前々回登場した本物のハムでタンメンを作ります。
これで仕上げますとフレンチの「コンソメ・ジュリアン」のような味
となります。
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ジュリアンとは"女性の髪の毛のように細い"
と言う意味で、よく見るざく切りにしたようなものとは
見た目もテイストも異なってきます。
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また
一般的な(無添加でない)タンメンというのは味付けが
塩、化学調味料、コショウ  でなされ仕上げにごま油を
落として仕上げられます。
実に簡単で初心者でもすぐに出来ます。

ですから調理従事者の初心者というのは
『な~んだ料理なんて簡単じゃん』
となりがちです。

こういう子は先輩が正しく導いてやらないと下手すると
そこで止まってしまう恐れがあるのですが、
それはさておき
味の素でまとめた味と言うのはどこで食べても
誰が作ってもほぼ同じひとまとめの味になります。

絵で例えるのなら子供が青空を描くときに青色の絵の具を
べったりと塗るようなもの。

写真でいうならメリハリのないピンぼけ気味のようなべったりと
した絵となります。

例え少量でも同じです。
50歩100歩の喩えどおり。

これを無添加で様々な食材から絞り出した塩タレで作ると
野菜のそれぞれの風味、スープの旨み、肉(ハム)の風味と
味わい、それぞれがくっきりと輪郭を伴って味わえます。

空を描くのに雲があり朝夕の青空のグラデーションを
表現されるように

ピントのきっちりとあった写真のようなエッジの利いた味と
なるのです。

ちなみに、
市販されているハムの裏書きはというと
こんな感じです。
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でもここに書かれていない重要なものがあるんです。
それは水。

私の作るハムは
塩、水、ハーブ類、サクラチップの煙
たったこれだけです。

ですから加熱肉加工が全てそうであるように
元の大きさ、重量を100とすると出来上がりは7~80ほどに
縮みます。
水は味付け時には必要ですが、加熱時に排出されます。

市販品は元の大きさ、重量を100とすると
出来上がりは120~130ほどになると言います。

そのマジックが各種添加物と水による
膨満化です。
水を決着させて水膨れを起こしているんです。
もはや燻製香もそこにはありません。

フレンチの料理人は本物のベーコンやハムは
日本のかつお節に相当すると言います。
芳香や旨みを伴うからです。

でも、
もうお解りですね。
そんな物は市販品では望むべくもないのです。

ですからこちらでは
本物のスモーク香をお楽しみいただくため
あえて仕上げ油のごま油は加えません。

その代わりに途中から味を強化するためのソースを
おつけしましょう。

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マイタケとボルチーニ茸のソースです。
これでやや単調な塩味にコクが加わり濃厚な味に変化します。

例によって無添加でも麺の追加が可能です。
追加時には特製「エリンギのキムチ」を添えます。

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また一段の味の重なりをお楽しみください。
とはいえキムチと言えばやたら辛いというイメージが
おありでしょう。

確かに、普段私が作るものはそれなりに辛い物です。
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画像は夏の味「ミョウガのキムチ」

でもこれはタンメンにというよりコンソメスープに合うように
やさしく仕上げたキムチです。
楽しんでいただけると確信しております。

コンソメスープとは言いますがあくまでも主体はラーメン。
麺はストレートの強情手打ち細麺。
したがってそれを引き立たせるために多少のアレンジを
加えてあります。

全くのフレンチ仕立てでもありません。
どこにもない
当店だけのタンメンです。
どうぞご賞味ください。
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土日祝を除く平日  昼夜OK
麺追加一玉  200円

「ハムのタンメン」  800円

今ならではの食用菊を散らして仕上げてみました。
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なお、
9/26(月)は都合によりお昼までの営業とさせていただきます。
翌 27(火)28(水)29(木)はお休みをいただき
ラーメン王国山形県へ勉強に行ってまいります。

何卒よろしくお願い申し上げます。







 






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あるのんさんのブログを見て気になっていた
上市の「カミール」さんに行って来ました。

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春の山菜採りが終わり、夏のミョウガ採りが終わると
ぽっかりと時間が空き休みの日にどこへ行こうかと
悩んだら富山県ブログ村は心強い味方です。

中でも”あるのん”さんは案外見落としがちな面白スポットを
紹介してくれているのですっかり頼りにして辞書化となっています。



ここは以前ショッピングセンターだったのが今は街なかふれあい
センターのように改装されたのだそうで
狙いは地物野菜です。
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安い、新鮮、豊富
なるほど確かな情報で動くと外れがありませんね。
剣ジビエカレーはイノシシ肉。
珍しいですね。
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穴の谷の水まで無料で飲めます。
ここの水の事もあ”あるのん”さんが書いておられますが
なかなかに労力とコストが掛かるそうで無料だと言うのは
かなり親切度が高いのです。


