから調理するのが生食の基本です。

お預かりしてから8日間猶予をいただいて
この日は三種類を作りました。

イワナは味が淡白なので色(味の個性)をつけたく
色々と組み合わせを考えます。

 押し寿司
ご飯にミョウガの酢漬けとゴマを刻んで混ぜ込みます

 手綱寿司
胡瓜や卵で色合いを変化させつつ味を組み合わせます

 太巻き
かんぴょうを山がんぴょうで仕込みます


塩と酢でイワナを絞めて、小骨を抜き皮をはぎます。
押し型の底にイワナを敷いてご飯を詰め軽く押し込み
型を天地返しにして重石をのせて3時間置きます。

これでイワナの旨味と脂がご飯に落ちて旨くなるのです。

手綱はラップで巻くときれいに簡単に出来ます。
見た目よりも実際は容易です。
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さて
山がんぴょうの話
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これは春に採取したオオバギボウシの葉柄です。
サッと茹でて水晒ししてから乾燥保存します。
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昔から救荒作物として利用されてきた山菜のひとつです。
乾燥して保存して置けば何年でも持ちます。

今はまるで活用されなくなった乾物ですが将来は
何が起こるか誰にも判りません。
せめて、知識だけでも次の世代に残さなければならない
と私は心に秘めております。

あとはシイタケ、玉子焼きなどで巻きます。
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喜んで食べていただければ何よりです。

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約束を果たしたら気持ちが楽に解放されます
楽しい仕事でも約束は心地よい緊張をもたらすからです。
そんな夜には残ったアラをじっくりと焼き
骨酒を楽しみました。
大きいと味もまた違ってきます。
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お陰さまで楽しく、美味しくいただきました。
Tさん、ご馳走様でした


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