「はないかだ」という言葉は二種類あり、
一つは花筏というもので桜の花びらがまとまって川面を流れる
様を言い
もうひとつが今回の主役、山菜の「ハナイカダ」です。

山菜には形が似ていても間違えやすいものなどがあり、
甚だしいのになるとニリンソウとトリカブトなど
美味しいものと劇毒草が同居したコロニーなんて事もあります。

その点ハナイカダはその特異なカタチ
葉の上に花が咲く
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こんなのは他に例がなく間違える心配は絶無という嬉しいシロモノなのです。

食べごろは枝先に葉が展開し始めた頃から花が終わるころまで
お浸し、や和え物、天ぷらと美味しいのですが
硬くなったらもう時期は終わりです。

お勧めは何と言っても「菜飯」ざっくり刻んで塩もみし、
熱々の炊きたてご飯に混ぜて食べる春の御馳走です。
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秋田ではこのハナイカダの事を「ままこ」と呼ぶそうですが
そこからハナイカダの菜飯は「ままこ飯」と呼ばれます。

おおきな株いっぱいに葉が展開し、盛大に花が咲き誇る姿を
見るとなるほどまるでご飯粒を撒き散らしたように見えますから
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ままこ(ご飯)という名は言い得て妙です。
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この可愛い姿は食べるだけではもったいない
というわけで生け花にもなります。
葉の上に一個だけ咲くのは雌花、
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沢山咲くのは雄花。
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普通茶花として茶室で活けられるのは一日花が多いのですが
ハナイカダは花もちが良くかなり長く楽しめます。
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また、
山菜好きが高じてお庭に植える方もおられます。
コゴミゼンマイやギボウシなど草類をはじめ
コシアブラのような木類まで販売されていますから楽しめる
のでしょうが、

気を付けていただきたいのがコシアブラです。
これはほおっておくと高さが20メートルにもなる
巨木なのです。
庭植にはあまり適しません。

その点ハナイカダはせいぜいアジサイ程度の
こんもりとした樹形にしかなりません。
庭植には適しています。

雄株、雌株一株づつ植えて置けば山菜として
食べる事が出来て、生け花としても楽しめ
更に、珍しいから話も弾み
最後に結実の愉しみまで待っています。

雌花が受粉すると結実するのです。
最初にひとつ花が青くなり
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夏ごろには赤く色づきます。

そして最後には黒くなります。
この段階で食用になります。
私はいまだに味わっていませんが
いつか美味しいとされる黒い実を味わってみたいものです。
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茶花では結実したものも活けられます。
機会があれば大きな株いっぱいに展開した葉の上に
赤い実、黒い実のなった姿を見てみたいものです。

沢山の花をつけてくれた雄株は花期が終われば
葉しか残りませんが雌株がいつまでも楽しませてくれそうですね。

ちなみに、山菜として食べる時の注意点を書いて置きましょう。
一枝の先端に葉が展開する種類の例にたがわず
それをごっそり丸ごと摘んでしまうとその一枝は枯死してしまいます。
大株でないのならそんな気楽な摘み方は慎みましょう。

葉が展開すると沢山の葉がつきます。
面倒がらずに一枚づつ採取するのがコツです。
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ハナイカダ
なかなか面白い山菜です。
昨年の記事






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まもなくお盆です。
15(火)の定休日は休まず16(水)まで営業いたします。
17,18,19は休ませていただき明けて20(日)より
平常営業になります。

限定メニューは21(月)より再開いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。


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突然ですがヤキトリのタレは何で作るのかご存知でしょうか?
答え、 鶏ガラスープを煮詰めて作ります。
焼き鳥屋さんでは肉類は商品となりますから残った骨でタレを仕込むわけですね。
実に合理的で無駄がありません。