美味しかったです。
元気の出そうな味がしました。

全国の美味しそうな飲み物シリーズ。
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「昔の麩」
いいですね~  早速バスケットイン。
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最近では化学調味料汚染がひどくて麩にまで混入する
アホな業者がいるんです。

変えてはならぬもの  と言い聞かされてこなかったんでしょう。
こういう昔ながらは大歓迎です。
好きな麩があればそれだけで来店する理由にだって
なるんですから。

さて、もう一つの狙いがこちら「上市の里芋コロッケ」
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何を隠そうコロッケなら毎日でもOKな私。
コロッケの話なら半日でも語れます  と言う位。

帰宅して実食。
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上市の里芋はねっとりとした味わいが特徴的なんですが
なるほどこれはたっぷりと入った芋が強烈にねっとりと
しています。

確かに美味しいのですが私には少々粘りが強すぎるようです。

そこで夕食にはグラタン仕立てにしました。
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とても美味しく食べる事が出来ました。
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手のかかったものはそこから発展させても十分それに
応えてくれます。
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新鮮野菜は文字通りミネラルたっぷり!

麩も味噌汁にしたら香ばしくて懐かしい味がしました。
焼き麩はこうでなくちゃいけません。
香ばしくない焼き麩なんていったい何を・・・
ま いっか  どうせ不味いものなんか買わないんだから。

何がというと先日良品を扱うASさんで酷い麩を掴まされたからなんです。
裏書きには何も書いてないのにはっきりとアミノ酸味がするんです。

近くてもそんなものは買いません。
遠くても「むかしのふ」を買いに行きたいものです。

上市「カミール」さんはそんなさりげない良品を並べています。
なるほど私も便乗しておすすめ。  
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当店も含め「自家製麺」の店は随分と増えました。
そこで今回は今さら人に聞けない製麺の色々について
記してみましょう。
知ってるつもりでも案外誤解が多いものです。

まず「手延べ」
これは小麦粉に塩水を混ぜて練ったものを桶などで寝かし
次に包丁で渦巻き状に切り太く長い麺体にしてから油などを
塗りながら細く引っ張り伸ばしていき
木枠に掛けてグイグイと伸ばしていく製麺方法です。
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そうめん、うどん、冷麦などで行なわれますが主に製麺所
の仕事で例えばうどん屋さんの店頭で行なわれるものでは
無いというのが普通です。
ですから一般に流通する手延べ麺というのはほとんどが
乾麺です。
干す事でさらにコシを強くするというメリットがあります。

なお、その製法上  麺一本の断面は通常丸いのが特徴で
幅、厚みともに同じです。
結果、これもまたコシを産み出しやすくなっています。


つまり寝かせた生地を手でつかんで延ばすから「手延べ」
というのです。

次に「手打ち」
これも練った麺体を麺棒などで薄く伸ばして切る方法です。
うどん、蕎麦打ちなどがこれに当たります。

勘違いしやすいのが麺棒を使って手で延ばすから
「手延べ」と混同されやすいと言う点です。
手延べと手打ちは全く異なります。

蕎麦店やうどん店の店頭で盛んに行なわれていますが、
最近は全て手作業で行う事を「純手打ち」などと
呼んだりします。
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もうひとつややこしいのに中国式の手打ちラーメンが
あります。
これは手打ち方式でひとかたまりから両手で広げて持ち
麺台に叩きつけて細く伸ばすやりかたです。
この麺の特徴は柔らかいという点です。

こういう純手打ちとは異なる「手打ち式」と呼ばれるのが
私の採っている方法です。
一番重要な鍛えを手で行ないますが麺体が硬くなるので
これ以後は手では始末できないのです。
後は機械で延ばします。
手技と機械の併用が手打ち式というものです。

機械製麺では低加水で作る事もできます。
手ではパラパラとしてまとめられない程の少ない水でも
強力なローラーで圧着してしまうのです。

製麺所ではほとんど機械で行ないます。
早朝から製造を始め夜明けごろには作り終え配達を
するばかりにしておかないと仕事になりません。
うどん玉などは茹でて袋詰めしなければならないものも
あります。
手打ちをしている時間など無いのが普通です。

でも、手打ち風に仕上げる機械というものもあります。
餅は餅屋と言いましょうか、製麺のプロは豊富なノウハウを
持っているのですね。
しかし、多加水麺にすることは出来ても2日かけてじっくり
熟成をかけるということを実行することは困難でしょう。

いずれにしろ機械製麺と手打ちは見た目も味わいもまるで
違ってきます。
蕎麦はエッジの立ち方
うどんはコシの強さなどに顕著に現われます。

そして最も重要な食感。
手打ち多加水麺はつるつるとしています。

なぜ、手打ちだとつるつるするのか?

というと手打ちは機械製麺に比べるとゆっくりと行なうので
空気の隙間が出来るからだと言われます。
そこに水が入り込むからつるりとした滑らかな麺体麺線に
なるという訳です。

小麦粉と水
たったそれだけで様々な顔を見せてくれる麺。
お客様に楽しんでいただくためではありますが
作り手にとっても興味は尽きません。

ラーメンの世界では手打ち麺の聖地とでも言うべき地が
あります。
山形県です。
ここには自家製麺、手打ち麺、無添加の店が沢山あり
今月末にお休みを頂いて念願の聖地巡礼に出かけて参ります。

9月27,28,29(火、水、木)と休ませて頂き、
手打ち麺、無添加ラーメンの勉強に行って
並居る先達の方々のエッセンスなりを覗ければと思います。

どうぞご理解のほどよろしくお願い致します。



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「覚えている」という方はもう高齢者ばかりでしょうか?

昔、街角にはジュースの自販機と言うものがありました。
缶入りではありません。

自販機のてっぺんに巨大なプラスチックか何かの
透明容器がまるで金魚鉢でも逆さに伏せたように鎮座して
下からオレンジジュースが勢いよく噴き出しているのです。

暑い夏の日には見るからに冷たく美味しそうに見えました。
砂漠の中でオアシスに遭遇したらかくあらんやという位に

下から噴き出したオレンジ色の液体が透明容器にぶつかり
四方へと噴水のようにしたたり落ちているのです。
乾いた歩行者には(子供)たまりません。

カップを置き、10円(だったか?)を入れると
冷たいジュースがカップに満たされるのを取り
喉を鳴らして飲んだものです。

一度でいいから腹いっぱい飲んでみたいと
願ったのは私だけじゃないはず。


でもある日、魔法は音立てて冷めてしまいました。

いつものようにそこを通りかかった時、
お店の御主人がジュースを作っているのを目撃してしまった
のです。
ポリバケツに粉末ジュースを入れバケツの水をざあーっと
加えてジュースを”作っている”のです。

『あぁあれだったんか?!』と
下の格納容器のふたをパタンと締めた音とともに魔法は
解けてしまったのです。

当時
「渡辺のジュースの素ですもう一杯♪」というフレーズとともに
TVから流れるCMに乗せられて大流行だった粉末ジュース。

家にはまだ冷蔵庫が無かった時代。
もちろん氷などは氷屋さんで買うしかなかった頃です。

せいぜい井戸水ぐらいしか冷たい水が存在していなかった為
家で飲む粉末ジュースと機械で冷やした粉末ジュースとが
同じものだとは判らなかったのです。

最近、そんな話を若い子に聞かせたら
「え”~そんな酷いモノ飲んでたんですか?」と
あきれ顔をされました。  

確かにフレッシュのオレンジジュースと比べれば酷い、
フレッシュの物を始めて飲んだ時の感動は忘れられない
ですが、
あの粉末は当時、ジュースという単語に初めて触れた
美味しい記憶でした。

現代では確かに昔とは比べ物にならないほど美味しいジュース
が沢山あります。

でも炎天下を歩いてあの自販機で飲んだ感動的なまでの
美味しさは忘れられません。

なお、
私の郷里ではオレンジジュース(まがいもの)味でしたが
家内の郷里鹿児島県ではグァバジュースだったそうです。

値段の記憶もほぼ同じくらいですからきっと本物じゃ
無かったはずですがやはり美味しかったと言います。

全国にはもっと色んな味の自販機があったと思われます。




排骨麺の枝豆、コーンの付け合わせを修正します。
どうにも美しくなく、気に入らなくて生春巻きの皮に巻いて揚げた
ものに変更いたします。
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生春巻きの皮と言うのは米粉が原料。
ご飯の味方としては願ったり叶ったりの食材なのであります。

もっちりとした食感の皮にくるむのは
枝豆、コーンといった夏の食材にプラスカボチャと「まこもだけ」

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「まこもだけ」も最近では随分馴染みが出てはきましたが
まだまだ知らないという方も多いようです。
イネ科の植物で肥大した茎を食べると言う不思議な食材ですが

ここ富山では中々普及しませんでした。
ある方が早くから減反田圃で栽培をし、ご近所の方々に
配ったところ、評判は芳しくなかったそうです。

食べ方を知らなかったからです。

甚だしくは
「味噌汁にしたら美味しくなかった」  というもの。

ありがちな話ですね。
魚でもそういう事を聞きます。

煮付けにしたらすこぶる美味しいのに白焼きにしたので
美味しくなかったというたぐいの話です。

せめて味噌汁にするのならトン汁にして欲しかった
と思うのです。

そう、このマコモダケ(もうカタカナで書いちゃいましょう)は
そのスポンジ的な肉質からも見て取れるように
活用法としてはナスに近く
油と非常に相性がよろしいのです。

イネ科と言う位ですから水田で栽培されます。
で、もう出回っている  ということは
今年は新米の出るのも早いんでしょうか?

過ぎる夏を惜しむ食材として枝豆、コーンを使おうと思って
いたのにもう初秋の食材まで入手出来ました。
今年はやっぱりなんでも出てくるのが早いようです。

雪が早くないことを祈ります。