同様にアナゴのツメはアナゴの骨や頭で作り、
ウナギのかば焼きのタレはウナギの骨で仕込まれます。
私はナマズのかば焼きを作る時にはナマズのガラで作ります。

このタレというのは日本独特ではなかろうかと思うのですが
若い頃はただ甘けりゃいいんだろうと砂糖と醤油だけで作ったりしたものです。

ところが、焼き鳥のタレでウナギを食べても美味しくありません。
ウナギのタレでナマズかば焼きを食べてもどうにもしっくりこないのです。
こんな当たり前のことを理解するのに長い時間がかかりました。
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さて、ウナギと言うとすぐにかば焼き、つまり食べる方の上身を
イメージされるでしょうから敢えて「ボーンスープ(骨のスープ)」と
表記させていただくのに前振りが長くなり過ぎました。

昨今、魚屋さんなどでウナギのたれを仕込むところが少数と
なって骨の需要がなくなりつつあると聞いて骨を大量に
仕入れてまいりました。
土用の丑の日には大量に出るのです。

それで仕込むととても濃厚なダシが取れます。
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浜松名物の「うなぎパイ」なども骨粉等を混入すると言います。
このスープでラーメンを作りました。
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具材は
冬瓜と川エビとネギ
とうがんは冬と一文字が入っていますがこれは冬まで
日持ちがするからついた文字で季節は夏の食材です。

山の朴葉で包まれた別皿には
ウナギかば焼きを小さいですが一切れお付けします。
頭と尾は使えませんのでこれもスープに加えましょう。

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牛肉の味噌漬け焼きとススタケ、山の野ブキで作った
キャラブキです。
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いずれもそのままお召し上がりになっても
ラーメンに乗せてもバランスが取れるはずです。
山椒つながりだからです。

鶏スープとウナギボーンスープとでWスープと致します。
例によって濃度はお選びいただけます。
W 0 は鶏スープのみ
基本 はウナギボーンスープ多め
W 10 はボーンスープのみ。    

味付けはあっさり醤油味
麺は最近ずっと使っている風干し半乾燥細めん
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8月3日(木)よりのスタート
8月10日までの期間です。

期間限定「ウナギボーンスープのラーメン」
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土日祝を除く平日のみ、 昼夜OK
900円
麵の追加一玉 200円

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なお、8月11日(金)祝日
よりお盆期間となりますので限定メニューはお休みを頂きます。

お盆明けの17日 18日 19日の3日間は休業させて頂き
8月21日(月)より平常営業となります。

21日からは次のメニューが登場予定。

期間はとても短いのですがどうぞよろしくお願い申し上げます。



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少なかった鹿肉がとうとう無くなってしまいました。
本日からは代わって豚肉の細切りでの調製となります。

豚肉というのは癖が無く脂もほどよくあるのでもちろん美味しい
のですがニュートラルすぎて面白みが無いと感じる向きもあるかと思われます。

そこで薬味に豆板醬を加え
スープのたれに国産のナンプラーともいうべき「イシリ」を
足して変化をつけましょう。

普通イシリと言えばイカやイワシで仕込まれますが
能登輪島では「サバ」で仕込まれます。
これは匂い弱めなのに旨みが強いという特徴があります。

見た目は鹿肉糸麺とあまり変わりませんが
味風味は別物です。

月末31日まで継続いたします。
なお、豆板醬多めで「辛め」うけたまわります。
850円でのご提供となります。



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野生獣肉シリーズの最後は鹿肉です。
和の山賊ラーメン、フレンチテイストの塩と続きましたから
最後は中華で〆ましょう。

中華は得意ですが
そも、中華にはジビエなどと言うカテゴリーも存在しません。
机以外の4本脚は全て食べると言われるお国柄の事です。
今更ながら恐れ入りますね。

さて、鹿肉はとても手が掛かります。
おまけに硬い、美味しくないと今まで西日本でも敬遠されたと聞きます。

でもついに富山にも入り込んで来てしまったんです。
何とでもして美味しく食べないと狩猟する人まで
「売れないんだったら獲るのをやーめた」などとなったら大事です。

たちまち大繁殖して山も里も荒れ果ててしまいます。
ある人が例年タケノコの瓶詰を300本作っていたのですが
今年は恐ろしい事にゼロだったと言うのです。

イノシシはタケノコの根の部分を食べ、鹿は先端を食べるそうです。
他人事じゃありません。
タケノコが終わったら次は里にやって来ます。
せっせと捕獲し、せっせと料理して環境保全に努めましょう。
お客様が食べてくだされば即、その循環の環がつながるのです。

美味しくないとされる一因はハンターと後処理する人の腕。
そして最終調理する人の責任。

さて、
困ったことに鹿肉にはほとんど脂がありません。
またアバラ肉も薄っぺらく、いわゆる可食部が少ないのです。
必然、よりによって最も硬いもも肉が一番多く取れる部位と
なります。

そこで消臭と軟化を兼ねてソミュール液にヨーグルトを加えた
ものに漬け込み真空パックをします。
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これでクセの無い下味の付いた肉に仕込めます。

ここまでは
野生の命を美味しく頂く為の儀式。

これを細切りにして
イカ、タケノコの細切り、高菜漬けと一緒に炒めます。
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雪菜魷魚(セッツァイ モウユウ)と呼ばれるジャンルの
いわゆる肉そば(肉糸湯麵  ルースータンメン)バージョンです。
細切りにすることで美味しく食べることができます。

鹿児島から直送してもらい、私が塩だけで漬け込んだ高菜が
食べごろのヒネ香を伴い余分な油を吸収してくれるので
とても美味しくなってくれます。


今、料理の世界では「サーフ&ターフ」というキーワードが
注目を浴びています。
海と陸の幸を合わせるという意味合いです。

そういう意味では斬新では無くとも古典的美味しさの
温故知新とも言えます。

美味しくないわけがありません。
青条肉糸ならぬ鹿肉糸と言う訳です。
古典の技が活きました

ここで
ささやかな私の自慢はタケノコです。
普通中華で使われるタケノコは麻竹(マチク)です。
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これは根回りに節が無く、まるで大根でも刻むように細切りが
出来ます。
筍糸(センスー)と呼びます。

でも味風味が無いのです。

最近では機械で切ったものが出回っていて繊維など
お構いなしに切るものだからやたら不味くなっています。

いっぽう私の切るタケノコは富山の孟宗竹。
節を取り、表皮をそぎ、肉部位のみを細切りにします。
すると肉よりもタケノコが主役になるほど美味しいものになってくれます。
どこにもありません。

そんなご馳走を麺の上に乗せてお出ししましょう。

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ネギ辣醤(ラージャン)を添えて供します。
赤い野菜は「トレビス」という洋野菜でちょっぴりほろ苦くて
舌をリフレッシュさせる効果があります。


麺は最近ずっと続けております風干し半乾燥細めん。
そしてスープは、
残念ながら鹿骨が入手できず、やむなく牛骨を活用いたします。
皆様もしかしたらお忘れかも知れませんが牛も草食獣なので
そのつながりという事で・・・

でも牛骨には牛臭さがついてきます。
なので今回は魚、鶏、牛の3重奏でバランスを取ったもので
ご用意させていただきます。

アンバランスをご所望の方にも対応いたします。
お申し付けください。

7月下旬のメニューは7/19(水)よりのスタート

土日祝を除く平日のみ、昼夜OK
期間限定「鹿肉のラーメン」 900円
麵の追加一玉         200円 
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なお、鹿肉は今のところ希少にして高価です。
大量の在庫はございません。  
無くなったら豚肉に換えて都合二週間31日(月)までの継続を
予定しております。 

もちろん美味しさはそのままですが
鹿肉をご希望の方はどうぞお早目においで下さい。 
お早くおいでの方には鹿、イノシシ肉混合の煮凝りをお付けいたします。
これもまた売り切れごめんの品です。

どうぞよろしくお願いいたします。



sweet home chicago